消費

飲食店のフランチャイズ展開

 日本の飲食店の好事例の記事を見つけました。日本の飲食店のポジティブ記事ってそんなに多くないので目を引きました。雅山というお店です。主なメニューは牛丼をはじめとする丼もの、とんこつラーメンです。北京を中心に展開しているので私自身はまだ見たことがないのですが、フランチャイズ展開をしており60店舗ほどあるそうです。 

http://www.gazan.com.cn/index.html (ウェブサイトのアドレス)

 

 牛丼といえば吉野家、最近だと松屋やすき家が思いつくところですが、雅山(GAZAN)という名前は全然知りませんでした。日本の独資ではなくて中国との合弁なのですが、中国現法のCEOである朱さんという人はもともと日本のファストフード店のノウハウをパクとうとして調理師を日本に派遣したのですが、ファストフード店のかなめであるメニュー開発、物流、セントラルキッチン、管理といったことに触れることができ、パクるということは失敗に終わったのですが、その後縁あって雅山と組むことになりました。 

 

 雅山の中国展開のポイントですが、(1)フランチャイズ加盟の発展、(2)二・三線都市での展開、の二つです。2009年にまず北京、武漢等の都市で直営店を始め、その後フランチャイズ展開を開始しました。朱さんはファストフード店のフランチャイズ展開にあたり日本と中国の違いを感じたそうです。中国のフランチャイズ展開というのは一店一店開店し、成功モデルを別の店舗の展開していくというものです。日本の場合は先にセントラルキッチンをかっちりと作り上げ、そこから製品とサービスをアウトプットして行くというものです。現地でのフランチャイズ加盟に当たっては特に大きなプロモーションをしていることはなく、店舗の存在自体がプロモーションになっているようです。例えば、雅山長沙店のフランチャイジーは武漢の加盟店を見て加盟を申し込んだとのことです。

 

 さて、中国の飲食店の多店舗展開ですが、今のところある程度の店舗数があるは吉野家(約150店舗)、サイゼリア(約80店舗)、coco壱番屋(約20店舗)あたりでしょうか。こうしたそうそうたる銘柄の中で雅山の60店舗というのは目立ちます。しかもフランチャイズ展開をスタートしたのは3月からで、もともとの10店舗程度から一気に60店舗程度にまで増やしています(フランチャイズ展開するに当たってはまず2店舗の直営店を1年以上運営しておく必要がありますのでこのような順番になります)。やっぱり一気に店舗を増やすのであればフランチャイズ展開ですね。まあ、台湾系の85度Cのように大量の直営店を一気に展開する方法もあるのでしょうが、それをやるには資金力が入りますから。フランチャイズ展開は商品やサービスのレベルの維持が難しいという問題もあり、それを嫌気する企業も少なくないですが、それをやれている企業もありますので、もっともっと研究されてもいい分野なのではないかと思います。そういえば昨年フランチャイズ経営に関するセミナーを開催しましたが、飲食業の参加者はいるにはいましたが、思ったほど多くなかったです。もっと注目されてもいいように思います。

中国人旅行客が買わないもの

 日本ではお正月が近づいてきていますが、中国のお正月は旧正月を祝います。ということで、日本の正月ではなく旧正月の時期に旅行に出かける人が多いです。中国人観光客のショッピングの掻きいれ時とも言えるでしょう。

 シャネルの総裁によると、中国人旅行客は非常にファッショナブルで、ショッピングの特徴としては、購入前に十分に研究してから来るので、店員に勧められて買うようなことは嫌がるという傾向があるそうです。また、ダンヒルのマーケティングオフィサーによると、中国人旅行客は一つ一つの商品よりも既に組み合わされているもの(コーディネートされているもの)を好んで購入する傾向にあり、また衝動買いは非常に少なく、自分が尊重されているという感覚を味わいたがるそうです。VIPルームで応対されるのなんかがそれに当たります。テレビで紹介されている中国人旅行客はガバガバ買い物しているように紹介されているのが多いので、衝動買いが少ないというのはちょっと意外な感じがしましたが、こういった高級ブランドを買う前にはかなり下調べして決め打ちで買っているということなのでしょう。

 海外に出る中国人旅行客の層について紹介しますと、最近では中小都市からの旅行客が増えているそうです。北京や上海といった大都市に住む人は収入もそこそこあるのですが、旅行に出る人には中産階級の人が多く、大都市で生活するが故の生活コスト、非常に高額な住宅価格、こういった経済的なプレッシャーがあり、消費支出に一定の歯止めがかかります。これに対して、中小都市からやってくる人というのはお金持ちや役人の人が多く、大都市と違って生活コストも住宅コストも非常に低く、また消費に対する意欲が旺盛な傾向にあります(ここで役人が出てくるのも問題かと思いますが)。こういった人たちは特に商品知識が乏しく、よりどころとなるのはブランド名のみなので、海外ではガバガバ買っていきます。ブランド名だけがよりどころなので、品質の良いノーブランド品には見向きもしません。

 大都市からであれば中小都市からであれ、中国人旅行客が買わない4文字の商品があります。「中国製造」、絶対買わないらしいです。まあシャネルやダンヒルのようなグローバルブランドならそれでもいいですが、いまどきなんでもかんでもメードインチャイナの商品が氾濫している日本で、中国人旅行客が「非中国製造」の商品を買うのは結構大変でしょう。日本だと電気製品を買っていう人も多いですが、これも意外と日本以外の国で生産しているものが多いですし、中国生産品も多いでしょう。品質基準は厳しいので、メードインチャイナでも結構しっかりした商品ではあると思いますが、わざわざ中国からやってきてメードインチャイナの電気製品を買うものなんだかなあという感じです。中国聖餐でも日本規格で中国ではあまり売っていないものであればいいのでしょうが、ここまで気にすると結構日本でのショッピングもめんどくさいかもしれないですね。

80後の消費の特徴

 《2011-2102年中国贅沢品報告》というものが発表されており、ここで「80後」(80年代生まれ)に焦点を当てた調査結果が紹介されています。「80後」の消費の特徴として5つがあげられてます。 

 

1.更乐观(より楽観的) 

2.更自我(より自己的に)

3.更从尚主流品牌(より主流ブランドを尊重)

4.更数字(よりデジタル)

5.更追求购买价值(より購買価値を追求)

 

 「彰显身�、地位」(身分、地位を示す)はすでに特徴としては挙げられておらず、「自我愉悦」(自己の喜び)や「自我奖励」(自己の奨励)が消費の主な要因になってきています。これと同時に、「80後」は主流贅沢品ブランドを好む傾向も示されています。カルチェ、オメガ、ロレックス、シャネル、ルイ・ヴィトン、グッチ等のブランドの発祥地や歴史伝承が最も重視する要素になってきているそうです。本当にここまで気にして買っているのだろうかと個人的には思いますが。

 「彰显身�、地位」(身分、地位を示す)を追い求めないという割には「更从尚主流品牌」(より主流ブランドを尊重)ということで、いささか矛盾した結果が出ているように思います。なぜならば、まだまだ消費に当たってはブランド力に左右されているように思えるからです。ブランドに左右されないものだと単純に価格だけが購買要因になっていると思います。良いものを安く買いたい、これは世界中のどこの人も同じ考えですが、その良いものをどうやって見極めるかが、中国ではもう少し時間がかかるように思います。少なくとも今後はどんどん更追求购买价值(より購買価値を追求)にはなっていくのでしょうが、ブランドにとらわれず、本当に「更追求购买价值」(より購買価値を追求)していく時代、この時代に到達すればもう少し入りやすい市場になるでしょうが、以前とある企業に訪問してお話を伺った際に、「売れるポイント?値上げしたら途端に売れました!」という返事が返ってきたたくらいですから、それがいつになるのかとなると、それを読むのは結構難しいですね。

VANCLに何が起こっているのか

 アパレル系B2CネットショッピングサイトのVANCL、以前か紹介したことがあります(右側の検索欄にVANCLと入力して検索してみてください)。私も商品を購入したことがありますが、タオパオC2Cで購入するのと違ってとても丁寧に梱包された商品が届けられるのが印象的でした。かなりの勢いで伸びているのかと思いきや、どうもそうでもなくなってきているようです。

 

 2010年の売上高が20億元、実態は17-18億元とも言われてますが、まあ誤差の範囲ということにしましょう。そして、2011年の目標が100億元、5倍ですね。大きく打ち出したものの、今年の着地は35億元あたりになりそうだというのがもっぱらの見方です。これが32億元という見方もありますが、いずれにしても100億元との乖離はかなり激しいです。売上高もそうですが、コスト負担も大きいことが指摘されていません。以前一着当たりの広告費が10元というのを紹介したことがありますが、広告費のコストはかなり大きいようです。とある広告代理店が計算したところによると、11月26日までのテレビ広告費用が6101万元、10月末までの新聞広告が146万元、10月末までの雑誌広告が1510万元、12月6日までのネット広告が1.26億元、このほか屋外広告は全体の3割を占めているとのことです。これらを合計するとざっと3億元程度になります。そもそもVANCLの広告費は同業対比でもかなり多いようで、当当網は営業収入の3.6%に過ぎないのに対してVANCLはなんと10%ほどもあります。これはあくまで広告コストだけの話ですので、その他のコストもろもろを勘案すると、35億元の売り上げということであれば7億元ほどの赤字になると言われています。ファンドによる資金も入っているので当面は問題ないのでしょうが、これだけの知名度を誇る会社のネガティブ情報はちょっと寂しい限りです。 

 11月5日にアメリカで上場申請を提出したものの、結局は上場計画を延期したこと、3月に5%もの人員削減を行っていること、11月末に副総裁が離職していますが、この人を代表格に少なからずの古参メンバーも離れて行っていること、とにかくあまりいい話が聞こえてきません。あっ、そうそう、アパレルだけだったのが取扱商品を広げ過ぎているのも問題だとも言われていますね。 でもとりあえず安かったのでトランクを一つ買ってしまいました!

有機野菜 ~どこまで信じられるか~

 以前にも紹介したことがありますが、中国の有機食品について紹介します。

 

 消費者は無公害製品、緑色食品(無農薬もしくは低農薬、そして遺伝子組み換えでもない、すなわち自然で良質な食品のことを指します)、有機野菜の区別があまりついていないと思います。私も細かくは知りませんが、いちおう次のようなくくりになっています。

 

無公害製品 産地の環境、生産過程、製品品質が国家関連標準に符合し、認証証書を取得して無公害製品マークの使用が認められる加工を経ていないまたは初歩的加工を経た食用農産品。
緑色食品 特定の生産方式で生産し、専門機構の認定を経て、緑色食品マークの使用が認められる無汚染の食品。
有機野菜 農薬、化学肥料、激素、除草剤等の人口合成物質の使用が絶対に禁止。

 

 無公害製品は低毒化学肥料と農薬を使ってもいいのですが、農薬の残量が基準を超えてはいけません。緑色AA等級はいかなる有害化学合成物質も使用してはいけません。そして、有機野菜はこの二つよりももっと条件が厳しく、そもそも何も使うことはできないともいえます。畑も過去三年において農薬を使用したことのないような畑である必要があります。

 

 有機野菜と名乗るための基準はこれだけ厳しいわけですから、当然値段も高くなります。値段が高いということはそれだけ生産者としては儲けを狙うこともできるでしょう。有機野菜と名乗るためには認証を取得する必要があります。ところがこれがいい加減なところが多いといわれています。有機の認証機構のフィーの水準は大体2万元程度で、要する期間は1-3ヶ月程度です。ところが、いい加減なところは1ヶ月で全部済ませてしまいます。そういう業者の認証の進め方は次のような感じです。ちなみに中国の新聞記者の取材によるものです。

 

 認証は認証機構が行うのですが、これにコンサルティング会社がかんでいます。仲介するような形ですね。このコンサルティング会社が業務全体を請け負います。コンサル会社が人を派遣して畑を見に来る、要するに現地考査を行うのですが、これが一日もかかりません。というか、きて一目見るだけというのが正しいです。そして製品をコンサル会社指定の実験室にもって行き、実験室から有機検査報告を発行します。新聞記者が「これらの製品は大量に農薬を使っているので、有機と認められないのでは」と伝えたところ、「何も心配要らない、検査結果に手を加えるから」との返事。要するに改ざんですね。

 

 報告書が出来上がった後、コンサル会社は仲良しの認証機構と連絡を取り、そこで認証手続きが完了するのです、いちおうこの認証機構は正規のですが、現実はこんな感じのようです。認証機構も結局は依頼主からお金をもらっているので、生き残っていくためには甘くせざるを得ないといったところでしょうか。依頼主に厳しくいえない会計事務所のようなものといえばわかりやすいでしょうか。認証機構は23しかないのでなにも粋のころなんぞ考えずに清々とやればいいと思うのですが、そうはなっていないようです。

 

 スーパーにいくと有機野菜がいい値段で売られています。見せ方もきれいです。おいしそうですし体にもよさそうに見えます。でも実態はいい加減みたいなので本当の有機ってどれくらいあるんでしょうねえ。例えば、上海蟹も販売量が漁獲量の10倍あるといわれています。要するに胡散臭いのが90%占めているということなのですが、有機野菜も上海蟹バリに胡散臭いかもしれないですね。

中国の美術品オークション市場

 中国の美術品はは世界の美術品の33%を占めてトップの位置にあり、知られざる美術大国といえます。中国の美術品取引はオークションが中核ですが、その取扱額もまた世界一です。取扱高も年々急増しており、2010年には572億元(約6,900億円)にも達しています。これは前年の倍以上であり、美術品購入を投資とみなした場合、他のどの分野の投資よりも大きな伸びを示しているといえます。このあたりの動きは日本のバブル時代にも同じような動きがあったのでしょうか。当時の日本では美術品の価値がどこまでわかっているのかわからないような天文学的数字の金額で取引されていたことを思い起こす人は少なくないでしょう。下図は美術品のオークションの取扱高を示す棒グラフです。

 

          (単位:百万元)

 

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                   (出所:雅昌芸術市場監測中心)

 

 2011年はこの美術品オークションの取引額が700億元に達し、美術品全体の市場規模は3600億元に達することが見込まれています。中国のオークションは落札率が平均77%程度と非常に高く、中には100%落札するようなオークションもあります。これって出品者からすると落札される期待感が大きい反面、落札しなかったらかなり格好悪いかもしれないですね。一度美術品オークションの熱気を体感すべく見に行こうと思ったことがあるのですが、中に入るだけで保証金5万元が必要ということで泣く泣くあきらめました。

 

 中国への美術品の持ち込みは輸入税がかなり高額になるため、それを避けるために香港で扱われるのも少なくないようですが、これだけ美術品オークションが盛り上がっているのならばビジネスとしてこれにあやかってもいいのではないかと思います。海外品にもうひとつの難点は本国のみで知名度が高いレベルの美術品だと中国での知名度はほぼ皆無なので、どこまで見向きしてもらえるかが不安だという点です。とはいうものの、これだけ美術品オークションが盛り上がっているのであればこれをうまく活用する方向で考えてもいいのではないかと思います。そういうお話があれば是非やってみたいと思います!

 

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大学教育出版

中古ブランド品販売

 いつも新聞を読んでいるのですが、今日は中古ブランド品について紹介します。世界贅沢品協会という協会があるのですが、そこの最新発表によりますと、中国の昨年の贅沢品市場の消費総額は107億米ドルで、世界の25%のシェアです。そして、エルメスの統計によりますと2010年の売り上げの38%は中国からだそうです。めちゃめちゃ比率高いです。お金持ちは新品を買えばいいのですが、そこまで手が届かない人は中古で手に入れようとします。以前一度紹介した寺庫という中古ブランド品を販売するウェブサイトがあります。このサイトでは中古ブランド品の購入も行っています。要するに仕入れですね。売り手側は値段を決めて預け販売することができます。このフローは次のようになっています。 

 

(1)  売り手が売却品の写真を撮り寺庫のサイトに送信します。 

(2)  鑑定士がその製品の鑑定を行います。 

(3)  鑑定が通れば直接オンライン預け販売を行うことができます。

 

 ただし、商品はいったん寺庫に送付して消毒等して綺麗にし、再度鑑定を行った後に売り手に送り返します。そして買い手が現れた段階で売り手は直接買い手に商品を発送します。綺麗にしてから売れるまでの期間がかなり開いたらどうするのかがちょっと気になりました。

 

 さて、買い手が中古ブランド品を購入するに当たって最も気にするのは値段もそうですが、そもそもそれが本物かどうかだと思います。これに対して寺庫は社内で鑑定士を30人抱えています。さらに大学で鑑定士を養成する研修センターまで設けました。国家資格としての鑑定士制度がないので自分で育ててしまえということなのでしょう。さらには、日本の同業者から3人(鑑定士2名、営業1名)ほど引き抜いたそうです。そしてこの3人が日本の業務フローを持ち込みかなりの効率アッププラス精度アップにつながったとのことです。日本の技術者が韓国企業とかに抜かれているというのは聞いたことがありますが、こういった業界でも引き抜きがあり、しかも中国が引き抜く時代になったんですね。

 

 ずっと記事を読んでますと中国のこの業界はどうも日本の同業者の今までの動きをかなり参考にしているようです。中古品売買をきっちりとしたビジネスに仕立て上げたところに着目しているようです。

 

 香港の会社で米蘭站という中古ブランド品販売店があるのですが、すでにたくさんのコピー店舗が現れて頭を悩ませているそうです。中古品は商品の真贋を誤ると一気に評判を落としてしまうと思うのですが、コピー店舗なんて鑑定をしっかりやっているかどうかもわからないので、めちゃくちゃかもしれませんね。

 

 個人的に気になったのは日本から人を引き抜いたというくだりです。日本の景気も相変わらずよくないので、中国企業からすると結構引き抜きやすい時期かもしれません。これを読んでいる人の中にもそういうお誘いを受けている人がいるんじゃないでしょうか?

 

  日本企業改革開放論―中国人の上司とうまくやれますか
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東洋経済新報社

ノリノリの中間層

 マッキンゼーが最近15,000人の中間階層の消費者に対して行った調査によりますと、6割近くの人が今後の5年間において家庭収入が著しく増加すると信じているという結果が出たとのことです。昨年の同じ調査では39%だったのでかなり伸びてます。普通に考えれば5年後に収入は増加していることは十分に予想できますが、「著しく」増加すると信じているということですので、かなり楽観的であることがわかります。

 

 中国ではCPIが上昇したことにより消費の伸びが緩やかなものになり、実際の消費増加率は2009年に9.4%だったのが2010年には8.5%に下がっていますが、依然としてハイレベルにあるといえます。支出増の原因は50%が主にインフレによるものであると回答しており、35%が消費レベルが上がったことによる、つまり高い買い物をするようになったということなのですが、これは昨年度は26%でしたので、9ポイントも伸びています。贅沢の味を覚えてきたといえるでしょう。

 

 2010年の中国の個人消費のGDPに対する比率は33%ですが、アメリカやイギリスではこれが70%前後です。逆にいえば、中国においてこの比率も70%にまでゆくゆくは上がっていくことが考えられるということです。もちろん中国はアメリカやイギリスと違って貧富の差があまりにも激しく、この比率が簡単に倍になるというわけではないでしょうが、それでも今後の潜在的な伸びは否定できません。

 

 今の日本だとこんな明るいデータははまず出ないでしょうし、最初の5年後の収入に関する調査なんてすると5年後に収入が下がっていると思うという結果が結構な比率を占めるのではないかと思います。ちょっと日本は停滞していますからねえ。地震の影響もあったとはいえ、なんとなく贅沢しにくい気分ではあります。それに比べて中国は最近不動産のネガティブ情報が流れていますが、なんだかんだいって景気がいいというのもあって気持ち的にノッているんでしょうねえ。

地域密着型スーパーの秘訣

 超市発というスーパーがあります。北京を基盤とする食品や家庭用品等を販売するスーパーで、直営店が74店舗、全店舗の面積が16万㎡、従業員が7000人という規模です。

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 2000年の時点での売り上げは12億元だったのが2010年には32億元に達し、今年は39億元を目標としています。そして、最近では北京中心だったのが、河北省の張家口、宣化、承徳等にまで展開を広げています。現在の同社を作り上げたのは現総裁の李燕川氏の功績によるものですが、ここにいいたるまでのポイントについて見ていきましょう。

 

 

1.立地選択

 小売業にとって立地は非常に重要な要素を占めます。同社が打ち出したコンセプトは社区のコンビニでした。社区とは、「固定の地理区域範囲内の社会メンバーが居住環境を主体として、社会機能を行使し、社会規範物を創造し、行政村と同一等級の行政区域」[1]のことをいいます。要するに対象とするエリアは決して大きすぎず、決して遠すぎず、そして密度がほどほどであるということです。店舗開設に当たってはまず店舗開設候補地に既にあるスーパーの現状を研究し、それによって得られた結果に基づいて自社の店舗をどの程度大きさにするのか、商品を他の店舗とどのように差別化するのか等を決定します。

大型である必要はまったく考えておらず、駐車場すら必要としていません。なぜならば自社のポジショニングは自動車で買い物に来る人ではなく、5-10分の距離を歩いてくる人たちだからです。

 また、既に飽和しているようなエリアには進出しません。むしろ消費水準が劣る地域に進出するケースすらあります。消費水準の低い地域であってもそこに住む農民がいい物を求めないというわけではないですし、また地面に商品を並べているような露店で買い物する習慣を変えさせることも狙いとし、そしてもうひとつが新たに出来上がった小区(団地)への進出です。です。

 

 また、店舗開設を一つの線として行っています。線で結ぶことができるような店舗配置です。この線を作り上げることで、輸送コストを引き下げることができ、店舗間の商品の行き来をスムーズにすることができることを通じて販促等をスムーズに行うことができます。

 

 

2.ターゲット顧客の選定

 店舗の立地が固まれば次に行うべきはどのような商品を以って顧客ニーズにこたえるかです。同社の顧客は自動車でカルフールやウォルマートに大量に買い物に行くような人たちとは異なり、老若男女を問わず一週間のうち4-5回来店する人が多く、固定客が70-80%を占めています。こういった顧客の特徴としては、少量の買い物を行う人が多く、それに応えるために少量をパックで販売するようにしています。

 

 また、地域によっても顧客の嗜好は異なります。例えば知識人や軍人が多く住んでいるエリアでは、知識人向けに国際ブランド品を多く置いたり、軍人向けには休みに帰省したときのお土産用にギフト類の比率を増やすというような対応を行っています。

 

 また、勤め人の多いところでは調理の手間を減らすことができるように細切れにした野菜を多く置くようにしていますし、消費水準の低めなところでは低価格の商品を置くようにしています。30歳以下の顧客が45%も占めており、こういった顧客向けにおしゃれな商品も置くようにしています。 

 もともと12000種あまりの商品を並べていた店舗で8600種にまでラインナップを減らした店舗もあります。こうすることによって新品種を置くスペースを確保したり、商品の配列がゆったりするので、顧客にとっても見やすくなります。

 

 

3.社区への溶け込み

 立地、品揃えの選択等が社区スーパーの成功のハード面の措置だとすれば、社区へ溶け込むことは社区スーパーを主とする業態の企業が成長を持続できるか否かを検証するソフト面といえるでしょう。李総裁によると、「社区スーパーをしっかりと行おうというのであれば、社区に足場を作り、本当に自らを社区の一員として、社区住民のニーズを的確に理解し、彼らのニーズを満たすことのみが、企業が本当の土台の立脚を見つけることができる」といっています。

 

同社は社区に溶け込むために様々の方法をとってきました。例えば、各店舗にボランティアを組織し、ボランティアが老人の家を訪れた買い物をしたげ足り、掃除してあげたり、一緒に散歩してあげたり、老人が買い物しやすくするために、社区の中で野菜市場を設けたりしました。また、各店舗には薬箱も常備しており、救心薬等も常備しており、季節によってそろえるものも変えています。このほか、ちまき包み大会を10年以上続けていたり、住民のために毎年20万部以上の健康食手帳等を印刷したりしています。こうした活動を通じて社区の住民の支持を得るようにしています。

 

 以上をまとめますと、小売業にとって最も重要であると思われる立地選択に対するこだわりはもちろんのこと、その立地をさらに効果的にするために顧客セグメントをしっかりと把握し、それに応じた品揃えを行っています。こうすれば売りたいモノと売れるモノのミスマッチは生じません。そして、地元へ溶け込むことで顧客の自社に対するロイヤリティーを向上させていく、つまり自社のファンを増やす活動を行っています。立地選択は言うまでもありませんが、後者の二つである顧客セグメントに応じた品揃え、自社のファンの増加、これにむけた動きというのはわかっていながらもなかなか取り組めていない部分かと思います。超市発のこれらの取り組みは中国消費者にいかに食い込んでいくかという点で大いに参考にすることができるでしょう。

一流ブランドの展示会

 ちょうど一週間前の土曜日に一流ブランドばかり集まったTOP MARQUES という展示会に行ってきました。場所は上海展覧中心です。最近この展示会の存在を知ったのですが、2005年からスタートして各地で開催されており今回で14回目の開催になるそうです。かなり格式の高い展示会で、基本的には招待客しか入れないと聞いていましたので、人づてで招待券をゲットして入場しましたが、当日はダフ屋がたくさんいました。言い値が100元でしたが、もっと安くなると思います。身なりもそれなりの格好が要求されていると聞いていましたが、ジーンズでも問題ないようです。

 別のところでちゃんとした報告書を書くことになっていますので、ここでは個人的に思ったことだけさらっと書いていきます。

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 高級品といえば車、でも私は車にそんなに興味がないんですよねえ。ということでハーレーの方が興味ありです。

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 初めてまたがりました。ド迫力でした。上海では125cc以下のバイクしか走ることができないので、こんなでかいバイクをそもそも売ることができないのではと質問したところ、数年前にその規制は解除されたという答えが帰ってきました。

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 ノリタケのお皿です。98,000元のものがすでにreservedの表示が出ていました。一般客向けには初日だというのに動き早いです。

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 この時計なかなか面白いです。とにかく時計の部分がでかいんです。思ったほど高くなく、2500元くらいだそうです。イカしてます。でも私自身は時計を身につけないんですよねえ。

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 このオルゴール結構かわいいです。生産する数量はかなり限定しているそうです。

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 最後はこれで締めくくりましょう。

 いろいろと回って思ったのですが、所詮買う気もない、将来的にも買いそうにもない私に対してどこもかしこもかなり丁寧に応対してくれました。また、今まで見ていたような展示会だ外国人来訪者向けに商品説明する通訳をアルバイトで雇っているケースが多かったのですが、この展示会ではアルバイトのような人は見かけられず、みんな自前でした。まだ中国に現地法人がないところなんて全部中国出張で来てましたから。それだけイメージを大事にしているのでしょう。なかなか面白かったです。