不動産

中国全土で住宅家賃が上がってる!

 中国房地産業協会より全国の賃料に関するデータが発表されています。これを見ると軒並みアップしています。物価上昇のおり、家賃が上がるのはわかるのですが、それにしても上昇率が高くないか?グラフを見ると、前月比と前年比の上昇率が赤字で表示されているのだが、前年比で見ると、一線都市だと北京(+21.89%)、重慶(+26.44%)、広州(+21.64%)、上海(+16.46%)、深圳(+29.68%)とかなりの上昇率。家賃交渉なんて普通は1-2年に一回しかしないので、実際に自分が当事者にならないと実感がわかないのだが、この数字を見ると次の更新は覚悟しとかないといかんですな。みなさんも心して更新交渉をしましょう。

 

 二線都市を見ると成都なんて30%以上も上昇しています。普段の買い物でも思うのですが、本当に値上げに躊躇しないのが家賃上昇率からも垣間見られます。しかしどうなんでしょう、みなさんの家賃ってそんなに上がってますか?

 

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まだまだ作るよショッピングモール~下期に315施設オープン予定

 つい先日上半期に228ものショッピングモールがオープンしたと紹介したばかりですが、なんと下半期は19の重点都市で315もオープンする予定だそうです。がんがんいっちゃってます!

 

 まず規模からみていきましょう。最も比率が多いのは5-10万平米の施設。中国ではこれがスタンダードなのでしょう。元ネタには商業建築面積とあるので、延べ床面積と言えると思うのですが、だとすると10万平米というの玉川高島屋ショッピングセンターあたりをイメージすればよいと思います。

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 ディベロッパーを見ていきましょう。大きく3つに分かれており、イオンのような小売業、商業施設のディベロッパー、住宅のディベロッパーが名を連ねています。住宅ディベロッパーの作るショッピングモールは5万平米程度のところが多いようです。

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 では、最後に2018下半期の一線及び新一線都市の開業予定商業施設一覧表はこちらです。めちゃくちゃ多いので、これを全部見る人は業界関係者と商業施設マニアかと思います!まずは一線都市から。

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 ここからは新一線都市です。

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以上

中国2018年上半期のショッピングモール新規オープンは228施設

 2018年上半期の中国で新規にオープンした商業プロジェクト(専門市場、ホテル・オフィスを除き、商業建築面積2万㎡以上)、要件定義からするとショッピングモールと読み替えていいと思うのですが、なんと228施設もあります。ここ5年で最も多いとのこと。しかしこの5年間、ずっと上半期だけで100施設以上もできていたのか。なお、2014年の増加率が0%なのは、2013年のデータがないことによります。

 

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 このグラフを見る限り、ディベロッパーはまだまだやる気満々ですね。エリア別にみていきましょう。華東が圧倒的に多いです。その次が西南、華南、華中で、ビリが東北。東北経済って相変わらずよくないのかあ。

 

エリア別

 

 西南エリアに分類されている都市として成都と重慶、この二つはまあ大都市なのでわからなくもない。それ以外の都市を見ると、四川省の瀘州、貴州省の遵義がそれぞれ3施設、貴州省の貴陽、四川省達州もそれぞれ2施設がオープンしてます。瀘州、州なんて聞いたことない街です。

 

 華中地区を見ますと、長沙IFS、武漢首創アウトレット、黄岡万達広場、鶴壁万達広場、鄭州美景龍堂万科広場、長沙寧郷天虹商場等がオープンしており、結構な勢いであります。

 

 エリアをさらに細かくして都市の分布を見てみると、最も多いのが上海、十分たくさんあると思うのだが、まだオープンさせるのか!

 

都市

 

 最後に、オープンしたショッピングモールの一覧です。8万㎡以上と2万平方メートル以上に分かれてます。面倒なのでいくつ掲載されているかチェックしていません。マニアの方はぜひ数えてみてください!

 

8万

2万

 

 

2018年1月上海住宅価格

 久しぶりに上海の住宅価格(㎡当たり価格)についてみてみましょう。

 去年の10月から微妙ではありますが下がり続けています。マイナス幅は前月比です。

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 もうちょっと長い期間、1年で見てみましょう。ずっと上昇基調で、ようやく10月あたりから下がり始めていることがわかります。1月1日で昨年と比べますとなんだなんだで6.65%上がっています。

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 これはあくまで平均値ですので、地域別にみてみましょう。ここでは内環線、中環線、外環線、郊環線、上海界(上海の端)という区分で見ます。

どこもかしこも上がっており、当たり前ですが市中心に近いほど高くなっています。

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 上昇率を見ると市中心から最も遠い場所が最も高く、この1年で19%も上昇しています。それ以外の場所も6-9%上がっており、いくらなんでも上がりすぎと思っていたのはいつのことやら、いまだなお上がっているということになります。もっとも、冒頭に紹介したように、ここ何ヶ月かは下落基調にあります。

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 さすがに中心地域は価格が高すぎて、これからマイホームを購入する人は少々の通勤地獄を我慢して郊外で購入するしかないということでしょう。知り合いの誰かが家を買うなら今年がチャンスといってましたが、ここ数か月の価格下落を見ていっていたのでしょうか。ちなみにその知り合いは来年上がるといってました。さて、どうなるでしょうかね。

住宅価格は可処分所得の何倍?

 住宅価格は年収の何倍が妥当か。年収の絶対額、年齢、貯金額により一概に言えませんが、一つの目安として考えてみましょう。日本の銀行でローンを組む場合、一般的に頭金が2割、年間返済額は年収の25%くらいかと思います。ここでは、計算しやすくするために頭金なし、年収1000万円で考えてみましょう。1000万円の25%を年間返済額とすると年間250万円の返済、20年ローンだと5000万円ということになります。収入が仮に600万円だと25%相当額は150万円、20年ローンだと3000万円、30年ローンだと4500万円の住宅を購入することができます。ということは、現実のケースとの誤差はあるかと思いますが住宅価格はざっと年収対比5~8倍くらいということになります。これ日本の場合です。

 

 さて、中国の場合はどうでしょうか。住宅価格を可処分所得で割った数値というのが都市ごとに計算されています。家族構成は夫婦と子供一人、住宅面積は90㎡とします。ちなみに可処分所得は一人一人ではなく一家庭を統計単位としています。これによって全国の主要都市の数値がこれです。

 

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 以前にも似たような記事を書いたことがありますが、相も変わらずものすごい数値です。一番小さい値が銀川の5.06、そして一番大きいのが深圳の40.69!中国は平均で見るべきではないとは言いますが、それにしても住宅価格が年収の40倍とは。上海が32ですね。上海の平均賃金は7000元くらいなので、夫婦共働きだと月間14000元、年間だと約17万元、これを32倍すると544万元(約9000万円)!街の不動産屋の広告を見る限り、もっと安いのもあるけれどもわからん数字でもない。10年くらい前でもこれから家を買うことは無理なんて言う人がいましたが、今はもっと無理になってしまってますな。

上海で不動産賃貸価格が90か月ぶりに下落

 不動産価格があまりにも上がりすぎるもので、政府として対策を出したところ市場に流通する物件が減少、価格が安定するようになり、特に一線都市においては賃貸価格も下がり始めたようです。上海では連続して90ヶ月上昇してきた賃貸価格が、今年の1月から下落し始めたとのこと。売却から賃貸に回そうとする物件が増えてきたのがその要因のようです。上海市楊浦区の例で見ると、一部屋物件が3500元/月から3200元/月程度に下落、二部屋物件が6000元/月から5300-5500元/月に下落、三部屋物件が8500元/月から7500-7800元/月に下落しています。そしてこのような状況は上海だけではなく、北京、広州、深圳を含む四大一線都市すべてで見られている現象です。賃料も高騰していたので、正しい姿に戻ろうとしているともいえるでしょう。現地報道によると「3つの要因」によるとされており、①昨年下半期より不動産市場の上昇に対する措置が講じられ、売却から賃貸に回す物件が増えてきたこと、これは既述の通りです。②仲介市場の管理を厳格に行うことにより、賃料の中に含まれる上振れ分(要するに仲介業者が持っていく分ということでしょう)を削ることができるようになったため。③中低所得者向け賃貸住宅の増加。なるほど。しかし、一線都市の賃貸利回りが1.5%程度といわれており(いま私が住んでいるところも1%台)、北京ではそれを下回っているようです。このような賃貸料下落がさらにその他の都市にも広がっていくのではないかという見方があります。

 

 このような賃貸価格下落は一般の物件だけで、駐在員が居住するような高級物件とあまり関係ないかと思いきや、4月以降高額物件の賃貸価格が下落しているという話を聞きました。その方によると外国人就業許可手続きが煩雑になってきた、あるいは要件が厳しくなってきたことが関係しているかもしれないとのこと。駐在員であれば就業許可の手続きなんてたいてい問題なさそうだと思っていましたが、中にはなかなか前に進まないケースも見られます。確かに関係あるかもしれませんね。

中国都市部の住宅価格は買えない水準ながらもまだまだ上昇中

 北京の人口が減少に転じ、郊外都市に移っています。生活コストの上昇がその要因ですが、具体的には河北省の人口が上昇に転じており、燕郊、廊坊、香河等が北京で勤務する人の居住地になり、そこから北京に出勤する人が増えてきているとのこと。確かに北京と廊坊だったら住宅価格は全然違うでしょうね。

 

 都市別の7月の住宅価格、平均報酬、不動産価格を年収で割った数値がはじき出されています。今年発表された上海の平均賃金、つまり去年の数字になるのですが、それが5939元に対し、下の表では7596元とかなり異なる金額となっています。こんな短期間で本当にここまで上がってしまったのか、限定された層を抽出した平均賃金なのか。そこは不透明ですが、一応の参考にはなると思うので見ていきましょう。

 

 住宅価格の高い都市トップ3は深圳、北京、上海の順となっています。特に深圳の昨年からの上昇幅はかなりのもので、今年の春くらいだったと思うのですが、前年比5割以上も上がっているという報道もありました。尋常じゃないです。そして、住宅価格の年収対比は6.81年、平均でこれですか。北京も6年超、上海も6年近く、なかなか厳しい数値です。頑張って買おうという気になる人もいるでしょうが、うーん、感覚的には5年超えるとしんどいですね。そしてなぜか広州のこの数値が3.12。別に上がってもらわなくてもいいのですが、相対的に低いことは間違いないので、広州の住宅価格がもっと上がっていってもおかしくないように思います。回ランクの都市になるとかなり住宅を購入しやすい状況にあるようです。

 

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 さて、各地の住宅価格が昨年末から今年7月末まででどれくらい変動があったかを見ていきましょう。南京や合肥が20%以上上昇、なぜかまだまだ上昇している上海、それに次ぎ北京、杭州、そして天津、武漢は今後まだ伸びしろがあるのでしょうか。一方で上昇率が低かったり、マイナスとなっているところもあります。この格差の大きさは問題ですねえ、二極化しています。たまたまどこの都市に物件を持っていたかというだけでここまで差が出てしまうものなんですねえ。

 

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写真で見る上海の不動産。。。

 今まで何度も中国の不動産の高さについて書いてきましたが、今や上海も世界の大都市、そりゃあ高くても当たり前でしょうと思う人がいてもおかしくないです。そりゃあ確かに東京のちょっとした住宅地の物件が高くても当たり前と思うので、上海だって同じかと思うのですが、問題はその質なのです。写真を見るとわかりやすいと思います。なお、近所にあるこれから紹介する写真のマンションですが、この近所の不動産業者の広告を見たところ約80平方メートルで350万元(約6000万円)します。ちなみに中国の住宅面積は日本が専有面積で表示するのに対して建築面積で表示しますので、この80平方メートルは日本基準で考えますと60平方メートル弱に相当します。これが6000万円です。では、6000万円の物件がある一帯の写真を見てみましょう。

 

 30階近くある高層マンションです。外見はまあこんなもんでしょう。写真で見る限りちょっと古い感じはしますがそれほど悪い感じはしません。緑もそこそこあります。家賃がどんどん上がっていく最近は駐在の方もパラパラと入居するようになってきているようです。

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 では、中に入ってみましょう。まずはエントランス。ちょっと古い感じがしますが、まあこんなもんでしょう。

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 エントランスを入ると郵便受け。決して美しいとは言えない。

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 次にエレベーター。地べたのはがれ方が痛々しい。

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 適当なフロアーを降りるとこんな感じ。壁が痛々しい。。。

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 配線がむき出しです。

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 視察終了。今度は階段を下ります。壁の塗料がはがれまくり。。。

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 この物件の完成年度は1996年、今年でちょうど20年です。両親の住む神戸のマンションはもっと古いのですが、ここと比べると断然きれいで、最近も全室玄関ドアを交換したばかりで、メンテナンスはバチグンです。いやあ、しかしこの写真の物件、外壁塗装したり、建物内もご覧いただいた通りかなり傷んでいるので、これらを修復する仕事がたくさんあってもいいと思うのですが、共有部分を修復するという意識はあまりないようです。専有面積60平方メートル弱で6000万円。6000万円の価値を感じられない人はきっと多いはず。感覚的には1/3、せめて1/2くらいになってもおかしくないと思うですけどねえ。

上海の家賃がどれだけ上がっているかをデータで検証

 最近やたらと家賃の引き上げが激しいという声をききます。やれ20%上げられたとか30%上げられたとか、結構な上げ幅を迫れてているようですが、果たしてどの程度上がっているのか、データで見てきましょう。ここでは上海の中でも特に日本人が多く住んでいる長寧区のデータを見ていくことにします。あらかじめお断り申し上げますと、あくまで平均値でありますので、駐在員が居住する高額物件から、現地採用が住むリーズナブル物件が混じってしまっていますが、参考にはなるかと思います。

 

 では、2015年4月から今年4月までの平米当たり単価の推移を見ていきましょう。これは供給側の数値ですが、81.74元から94.14元まで上がっているので、約15%上がっていることになります。あくまでこれは平均値なので、20%や30%の引き上げを迫られているところがあっても不思議ではないでしょう。こんなペースで上がっていくと、駐在会社の社内規定で定められている家賃基準を変えていかないといけないでしょうし、変えていくとしてもこの上げ幅に応じて基準を変えられる会社もそんなにないのではないでしょうか。そうなると賃貸期間が満了するたびに家賃があげられ、それに対応することができず会社の家賃基準に合う物件を新たに探しなおすという人も多いのではないかと思います。

 

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 しかし、年間15%とはこれまた大きな数値です。今年3-4月は下がり基調にありますが、それでも小さな数値ではありません。物件価格も上がっているので、家賃が上がるのも当たり前といえば当たり前なのですが、物件価格対比賃料利回りが異常に低いのが中国の不動産相場の特徴。物件価格と賃料を照らし合わせて、果たして回収までにどの程度の回収機関が必要かというランキングを見つけました。私が銀行で金融庁検査を行っていたときは不動産賃貸業はキャッシュフローで借入金を何年で返すことができるのかを25年を目安に債務者区分を判定していましたが、下表にあるトップの虹橋新天地の18年、これはそれなりの物件といえるでしょう。ところが、それ以下はすべて25年以上、一番下はなんと48年、物件価格に対する賃料利回りでみた場合、ほぼすべてが不良物件ということになります。

 

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 不良物件でなくするためには、算数で考えると物件価格が下がること、あるいは家賃が上がること、どちらかが必要になってきますが、現在の賃金水準に対する家賃、あるいは物件価格からすると、物件価格が下がるべきはずであると思うのですが、それが修正される気配は今のところ見られません。まあ、ずっと前から言われている問題なので、簡単に修正されることはしばらくないでしょう。不動産バブルが崩壊しない限り、この数値が是正されることはまずないのではないでしょうね。

中国不動産バブルが持続しても土地使用権の期限にはかなわない? ~その2

 前回は居住用地の土地使用権について書きましたが、もう少し補足しましょう。2005年に北京で公布された地方通達《北京市国有建設用地供給弁法(試行)》において、「土地有償使用期限が満了し、土地使用者が継続して土地を使用する必要がある場合、有償使用期限満了の1年前までに申請を提出し、未申請または申請の批准が得られない場合、期限満了後の土地使用権は政府が無償で回収する」という所有者からすると非常に厳しい文言となっています。期限つきなので当然なのですが。ただし、土地使用権の上にある建築物は期限付きではないので、国が土地使用権を取り上げる場合、建築物に対する補償は行われることになります。

 

 さて、次は商業用地について見ていきましょう。すでに深圳の商業用地では前回の記事と同じようなケースが発生しています。国際商業大厦というビルで中国国内初の土地使用権継続の事例が起こったのです。このビルはちょっと特殊で、同一ビル内になぜか20年、30年、40年、50年の4種類の権利があります。このうち20年のものが期限到来することから、《深圳の期限到来不動産の更新の若干規定》なる通達を出し、この中で、期限が到来する不動産について、所有者が当該土地を継続して使用する必要がある場合、用途変更しないという前提の下で、有償使用土地の原則に従って、土地使用期限を延長し、剰余年限(国家が規定する最長使用年限から既使用年限を引いたもの)の範囲内で年限を約定する場合、追納地価金額を公告基準地価の35%とし、約定年限に応じて一括払いすることとあります。そして、これに基づいて多くの部屋で土地払下金を追加で支払うことで更新したのであります。

 

 前回の記事にある温州でも使用権延長のためにはお金が必要、北京では延長しない場合回収されてしまう、深圳でも使用権延長のためにはお金が必要。期限付き使用権なので理屈はわかります。でも、中国人はこの理屈理解して物件購入してるんですかねえ?商業用地40年なので、1990年に取得したものは2030年に期限がやってきます。住宅用地だと2050年なのでこれはまだまだ先。現状は、年限の長短を気にして物件購入する人はあまりいないように思います。まあ、期限が来る前に、そして相場が崩れる前に売り切るのが勝者ということなんでしょう。