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中国の人気俳優ファン・ビンビン(范冰冰)に対する処罰を検証

 脱税問題で姿を消していた範冰冰にようやく結論が出ましたね。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181004-00000017-asahi-int

 このニュースにある通り、「範さんと関連企業による計約1億4千万元(約23億円)の脱税を指摘し、追徴課税や罰金などとして計約8億8千万元(約146億円)の支払いを命じた」ということです。ここではどのようにしてこの金額が算定されたかなどについてみていきたいと思います。

 

 まず調査結果ですが、範冰冰が《大爆撃》という映画出演で実際に得た報酬が3000万元に対して、納税申告したのが1000万元、つまり約2000万元を意図的に過少申告し、これにより個人所得税618万元と営業税及びその付加税112万元の合計730万元を脱税。これ以外にも、範冰冰及び彼女が法定代表人を務める企業が2.48億元を過少納付も指摘されています。

 

 以上の違法行為に対して、

(1)《中華人民共和国税収征管法》第三十二、五十二条の規定に基づき、範冰冰及び彼女が法定代表人を担う企業に対して2.55億元を追徴し、延滞金0.33億元を徴収。

(2)《中華人民共和国税收征管法》第六十三条に規定に基づき、範冰冰に対して契約分割により真実の収入を隠匿することで逃れた税金に対して倍の罰金の合計2.4億元、工作室口座を利用して個人報酬の真実性を隠匿して逃れた税金の3倍の合計2.39億元。

(3)法定代表人を担う企業が過少申告することで逃れた税金の1倍の罰金として合計94.6万元。

(4)《中華人民共和国税收征管法》第六十九条及び《中華人民共和国税收征管法実施細則》第九十三条の規定に従って、法定代表人を担うに起業が個人所得税を源泉徴収しておらず、過少納税に便宜を図ったということで0.5倍の罰金として各々0.51億元と0.65億元を課す。

 

 (1)から(4)までの合計が約8.8億元ということです。かなり巨額ですが、中国では日本と違って経済犯罪でも死刑判決を下されることがあります。これだけの金額は刑法的にどうなのかを見てみましょう。

 

第201条 

【脱税罪】

納税人が欺瞞、隠匿の手段を用いて虚偽の納税申告を行うまたは申告を行わない場合、逃れた納税金額が比較的大きく且つ納付税額の10%以上を占める場合、3年以下の有期懲役または拘留に処し、併せて罰金を科す。金額が巨大で且つ納付税額の30%以上を占める場合、3年以上7年以下の有期懲役に処し、併せて罰金を課す。

 (中略)

 第1項の行為がある場合、税務機関が法に依って追徴通知を 下達した後、納付税額を追納し、延滞金を納付し、すでに行政処罰を受けている場合、刑事責任を追及しない。ただし、5年以内に納税逃れを行うことで刑事処罰または税務機関に2回以上行政処罰を受けたことがある場合を除く。

第203条 

【追徴未納逃れ罪】

納税人納付税額を納付せず、財産を移転または隠匿する手段を採用して、税務機関が未納税額を追徴できないようにし、金額が额在1万元以上10万元未満の場合、3年以下の有期懲役または拘留に処し、未納税金の1倍以上5倍以下の罰金を単独または合わせて課す。金額が10万元以上の場合、3年以上7年以下の有期懲役に処理、未納税金の1倍以上5倍以下の罰金に処す。

 

 《中華人民共和国刑法》第201条の規定により、範冰冰は初めての脱税であり、かつて脱税による刑事処罰を受けたことがないということにより、この8.8億元という金額を期間内に収めた場合は刑事責任を問わないということになりました。次同じことをしたら刑事処罰ですが、今回に関しては懲役は免れるということですね。究極の刑事処罰って死刑だと思うのですが、密輸により死刑になるという条文はあるのですが、そうでない場合の脱税にはそこまではっきりと死刑になるというような文言は刑法には見受けられませんでした。ちょっとの期間を置いてまたきっと復活するのでしょう。

 

 脱税とは関係ないのですが、条文を眺めているときに見つけたのですが、中国の刑法には投降罪というのがあります。

 

第423条 【投降罪】

戦場で死ぬことを恐れ、自ら武器を投げ出し自動的に敵に投降する場合、3年以上10年以下の有期懲役に処する。状況がひどい場合、10年以上の有期懲役または無期懲役に処する。

 投降後に敵に奉仕を行った場合、10年以上の有期懲役、無期懲役または死刑に処する。

 

 これってめちゃめちゃすごくないですか?戦争になって「だめだこりゃ」という状況で投降罪、しかも投降した後に敵に奉仕してはいけないということなので、強制労働を強いられた場合死刑になるかもしれないということですよー。要するに死ぬまで戦えってことですな。精神としてはわかるけど、罪にまでなってしまうのか。。。厳しい!!!

ミニカラオケに行ってきました!

 ちょっと前に話題になった中国のミニカラオケ。何度も横目で見てきましたがついに行ってきました。以前にも紹介したことがあります(中国の1人カラオケはガラス張り)、外観はこんな感じです。

 

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 椅子が二つありますが、スペース的にはもう一人詰めれば入ることができます。でもまあ密室ですね。歌のリクエストは画面を操作するのですが、お金の決済はもちろん電子マネーです。コインをちまちま入れることなんてありません。料金体系はこちら。

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 曲数ではなくて時間制になってます。15分で25元(420円)、30分で45元(760円)、45分で60元(1010円)、60分で75元(1270円)、90分で90元(1520円)と、決して安くはありません。よく見ると一回で使い切ってしまわないといけないものなので、ちょっと長い時間を購入するのは難しいですねえ。だいたいショッピングモールの中に入っていることが多いので、ちょい飲みならぬチョイ歌いがニーズでしょうし、椅子も二つしかないのでさすがに90分ぶんを購入することはないでしょう。待ち合わせの時間調整なんかにいいかもそれないですね。

 

 さて、試しにチケットを購入する作業を進めたところ、ここまで来たら歌わないといけないでしょう。とりあえず熱唱しました。

 

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 購入時間分を消化すると終わりなのですが、ミニカラオケのサービスはこれにとどまりませ。なんと歌が自動的に録音されるのです。録音自体は特に目新しいサービスでもないのでしょうが、いつも間にか録音されておりました。録音した歌はコンクールに参加可能ということもあり、せっかくなので応募しておきました。1位になれば上海ディズニーランドのチケットがもらえます。発表はいよいよ明日からです!

 

中国の俳優のギャラが高い!

 こちらをご覧ください。中国の有名俳優たちのテレビドラマ1作品のギャラです。男優呉益凡が1.2億元、女優周迅が9500万元。めちゃめちゃ高い!

 

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中国の芸能人のギャラが高いのかそうでないのか、こういうのは比較しないとわかりづらいかと思います。日本の俳優でちょこっと調べてみると水谷豊が1話350万円。ワンシーズン12話とすると4200万円、中国のドラマばりにワンシーズン40話くらいあるとして1.4億円、元に引き直して約830万元。それでも一桁違います。もうこれはハリウッド並みか?なんでも、中国で1作撮影したときの俳優に対するギャラは製作費の50-80%、ハリウッドが30%だそうです。

製作費に占める俳優ギャラの占める比率が高すぎるということは、それ以外の部分にかける費用をどうしても抑えざるを得なくなるということになり、俳優以外のクオリティは必然的に下がってしまうといえます。

 

 2011年までは中国人俳優のギャラもここまで高騰していなかったようです。2011年は動画サイトが盛り上がってきた時期であり、多くの動画サイトがコンテンツを充実させるために版権を買い漁るようになった時期です。コンテンツ料がどんどん値上がりし、大手動画サイト愛奇芸の2017年のコンテンツ投入はすくなくとも100億元ともいわれています。つまり、コンテンツ量の値上がりが俳優のギャラにはねたということですね。

 

 そんなこんなで今年9月に広電総局が俳優に対するギャラは製作費の70%までに抑えることという通達を出しましたが、通達といってもあくまで指導文書的なものであり強制力は今のところありません。ということで、今のところはまだ状況はそれほど変わっていない模様です。果たしてこの動き、どこまで続くでしょうか。

中国開催のスポーツイベントの勢い

 11月25日にUFC FIGHT NIGHT122というイベントが上海で開催されました。米国の総合格闘技団体によるイベントです。

 参考記事

 http://mmaplanet.jp/74116

 いままでマカオでも開催されたことはありますが、中国本土では初の開催になります。マニアの私はこれを見に行ってきました。本当の本当に超満員、チケット代金は280元から2980元まで、これがソールドアウト。メルセデスベンツアリーナがぎっしりですよ!これだけぎっしりだと招待券も多分少なかっただろうと思います。私が名前を知っている選手は3人しかいなくて、中国本土開催ということもあり中国人ファイターも多く参戦。しかし、残念ながら中国人ファイターは初参戦の選手も多く、知名度がほとんどない選手ばかり。はっきり言いきってしまうとカード内容もしょぼしょぼで大した大会ではなかったと思うのですが、会場の盛り上がりは本当に凄かったです!

 

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 同種のイベントは日本でも開催されたことがあります。直近でいえば9月23日に開催されています。カード内容はこっちもそんなに大したことはなく、ご当地である日本人ファイターも多く参戦してたのですが、現地にいなかったので何とも言えないのですが、おそらく上海ほど盛り上がっていなかったのではないかと。そして、カード編成を見て感じるのは以前よりも魅力的なカードが少なくなったなあと。日本で初めて見に行ったときはタイトルマッチが組まれていたのですが、今後日本でタイトルマッチを組んでもらえるかと思うとクエスチョンマーク。来場者数も以前ほど入ってきていないようですし。繰り返しになりますが、上海のカードは全体的にはしょぼかったですが、これだけ盛り上がるとそりゃあ面白いです。

 

 これから中国開催に力を入れていきそうな気がします。かつては日本の総合格闘技イベントは東京ドームで開催したり、さいたまスーパーアリーナを超満員にしたりという勢いで、アメリカよりもずっと盛り上がっていたのにすっかり抜かれてしまってます。中国人ファイターがのし上がってくるとUFCも日本をすっ飛ばして中国でどんどん開催するようになる時代がやってくるかもしれませ。経済発展じゃないですが、このあたりにも国としての勢いを感じます。

中国の屋外音楽フェスティバルは85%が赤字運営

 

 最近中国で音楽フェスティバルの開催が増加しています。

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 2015年が大きく減少していますが、これは2014年末の上海でのカウントダウンイベントで将棋倒しにより死傷者が発生したことにより翌年のイベント数が減少してしまったことによります。2016年には再び増加に転じ、200余りが開催されています。これだけイベント数が増えているのですが、多くの音楽フェスティバルの収支は赤字で、主催者の管理運営とも十分なレベルに達してないといわれています。

 

 まず、収入面で言えば、チケット収入がそもそも足りないという問題があります。もちろんチケット収入以外に、スポンサー収入があり、グッズの販売もありなのですが、グッズ収入は総収入の5-10%程度のため、チケット収入に負うところが非常に高いです。コストも決して安くなく、2012年に成都で開催された大愛音楽節というイベントは6000万元のコストをかけたにもかかわらず、チケット収入はわずか300万元という惨憺たる結果に終わっています。こんな状況なので、来場者数が減ることを恐れてチケット代金を引き上げることもできない状況にあります。来場者も学生や若手社会人が多く、要するに可処分所得が少ない人が多いため、価格をある程度低く設定せざるを得ない状況にあるようです。それと、ダフ屋の影響もあります。よほどの人気イベントであればいざ知らず、そうでなければダフ屋は安くチケットを売る、それを知る来場者は安くでチケットを買う、正規の金額で買う人は極めて少ない、ということになってしまいます。

 

 また、利益を上げることが第一の目標となっていないこともあって、収支がこんな状況でもイベント数だけは増えていってます。現在中国の音楽フェスティバルは①都市、②商品、③専門家、これら3つと連動したものが主体となっています。①は都市のアピール、②は商品のアピール、③はレコード会社やイベント会社による開催、ということです。①、②はその性質上イベントそのものの収支は第一の目標となっていません。③については、回数をこなしているうちに利益の出るイベントに成長していきますが、道のりは決して短くはありません。ということは、音楽フェスティバルの開催数はこれからまだまだ増えていくんでしょう。しかし、チケット収入以外のグッズ収入はもっと増やさないとだめですな。しかしこれがまた難しいと思います。音楽フェスティバルではなくてコンサートなのですが、これがすごいのよ。以前台湾歌手蔡依玲のコンサートに行ったことがあるのですが、まず会場にグッズ売り場が見当たらなかった(有ったかもしれないけれど)。そして、コンサートが終わった後の帰り道で、コンサートの関連グッズのみならず、その日のコンサートの様子を撮影した写真を大きく引き伸ばしたものが売られていたりするのです。いつの間に!そりゃあグッズが売れないわけです。これが放置される限り、グッズ収入の売り上げも上がらないでしょうし、スポンサー収入を飛躍的に増やさないと、結局いつまでたってもチケット収入こそがすべてのような収支構造から抜け出せないでしょうね。それでもまだまだ屋外音楽フェスティバルは増えていくとみられています。都市なら都市、商品なら商品で、派生的に効果が出ていればいいのですが、いつまでこの状況が続いていくでしょうか。

中国の1人カラオケはガラス張り

 日本でもある頃から1人カラオケを楽しむ人が出てきましたが、これと同じような動きが中国でも見られるようになってきております。私自身はまだ見たことがないのですが、深圳に多くあるようです。私はまだ見たことがないのですが上海にもあるようで、「2㎡開店 千元創業」(さすがに1000元で起業はなかなか難しいと思うのだが。。。)といううたい文句で加盟者を募集しています。まずは写真をご覧ください。

 

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 電話ボックスくらいの大きさですね。そして外からも見えるようになっています。かわいい女の子がうたっていたりすると野次馬がたくさん集まりそうですね。なんでもKTV業界(大人の男性専門のではないですよ!)も2013年あたりから業績が伸び悩んできているようで、発想を変えてこのような形態を始めたとのことです。要するにKTVに行く人が減ってきたということですが、KTV以外の娯楽場所に食われるようになってきたのでしょう。

 

 この1人カラオケ、2-3人入るようなタイプもありますす。ちょっと狭いですけどね。

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 利用料はいろいろあると思うのですが、ある事業者のを見ると一曲5元、15分で20元、1時間で64元とまあお手頃です。利用料は現金でもOKですが、もちろん微信支付やアリペイにも対応しています。ビジネスモデルとしては利用料だけではなく広告収入や物販収入もあり、映画のチケットを販売したりもしているとのこと。このビジネスモデル、かなり伸びてきているようで、友宝という会社では昨年上半期の売上高が前年比プラス71.7%とかなり伸ばしています。単に歌を歌ってもらうことだけではなく、加盟料や広告収入の貢献も大きいようです。普通にKTVの店舗を構えるよりは低コストで設置することができる点もメリットです。また、かなり以前中国で自動販売機が普及しないのは外に置いておくと壊されるからなんて言う言い方もありましたが、1人カラオケボックスはその多くがショッピングモールのような公共的な建物の中にあることから、壊されるリスクは最近はやりの自転車シェアリングと比べてもかなり低いようです。

 

 さて、ボックスさえあればだれでも参入できそうな感じがしますが、中国ではどうしてもおもしろそうだとなると多くの人が一斉に参入しがちですが、自転車シェアリングのように気が付くと有象無象のプレーヤーが出てきて価格破壊が起こってしまうのでしょうか。気が付くとあちこちで1人カラオケボックスでいっぱいになっているかもしれないですね。近いうちに一度行ってみますか。

中国のスキーマーケット、2025年には1兆元規模に

 昨年ISPOというスポーツ用品展示会組織のイベントにセミナー講師として招待されたことがあります。私は中国のスポーツ産業全体についてお話ししたのですが、その他の方はスキーに関するテーマがメインで、中国人講演者もスキーをテーマにしていました。これからスキーはねらい目ということだったのでしょう。実際のところはどうなのか。2016中国スキー産業白書なるものが発表されました。それによりますと、2016年に中国のスキー場は78か所増加して646か所に。スキー人口も延べ1510万人に達し、前年比20.8%増と伸ばしてきています。適当に引っ張ってきたのですが、2012-13年のスキー人口が1150万人くらいなので、2016年の1510万人というのは理解できる数字ですね。

 

中国スキー人口

 

 日本のスキー場数は観光庁が2年前に行った調査では517か所を対象にしているので、まあ1000か所もないでしょう。ここで日本のスキー人口を見てみましょう。

 

日本スキー人口

 

 ピークと比べて半分以下に落ちてしまってます。ピーク時期は1998年でバルブ時期というわけでもないですね。最近はスキーははやらないのでしょうか。これにつれて用品販売も減少しています。

 

日本用品

 用品販売はバブル末期の1991年がピークで、なんといまやピーク時の4分の1まで減少してます。日本国内だけで勝負してたところは全然ダメダメになってしまったでしょう。やっぱり海外やらないとね。

 

 さて、また中国に話を戻します。マーケットを見ると北京が最も大きく、スキー場24か所と全体の3.7%に対して、スキー延べ人口は171万人で全体の11.3%。次いで、黒竜江、河北(85万人から122万人に43%増加)、吉林(96万人から118万人に23%増加)のスキー人口が増加してます。

 

 用品を見ますと、レンタルスキー板(+38.57%)、ベルトコンベヤー式リスト(+37.54%)、増雪設備(+29.50%)及び圧雪車(+24.24%)の数量は増加しており、そのうち増雪設備と圧雪車の輸入品の比率が高く、レンタルスキー板も輸入物の伸び率のほうが国産よりも高くなっております。

 

 スキー人口も増えていくでしょうし、それにつれて用品市場も大きくなっていくでしょう。2025年にはスキー産業の総規模は1兆元に達するといわれています。今後楽しみなマーケットですね。

中国の女性アイドルグループ

 AKB48が2005年12月よりスタートし、もうじき満11年になりますがが、いまだに人気は衰えていません。「会いに行けるアイドル」をコンセプトに専用劇場で公演をスタートし、初回公演はなんと7名しか来場客がいなかったのが、その後大きくブレイクし、日本のみならず2011年にインドネシア・ジャカルタのJKT48、12年から中国・上海のSNH48、今後は台北、マニラ、バンコクにおいた新たなグループ発足も計画されています(ちょっと頓挫気味ですが)。中国では上海のSNH48の姉妹グループとして、北京市を拠点とするBEJ48、広東省・広州市を拠点とするGNZ48の結成が発表されたが、その後日本側と中国側で契約トラブルが発生し、今ではSNH48をはじめとする中国のグループと日本側は何ら関係がなくなってしまっているようですね。

 

 中国の芸能界において女性グループといえば女子十二楽坊を思い出す人がいるでしょう。ところが女子十二楽坊の人気もそれほど長続きせず、またそれ以降ブレイクしたといえる女性グループは現れていないように思います。それでもSNHは比較的成功している部類に属し、SNHがAKBのコンセプトを活用したのと同じく、このコンセプトを活用した別グループもいくつか現れるようになってきています。そのうちの一つで以前紹介した上海、北京及び成都を拠点に活動している蜜蜂少女隊ことLady Beesというグループがいます。

 

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 Lady Beesは中国のテレビ局が韓国のエンタメ企業と一緒に制作したリアリティショーを勝ち抜いたメンバーで組成され、その後順次訓練生という名目で上海、北京、成都チームにまで拡大しました。AKBと同じく専用劇場を持ち、週末ごとに各拠点にある専用劇場でライブイベントを開催しています。上海会場を見る限り残念ながら今のところ客席はまばらですが、メンバーを見るファンの表情は日本と同じく、まさに「会いに来た人たち」の姿です。韓国企業がプロデュースに関与しているが、世界観としては日本の今のアイドルに近いように思います。

 

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 90年代後半に小室哲哉氏が東アジア圏での音楽事業を展開しましたが、ほどなくして撤退し、中国の音楽ビジネスって難しいんだなあと感じさせられた。当時は海賊版が蔓延し、版権意識も今よりもずっと薄く、ビジネスの難易度もかなり高かったことかと思います。それがいまや日本のコンセプトを取り入れる女性グループが現れ、時代も様変わりですね。中国のエンターテイメント業界ではハリウッドの映画制作会社を買収したり、実際に中国俳優がハリウッド映画に出演したりするようになり、一定のプレゼンスを発揮するようになってきており、近頃では中国大陸発の若手歌手・グループも徐々ではあるが頭角を現すようになってきているようです。女性グループについては日本を含む海外テイストで味付けしたグループで売り出そうとしているように思います。ということは、今後エンタメ分野で日本企業がより関与できることもあるかもしれないですね。

中国でも徹底するアメリカ企業の版権意識

 実は私プロレスファンです。先日上海で開催されたWWE 2016 Chinaに観戦してきました。会場はメルセデスベンツアリーナです。

 

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 中国でプロレスなんてまだまだと思っていたのですが、会場付近にはキャラクターグッズを身にまとった人たちが大勢いました。みんな知ってるですなあ。

 

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 このWWEというアメリカのプロレス団体、世界で唯一の上場している団体で、要するに世界一の規模を誇る団体です。さすがのこの団体も以前上海で開催したときは会場を埋めきることができず、今回も満員というには席が空いてましたが、中国人選手が参戦するせいもあってか比較的埋まっていたと思います。ただ、人の入りが悪い割には盛り上がっており、来場者は結構コアなファンが多かったのではないかと思います。中国の動画サイトPPTVでも番組を流しており、こうした活動を通じてコアなファンを着実に増やしていることから、今後の可能性を感じました。7月に日本の両国国技館で開催されたは満員でしたので、日本と中国ではまだまだプロレスに対する理解度に差があるといえるなかで、なかなかの健闘ぶりといえるでしょう。

 

 それとともに気になったことが一つ。以前蔡依林という台湾人の歌手が同じくメルセデスベンツアリーナでライブを開催したときのことです。ライブが終了し帰途につき時に見かけたのがこれです。

 

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 グッズのコピー商品を販売している光景がたくさん見受けられました。きっとWWEもこんなかなあと思っていたところ、そうではなかったのです。オフィシャルショップが出店されていたのです。

 

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 コピー品を売る人は一人としていませんでした。これがアメリカの版権意識か!推測に過ぎないのですが、イベント開催に当たってコピー品はまかりならぬと相当言いこんでいたのではないかと思われます。ここで制限してもタオパオでは正規品の10分の1くらいの値段で相変わらず売ってます(もちろん品質は劣ります)ので、完全に抑え込んでいるわけではないですが、すくなくともイベント開催時にはまかりならぬという姿勢でいるというのがよくわかりました。果たしてこれはアメリカ企業だからここまで徹底したのか。それとも最近はこういう傾向にあるのか。はたまたその両方なのか。いずれにしても前向きな傾向ではありますね。

世界女性芸能人収入トップ10に中国芸能人がランク入り

 Forbesで世界女性芸能人収入トップ10なるものが発表されており、この中に中国人女優の範氷氷が2年連続でランク入りしています。では、ランキングを見ていきましょう。

 

第1位  ジェニファー・ローレンス:4600万米ドル

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第2位 メリッサ・マッカーシー:3300万米ドル

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第3位 スカーレット・ヨハンソン:2500万米ドル

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第4位 ジェニファー・アニストン 2100万米ドル

 4

 

第5位 範氷氷:1700万米ドル

 5

 

第6位 シャーリーズ・セロン:1600万米ドル

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第7位 エイミー・アダムス:1350万米ドル

 7

 

第8位 ジュリア・ロバーツ:1200万米ドル

 8

 

 

第9位:ミラ・キュニス:1100万米ドル

 9

 

第10位 ディーピカーパードゥコーン:1000万米ドル

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 そうそうたる名前が連なってます、といっても個人的に知らない人ばかりなのですが。でも範氷氷はもちろん知ってます。よくCMや広告で見ますから。カタカナの芸能人はほとんどアメリカ人でしょうか?アメリカのコンテンツはアメリカ以外でも受け入れてもらえる部分があるので、このようなランキングでは有利かと思うのですが、その中で中国人である範氷氷が入るというのは大したものであると思うのと同時に、中国人芸能人のギャラがかなり高騰していることが想像できます。中国人でも中華圏まで影響力を及ぼすことができるでしょうしね。そういえば2年半くらい前に「中華圏スターの映画出演料」という記事をアップしたことがあります。この時に記事に書いた内容だと日本の芸能人のギャラが完全に中国芸能人に負けていることが分かります。範氷氷の映画一本のギャラが800万元(約1.2億円)もしますね。年間で1700万米ドル稼ぐのもわからんでもないです。この世界でも中国マーケットの重要性がうかがえます。先日書いたアイドルユニットもそうですが、こういうのが一発当たると大きいと目論んでのことでしょうね。日本の芸能人だと言語の問題もあるので、ある程度までは受け入れられたとしてもここにランク入りするくらいまではちょっと難しいような気がしますね。ビジネス的には日本人芸能人を売り出すよりも中国人芸能人をプロデュースするほうが現実的でしょう。