社会

80後の消費の特徴

 《2011-2102年中国贅沢品報告》というものが発表されており、ここで「80後」(80年代生まれ)に焦点を当てた調査結果が紹介されています。「80後」の消費の特徴として5つがあげられてます。 

 

1.更乐观(より楽観的) 

2.更自我(より自己的に)

3.更从尚主流品牌(より主流ブランドを尊重)

4.更数字(よりデジタル)

5.更追求购买价值(より購買価値を追求)

 

 「彰显身�、地位」(身分、地位を示す)はすでに特徴としては挙げられておらず、「自我愉悦」(自己の喜び)や「自我奖励」(自己の奨励)が消費の主な要因になってきています。これと同時に、「80後」は主流贅沢品ブランドを好む傾向も示されています。カルチェ、オメガ、ロレックス、シャネル、ルイ・ヴィトン、グッチ等のブランドの発祥地や歴史伝承が最も重視する要素になってきているそうです。本当にここまで気にして買っているのだろうかと個人的には思いますが。

 「彰显身�、地位」(身分、地位を示す)を追い求めないという割には「更从尚主流品牌」(より主流ブランドを尊重)ということで、いささか矛盾した結果が出ているように思います。なぜならば、まだまだ消費に当たってはブランド力に左右されているように思えるからです。ブランドに左右されないものだと単純に価格だけが購買要因になっていると思います。良いものを安く買いたい、これは世界中のどこの人も同じ考えですが、その良いものをどうやって見極めるかが、中国ではもう少し時間がかかるように思います。少なくとも今後はどんどん更追求购买价值(より購買価値を追求)にはなっていくのでしょうが、ブランドにとらわれず、本当に「更追求购买价值」(より購買価値を追求)していく時代、この時代に到達すればもう少し入りやすい市場になるでしょうが、以前とある企業に訪問してお話を伺った際に、「売れるポイント?値上げしたら途端に売れました!」という返事が返ってきたたくらいですから、それがいつになるのかとなると、それを読むのは結構難しいですね。

11月の外資実際使用金額が9.76%のマイナス

 商務部より11月の外資実際使用金額は87.57億米ドルというデータが発表されました。前年比9.76%のマイナス、1-11月の累計では1,037.69億米ドルで、前年比13.15%の増加となってます。

 1-11月の累計でみていきますとサービス業によるものが487.68億米ドルと最も大きく、前年比13.15%の伸びを示しています。サービス業の中身ですが、放送映画テレビ業、社会福利保障業、旅行業、パイプライン運輸業、航空運輸業、市内公共交通業等の業界の外資実際利用金額が大きいという結果が出ています(直訳のためわかりにくいところがあるのはご容赦ください)。製造業は473.15億米ドルで、これは前年比7.56%ながら、サービス業の伸びが大きく、サービス業が製造業を上回るという結果が出ています。

 

 国別でみていきましょう。これも1-11月の累計です。ちなみにアジアとは香港・マカオ・台湾・日本・フィリピン・タイ・マレーシア・シンガポール・インドネシア・韓国のことをいいます。 

 

 

  外資実際利用額(億米ドル)  前年比 
アジア  895.85 +17.98%
アメリカ  27.39 ▲23.05%
EU 59.82 +0.29%

 

 

 地理的にアジアが多いのはわかるのですが、アメリカの落ち込みが目立ちます。中国に投資すればいいというものではありませんが、落ち込み幅が大きいですねえ。最近の状況を見るとEUなんかは今後かなり落ち込んでいきそうですね。 

 

 次に投資先エリアですが、次のような感じです。 

 

 

  外資実際利用額(億米ドル) 前年比
中部地区 70.66 +27.63%
西部地区 77.09 +14.76
東部地区 889.95 +12.01

 

 

 なんだかんだいってやっぱり投資先は東部地区が圧倒的に多いですね。ただし、伸び率でいえば中部地区や西部地区のほうが大きです。東部地区はそこそこ飽和していることもあるでしょうから、今後も金額は東部地区、伸び率は中部・西部地区が大きいというような傾向が続いていくでしょう。

 

 ただし、1-11月の累計で13.15%も伸びていながら11月の単月で9.76%もマイナスとなっているのは気になりますね。今の欧米の状況を見る限りではマイナスとなる月が今後も現れてきそうですね。

各地でストライキが発生しています

 東莞、深圳、上海といった地域でストライキが続々と発生しています。12月5日に人社部、国家発展改革委員会、公安部、監察部、全国総工会等の9部门が共同で会議を開催し、賃金未払等の行為を取り締まり、10人以上の集団労働報酬争議について当日に報告し7日以内に決着をつけるように要求しています。いくつか実例を見ていきましょう。
1.東莞市の台湾宝成集団の製靴工場
 ストライキが発生したのは台湾宝成集団の東莞子会社です。台湾宝成集団はナイキ、アディダス、TIMBERLAND、コンバース李寧、安踏等の60余りの国内外の有名ブランド製品を製造しているスポーツシューズ・カジュアルシューズを製造する世界最大の会社です。
11月17日午前に2000人余りの労働者が集団ストライキした事件があります。発生当時は道路が封鎖され政府からも人が出動しようやく収めることができました。
 今回のストライキの引き金になったのは工場の新規則に対する不満でした。新規則というのは管理効率を上げるために従業員にとって不利な内容のもので、具体的には会社が公表する損益表がマイナスであれば従業員の実績が1.5倍はては1.8倍に達して初めて毎月の実績奨励金が0となるというものです。これにより、もともと2000元ちょっとの収入しかなかったワーカーの賃金が減少しまいまい、ストライキの引き金となってしまったものです。そりゃあ怒りますわな。ストライキ発生の翌日の 11月18日は規則を元に戻し、もし今後新制度を実施する場合、法律規定に則り行うものとするということでストライキが収まりました。
2.深圳福田の女性用下着製造会社
 ストライキが発生したのは香港黛麗斯集団(トップフォーム)の子会社です。ちなみにここは世界最大の女性用下着製造会社だそうです。
 きっかけは11月16日に同社の香港籍社員が女性ワーカーに対して乱暴な対応をしたことです。この女性はこれを受けて飛び降りようとしたのですが、最後は公安や労働監察等の多くの部門の人がやってきた何とかその場を収めることができました。飛び降りは防ぐことができましたが、その後400以上のワーカーが集団作業を停止するという方式で抗議を行いました。同社のある女性ワーカーによると、もともとの毎月の給与は500元で、そのほかの部分は全てノルマに応じたものとされていましたが、今年2月に基本給部分をなくし全てノルマ製に切り替えました。このようにした上に会社はさらに残業代をカットしていました。そりゃあ怒りますわな。
 このストライキは現地でも重大労資紛争案として取り扱われました。
3.そのほかの都市
 ストライキが発生したのは上海の赫比家用電器厰という会社です。今月発生したばかりのものです。ちなみに同社はアップルやHP向けのサプライヤーであります。
 きっかけは事前予告なしで移転を行うことになり、それに対する合理的な補償がないことでした。提示された補償がどんなレベルなのかわかりませんが、これがもとで千人規模のストライキが発生しました。
 この他にもペプシの重慶、成都、南昌のボトル工場のワーカーが集団ストライキを起こしています。
 政府部門も問題意識を持っているようで、労働報酬争議事件に対して人社部(人力資源社会保障部)は各地に期限を設けて集体労働报酬争議と少額争議を処理することを求めています。10人を超える手段労働報酬争議についてはさらに厳しく規定し、具体的には当日報告し7日以内に終了させるというものです。そのうち一人あたりの金額が1000元以上になる事案については仲裁委員会主任が監督処分するというものです。
 たまたま記事に取り上げられているだけで、本当はもっと発生しているのでしょう。ストライキの発生した理由を見ると、これはあくまで従業員側だけの言い分ではあるのでしょうが、それを見る限りではわからなくもない、というか給料を下げたり、補償をちゃんと行わなかったりというものなので、そりゃ怒るわなあというものですね。労働者側も知識をつけてきたこともあり、昔みたいに企業側がそれをいいことに無理やり物事を決めてしまうということもできなくなってきているのでしょう。ということは、労働者側の意識がこれだけ変わってきているということをわかっておらず、昔ながらの対応をするような企業ではストライキのリスクが大きくなるといえるのでしょう。日系企業の給料が安いという報道はよく見かけますが、香港・台湾系のワーカーなんてもっとひどいところいっぱいあるでしょう。でもずっと昔から中国ビジネスをやっている文化圏的には同じ人たちなので、労働者気質の変化には割とあっさりと対応していくようにも思います。動き早いですからねえ。でもひょっとするとそんな彼らでも労働者気質の変化のスピードについていけてないとしたら、、、、ストライキの嵐になっちゃいますねえ、怖いですねえ。
 

老人ビジネスはどの都市が狙い目か

 中国は一人っ子政策の影響もあり高齢化が通常の国家よりも進んでいます。この辺りはいろんなところで紹介されていますよね。2010年には65歳以上の人口が8.3%に達し、こういうこともあって中国では老人ビジネスがチャンスだといわれています。ちなみに日本と中国を比較してみましょう。 

 

65歳以上の全人口対比率(%)

  1980年  1990年  2000年  2005年  2010年  2025年 2050年
日本 9.0 12.0 17.2 19.7 22.5 29.5 37.3
中国 4.7 5.4 6.8 7.7 8.4 13.7 23.7

 

 中国の高齢化が進んでいることを紹介しようと思ったのですが、それ以上に日本の高齢化が激しいです。中国が今の日本と同じ水準になるのは2050年あたりになりそうです。とはいうものの、中国の場合は絶対数がとにかく多いので、そこを狙いたいところですが、外資にとってはこの分野のビジネスが決して活性化されているとは言えないのが現状ではないでしょうか。

 

 中国では仕事が忙しくなってきたことに加えて養老介護が専門化してきていることが老人産業を発展を推し進めてきているといわれています。自分で生活できる老人に対して提供する補助型生活社区から体力の弱い老人のための介護型養老院まで、年金を受け取っている人に対して食住を提供する民間機構のニーズが大幅に上昇してきています。少なからずの不動産ディベロッパー、保険会社、国内外の投資者が100億元にも上る資金を投入しています。

 

 ただ、どんなビジネスでもそうですが闇雲にやればいいというものではありません。投資をするからにはどれくらいのペースで回収できるか当然スタート時点で目標を設定しておく必要があります。《商業価値》という中国のビジネス雑誌が各地の一人当たり平均GDP、人口、老人扶養比率及び養老院の数をベースに全国の養老産業の地理分布を出していますが、老人ビジネスを行う上で参考にすることができます。

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 参入するに当たっては一人当たり平均GDPが高いことはビジネスを進めていく上では当然外せない要素でしょう。老人扶養比率が高いというのは潜在的な顧客が多いとも言えるでしょう。養老院が少なければ参入にあたっての競争が少ないということが言えるでしょう。最も養老院が少なすぎると逆に業界としての活性化が難しいということも考えられます。

 

 データを見ていきましょう。上海、四川、重慶、江蘇、湖南、遼寧、浙江、安徽、天津、福建が老人扶養比率のトップ10です。北京、天津、上海、江蘇、浙江、内蒙古、広東、遼寧、山東等の一人当たり平均GDPは比較的高いです。これらの省市の中で内蒙古、広東、山東、福建、四川、重慶、湖南、湖北の養老院の数量は明らかに不足しています。ここで紹介した都市が比較的チャンスが大きいといえるのでしょうが、図も見比べたうえで老人ビジネスを行うにはどのエリアがいいのかを見てください。実際に行おうとしている人にとっては参考になるデータかと思います。

中国国家統計局が発表しないデータ(その2)

 先日の中国国家統計局が発表しないデータ(その1)の続きです。

 中国では毎年の非正常死亡人数というのが320万人を超えているというものです。内訳を見ていきましょう。

 (1)毎年の自殺死亡者は28.7万人

 (2)毎年の薬物不良反応による死亡者約20万人

 (3)毎年の医療事故による死亡者20万人(推定)

 (4)毎年の肺塵症による死亡者約5000人(推定)

 (5)毎年の結核による死亡者約13万人

 (6)2005年に全国の甲、乙類伝染病3,508,114例、死亡13,185人

 (7)毎年の道路交通事故死約10万人

(こちらもご参考ください http://blog.goo.ne.jp/gomeiken/e/ac46acda0cff2fb5db890f45ba5db29b

 (8)毎年の内装工事汚染により引き起こされる死亡人数は既に11.1万人に達している

 (9)毎年の労災事故死亡約13万人余り

 (10)毎年の感電死約8000人

 (11)毎年の火災の年間平均損失は200億元近く、2300人余りの民衆が死傷

 (12)毎年1.6万人の小中学生、3000人の大学生が非正常死亡

 (13)毎年の死刑執行はざっと1万

 (14)各種刑事事件の死亡は年間平均7万人近く

 (15)広州では毎年引き取り手のない死体が約1200

 (16)毎年の不適切な使用による農薬中毒死亡人数は1万人に達する

 (17)毎年の食中毒による死亡者数は数万人

 (18)1986年のアルコール中毒による死亡者は9830人

 (19)毎年の過労死による死亡者数60万人

 (20)大気汚染による死亡者数38.5万人

 (1)~(20)の合計が約230.5万人になります。

 (21)注射の不注意による肝炎とエイズの感染により39万人が早く死亡、そして6890万寿命年の損失

 (22)5歳以下の児童の死亡が毎年100万人近く

 これもあわせると328万人以上になります。重複していると思われるものや統計が不完全な部分があることを考慮しても非正常死亡者数は300万人以上でmそのうち80%が過失による事故によるものだとのことです。

 これらの数値が多いかどうかは比較論でしか語れないと思いますので、中国が特別ひどいかどうかはこれだけではわかりません。日本の調べ易そうなところだけデータを拾ってみました。

 自殺者(2010年):31,690人・・・人口対比だと日本のが多いですね。

 医療事故による(1998年):26,000~46,000人(推定)・・・これも人口対比だと日本のが多いですね。ただし、この数値はあくまで米国の数値を参考にした推定値です。

 結核による死亡者数(2004年):2,328人・・・これは日本は圧倒的に少ないですねえ。

 労災事故による死亡者数(2010年):1,195人・・・人口対比率で考えると中国も特別多いとはいえないですね。

 食中毒による死亡者数(2008年):4人・・・めちゃめちゃ少ないです!

 アルコール中毒による死者数ですが、これは果たして単なる中毒の数値なのか、急性アルコール中毒の数値なのかがわかりません。東京都レベルだと年間で一桁程度です。アルコールハラスメントという言葉があると知りましたが、日本でもありますが、中国はもっとひどいでしょうねえ。

 過労死数(2009年):労災補償請求件数767件に対して支給決定件数293件・・・まあ、本当はこんなもんじゃないんでしょうね。中国の場合は炭鉱とかの過酷な状況での勤務による過労死が多いのかもしれません。

 これを公表することにより特別混乱を招くとはあまり思えないですが、中国の場合はとにかく絶対数が多いのでそこをつつくことはたやすいでしょう。でも医療事故による死亡は現在の中国の医療レベルからするともっと多い可能性があるのではないでしょうか。治療に当たって前金を要求し、それを待っている間の手遅れになってしまうのは医療事故には入らないと思いますが、そういうケースも少なくないでしょうねえ。中国の場合は医療に関する保険制度が余り充実していないためにそうなっているということもあるでしょう。そう考えると日本の保険制度は利用する側からすると本当にありがたい制度だと思います。知り合いの医師に聞いたところ、日本みたいに患者に対して手厚い保険制度は世界的に見てもそれほど多くないそうです。ということは、保険財政もそれほど楽ではないということは容易に想像できます。最近は年金ばかりが話題になっていますが、そう遠くないうちに医療保険にスポットが当たる可能性もあるかもしれないですね。

広東省の医療紛争は年間2.5-3万件

 広東省の人口は2009年末時点で9638万人ということで、日本よりやや少ないくらいの規模です。そんな広東省の公立病院で医療紛争(おそらく医療ミスで患者がクレームする件数も含むものと思われます)が毎年2.5-3万件も発生しています。このうち、訴訟になるのが500-600件でだいたい2-3%、調整になるのが約1000件くらいだそうです。ちなみに日本の場合だと事故情報の提出義務があるのは国立病院や自治体所管の医療機関の273施設のみですので単純に比較はできませんが、200年で1895件発生しているとのことです。統計基準が異なるとはいえ、広東省の2.5-3万件はちょっと多すぎるように思います。でもこれだけじゃないと思います。日本でも同じでしょうが、あえて騒ぎにせず泣き寝入りしている人も少なくないでしょうし。

 

 中国の話で最近もある人から聞いたのですが、どうもお腹の調子が悪いので病院にいったところ盲腸なのですぐに手術が必要だといわれたのですが、本人としてはそこまでの苦痛は感じなかったので、その後日本で診察してもらったところ、日本の医者は中国の医者の紹介状をもらっている手前、それを全否定することもできず非常にボヤっとした言い方だったそうですが単なる胃炎ということで手術はしなかったという話を聞いたことがあります。割と立派な病院だったそうですが。。。なんだかなあ。私は割りとちゃんと診てもらっているのですが、こんなケースもあるんですね。

 

 大きな病院だと「外賓部」といういわゆる外国人病棟があり、ここだと割りといい扱いをしてくれます。料金は激高なのですが、人が少なく、清潔感もありますので、海外旅行傷害保険を付保している人はたいていここで見てもらっていると思います。一方で、一般病棟だとそれはもう黒山の人だかりなので順番待ちだけでも大変です。中国の病院はランク分けされており、三級甲というのが一番格上なのですが、日本にあるような町医者に対する信頼感がないため、ちょっと風邪をひいたくらいでも三級甲の病院に行きます。だからいつも黒山の人だかりです。こんな感じです。

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 並ぶ気持ちが失せてしまいます。

 

 7年位前に脱臼したときはいちおう三級甲の病院に行ったのですが、時間帯の関係で「外賓部」で受付してもらえず、一般扱いになり、治療してもらうまで1時間くらい待たされました。脱臼したことがある人はわかるかと思うのですが、これめちゃめちゃ痛いです。1時間も待たされて、結局関節を元に戻す作業はほとんど一瞬、あんなに苦しんでいたのでさっさとやってほしかったです。

 

 医療紛争の記事を見てこんな昔のことを思い出してしまいました。

中国の医師がもらうリベートは10-50%

 病院への薬品販売における商業賄賂に関する生々しい記事を見ました。今日はそれを紹介します。Q&A形式になっており、あまり長くならないように意訳しますね。

 

Q:どうやって医師と関係を築き上げるのでしょうか。

A:一般的には医師の部屋を直接ノックして、名刺詞を渡し、どこどこの製薬会社の者だと名乗り、主にどういった薬品を扱っているかを説明します。もしその薬品がすでに取り扱われているのであればもう使っていると言われ、まだ使われていないようであればその薬品の特徴について聞いてくるのが普通です。こうやってコミュニケーションをとれば、まあ知り合ったことになるでしょう。もちろん紹介してもらう方がいいに決まってます。

(私:いたって普通ですね。)

 

Q:医師から拒絶されたことはありますか。

A:もちろんあります。重要な医師だと思えばその医師にはどんな弱点があるのかを調べます。医師だって人間ですので、その医師のニーズがあります。それを探し当てれば攻めることができます。

(私:これもいたって普通ですね。)

 

Q:あなたはどうやって医師との関係をキープしているのですか。

A:しょっちゅう病院にいって一緒にご飯を食べたりです。でも今は昔ほど簡単ではなくなってます。2000年あたりまでは食事するだけで結構効果があったのですが、今では基本的にはリベートの話をする必要があります。収入の低い医師であればあるほどこういった取引きが生じやすく、位が上になると医師もその製薬会社の人柄をみます。これややむをえないことで、収入の少ない医師は何かしら別の収入がないと生きていけないですからね。しょっちゅう病院に顔を出す以外だと、学術会議や旅行に連れて行くことですね。

(私:やっぱり出てきましたねえ、リベートが)

 

Q:医師に渡すリベートは購入価格の何パーセント位ですか。

A:一般的には10%-30%、抗生物質類であればさらに多く30%-50%になります

(私:結構大きいですねえ!)

 

Q:リベートはどうやって渡すのですか。

A:現金ですね。調査が厳しいときには医師から当分来ないようにと連絡してきます。リベートは必ずしも医師に渡すとは限らず、病院や科の管理体系によって異なります。科の主任に渡し、その主任がさらに分配するというのもあれば、直接医師に渡すのもあります。

(私:現金だと証拠が残りにくいですからねえ。)

 

 いやあ、生々しいですねえ。こういった製薬会社の営業マンは売り上げで評価されるのですが、それを達成するためには上のような苦労もあるわけです。そして、そのために発生するコストはまずは立て替える必要があるので、採用面接の際には立て替えるための資金はちゃんとありますよねなどという質問もしてくるそうです。しかし、10-50%ですか。めちゃめちゃ大きいですねえ。日本でも手術前に医師にお金を包む人っていますよね。これは患者側が自らの意思で渡すものですが、医師もこういうったお金に対してあまり受け取ることを断らないイメージがあります。

 

 中国では日本と違って医師の待遇も悪く、待遇の悪さに耐え切れず脱サラならぬ脱医師をする人も結構いるようです。脱医師をした人は自分の知識を生かして製薬会社の営業をする人もいるようですが、そうなると「もらう人」から「渡す人」に立場が代わってしまうということですね。なんか自分がその立場だと惨めな感じもしますが、こういった現実を現実として受け入れているのでしょうね。

 

 

  中国流「金と成功」への道―情実と賄賂の国から
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ノリノリの中間層

 マッキンゼーが最近15,000人の中間階層の消費者に対して行った調査によりますと、6割近くの人が今後の5年間において家庭収入が著しく増加すると信じているという結果が出たとのことです。昨年の同じ調査では39%だったのでかなり伸びてます。普通に考えれば5年後に収入は増加していることは十分に予想できますが、「著しく」増加すると信じているということですので、かなり楽観的であることがわかります。

 

 中国ではCPIが上昇したことにより消費の伸びが緩やかなものになり、実際の消費増加率は2009年に9.4%だったのが2010年には8.5%に下がっていますが、依然としてハイレベルにあるといえます。支出増の原因は50%が主にインフレによるものであると回答しており、35%が消費レベルが上がったことによる、つまり高い買い物をするようになったということなのですが、これは昨年度は26%でしたので、9ポイントも伸びています。贅沢の味を覚えてきたといえるでしょう。

 

 2010年の中国の個人消費のGDPに対する比率は33%ですが、アメリカやイギリスではこれが70%前後です。逆にいえば、中国においてこの比率も70%にまでゆくゆくは上がっていくことが考えられるということです。もちろん中国はアメリカやイギリスと違って貧富の差があまりにも激しく、この比率が簡単に倍になるというわけではないでしょうが、それでも今後の潜在的な伸びは否定できません。

 

 今の日本だとこんな明るいデータははまず出ないでしょうし、最初の5年後の収入に関する調査なんてすると5年後に収入が下がっていると思うという結果が結構な比率を占めるのではないかと思います。ちょっと日本は停滞していますからねえ。地震の影響もあったとはいえ、なんとなく贅沢しにくい気分ではあります。それに比べて中国は最近不動産のネガティブ情報が流れていますが、なんだかんだいって景気がいいというのもあって気持ち的にノッているんでしょうねえ。

一流ブランドの展示会

 ちょうど一週間前の土曜日に一流ブランドばかり集まったTOP MARQUES という展示会に行ってきました。場所は上海展覧中心です。最近この展示会の存在を知ったのですが、2005年からスタートして各地で開催されており今回で14回目の開催になるそうです。かなり格式の高い展示会で、基本的には招待客しか入れないと聞いていましたので、人づてで招待券をゲットして入場しましたが、当日はダフ屋がたくさんいました。言い値が100元でしたが、もっと安くなると思います。身なりもそれなりの格好が要求されていると聞いていましたが、ジーンズでも問題ないようです。

 別のところでちゃんとした報告書を書くことになっていますので、ここでは個人的に思ったことだけさらっと書いていきます。

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 高級品といえば車、でも私は車にそんなに興味がないんですよねえ。ということでハーレーの方が興味ありです。

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 初めてまたがりました。ド迫力でした。上海では125cc以下のバイクしか走ることができないので、こんなでかいバイクをそもそも売ることができないのではと質問したところ、数年前にその規制は解除されたという答えが帰ってきました。

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 ノリタケのお皿です。98,000元のものがすでにreservedの表示が出ていました。一般客向けには初日だというのに動き早いです。

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 この時計なかなか面白いです。とにかく時計の部分がでかいんです。思ったほど高くなく、2500元くらいだそうです。イカしてます。でも私自身は時計を身につけないんですよねえ。

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 このオルゴール結構かわいいです。生産する数量はかなり限定しているそうです。

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 最後はこれで締めくくりましょう。

 いろいろと回って思ったのですが、所詮買う気もない、将来的にも買いそうにもない私に対してどこもかしこもかなり丁寧に応対してくれました。また、今まで見ていたような展示会だ外国人来訪者向けに商品説明する通訳をアルバイトで雇っているケースが多かったのですが、この展示会ではアルバイトのような人は見かけられず、みんな自前でした。まだ中国に現地法人がないところなんて全部中国出張で来てましたから。それだけイメージを大事にしているのでしょう。なかなか面白かったです。

 

いま、西部市場がホット

 SOHU汽車が発表した統計によりますと2011年上半期の中国全国の乗用車市場の伸び率は5%程度と意外にも低いのですが、西部地区(ここでいう西部地区は四川、重慶、陕西、貴州、甘粛、新疆、雲南、寧夏、西蔵等の省市)はこれはなんと20%以上の伸びだそうです。全国を西部市場、東北市場、華北市場、華中市場、華南市場に分けた場合、いずれの市場の伸び率も10%以下です。西部地区の乗用車ナンバープレート発行量は89.3万台で、全国の17.15%を占めるにいたっております。ちなみに華北市場は26.36%、華中市場は15.42%、華南市場は13.65%、東北市場は7.48%です。西部地区羽振りいいですねえ。

 

 最近はこの西部市場がホットなようです。一線都市から二線都市へ、二線都市から三線年へ、といった流れですね。一線都市も大分飽和してきたのでしょう。ベンツなんかも西部地区に熱い視線を向けており、「以前は全国の販売大エリアを東エリア、北エリアと南エリアに分け、西エリアは設けていなかった。現在西部地区の伸び幅はその他エリアを大きく上回っているので、来年には西エリアを設けて、一段と西部市場を開拓する」とコメントしています。ベンツ意外だとVW、GM、トヨタ、日産といったあたりが次々とチャネルに手を打っています。日系だと一汽豊田は西部市場で年内に11のディーラーを増やすことを計画しています。ただ、西部地区はまだまだほかの地区と比べてベースが弱いので、すぐに花が開くようなことはないという見方もあります。

 

 とはいうものの、多かれ少なかれ西部地区とやらに期待していることは間違いないでしょう。なにせ20%以上伸びているんですから。中国経済はバブル状態にあり、いつどうなるかわからないというようなことを言う人がいます。日本のバブル崩壊を知っている人からするとそれは確かにそれなりに説得力があるいい方かと思います。ただし、日本と決定的に違うのは、今日紹介した西部地区のようにまだまだ市場があるという点です。とにかく国がでかいんですよねえ。国がでかいだけならロシアやアメリカもそうなのですが、中国は人口もでかいんです。そこが他国と決定的に違う点なのではないかと思うのです。国や人口が以上にでかいと過去のケースが当てはまらないというのは十分ありえるでしょう。といいながら、中国のバブル崩壊論を聞かされるとそれはそれで納得してしまう自分がいたりします。こういうのって難しいですねえ。