呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国を中心としたビジネスの最新情報を上海・東京・神戸を拠点に活動する株式会社 TNCリサーチ&コンサルティングの呉明憲が紹介します。

有機野菜 ~どこまで信じられるか~

 以前にも紹介したことがありますが、中国の有機食品について紹介します。

 

 消費者は無公害製品、緑色食品(無農薬もしくは低農薬、そして遺伝子組み換えでもない、すなわち自然で良質な食品のことを指します)、有機野菜の区別があまりついていないと思います。私も細かくは知りませんが、いちおう次のようなくくりになっています。

 

無公害製品 産地の環境、生産過程、製品品質が国家関連標準に符合し、認証証書を取得して無公害製品マークの使用が認められる加工を経ていないまたは初歩的加工を経た食用農産品。
緑色食品 特定の生産方式で生産し、専門機構の認定を経て、緑色食品マークの使用が認められる無汚染の食品。
有機野菜 農薬、化学肥料、激素、除草剤等の人口合成物質の使用が絶対に禁止。

 

 無公害製品は低毒化学肥料と農薬を使ってもいいのですが、農薬の残量が基準を超えてはいけません。緑色AA等級はいかなる有害化学合成物質も使用してはいけません。そして、有機野菜はこの二つよりももっと条件が厳しく、そもそも何も使うことはできないともいえます。畑も過去三年において農薬を使用したことのないような畑である必要があります。

 

 有機野菜と名乗るための基準はこれだけ厳しいわけですから、当然値段も高くなります。値段が高いということはそれだけ生産者としては儲けを狙うこともできるでしょう。有機野菜と名乗るためには認証を取得する必要があります。ところがこれがいい加減なところが多いといわれています。有機の認証機構のフィーの水準は大体2万元程度で、要する期間は1-3ヶ月程度です。ところが、いい加減なところは1ヶ月で全部済ませてしまいます。そういう業者の認証の進め方は次のような感じです。ちなみに中国の新聞記者の取材によるものです。

 

 認証は認証機構が行うのですが、これにコンサルティング会社がかんでいます。仲介するような形ですね。このコンサルティング会社が業務全体を請け負います。コンサル会社が人を派遣して畑を見に来る、要するに現地考査を行うのですが、これが一日もかかりません。というか、きて一目見るだけというのが正しいです。そして製品をコンサル会社指定の実験室にもって行き、実験室から有機検査報告を発行します。新聞記者が「これらの製品は大量に農薬を使っているので、有機と認められないのでは」と伝えたところ、「何も心配要らない、検査結果に手を加えるから」との返事。要するに改ざんですね。

 

 報告書が出来上がった後、コンサル会社は仲良しの認証機構と連絡を取り、そこで認証手続きが完了するのです、いちおうこの認証機構は正規のですが、現実はこんな感じのようです。認証機構も結局は依頼主からお金をもらっているので、生き残っていくためには甘くせざるを得ないといったところでしょうか。依頼主に厳しくいえない会計事務所のようなものといえばわかりやすいでしょうか。認証機構は23しかないのでなにも粋のころなんぞ考えずに清々とやればいいと思うのですが、そうはなっていないようです。

 

 スーパーにいくと有機野菜がいい値段で売られています。見せ方もきれいです。おいしそうですし体にもよさそうに見えます。でも実態はいい加減みたいなので本当の有機ってどれくらいあるんでしょうねえ。例えば、上海蟹も販売量が漁獲量の10倍あるといわれています。要するに胡散臭いのが90%占めているということなのですが、有機野菜も上海蟹バリに胡散臭いかもしれないですね。

増値税改革がついに試行開始

 営業税と増値税を一体化する増値税改革の必要性がずっと以前から話題となっておりました。具体的には営業税を納付している納税者が原材料、生産設備、燃料等を購入した際に納付した増値税が控除できず、営業税と増値税の二重課税の問題がずっと指摘されていましたが、2011年11月16日付で《財政部 国家税務総局:営業税を増値税に改正徴収する試点方案》が公布され、2012年1月1日より一部地域で試行されることになりました。要するに営業税という税目が増値税に統一される政策が試行されます。今回はこれについて紹介します。

 

 

1.試点の範囲と時期

 

試点地区 サービス業の発展状況、財政負担能力、徴収管理基礎条件等の要素を総合的に考慮し、あらかじめ経済放射効果が明らかで、改革模範作用が比較的強い地区を選択して試点を展開。
試点業種 交通運輸業、一部現代サービス業等の生産性サービス業から試点を開始し、徐々にその他業界へ広げていく。条件が成熟したときに、一部業界を選択して全国範囲内で全業種で試点を行うことができる。
試点時期 2012年1月1日より試点を開始。状況に基づいて方案を整え、時機を捉えて試点範囲を拡大。

 

 今般の通達とは別に《上海市で交通運輸業と一部現代サービス業の営業税を増値税に改定徴収する試点を展開することに関する通知》が公布されており、同じく2012年1月1日より試行されることになっております。

 

2.主な内容

 

(1)適用税率

 従来営業税は業種により3~20%の税率が適用されていましたが、本試点により営業税が増値税へと適用が変更され、これと同時に、従来増値税率は13%または17%であったのが、新たに11%と6%という税率が追加されます。業種による税率は次のとおりです。

 

有形動産賃貸 17%
交通運輸業、建築業 11%
その他一部現代サービス業 6%

 

税率をこのように区分する理由としては、サービス業ではずっと営業税を納付してきたことにより、増値税控除が始まったばかりではスムーズに処理されないと考えられること、業種によって営業税の税率が異なること等により、生産性サービス業に対して一般製造業と貿易類企業の増値税税率と異なる増値税税率を設ける必要があると考えていることによります。しかしながら、この二つの税率が現れることで、そもそもの増値税の税率が将来的に引き下げられるというシグナルではないかという見方も一部であります。

 

(2)課税方式

交通運輸業、建築業、郵便電信通信業、現代サービス業、文化体育業、不動産販売と無形資産譲渡について、原則として増値税の一般課税方法を適用します。金融保険業と生活性サービス業は、原則として増値税簡易課税方法を適用します。

 

一般課税方法 要納税額 = 当期販売税額 - 当期仕入税額
簡易課税方法 要納税額 = 販売額 × 税率

 

 

(3)サービス貿易

サービス貿易の輸入の国内環節において増値税が徴収されます。要するに輸入に際しては関税と増値税が徴収されます。輸出については0税率または免税制度が実行されます。

 

 

3.過渡的措置

 

(1)税収収入帰属

 増値税改革の大きなネックであった中央と地方の税収配分ですが、増値税は75%が中央、25%が地方に配分されている一方で、営業税は100%地方に配分されています。そのため、営業税が単純に増値税にスライドしてしまうと地方の取り分が大きく減少することになってしまい、そのため地方は増値税改革に積極的になれず、これが増値税改革がなかなか進まない原因のひとつでもありました。しかしこれもあらたに増値税に変更される従来の営業税部分については地方に配分されることから、地方の税収に影響しないということになっています。つまり、ひとつの税目でありながら、その配分が業種によって異なるということになります。なお、試点によって財政減収が生じる場合、現行の財政体制に従って中央と地方が分担して負担するとされています。

 

(2)税収優遇政策過渡

試点業種に対して与えている営業税優遇政策は延長することができますが、改革を通じて重複徴税問題を解決することができる場合、その優遇政策は取り消されます。そして、試点期間は具体的な状況に合わせて適宜過渡政策が講じられます。

 

(3)エリアをまたがる税目の調整

試点は一部地域のみで展開されるため、増値税改革が実行されている地域とそうでない地域にまたがった取引を行うことがありえます。その場合ですが、試点納税人が機構所在地を増値税納税地点とし、異地で営業税を納付する場合、増値税を納付するときにそれを控除することが認められます。非試点納税人が試点地区で経営活動に従事する場合、現行の営業税関連規定に従って引き続き営業税納付を申告することになります。

 

(4)増値税控除政策の連続性

既存の増値税納税人が試点納税人からサービスを購入するときに取得する増値税専用発票は、現行の規定に従って仕入れ税額を控除することができます。

広東省の医療紛争は年間2.5-3万件

 広東省の人口は2009年末時点で9638万人ということで、日本よりやや少ないくらいの規模です。そんな広東省の公立病院で医療紛争(おそらく医療ミスで患者がクレームする件数も含むものと思われます)が毎年2.5-3万件も発生しています。このうち、訴訟になるのが500-600件でだいたい2-3%、調整になるのが約1000件くらいだそうです。ちなみに日本の場合だと事故情報の提出義務があるのは国立病院や自治体所管の医療機関の273施設のみですので単純に比較はできませんが、200年で1895件発生しているとのことです。統計基準が異なるとはいえ、広東省の2.5-3万件はちょっと多すぎるように思います。でもこれだけじゃないと思います。日本でも同じでしょうが、あえて騒ぎにせず泣き寝入りしている人も少なくないでしょうし。

 

 中国の話で最近もある人から聞いたのですが、どうもお腹の調子が悪いので病院にいったところ盲腸なのですぐに手術が必要だといわれたのですが、本人としてはそこまでの苦痛は感じなかったので、その後日本で診察してもらったところ、日本の医者は中国の医者の紹介状をもらっている手前、それを全否定することもできず非常にボヤっとした言い方だったそうですが単なる胃炎ということで手術はしなかったという話を聞いたことがあります。割と立派な病院だったそうですが。。。なんだかなあ。私は割りとちゃんと診てもらっているのですが、こんなケースもあるんですね。

 

 大きな病院だと「外賓部」といういわゆる外国人病棟があり、ここだと割りといい扱いをしてくれます。料金は激高なのですが、人が少なく、清潔感もありますので、海外旅行傷害保険を付保している人はたいていここで見てもらっていると思います。一方で、一般病棟だとそれはもう黒山の人だかりなので順番待ちだけでも大変です。中国の病院はランク分けされており、三級甲というのが一番格上なのですが、日本にあるような町医者に対する信頼感がないため、ちょっと風邪をひいたくらいでも三級甲の病院に行きます。だからいつも黒山の人だかりです。こんな感じです。

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 並ぶ気持ちが失せてしまいます。

 

 7年位前に脱臼したときはいちおう三級甲の病院に行ったのですが、時間帯の関係で「外賓部」で受付してもらえず、一般扱いになり、治療してもらうまで1時間くらい待たされました。脱臼したことがある人はわかるかと思うのですが、これめちゃめちゃ痛いです。1時間も待たされて、結局関節を元に戻す作業はほとんど一瞬、あんなに苦しんでいたのでさっさとやってほしかったです。

 

 医療紛争の記事を見てこんな昔のことを思い出してしまいました。

中国の医師がもらうリベートは10-50%

 病院への薬品販売における商業賄賂に関する生々しい記事を見ました。今日はそれを紹介します。Q&A形式になっており、あまり長くならないように意訳しますね。

 

Q:どうやって医師と関係を築き上げるのでしょうか。

A:一般的には医師の部屋を直接ノックして、名刺詞を渡し、どこどこの製薬会社の者だと名乗り、主にどういった薬品を扱っているかを説明します。もしその薬品がすでに取り扱われているのであればもう使っていると言われ、まだ使われていないようであればその薬品の特徴について聞いてくるのが普通です。こうやってコミュニケーションをとれば、まあ知り合ったことになるでしょう。もちろん紹介してもらう方がいいに決まってます。

(私:いたって普通ですね。)

 

Q:医師から拒絶されたことはありますか。

A:もちろんあります。重要な医師だと思えばその医師にはどんな弱点があるのかを調べます。医師だって人間ですので、その医師のニーズがあります。それを探し当てれば攻めることができます。

(私:これもいたって普通ですね。)

 

Q:あなたはどうやって医師との関係をキープしているのですか。

A:しょっちゅう病院にいって一緒にご飯を食べたりです。でも今は昔ほど簡単ではなくなってます。2000年あたりまでは食事するだけで結構効果があったのですが、今では基本的にはリベートの話をする必要があります。収入の低い医師であればあるほどこういった取引きが生じやすく、位が上になると医師もその製薬会社の人柄をみます。これややむをえないことで、収入の少ない医師は何かしら別の収入がないと生きていけないですからね。しょっちゅう病院に顔を出す以外だと、学術会議や旅行に連れて行くことですね。

(私:やっぱり出てきましたねえ、リベートが)

 

Q:医師に渡すリベートは購入価格の何パーセント位ですか。

A:一般的には10%-30%、抗生物質類であればさらに多く30%-50%になります

(私:結構大きいですねえ!)

 

Q:リベートはどうやって渡すのですか。

A:現金ですね。調査が厳しいときには医師から当分来ないようにと連絡してきます。リベートは必ずしも医師に渡すとは限らず、病院や科の管理体系によって異なります。科の主任に渡し、その主任がさらに分配するというのもあれば、直接医師に渡すのもあります。

(私:現金だと証拠が残りにくいですからねえ。)

 

 いやあ、生々しいですねえ。こういった製薬会社の営業マンは売り上げで評価されるのですが、それを達成するためには上のような苦労もあるわけです。そして、そのために発生するコストはまずは立て替える必要があるので、採用面接の際には立て替えるための資金はちゃんとありますよねなどという質問もしてくるそうです。しかし、10-50%ですか。めちゃめちゃ大きいですねえ。日本でも手術前に医師にお金を包む人っていますよね。これは患者側が自らの意思で渡すものですが、医師もこういうったお金に対してあまり受け取ることを断らないイメージがあります。

 

 中国では日本と違って医師の待遇も悪く、待遇の悪さに耐え切れず脱サラならぬ脱医師をする人も結構いるようです。脱医師をした人は自分の知識を生かして製薬会社の営業をする人もいるようですが、そうなると「もらう人」から「渡す人」に立場が代わってしまうということですね。なんか自分がその立場だと惨めな感じもしますが、こういった現実を現実として受け入れているのでしょうね。

 

 

  中国流「金と成功」への道―情実と賄賂の国から
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はまの出版

中国の美術品オークション市場

 中国の美術品はは世界の美術品の33%を占めてトップの位置にあり、知られざる美術大国といえます。中国の美術品取引はオークションが中核ですが、その取扱額もまた世界一です。取扱高も年々急増しており、2010年には572億元(約6,900億円)にも達しています。これは前年の倍以上であり、美術品購入を投資とみなした場合、他のどの分野の投資よりも大きな伸びを示しているといえます。このあたりの動きは日本のバブル時代にも同じような動きがあったのでしょうか。当時の日本では美術品の価値がどこまでわかっているのかわからないような天文学的数字の金額で取引されていたことを思い起こす人は少なくないでしょう。下図は美術品のオークションの取扱高を示す棒グラフです。

 

          (単位:百万元)

 

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                   (出所:雅昌芸術市場監測中心)

 

 2011年はこの美術品オークションの取引額が700億元に達し、美術品全体の市場規模は3600億元に達することが見込まれています。中国のオークションは落札率が平均77%程度と非常に高く、中には100%落札するようなオークションもあります。これって出品者からすると落札される期待感が大きい反面、落札しなかったらかなり格好悪いかもしれないですね。一度美術品オークションの熱気を体感すべく見に行こうと思ったことがあるのですが、中に入るだけで保証金5万元が必要ということで泣く泣くあきらめました。

 

 中国への美術品の持ち込みは輸入税がかなり高額になるため、それを避けるために香港で扱われるのも少なくないようですが、これだけ美術品オークションが盛り上がっているのならばビジネスとしてこれにあやかってもいいのではないかと思います。海外品にもうひとつの難点は本国のみで知名度が高いレベルの美術品だと中国での知名度はほぼ皆無なので、どこまで見向きしてもらえるかが不安だという点です。とはいうものの、これだけ美術品オークションが盛り上がっているのであればこれをうまく活用する方向で考えてもいいのではないかと思います。そういうお話があれば是非やってみたいと思います!

 

  中国の近代美術と日本―20世紀日中関係の一断面
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中古ブランド品販売

 いつも新聞を読んでいるのですが、今日は中古ブランド品について紹介します。世界贅沢品協会という協会があるのですが、そこの最新発表によりますと、中国の昨年の贅沢品市場の消費総額は107億米ドルで、世界の25%のシェアです。そして、エルメスの統計によりますと2010年の売り上げの38%は中国からだそうです。めちゃめちゃ比率高いです。お金持ちは新品を買えばいいのですが、そこまで手が届かない人は中古で手に入れようとします。以前一度紹介した寺庫という中古ブランド品を販売するウェブサイトがあります。このサイトでは中古ブランド品の購入も行っています。要するに仕入れですね。売り手側は値段を決めて預け販売することができます。このフローは次のようになっています。 

 

(1)  売り手が売却品の写真を撮り寺庫のサイトに送信します。 

(2)  鑑定士がその製品の鑑定を行います。 

(3)  鑑定が通れば直接オンライン預け販売を行うことができます。

 

 ただし、商品はいったん寺庫に送付して消毒等して綺麗にし、再度鑑定を行った後に売り手に送り返します。そして買い手が現れた段階で売り手は直接買い手に商品を発送します。綺麗にしてから売れるまでの期間がかなり開いたらどうするのかがちょっと気になりました。

 

 さて、買い手が中古ブランド品を購入するに当たって最も気にするのは値段もそうですが、そもそもそれが本物かどうかだと思います。これに対して寺庫は社内で鑑定士を30人抱えています。さらに大学で鑑定士を養成する研修センターまで設けました。国家資格としての鑑定士制度がないので自分で育ててしまえということなのでしょう。さらには、日本の同業者から3人(鑑定士2名、営業1名)ほど引き抜いたそうです。そしてこの3人が日本の業務フローを持ち込みかなりの効率アッププラス精度アップにつながったとのことです。日本の技術者が韓国企業とかに抜かれているというのは聞いたことがありますが、こういった業界でも引き抜きがあり、しかも中国が引き抜く時代になったんですね。

 

 ずっと記事を読んでますと中国のこの業界はどうも日本の同業者の今までの動きをかなり参考にしているようです。中古品売買をきっちりとしたビジネスに仕立て上げたところに着目しているようです。

 

 香港の会社で米蘭站という中古ブランド品販売店があるのですが、すでにたくさんのコピー店舗が現れて頭を悩ませているそうです。中古品は商品の真贋を誤ると一気に評判を落としてしまうと思うのですが、コピー店舗なんて鑑定をしっかりやっているかどうかもわからないので、めちゃくちゃかもしれませんね。

 

 個人的に気になったのは日本から人を引き抜いたというくだりです。日本の景気も相変わらずよくないので、中国企業からすると結構引き抜きやすい時期かもしれません。これを読んでいる人の中にもそういうお誘いを受けている人がいるんじゃないでしょうか?

 

  日本企業改革開放論―中国人の上司とうまくやれますか
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東洋経済新報社

ノリノリの中間層

 マッキンゼーが最近15,000人の中間階層の消費者に対して行った調査によりますと、6割近くの人が今後の5年間において家庭収入が著しく増加すると信じているという結果が出たとのことです。昨年の同じ調査では39%だったのでかなり伸びてます。普通に考えれば5年後に収入は増加していることは十分に予想できますが、「著しく」増加すると信じているということですので、かなり楽観的であることがわかります。

 

 中国ではCPIが上昇したことにより消費の伸びが緩やかなものになり、実際の消費増加率は2009年に9.4%だったのが2010年には8.5%に下がっていますが、依然としてハイレベルにあるといえます。支出増の原因は50%が主にインフレによるものであると回答しており、35%が消費レベルが上がったことによる、つまり高い買い物をするようになったということなのですが、これは昨年度は26%でしたので、9ポイントも伸びています。贅沢の味を覚えてきたといえるでしょう。

 

 2010年の中国の個人消費のGDPに対する比率は33%ですが、アメリカやイギリスではこれが70%前後です。逆にいえば、中国においてこの比率も70%にまでゆくゆくは上がっていくことが考えられるということです。もちろん中国はアメリカやイギリスと違って貧富の差があまりにも激しく、この比率が簡単に倍になるというわけではないでしょうが、それでも今後の潜在的な伸びは否定できません。

 

 今の日本だとこんな明るいデータははまず出ないでしょうし、最初の5年後の収入に関する調査なんてすると5年後に収入が下がっていると思うという結果が結構な比率を占めるのではないかと思います。ちょっと日本は停滞していますからねえ。地震の影響もあったとはいえ、なんとなく贅沢しにくい気分ではあります。それに比べて中国は最近不動産のネガティブ情報が流れていますが、なんだかんだいって景気がいいというのもあって気持ち的にノッているんでしょうねえ。

不動産相場下落 ~ 狼少年

 なんか最近都市部の不動産価格が下落しているというニュースをやたらと見ます。買ったばかりのマンションがいきなり値段が下がったので、その差額を補填しろというような動きもあるようです。かわいそうかとは思いますが、自己責任なのでしょうがないでしょう。で、こういう状況なので中国のバブルももう終わりかなんていう人がいますが、果たしてどうでしょうか。私は2002年11月に上海にやってきたのですが、そのときから今日までの間不動産の動きがやばいというのは何回もありました。そしてその度に私もやばいのではないかと思いましたが、気がつくといつの間にか忘れられていて、また相場がじりじりと上げて行ったように思います。そういう経験もあり、ここ最近の不動産価格下落もそのうち忘れられるのではないかと思ったりします。なんか変な安心感を感じたりします。ニュースを見ていると市民もそれほど相場が下がることを心配していない人もいるようですし、住宅ローン金利が上がったといっても毎月の返済が100元程度しか増えないのでどうってことないと答えている人もいます。住宅家賃相場も結構強気ですし、オフィス賃料相場も結構強気です。不動産価格下落といわれても賃料相場はそうなっていません。また盛り返すんでしょうねえ。なんか、「そういえばこの間も不動産相場がやばいと言っていたなあ」って気がついたら言ってそうな気もします。もう狼少年の世界ですね。

地域密着型スーパーの秘訣

 超市発というスーパーがあります。北京を基盤とする食品や家庭用品等を販売するスーパーで、直営店が74店舗、全店舗の面積が16万㎡、従業員が7000人という規模です。

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 2000年の時点での売り上げは12億元だったのが2010年には32億元に達し、今年は39億元を目標としています。そして、最近では北京中心だったのが、河北省の張家口、宣化、承徳等にまで展開を広げています。現在の同社を作り上げたのは現総裁の李燕川氏の功績によるものですが、ここにいいたるまでのポイントについて見ていきましょう。

 

 

1.立地選択

 小売業にとって立地は非常に重要な要素を占めます。同社が打ち出したコンセプトは社区のコンビニでした。社区とは、「固定の地理区域範囲内の社会メンバーが居住環境を主体として、社会機能を行使し、社会規範物を創造し、行政村と同一等級の行政区域」[1]のことをいいます。要するに対象とするエリアは決して大きすぎず、決して遠すぎず、そして密度がほどほどであるということです。店舗開設に当たってはまず店舗開設候補地に既にあるスーパーの現状を研究し、それによって得られた結果に基づいて自社の店舗をどの程度大きさにするのか、商品を他の店舗とどのように差別化するのか等を決定します。

大型である必要はまったく考えておらず、駐車場すら必要としていません。なぜならば自社のポジショニングは自動車で買い物に来る人ではなく、5-10分の距離を歩いてくる人たちだからです。

 また、既に飽和しているようなエリアには進出しません。むしろ消費水準が劣る地域に進出するケースすらあります。消費水準の低い地域であってもそこに住む農民がいい物を求めないというわけではないですし、また地面に商品を並べているような露店で買い物する習慣を変えさせることも狙いとし、そしてもうひとつが新たに出来上がった小区(団地)への進出です。です。

 

 また、店舗開設を一つの線として行っています。線で結ぶことができるような店舗配置です。この線を作り上げることで、輸送コストを引き下げることができ、店舗間の商品の行き来をスムーズにすることができることを通じて販促等をスムーズに行うことができます。

 

 

2.ターゲット顧客の選定

 店舗の立地が固まれば次に行うべきはどのような商品を以って顧客ニーズにこたえるかです。同社の顧客は自動車でカルフールやウォルマートに大量に買い物に行くような人たちとは異なり、老若男女を問わず一週間のうち4-5回来店する人が多く、固定客が70-80%を占めています。こういった顧客の特徴としては、少量の買い物を行う人が多く、それに応えるために少量をパックで販売するようにしています。

 

 また、地域によっても顧客の嗜好は異なります。例えば知識人や軍人が多く住んでいるエリアでは、知識人向けに国際ブランド品を多く置いたり、軍人向けには休みに帰省したときのお土産用にギフト類の比率を増やすというような対応を行っています。

 

 また、勤め人の多いところでは調理の手間を減らすことができるように細切れにした野菜を多く置くようにしていますし、消費水準の低めなところでは低価格の商品を置くようにしています。30歳以下の顧客が45%も占めており、こういった顧客向けにおしゃれな商品も置くようにしています。 

 もともと12000種あまりの商品を並べていた店舗で8600種にまでラインナップを減らした店舗もあります。こうすることによって新品種を置くスペースを確保したり、商品の配列がゆったりするので、顧客にとっても見やすくなります。

 

 

3.社区への溶け込み

 立地、品揃えの選択等が社区スーパーの成功のハード面の措置だとすれば、社区へ溶け込むことは社区スーパーを主とする業態の企業が成長を持続できるか否かを検証するソフト面といえるでしょう。李総裁によると、「社区スーパーをしっかりと行おうというのであれば、社区に足場を作り、本当に自らを社区の一員として、社区住民のニーズを的確に理解し、彼らのニーズを満たすことのみが、企業が本当の土台の立脚を見つけることができる」といっています。

 

同社は社区に溶け込むために様々の方法をとってきました。例えば、各店舗にボランティアを組織し、ボランティアが老人の家を訪れた買い物をしたげ足り、掃除してあげたり、一緒に散歩してあげたり、老人が買い物しやすくするために、社区の中で野菜市場を設けたりしました。また、各店舗には薬箱も常備しており、救心薬等も常備しており、季節によってそろえるものも変えています。このほか、ちまき包み大会を10年以上続けていたり、住民のために毎年20万部以上の健康食手帳等を印刷したりしています。こうした活動を通じて社区の住民の支持を得るようにしています。

 

 以上をまとめますと、小売業にとって最も重要であると思われる立地選択に対するこだわりはもちろんのこと、その立地をさらに効果的にするために顧客セグメントをしっかりと把握し、それに応じた品揃えを行っています。こうすれば売りたいモノと売れるモノのミスマッチは生じません。そして、地元へ溶け込むことで顧客の自社に対するロイヤリティーを向上させていく、つまり自社のファンを増やす活動を行っています。立地選択は言うまでもありませんが、後者の二つである顧客セグメントに応じた品揃え、自社のファンの増加、これにむけた動きというのはわかっていながらもなかなか取り組めていない部分かと思います。超市発のこれらの取り組みは中国消費者にいかに食い込んでいくかという点で大いに参考にすることができるでしょう。

一流ブランドの展示会

 ちょうど一週間前の土曜日に一流ブランドばかり集まったTOP MARQUES という展示会に行ってきました。場所は上海展覧中心です。最近この展示会の存在を知ったのですが、2005年からスタートして各地で開催されており今回で14回目の開催になるそうです。かなり格式の高い展示会で、基本的には招待客しか入れないと聞いていましたので、人づてで招待券をゲットして入場しましたが、当日はダフ屋がたくさんいました。言い値が100元でしたが、もっと安くなると思います。身なりもそれなりの格好が要求されていると聞いていましたが、ジーンズでも問題ないようです。

 別のところでちゃんとした報告書を書くことになっていますので、ここでは個人的に思ったことだけさらっと書いていきます。

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 高級品といえば車、でも私は車にそんなに興味がないんですよねえ。ということでハーレーの方が興味ありです。

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 初めてまたがりました。ド迫力でした。上海では125cc以下のバイクしか走ることができないので、こんなでかいバイクをそもそも売ることができないのではと質問したところ、数年前にその規制は解除されたという答えが帰ってきました。

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 ノリタケのお皿です。98,000元のものがすでにreservedの表示が出ていました。一般客向けには初日だというのに動き早いです。

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 この時計なかなか面白いです。とにかく時計の部分がでかいんです。思ったほど高くなく、2500元くらいだそうです。イカしてます。でも私自身は時計を身につけないんですよねえ。

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 このオルゴール結構かわいいです。生産する数量はかなり限定しているそうです。

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 最後はこれで締めくくりましょう。

 いろいろと回って思ったのですが、所詮買う気もない、将来的にも買いそうにもない私に対してどこもかしこもかなり丁寧に応対してくれました。また、今まで見ていたような展示会だ外国人来訪者向けに商品説明する通訳をアルバイトで雇っているケースが多かったのですが、この展示会ではアルバイトのような人は見かけられず、みんな自前でした。まだ中国に現地法人がないところなんて全部中国出張で来てましたから。それだけイメージを大事にしているのでしょう。なかなか面白かったです。