消費

意外と受け入れられている畳

 日本の畳は中国でも畳と表現するかと思いきや、中国では「榻榻米」と表現します。中国語のソフトで変換してもすぐ出ますので、「畳」よりも「榻榻米」という表現のほうが浸透しているといえます。

 

 さて、なぜ畳について話すのかということなのですが、絨毯を買おうと思いまして上海の宜山路という通りに行ってきました。この通りには内装するにあたって必要となるものが一通りそろっており、建材はもちろんのこと、キッチン、浴室、トイレ、カーテン、床板等を販売する店舗がわんさかあります。目的は絨毯だったのですが、目を引いたのが畳でした。一軒二軒であれば中国で畳なんてマニアックなお店だなあと思うだけのことですが、なんと畳を扱っているお店が多いです、というかかなり多いです。そこで見かけた表現が「榻榻米」なんですね。畳を売るだけではなく、畳を使ったコーディネート、要するに和室ですね、それをアピールしているところもありました。ここまで畳が受け入れられているとは思いませんでした。ここまで受け入れられるのであれば日本の畳業者も中国マーケット本格進出も十分可能性ありでしょう。ちなみにあるお店に価格を聞いてみたのですが、1㎡あたり150元(2000円弱)と激安です。もちろん安い分だけ品質は劣るとは思います。日本品は価格勝負になると中国品に当然勝てないので、品質をアピールすることになると思います。いい物さえ作っていれば売れる、というほど中国市場が単純ではなく、高いなら高いなりの理由を消費者に理解してもらい、「売る」のではなく「買ってもらう」という方向に意識を変える必要があるでしょう。中途半端に、具体的なビジョンもなく、おそるおそる進めるというのはうまくいかない可能性が高く、むしろやらないほうがいいのではないかと思います。買ってもらえるようになるために何をすべきか、すべきことをどのようにして進めるべきか、これらをじっくり考えて、方向性を定めて、目標となる時間軸を決めて、この手順を踏まえて腰を据えて(この腰を据えてが大事)いけば、チャンスは十分にあると思います。もちろん、その商品に対する中国人の受容度という問題はありますが。

 

 畳に限らずですが、取り扱う商品がどんなエリアで、どんな人を対象に、どういう売られ方をしているか、まず入り口としてこのあたりを理解していく必要がありますね。その上で、自社の商品をどのようなエリアで、どんなターゲットに、どんな形で販売していくか、どんなプロモーションを行うか、これ大事ですね。品質に自信があるからといって気づいてもらわないことには買ってもらうという行為につながりませんので、勢いだけで「中国で売る」ことを進めるのではなく、「売る」、むしろ「買ってもらう」ためにはどうすべきか、事前によーく理解してから行動するのがいいでしょう。当たり前のように思えますが、実はこれ意外とできていないところが多いんですよねえ。このあたりのくだりはまた明日書きます。

内陸部ってそんなに大変?

 台湾の旺旺集団という会社があります。「ワーン、ワーン」でおなじみといえばわかる人がいるかもしれません。スーパーに行くと同社の生産したお菓子類をよく見かけますが、こういった食品加工以外に、医療サービス、ホテル、農業、不動産なんかにも携わっています。私は上海現法に一度訪問したことがあります。

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 この会社、なんと寧夏回族自治区という中国でもかなり内陸の、およそ投資するという意味では(日本企業から)ほとんど注目されたことがないといえる地域に視察を行っています。寧夏といわれても具体的にどこかわからない人も多いかと思いますが、下の地図をご覧ください。

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 結構内側にあります。いわゆるシルクロードあたりですね。旅行で行ってみたい場所ですね。

 

 旺旺集団はすでに2007年9月に銀川徳勝工業園区で3000万米ドルを投資して台商独資企業として寧夏明旺乳業有限公司を設立しており、同社の生産状況の確認および銀川市的投資環境について視察を行ったのです。

 

 こんなに内陸の場所なので、果たしてインフラは大丈夫なの?物流は大丈夫なの?人の問題はどうなの?という素朴な疑問が出てきます。私も正直そう思います。ベトナムなんかでも同じような問題を指摘する人がいます。しかしながら、現実にそこに根を下ろしてやっている企業があるということは、それなりにこれらの問題を克服しているということが言えるのではないかと思うのです。イメージだけで一概に「あそこはダメだ」と思ってしまいがちですが、どんどんコストが上がっていく中、内陸でうまくやっている企業がどのようにこれらの問題を克服しているかを知ってから結論を出してもいいのではないでしょうか。

 

2011中国企業トップ500

 中国企業聨合会、中国企業家協会が2011中国企業トップ500を発表しました。トップ3は中国石油化工集団公司、中国石油天然気集団公司、国家電網公司でいずれも資源・エネルギー系です。トップ500のうち、国有企業と国有企業が株式支配している企業が63%を占めており、これらの企業が営業収入の85%、実現利益の84%、納付税金の91.6%を占めているように、圧倒的な地位にあります。個人的にはこういった資源・エネルギー系や国有企業のような保護されている企業がランク入りすることはそれほど評価しません。やっぱり民間企業にがんばってもらわないと。ちなみに民間企業は前年比6社増えて281社でした。  

1.規模の拡大 

 トップ500企業の営業収入は36.3兆元(前年比+31.6%)、資産総額108.1兆元(前年比+18.4%)に達しており、納税額が100億元を超える企業が49社(前年比+5社)、納税額が1000億元を超えるのが2社あります。規模がどんどん拡大しています。

 

2.研究開発投入

 研究開発投入の平均値が71649.6万元と前年比30%近く伸びています。技術的に日本より劣っているという安心感を持つ人は少なくないかと思いますが、中国企業も研究開発に対する意識は捨てたものではないですね。

 

 3.東部地区が優勢

 ランク入りしている企業はやはり東部地区が多く、浙江、山東、江蘇、北京、上海、河北、広東、天津、福建の合計で368社で73.6%も占めています。

 

4.産業分布

 全76業種のうち36業種(前年と同じ)が47.37%を占めていますが、この数値は安定しているとのことです。そして、これは大きく4つの分類に分かれます。

第1類
農林牧漁業(1社)

第2類
採鉱業
石油、天然ガス採掘及び生産業(3社)

第3類
農業副産食品及び製品化工業(5社)
酒醸造製造業(4社)
タバコ加工業(9社)
肉食品加工業(3社)
医薬製造業(5社)
建築材料及びガラス等製造業(8社)
工業機械、設備及び部品製造業(4社)
農林機械・設備及び部品製造業(1社)
エレベーター及び運輸。・倉庫設備と施設製造業(1社)
レール交通設備及び部品製造業(2社)
金精錬及び圧延加工業(4社)
電子デバイスと器具計器、自動コントロール設備製造業(3社)
コンピューター及び部品製造業(3社)
航空、宇宙飛行、核工業と平気製造業(5社)
総合製造業(製造業を主とし、サービス業を含む)(13社)

第4類
道路輸送、都市公共交通及び補助、サービス業(3社)
港湾サービス業(3社)
航空輸送及び関連サービス業(4社)
郵便電信通信業(4社)
物流、倉庫、輸送、配送サービス業(6社)
鉱物、エネルギー内外商貿卸売業(5社)
科学工業製品及び医薬内外商貿卸売業(1社)
機電、電子製品内外商貿及び卸売業(2社)
生産資料内外貿易卸売、小売業(6社)
金属内外貿易及び加工、配送、卸売小売業(4社)
電器商貿卸売、小売業(3社)
医薬専門取扱卸売、小売業(3社)
商業小売業(10社)
チェーンスーパー(2社)
商業銀行業(12社)
財産保険業(1社)
旅行、旅館及び娯楽サービス業(2社)
工業事業、市政サービス、公共施設経営と管理業(2社)
総合保険業(2社)
 

 また、不動産や交通インフラがどんどん拡大していることもあり、これと関係する建築業もまた伸びています。10年連続で建築業はランク入り数が第2位で、ずっと上昇企業にあります。 

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青がランク入りしている建材工業、ピンクがランク入りしている不動産業です。

 利益率についてみていきますと、利益率が10%を超えているのが、「インターネット媒体、商務、娯楽サービス業」、「商業銀行行」、「港湾サービス業」、「酒醸造業」、「不動産開発と経営、不動産及び建物装飾、修繕、管理等のサービス業」、「飲料加工業」の6業種です。特に「インターネット媒体、商務、娯楽サービス業」、の平均収入利益率は最も高く、41.31%にも達しています。やっぱりこれからはサービス業が強くなりそうですね。

中国の食料自給率

 昨年の日本の食料自給率は69%、カロリーベースで39%すが、中国の食料自給率の最低ラインは95%に設定されているそうです。これは生産量ベースですね。ただし、中国の統計では食料にとうもろこし、米、小麦等は含まれていますが、大豆等がは含まれておらず、これを食料に含めた場合の自給率は70%程度だそうです。しかしながら、今後はこれを維持するのは難しいという見方があります。その要因としては、水と土地の問題といわれています。

 

まず水から見ていきますが、工業用水と農業用水の使用比率が大きく変わってきていることがあげられます。

 

  1949年 2007年
農業用水 97% 61.9%
工業/生活用水 23%/0.6% 24.1%/12.2%

 

 農業用水量の比率は1993年から下がり始めてきていますが、小平が何順講和を行い、外資導入に大きくシフトしたのが1992年であり、それゆえに1993年から農業用水量比率が下がってきているというのはうなづけます。都市化しているが故の悩みですね。

 

 次に、エネルギー問題が関係しています。水力発電を作り出すために発電所を作ることによって、もともと農業用にまわされていたと思われる水がまわされなくなってしまっているようです。電力も大事ですが食糧自給も大事、この二つを両立の難しさが伺えます。

 

 以上のほかの問題としては、土壌ですね。農業を行う中で土壌の肥沃を角に利用しているといわれています。農業技術の技術レベルがまだ高くないため、今の農業技術のままで進めて行きますと、資源や生態系に影響するとも言われています。

 

 こんな状況もあって、中国では海外に農業投資を行うという動きがあります。ブラジルやアルゼンチンといった南米がよく聞かれますが、大豆やとうもろこしを生産していたりします。

 

 中国のこの状況を見た場合、日本からすると「農業技術」をベースにビジネスを進めていく可能性が考えられます。技術移転ですね。中国食料自給率が下がり海外からの輸入比率が増えていくと、日本の輸入量にまで影響するかもしれません。なので、日本の輸入量を確保するためにも農業の技術移転が進んでいくことが考えられます。日本としてはそれによって収穫された食料を優先的に輸入するというのもありでしょうね。ただ、新幹線みたいに日本から技術移転してもらったものを中国独自技術といわれないように、当初の導入段階で細かくつめていく必要があるでしょう。

売り場はきれいなのですが

 上海の正大広場の地下にあるロータスというスーパーがあります。一時模様替えしていて閉まっていて足が遠のいていたのですが、久々に行ってきました。模様替えしたことにより確かに高級感が出ていました。うわさに聞いていたとおりです。いわゆるデパ地下というやつですね。輸入ものもたくさんあって、品揃えはなかなか豊富です。売り場面積も大きいですからね。ということで、品物を選ぶというところまでは心地よかったのですが、レジでお金を払うときにがっくりです。その辺のスーパーと変わらんのですよね。かごに入れている商品を手で出すことを面倒くさがり、かごを横に倒して台の上に乗せてました。卵割れたらそうしてくれんねん!かごを横に倒されたのは初めての経験なので、実は今迄で一番いやな思いだったかもしれません。売り場というハードがきれいになったんですが、店員のレベルはついてきてないようです。締めがよかったら気分もぜんぜん違うんですけどねえ。このあたりはまだまだ時間がかかりそうです。