労務

直近の11省市の最低賃金を見てみましょう

 6月29日に北京市、四川省が最低賃金引き上げを発表しました。北京は毎月2000元だったのが2120元に9月1日より引き上げられます。四川省は1260-1500元だったのが7月1日より1550-1780元/月に引き上げられました。北京市の上げ幅は6%ですが、四川省では等級によって18.7-23.0%もの引き上げとなっています。

 6月29日までの間に、北京、四川、広東、遼寧、新疆、江西、西藏、広西、上海、雲南と山東の11省市が最低賃金を引き上げており、現時点において,上海、深圳、北京、広州、天津、杭州、寧波、温州等の8都市で最低賃金が2000元を超えています。

 

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最低賃金とはあくまで最低レベルではあるのですが、このレベルの賃金で生計を立てている人は実は決して少なくないようで、労務派遣工や、歩合制の販売員などがそうです。

 

 

上記11省市以外では、安徽省、重慶市の最低賃金が今年中に引き上げられる事が予想されています。関連規定によると、各省市の最低賃金は少なくとも2-3年に一回調整しなければならず、且つ調整幅は原則として社会平均賃金増加幅を超えてはならないとされています。

 

特に工場では最低賃金を見ながら賃金設定をしているところも多いようなので、この数字の動きは結構気になるでしょうね。

 

従業員解雇交渉の現場 ~その5(最終回)~

 日本側から依頼を受けた期限の3月31日がやってきた。この時点で残り二人の従業員との交渉は妥結しておらず。お金が欲しかったらそっちから連絡してきたらいいというスタンスで構えて放置していたので、特に交渉もしなかった。実はこの会社、いまどきまだ派遣会社から社員の派遣を受けるというスタイルをとっていたこともあり、私は従業員を放置しつつも、その間派遣会社とは打ち合わせしており、派遣会社の希望もあり3月31日付で派遣された社員を派遣会社につき返すという方針で進めようということが決まっていた。「会社の規章制度を守らない(娘さんのお店に対する嫌がらせという社会道徳に反する行為を行った)、職務を執行せず(メールでの支持を受けないと明言)会社に損害を与えた」という理由で派遣会社につき返したのである。派遣会社に対してはもちろん娘さんの店に嫌がらせをしたことも説明。これで会社と残り2人の社員との関係は切れたも同然。無責任なようであるが、今後従業員は不満があれば派遣会社とやり取りすればよい、それを狙って突き返したのだ。派遣会社も同じようなケースは何度も遭遇しているようで、それは困ると言いながらしょうがないなあという反応であった。この日に男のほうからは連絡があったが、銀行口座が既に差し押さえられてしまったので、金額がいくらであれもう支払うことはできないと説明した。だからあの時に妥結しておけばよかったものを。たかだか0.8万元にこだわって4.2万元をふいにしてしまうとは。アホとしか思えん。この件について一番最初に交渉妥結したリーダー格の人とやり取りがあった。

 

「彼はもう1元ももらえへんよ」

「何を考えているかよくわからなかったが、なんとなくかわいそう」

「今妥結しとかないと1元ももらえなくなるかもしれないって、俺はちゃんと説明してたやろ?」

「してた」

「そのリスクを彼は取ったのだからしょうがない。」

「確かに」

 哀れといえば哀れだが、小さなことにこだわって4.2万元をふいにしたのは本当にアホとしか言いようがない。

 

 さて、その後この二人の従業員は会社に対して労働仲裁を申し立ててきた。仲裁庭からは誰が出席するのか聞いてきたが、だれも出席しないこと、そもそもこの二人の従業員は派遣会社に突き返したのでもう会社とは関係ないこと、会社に関係があるとしても会社の銀行口座はすでに債権者より差し押さえられており、仮に仲裁の結果が会社は二人の従業員に対して支払うべきというものであったとしても支払いようがないこと、法定代表人も中国にいないので追いかけようがないこと、なのでこんな仲裁をやっても意味がないと二人に伝えてくれと仲裁庭の人に伝えたのだが、「そんなこと私の立場からは言えない」ってさ。まあ、そりゃそうか。

 

 このほか、債権者が債権取り立てのための提訴をしたりしてきたが、そのあたりはちゃんと相手の弁護士に状況を説明し、事務手続きだけは協力し、こちらとしてはこの案件はいちおう終結した。

 

 この案件を通じて一つ気になった言葉がある。以前携わった会社清算の時にやはり解雇にあたっての経済補償金の交渉をしたことがあったのだが、その時にある従業員が言った一言を思い出した。

 

「我对这家公司有感情」(私はこの会社に対して思い入れがある)

なんとも美しい言葉なのだが、これを言った従業員はちょっとややこしい人だったのを思い題した。そして今回の案件でも全く同じことがを聞いた。言ってきたのは財務責任者だ。これから同じような話があった時、このフレーズには要注意だな。(終わり)

従業員解雇交渉の現場 ~その4~

 このとき娘さんから電話が来た。

「あの二人が店に居座って出ていかない、どうしたらいいか?」

「ガードマンにつまみだしてもらえばいい。ガードマンが役に立たないようであれば公安に言えばいい」

「そんなことすると大家さんのお店に対するイメージが悪くなって、お店の賃貸契約の更新ができなくなるかもしれない。」

「そんなこと言ってたら何もできんでしょう。とにかく、写真バシバシとって、後に何かあった場合に備えて証拠を残しておきましょう」

 

 この二人の従業員は再三再四にわたる説明にもかかわらず、株主は連帯責任があるのでそこからとってやれと考え、娘さんのほうにも再三再四にわたって株主には連帯責任はないと説明したのだが、どうも連帯債務を負わなければならないという観念から離れられなかったようで、要するに理解していない者どうしでもめていたという訳の分からない状況だったのだ。しかし、これはこれで社会道徳に反する行為なので、あとから何かあった時に、この時の素行をカードとして持っておくことにした。

 

 この財務責任者、本当にややこしいやつで、ルーティンワークもすべて拒否し、日本側に対して「メールは法的効力がないものなので、メールを通じて受けた指示に従うことはできない」というメールを送ってきたのだ。このメールは社長宛で、私あてには送られてこなかったのだが、社長から転送してもらった。社長が中国語を読めないとわかっていることもあり、機械翻訳なのか、知り合いに頼んだのかわからないが、ちょっとたどたどしい日本語で送られてきた。事態の流れがわかっているので、だいたいの内容は理解できた。しかし、メールには法的効力がないという内容をメールで送るという何とも自己矛盾したメールだ。日本側からこのメールに関して相談があったが、会社を放置するという方針で進めていく以上、こんなメールにまじめに対応する必要がないと説明し、これもまた後から何かあった時のためのカードとして持っておく材料とした。(続く)

従業員解雇交渉の現場 ~その3~

 さて、残った二人は財務責任者と営業の男だ。営業の男に対して提示した金額は4.2万元(ルール通りだと本来であれば7.1万元)、そして男が5万元を下回るのは受け入れられないという。そこであらためて、今妥結しとかないと1元も受け取れなくなるリスクがあると相当丁寧に説明したのだが、そのリスクをとると言い張る。まったくもって合理的ではないと思うのだが、本人の希望なのでしょうがない。その場はそれで妥結しないまま終わらせた。この日はこれで終わりだと思い、帰ろうかと思っていたところ、なぜか財務責任者と胡散臭い男が交渉の続きをやろうと言いながらやってした。この胡散臭い男がいる場での交渉をするつもりはなかったので、今日はもう時間がないと言って帰ってもらった。結局財務責任者の顔を直接見たのはこの日が最後となった。しばらくそのオフィスでぼーっとし、今度こそ帰ろうと思いエレベータに乗ろうとしたところ、一番の大口債権者とバッタリ。無視するわけにもいかずしばらく話し込み。こちらとしてはない袖は振れないとしか言えず、向こうは向こうで粘ってくる。すでに弁護士を通じて何らかの手続きは進めていたようなので、それに沿って進めていけばいいのではと伝え、その日はお別れ。

 

 退職の交渉が妥結しなかったので、残留した二人はなんだかんだ言いながら従業員という存在であり、必要があれば業務は遂行してもらわなければならない。実際はこの会社は沈むことが決まっている船であり、業務はほとんどなく、事務的な業務があればそれをやってもらうよう指示するだけである。それもちゃんとやってくれず、自己主張だけはする。実はこういう動きがあった。

 

 この会社、日本人の個人が出資しているように紹介したが、実は名義借りで出資しており、実際にお金を出したのは日本人、形式上の株主は中国人となっている。残留した二人は会社の財務状況も分かっており、日本側からとれない(と私からさんざん説明していた)こともあり、なんと形式上の株主からふんだくろうともくろんだのである。実はこれ、わりと最初の頃から会社は有限責任公司なので、出資者の責任も有限責任であり、出資金以上の責任は発生しない、そのため株主に催促しても株主は支払う義務はないというのを何度も何度も説明した。確かに、個人独資企業という概念で設立した会社の株主は会社の債務に対して連帯債務を負うというルールはあるのだが、中国の会社法が改正され、一人有限公司という概念ができてからは株主が連帯債務を負わせられかねない個人独資企業で会社設立する例はほとんどなくなり、基本的には一人有限公司の形態で設立するようになった。この会社も一人有限公司なので、形式的にとはいえ出資金払い込みが完了している以上、株主にはこれ以上の責任は発生しない。しかしわからずやのこの二人の従業員はなんと形式上の株主の娘さんが経営しているお店に出向いて嫌がらせ行為を行ったのだ。(続く)

従業員解雇交渉の現場 ~その2~

 さて、経済補償金の話に戻ろう。経済補償金は計算公式があり、従業員の勤続年数や給与水準で自動的に計算することができる。いちおう従業員側から経済補償金の案が出されたのだが、そもそもの計算方法が違法解雇を前提として法定の2倍を要求してきており、現状はこれを適用する状況ではないと突き返し。さらに、そもそも会社の預金残高も不足しているので、法定水準のレベルも支給できないと説明。そこで、現実的な案として、現在ある残高を本来支払われるべき経済補償金に準じて4人で案分するというのを提示した。本来は支払いに回すべきお金を払わず、その時点の銀行残高をすべて補償金に充てようという、従業員にとっては状況を考えると現実的且つベストな案といえるはず。しかも、その後破産申請する可能性があることまで説明し、破産申請になってしまうと1元たりとももらえなくなる可能性があると説明。ところが従業員の反応はノー。ということでこの日の交渉は決裂。我ながら現実的でいい案だと思っていたので、ちょっとびっくり。ところが、その後リーダー格の一人からWechatで連絡が欲しいとメッセージがあり、電話したところ「あの案いいと思うだよね。でも協議書がなかったし」って、協議書用意してたっちゅうねん!この案は受入ららないというから見せなかっただけなのに。

 

 後日基本的には同じ案で改めて交渉。債権回収が一部できていたので、補償金として配分する金額を日本側の了解を取ってほんの少し増額して提示。法定通りの金額に満たないとはいえ、この日は妥結するだろうと思っていたのだが。。。

 

 交渉の場には従業員の4人が出席。これは当然として、なぜか財務責任者が今まで一度も会ったこともない男を連れてきて、交渉に参加させるという。その男は、「私は労働局の者で、このような場面に何度も立ち会ったことがあり、交渉を妥結させるべくやってきた。労働局に電話して確認してもらってもいい」と言う。普通役所の人が来る場合、自らの身分を証明する工作証明を提示するはずなので、私のほうから、

 

「こっちから労働局になんか電話しない。あなたのお名前は?工作証明を見せてもらえますか?」

と問いかけるも、それに対してはゼロ回答。私からすると身分の確認できない二元なので、

「身分のわからない人なので出て行ってください」

と伝え、追い出した。要するに胡散臭い男を連れてきたのである、財務責任者は。そしたらその財務責任者もブチ切れたようでその場を一緒に出て行ってしまった。この日で決めてしまおうと思っていた残りの従業員は大慌てだ。その後すったもんだあったものの、二人が交渉妥結し、なぜか一人で戻ってきた財務責任者が補償金の振り込み手続きまで済ませ、なぜかまた出ていってしまった。まあ、提示金額を受け入れたこの二人の行動は正解だ。(続く)

従業員解雇交渉の現場 ~その1~

 最近携わった案件のお話。案件規模は大きくないのだが、ストレスは結構溜まった。長くなるので何回かに分けてアップしていく。

 とある広告会社なのだが、もうやっていけないということで撤退の相談があった。撤退というと会社の清算手続きをするというのが一般的かと思うだろうが、このケースは投資者が法人ではなく、個人出資の会社で、業績が不振だったのをその個人が資金を投入して支えていたのだが、もうこれ以上支え続けるのは大変だということで撤退しようという話になったのである。

 

 清算手続きを行う場合、基本的には従業員の処理や全ての債務を精算したうえで清算手続きを行っていくのだが、この会社の場合は債務超過なので、会社独自で債務を精算することはできない。投資者がそこそこの会社の場合だと、投資者がお金を突っ込んで債務を精算しようとするのだが、この会社は個人会社、そこまでの資力はない。ということで、会社そのものを放置しようということになった。いわゆる夜逃げに近い形である。ただし、従業員に対しては、永年勤めあげてくれたこともあり、少しでも報いてあげたいという思いが日本側にあり、支払える範囲内で従業員に対して補償金の支払いを行うという交渉が私に託されたのである。小さな会社なので従業員は4名、たいして難しい話でもないかと思っていたのだが。。。

 

 経済補償金の交渉は以前にも行ったことがある。従業員はできるだけむしり取ろうとするので、金額を吊り上げようとあれやこれやと言ってくる。しかし、今回のケースは今までのものとは違った。会社に金がなく、日本側からも追加で資金投入する状況にないのだ。つまり、いくら従業員が騒ごうが、いまある資金の中で我慢してもらうしかなく、それ以上のものを求められても「無理!」と返すしかないという状況、いわゆるない袖は振れないという状態だ。

 

 経済補償金の交渉に入る前に、オフィスの大家さんからの強い要望もあり、入居しているオフィスの分公司登記を抹消手続きを進めようと思ったのだが、提出資料として税務関連資料が必要だった。それ以外の資料はすべてそろっており、財務関連の資料だけは財務責任者に用意してもらわないといけなかったのである。そして財務責任者にそれを手配させようとすると、その準備のために必要な金税盤(発票発行のために必要な器具で、この中に発票発行データ等が入っている)と財務ソフトを立ち上げるためのUSBがないとぬかしやがった。財務責任者によると、押しかけてきた債権者が嫌がらせのために持って行ったに違いないとのこと。このときはまだこの財務責任者を信じていたのだが、実は適当なことを言っていたということが後でわかった。証拠があるわけではないのだが。というのも、従業員全体を集めて打ち合わせしたときに、分公司抹消手続きの話をし、あらためて税務関連資料が必要なので、財務責任者に何とかしてほしいと申し入れした。具体的には、金税盤の再発行手続きと、1月末時点までの財務資料があるのだから、2月分の証憑をかき集めて2月末の財務報告書を作り上げることを指示。はっきり言ってかなりめんどくさい作業だ。実はこの時点でこの財務責任者にはかなり問題があるように思い始めていた。この指示を受けて財務担当者は探すと言い始め、探し始めて5分ほどで金税盤と税務ソフト用USBとも見つけたのである、しかも自分で。明らかに怪しいとしか思えない。(続く)

中国の飲食業の人件費が大卒や院卒の初任給以上?

 中国の人材会社58英才の調査報告によると、北京、上海、広州、深圳等の一・二線都市の飲食業社員の給料が高騰しているとのこと。高いところから10都市を並べると、北京、南京、広州、上海、深圳、杭州、合肥、蘇州、西安、武漢となっており、杭州の飲食企業の平均賃金はなんと5898元に達しています。縦の点線が2本走っていますが、左が4年制大学新卒の初任給、右が院卒の初任給です。

 

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 多くの都市で飲食企業の平均賃金が4年制大学新卒の初任給を上回り、北京に至っては院卒の初任給までも上回っています。飲食業自体の市場規模が大きくなっているのに対して、人手の数が足りていないこと、長続きしない人も多いこと、あるいはデリバリーサービスやバイク便に従事している人たちの給料が飲食業の人たちと比べて高いことから、対抗するために上げざるを得ないといったことが理由として挙げられています。

 

 近年一部のお店でiPadやQRコードを使って来店客に自分で注文させたりするところがありますが、これをすることで人手を抑えることができるようで、今後ますます増えていくのかもしれません。

 

 しかし、初任給とはいえ飲食業スタッフの給料が中国で4年制大学新卒や院卒の給与と比べられるのはかつてあまり考えられませんでした。北京に至っては院卒の初任給まで上回っており、本当にこんなに飲食業社員の給料って高いのかとびっくりします。データは飲食業企業の賃金なので、店頭スタッフだけでなく、ベテランの調理師や本部スタッフもいるのでしょうが、大多数が店頭スタッフでしょうからこの金額水準は腑に落ちない。近所の飲食店の求人の張り紙の写真を撮ってきました。

 

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 これ上海の写真ですが、職種にもよりますが、平均6331元という調査結果に対してやはり低い水準です。調査会社が拾うデータなので、ちゃんとした飲食企業のみを対象にした調査結果としての金額ということなのでしょうか。賃料増や原料高に加えて人件費もこれだと飲食業も大変ですね。中国で多店舗展開している日本の飲食業といえばサイゼリヤ、吉野家、すき家、カレーハウスCoCo壱番屋、ワタミあたりが浮かびますが、これらの企業も人件費負担が年々厳しくなってきているかもしれません。

 

 ちなみに下の写真は去年12月に取ったの上海のユニクロの求人広告です。5000元からのスタートで、その後最短どの程度の期間で職位がどうなり、どこまで給料が上がっていくかまで図示しています。ご参考まで。

 

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【TNC中国セミナー(東京・上海)】中国における不正事例及び対策

 中国で物事を進める、依頼をする、お付き合いをするといった中で「賄賂」や「キックバック」といった不透明なお金が話題になることがよくある、ということをご存知の方は少なくないかと思います。公務員に対する贈賄は当然問題ですし、商取引の中でキックバックを提供したり、受け取ったりすることも当然問題です。これらを含む不正は未然に防ぐことができれば一番良いのですが、発覚した場合の対処の仕方によりその後の会社内における規律に大きく影響を及ぼします。甘く対処してしまうと「この会社はこの程度は許されるんだ」と誤解を招きかねません。そしてこれに気づいた社員がやってられないとばかり会社を離れてしまうことは、優秀な人材の離脱にもつながってしまいかねません。

 

 今回は、こういった行為が発覚した場合、どういった罰則を受けることになるのか、どのような影響が生じるか、そして未然に防ぐにはどうしたらいいか、等についてご紹介いたします。

 ご多用とは存じますが、多数ご参加賜りますようご案内申し上げます。

 

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【お申込み】下記参加申込書ダウンロードしてご記入の上、開催3日前までに、Eメールにてお申込み下さい。定員に到達次第締め切りとさせていただきます。

【お問合せ】小塩 info@tnc-cn.com  TEL :(日本)050-5806-2111 (中国)021-6270-0022    

 

TNC中国セミナー参加申込書(2017年12月セミナー)

2016年年間平均給与発表、どんどん伸びてます

 国家統計局が発表したデータによりますと、2016年全国都市非私営業単位就業者の年間平均給与が67,569元で、前年比プラス8.9%、全国都市私営単位修行人員の年間平均給与が42,833元で、前年比8.2%となっています。

 

 急よ

 

 都市非私営単位とは、国有または集大成性質を持つ単位のことを言い、具体的には国有単位、都市集体単位、聯営経済(所有制性質が異なる企業間、または企業と事業単位が共同で投資して新たに組成する一種の経済タイプ)、股份制経済、外商投資経済、香港・マカオ・台湾投資経済等の単位を含みます。都市私営単位とはこれと逆と考えればいいでしょう。外資系であれば都市非私営単位のデータのほうが参考にしたほうがいいですね。

 

 全国水準と比べて、北京、天津、上海、浙江、広東、江蘇等の6つの場所では、非私営単位就業者の2016年の年間平均給与は全国平均水準水平(上海は2015年の平均給与78,045元とみなしています)を超えています。そのうち、北京が119,928元でトップで、唯一10万元を突破しています。単純な月換算で約1万元ですよ。北京で求人する企業は大変ですねえ。これとは逆に、河南省非私営単位就業者の2016年の年間平均給与は29省市の中で最低で、49,506元にとどまっています。

 

 エリア別に見ますと、2016年都市非私営単位就業者の年間平均給与の前年比伸び率は東部9.1%、西部9.0%、中部8.8%、東北地区7.5%となっています。以前は中西部が遅れているというイメージがありましたが、成都、重慶、武漢あたりはかなり発展してきており、ここ最近は東北のほうが経済的にはしんどそうです。そういえば、経済成長率をごまかしていたらしいがあったという報道を見たことがあるのですが、確か東北のどこかの省だったと思います。

 

 伸び率で見ますと、浙江、広東、湖南等の8つの場所の都市非私営単位就業者年間平均給与の伸び率が全国平均の8.9%を上回っています。最も伸び率が高いのが湖南で11.2%、このほかに10%を超えているのが貴州11.0%、江西10.2%、浙江10.0%です。

 

 しかし、全国都市非私営業単位就業者で年間平均給与が67,569元、月給換算で5,630元。これ上海の平均値でなくて全国の平均値ですよ。上海の数値はこれから発表されると思うのですが、2015年で78,045元だったので2016年は確実に8万元を超えてますね。となると、月給換算すると7,000元弱か。そして、これはあくまで2016年の数値なので、ことし2017年はもっと上がってそう。ということは2017年の上海の非私営業単位就業者だと月給換算8,000元弱くらいになっているのでしょうか。ついこないだまで四五千元とおもっていたのがあれよあれよというまにこんなに増えてきています。そりゃあ消費力もついてきてますわな。

外国人ランク付け制度、危ぶむなかれ

 チャイナウォッチャーの近藤大介さんが書いた記事『前代未聞! 中国が始める外国人「ABCランクづけ」制度』が結構話題になっています。タイトル通りで中国に滞在する外国人に対してABCのランク分けをするというものです。そして、この基準を満たさなければ中国で就業できないというものです。多くの人はこの記事を見てランク付けの基準点数を満たすことができない人はどうすればいいのか!と騒いでいるわけですが、それほど騒ぐ必要もないでしょう。もちろん全く影響がないとは言いませんが、大部分の人が今までと同じように滞在することができると考えていいでしょう。それにこのような制度、別に中国だけ特別にある制度でもなく、どこの国でも外国からくる人を選別するのは当たり前といえば当たり前で、なんだかんだいっていま中国に滞在している人も選別された上でいまいるわけであります。

 

 ABCのランクですが、Aはノーベル賞のような国際的に認められた受賞歴がある人、Cは季節労働者などが中心になるので、いわゆる一般の駐在員及び現地採用はほぼBに該当するか否かが滞在できるか否かのポイントになります。記事ではこれをポイント制で60点以上ないと滞在できなくなるとあおっているように見えますが、よくよく通達を読み込むと、決してポイントだけがすべてではないことが分かります。

 

 では、具体的にBランクはどのような基準を満たせばいいのかを見ていきましょう。

 

(1)以下のいずれか一つを満たす大学卒業以上の学歴及び2年以上の関連業務経歴を有する外国専業人材

① 多国籍企業が派遣する中級以上の従業員、外国企業常駐中国代表機構の首席代表及び代表

② 各種企業 、事業単位、社会組織等で雇用する外国管理人員または専業技術人員

その他二つ省略

(2)中国国内の大学で修士以上の学位を取得した優秀卒業生

(3)国外でトップ100にランク入りする大学で博士以上の学位を取得した卒業生

(4)外国言教学人員

(5)《ポイント計算表》で60点以上

 

 よくみると大卒以上勤務歴2年以上が前提としてありますが、①または②のいずれかを満たせばいいということになっています。独り歩きしているポイント60点以上という要件以外にもいくつか基準があり、多くの人が(1)の①または②の条件を満たすのではないかと思います。特に(1)の②なんて「各種企業」というおよそすべての企業が対象となる表現があり、そこの外国管理人員または専業技術人員であればいいのです。もちろん、ポイントを増やすために中国語試験HSKを受けておくのも良いでしょう。単に就業資格の問題ではなく、外国にいてその国の言葉を覚えればいろいろと広がりも出てきますからね。

 

 就業証に代わる外国人工作許可証は90日前から期限延長手続きができますので、初めての延長に当たっては万が一に備えて後から巻き返しできるように早めに手続きしておくことをお勧めいたします。

 

 ランク付け制度が始まる前の従来の制度の下でも大学出てないと就業証を取るのが難しいという言い方がありましたが、ある程度の勤務歴を持つ専門職の方で就業証を取得している人はたくさんいます。そう考えると、今回のランク付け制度の関する通達はそれらを明文化したに過ぎず、今までと大きく変わったというわけではないといえるでしょう。この話題で騒いでいるのは日本人だけという話もありますしね。