Date: 6月2012

中国高速鉄道の客室乗務員の研修風景

 中国の飛行機に乗っていると客室乗務員は昔の日本のように若くてきれいどころをそろえてきていると思います。スッチーというのがステイタスになってきているのだと思います。サービスレベルもよくなってきているのだと思いますが、まだあと一歩といったところかと思います。日本人と中国人の客室乗務員がいる場合、顔を見なくても、話し方を聞かなくても、動きだけでわかってしまうことはよくあります。食事を机に置くときに結構な音を立てたり、斜めに置いたりなんかがそうですね。もうちょっと頑張ってもらえるとうれしいですね。

 さて、ここで紹介するのはそのスッチーではなくて高速鉄道の客室乗務員の研修風景です。要するに新幹線の客室乗務員ですね。日本の新幹線だと車掌と販売員くらいしかいないと思うのですが、この写真を見る限りだと通常の客室乗務員がたくさんいるようです。ちなみに赤が福州、紫が鄭州、紺が上海です。

 飛行機に乗る機会の方が多いので高速鉄道の客室乗務員に対する印象があまりありませんが、明日蘇州に行く予定ですのでちょっと観察してこようと思います。

   

 

  

  

  

 

いまだにあいまいな派遣

 《労働契約法》の改正案がここ最近審議されていますが、注目されている改正点としては、

(1)労務派遣における臨時性、補助性、代替性等の「三性」の境界
(2)規定に違反して労務派遣行為を乱用する行為への処罰の程度
この二つです。

 日系企業の場合、労務派遣を「活用する」使い方をしているケースが大半で、「濫用」しているケースはあまり聞かれないことから、ここでは「三性」について考えてみましょう。

 「三性」の一般的な定義は次の通りです。
 臨時性:使用者の勤務ポストの存続期間が6か月を超えない。
 補助性:使用者の勤務ポストが主営業務単位ではない。
 代替性:使用者の従業員が一時休職して勉強する、休暇を取る等の原因で当該勤務ポストで勤務できない一定期間について、派遣される労働者が代替的に勤務することができること。

 ところが、この「三性」は強制的な解釈というわけでもないため、現状維持を望む声に押されてうやむやになっているような状況にあります。

 現状維持を望むのは覇権を活用する企業側はもちろんですが、派遣会社側も現状維持を望んでいます。派遣が「三性」に限定されてしまうと派遣対象が大きく減少し、ビジネスが大きく減少することにつながってしまうからです。

 労働契約法が施行されたのが2008年1月1日ですので、もう4年半が経過しています。当初から話題になっていた派遣の問題は今でもこんな状況で、バシッと明確な線引きができていないのは相変わらずです。こんなんだったら最初から派遣を縛るような文言なんて入れな狩ればよかったのにと思いますね。

中国B2Cビジネス

 6月18日に東京で中国B2Cビジネスに関するセミナーをコチコンサルティング様と共催しました。以前にも同じような題材でセミナーを開催したことがあり、また、その少し前にたまたま他社で中国B2Cに関するセミナーがありましたので、参考にしようと思って受講しました。聞いていて非常に面白かったです。その時に思ったことです。

 結局のところ中国B2Cビジネスに関するセミナーの内容は大同小異で、そのセミナーがよかったかどうかはほとんどセミナーの話し手の話し方が上手かどうかで決まってしまってるのではないかと。だいたいセミナーの中で指摘するポイントというのは、

(1) 日中のマーケットの違い(過去の成功体験に縛られ過ぎ)
 ・日本と同じやり方ではだめ
 ・日本の消費者と中国の消費者は違う
 ・日本で受け入れられる商品は必ずしも中国で受け入れられる商品とは限らない
 ・スピードが大事
 ・世界中のプレーヤーが戦っているマーケット
 ・中国では広告宣伝費を惜しみなく使う企業が多い
(2) 現地への権限移譲が必要

 人によっては他にも指摘するポイントがあるかと思いますが、だいたいこんなところかと思います。現地にいる人にとってはまさに現場の人なので(1)の内容はどれもこれもがわかっている話なので、新たに覚えてもらうような話もなく、ソリューション気味の話をしても今度は現地では決められないというように(2)で引っかかってしまうというスパイラルに陥っているように思います。日本でこれから中国に進出しようとしている企業あたりだとそのあたりはもっとはっきりしており、既に中国に進出している企業よりも(1)と(2)に対する考え方はかなりガチガチで、社内の進出派にとってもこれを切り崩すのはかなり至難の業のようです。もちろんすべての企業というわけではありませんが。

 結局、海外ビジネスでは現地化が大事と言いながら、いつまでたっても日本国内の固定観念に縛られたり、現地への権限移譲できていないということは、それだけそれらが日本企業にとっては難しい問題なのだとも言えるでしょう。例えるならば労務問題がいつまでたってもなくならないように、B2Cビジネスにおける上に書いたような悩みもなくならないのではないかと。といつまでもぼやいていてもしょうがないので、何かのきっかけで化けてくれないかなあと思います。もちろんすべての企業で一気に変わることなどというのは非現実的な話なので、流れとして徐々に変わっていってくれないかなあと思います。そういう意味ではコンサルティング会社たるものはわかっているけれども上に書いた(1)と(2)の問題をいつまでも言い続けていかなければならないのではないかと思ったのであります。

2012年中国大学生就業報告

 麦可思研究院というところが《2012年中国大学生就業報告》という報告書を発表しました。本日はこれについて紹介します。

1.就職満足度
(1) 2011年卒業生の就職6か月後の満足度調査

 官VS民での満足度の比較です。

 希望して就職したと思われるのですが、全体の満足度は半分程度です。民間よりも政府部門の方が高いです。この半分という数字が高いかどうかは人によって考えが分かれるかと思いますが、私が社会人になって半年程度たった時点ではまあ満足していたと思います。

 職業別の満足度です。

 本科卒業生のカテゴリーでは警察や税収工作者のように、権力をちらつかせることのできる職業の人気が高いですね。

 業界別の満足度です。

 業界でいうと官の金融系の満足度が非常に高いです。不動産管理サービス業ですか、職業差別をするわけではありませんが、満足そうな顔をして働いている人はなかなかいそうもありません。
(2)2008年卒業生の就職3年後の満足度調査
 3年前の卒業生である2008年の卒業生について見ていきましょう。まずは官VS民です。

 現在と比べると満足度が全体的に低いですね。次に職業別を見ます。

 

 職業別でみるとやはり税収工作者が強い!こういう職種の満足度が強いというのもなんだかなあという感じです。今後は業界別です。

 

 やはり官が強いです。

 

2.2011年卒業生就職率

 計器の良い中国ではありますが、就職率を見ていきましょう。

 前年よりやや上がっています。しかしよく考えますと大学まで出ておりながら10%近くが就職できていないというのも問題ですね。学部別で見たのが次の表です。

 法学部が意外と就職率が低いです。日本だと法学部なんて結構就職しやすい学部の印象があります。

 

3.失業率

 

 学部別の失業率ですが、「応用韓国語」とやらを学んだ人の失業率が最も高いです。韓国語力ってあまり業務上は有利ではないのかもしれません。

 

 全体的に見ますとやはり官が強いですねえ。日本の要は資本主義社会だと景気が悪い時に公務員(官)の人気が高まりますが、中国のような社会主義で且つ政府の権限が強いとまだまだ官への就職志向が強いですね。

日系ドラッグストア

 聯華超市、グローウェル、上海毎日通販の三社が合弁で「聯華毎日鈴(上海)商業有限公司」という法人を設立し、「櫻工房」という名のドラッグストアをオープンしました。これは聯華超市集団にとっても初めての業態です。同社の資本金は5000万元、出資比率は聯華超市43%、グローウェル39%、上海毎日通販18%で、董事長は聯華超市から派遣され、総経理は日方から派遣されています。

 

 櫻工房では資生堂、カネボウ、KOSE、花王等の日本の有名化粧品ブランドを集め、化粧品だけで4000種類、雑貨類で2000種類、保健品で1000種類と、合計で7000種類もの品揃えを誇り、上海のドラッグストアでもかなり品揃えの充実した店舗であると言えます。商品のうち70%が日本からの輸入品で、その価格は日本と比べて3割増しだそうです。日本からの輸入で3割増しで収まるというのは輸入に際して発生する税金等を考慮するとかなり頑張った価格設定にしていると思います。これは大きな武器になるのではないかと思います。

 店舗では日韓商品専門カウンターを設け、洗顔や化粧品等の19種類の「櫻工房」のOEM商品の展開も行っています。今後はこういった商品の種類・数量とも増やしていく計画にあります。この商品の原材料は日本から輸入し蘇州で生産しているのですが、上海の櫻工房の店舗で販売すると同時に、日本にも輸出し、将来的には聯華超市、世紀聯華とうのチャネルにも流していくことを計画しており、OEM商品の売上は店舗の全体売上の10%を短期間のうちに達成することを計画しています。

 櫻工房は主に上海の中高レベルの商業エリアのショッピングモール、百貨店、大型スーパー等で展開するとしており、年内に5-8店舗の出店を計画しています。

 この三社の合弁ですが、聯華超市はチャネルを、グローウェルは商品を、上海毎日通販はネット販売のチャネルをというように、それぞれに強みを持っており、これらを融合させたビジネスモデルを作り上げていくものと思います。日系のドラッグストアの進出事例はありますが、いまのところ目を見張るような結果が出ている段階にはまだ来ていません。今回のグローウェルの進出は合弁ではありますが、出資者それぞれが有する強みをうまく融合させることで合弁であるからこその成功事例を作り上げて欲しいと思います。

賄賂

 アーンストアンドヤングが全世界に跨って企業に対して調査を行ったところ、39%の企業が自らが経営している国において商業賄賂はしばしばみられるものとの結果が出ています。そして15%の企業が収賄対象が手助けをしてくれるのであれば贈賄は理にかなう行為だと考えていると回答しています。昨年はこれが9%だったので6ポイントも上昇しています。先進国よりもまだ未整備な部分が多い発展途上国の方がこのあたり多いように思うのですが(色眼鏡かもしれせんが)、だからこそ前回調査時よりも増えているのではないかと思われます。また、5%の企業が粉飾を行うことに対して理解できるという回答をしています。ここでは粉飾はさておいて賄賂について見ていきましょう。

 以前賄賂に関するセミナーを開催した時に中国での実例をいくつか調べたことがありますので、それを見てみましょう。

1. シーメンス交通システム
 2002年から2007年に亘り、香港に所在するコンサルティング会社等に2200万米ドルを支払い、これらを通じて中国の役人に賄賂を贈り、総額10億米ドルにのぼる地下鉄プロジェクトを受注。
 10億米ドルの受注に対して支払った賄賂が2200万米ドル、受注額の2.2%に相当。

2. シーメンス中国輸変電集団
 2002年から2003年に亘り、2500万米ドルをドバイに所在するコンサルティング会社等に支払い。これを通じて中国の役人に賄賂を贈り、華南地区の総額8.38億米ドルに上る電力高圧送電線プロジェクトを受注。
 8.38億米ドルの受注に対して支払った賄賂が2500万米ドル、受注額の3.0%に相当。

3.シーメンス医療集団
 2003年から2007年に亘り、1440万米ドルの賄賂を5つの中国国有病院に贈り、2.95億米ドルの医療設備の注文をとり、また中国医師に豪華な旅行を提供。
 2.95億米ドルの受注に対して支払った賄賂が1440万米ドル、受注額の4.9%に相当。

 この3つのケースを見ますと、金額が大きくなるにつれて受注金額に対する比率が下がっていますが、だいたい2~5%といったところです。これは賄賂として出て言ったお金でありますが、純然たるビジネスとして考えた場合、つまりこれをコミッションとして考えた場合、この2~5%という比率は早々外していないなあと思います。コミッションビジネスも×労力によってとれる比率は変わってくるかと思いますが、5~15%くらいの範囲に収まっているのが多いのではないでしょうか。そう考えるとこの2~5%というのは経済合理性からするとマルということになります。あくまで経済合理性の観点だけから見た場合ですが。

 色々調べたときにさすがというべきだと思うのですが、日系企業に関するものは見つかりませんでした。小さい金額の世界では全くないことはないと思いますが、さすがにこの規模の金額になりますと日系企業の社風としてはできないのでしょう。まあこれはなんというかスポーツの世界でいうとドーピングみたいなもので、パフォーマンスを向上させるためにドーピングする選手がおり、見つからなければ見返りが大きい(スポーツの場合はドーピングしても負けてしまうケースもありますが)のとよく似ているのではないかと思います。日本の選手でドーピングしているのは想定的にも絶対的にも少ないと思いますが、要するにこれはズルをする行為であり、こういうのを嫌うという文化は大事にしてほしいと思います。中国だと小さいレベルのものはまだなかなかなくならないと思いますが。中国ではああだこうだという人もいますが、でも正々堂々と進めるこの精神はなんだかんだいって賞賛すべきですよね。

定点薬局での非薬品の販売が禁止の流れへ

 中国の薬局には医保定点という資格を持つ薬局があります。日本に健康保険証があるように中国では医療保険カードというものがあり、医保定点の資格を持つ薬局では医療保険カードを利用して薬を買うことができます。

 

 看板に「医保定点」という文字が見えますよね。

   医療保険カードです。

 医療保険カードは社会保険費から積み立てられており、薬を買う際には医療保険カードに積み立てられているお金が引き落とされます。最近どういう動きが出てきているかというと、医保定点資格の薬局では保健品や日用品を販売してはならないというお達しが出ている地域があります。なぜそのようなお達しが出るかという、本来医療保険カードは薬品を購入するにあたって利用されるべきものであるにもかかわらず、非薬品を購入する際に医療保険カードを使用するケースがあまりに多いことによります。このようなお達しが出ているエリアとして遼寧省、江西省、成都といったところがあります。実は医療保険カードを使用して非薬品を購入する人はたくさんいるようで、とある薬局の例が紹介されていたのですが、薬品と非薬品の販売利率が7対3で、そのうち保健品は総額の7-8%を占めているそうです。仮に医保定点薬局で非薬品の販売が禁止されることになりますと単純に3割の売り上げ減となり薬局経営としてはかなりの大ダメージになってしまいます。というか、そもそもやってはいけないことをやる薬局が多かったので、それを厳しく取り締まるというだけの話ですから、まじめにやっているところからすると迷惑この上ない話です。ではいままで医保定点薬局で購入されていた非薬品のシェアはどこに流れているのでしょうか。単純に考えると医療保険カードをそもそも使えないところに流れていくことになるでしょう。そういうことですので、医保定点薬局以外の普通の薬局に流れるというのがまず考えられます。この他だとワトソンズのようなドラッグストアですかね。さらに付け加えるとネット販売かな。ネットで購入する薬品も保険は適用できないですから。

 しかしこちらの薬局のオペレーションはやっぱり甘いと思います。例えば医師の処方箋が必要な薬品があるとします。でも買えてしまう薬があります。薬局で購入者が名前と連絡先を描く必要がありますが、別に本人確認をするわけでもありませんので、まあはっきりいってザルですよね。

 中国では医薬分業がまだこれからの段階であり、今後どんどんその方向に向かって行きますが、保険適用のできる定点薬局はますます重要になってきます。成都あたりでは違反した薬局に対して定点資格を4年間停止するという厳罰を下すそうですが、確かにここいらあたりがきっちり取り締まってもらっといたほうがいいですね。

中国の一流大学

 中国に一流大学という概念があります。武書連というところが発表しているのですが、一流大学と呼ばれるからには三つの条件を同時に満たす必要があるとのことです。その三つの条件とは、
 (1) 教師の平均学術水準が全国の大学のトップ25以内であること。
 (2) 教師の成績・成果が全国の大学のトップ25以内であること。
 (3) 本科卒業生の質が全国の大学のトップ25以内であること。

 以上の条件を同時に満たす大学は19ありますが、そのリストは次の通りです。

 

 大学だけが全てではないですが、履歴書にこれらの大学が出てくると優秀な人材である確率は高そうですね。

日本のメディアでも紹介され始めた世界最高層ビル建築計画

 facebookページでは軽く紹介したのですが、日本のメディアでも紹介され始めたので改めて紹介したいと思います。中国長沙で838mのビルを今から年内に作り上げるというお話です。あと7カ月しかないよー!果たして本当に出来上がるのでしょうか。予定図は結構立派です。

 

  このプロジェクトを打ち上げたのは遠大科技集団の遠大可建科技有限公司です。

 

 ウェブサイトだけを見る限りではごく普通の会社ですね。
 あらためてプロジェクト内容を見てみますと高さ838m、フロア数220、そしてビル建築のための投入資金は40億元をくだらないと言われております。しかしすでに多くの疑問の声が上がってきており、鋼材を4000元/トンで仕入れたとして、既に270万トンの鋼材の購入契約を締結したと言われていますが、単純計算しますとこれだけで108億元になります。ちなみにいま上海環球金融中心は492mありますが、建築費は73億元と言われており、南京にある450mの南京紫峰大廈も40億元の建築費がかかったと言われています。果たして40億元で足りるのでしょうか。

 次にそもそもこの40億元とやらをどうやって調達するのかという問題があります。遠大集団の資金繰りも40億元を賄うほど余裕があるわけではないと言われています。

 また、このプロジェクトは長沙市望城区で行われるものですが、この情報が話題になって以降区政府はこのニュースをオフィシャルサイトから削除しており、姿勢が消極的になっています。実際のところ、プロジェクト自体の認可もまだだそうです。

 果たしてこのビルは建築されるのでしょうか。単なる話題作りによる売名行為なのでしょうか。ものすごいズンドコの予感がします。ただし、一つだけ可能性があるとするとこれかもしれないです。

 中国で話題の360時間ビル(クリックしてください)

以前このブログでも紹介したことのあるわずか15日間で30階建てのビルが出来上がったという話ですが、どうもこの遠大可建が建築したようなのです。確かにこのペースであれば7カ月でも出来上がってしまうのでしょうが。。。

上島珈琲の凋落

 ここでいう上島珈琲は日本のUCCではなく台湾や中国にあるUBCのことを言います。1998年に中国大陸に進出して以来今日既に3000店舗ほどありますので、知っている人も多いかと思います。いまでこそスターバックスやWAGASのような喫茶店がたくさんありますが、10年くらい前はコーヒーショップといえば上島珈琲といってもよかったのではないかと思います。スターバックスやWAGASの台頭してきたこともあって最近の上島珈琲はちょっと魅力が薄れてきているように思います。なんか喫茶店にしては雰囲気が暗いのです。なんというか、愛人との密会場所のような雰囲気というか。でも郊外に行くと上島珈琲や上島珈琲もどきはけっこうありまして、それなりに需要はあるのだと思います。地方に出張したりすると喫茶店自体が少ないので上島珈琲or上島珈琲もどきがあると結構便利なのです。

 

 この上島珈琲ですが、フランチャイズ展開して多くの店舗があるわけですが、加盟店に対するコントロールが同も聞いていないようです。例えば、実際にあった話のようなのですが、とある上島珈琲でプリペイドカードを作った人がいます。私は上島珈琲では作ったことはないですが、別のところで作ったことがあります。今回のケースですと5000元を支払うことで8000元使用できるカードなので、かなりのお得感があります。ところがこのカードを購入した店舗が閉店してしまい、他の店舗で利用しようとしたところ、「それはその店舗だけで行っている行為で、本部とは関係ありません」と言われたそうです。となると、このカードは紙くずですよね。上島珈琲ではこんな事件があちらこちらの都市であるようです。上島珈琲のオフィシャルサイトでは既に2007年12月の時点で「加盟店に対してプリペイドカードの発行を受験しておらず、それはあくめでその店舗単独の行為であり、それにより生じるトラブルについては当社は一切の責任を負いません」というないようの声明がでているとのことです。というか、相当な上島珈琲ファンでもない限りそんな声明に気づくことはないでしょう。声明にあるように、上島珈琲もプリペイドカードの実態は知っているのですが、黙認しているのです。上島珈琲本部が統一して発行するプロぺいどかーどもあるそうなのですが、自分でやった方がもうかるからということで、各店舗が勝手にやっているのです。フランチャイズ本部のグリップが全く効いていません。これだけグリップの利いていないフランチャイズはどうもコーヒー業界くらいのようです。なかには洗脚(足を洗う)サービスまで行っているところもあるようです。コーヒーを飲みながら足を洗ってもらうイメージがちょっとわきにくいですが。

 そもそも上島珈琲は冒頭に書いたように1998年に中国に進出したのですが、8人の株主が中国を8つのエリアに分けてくじ引きでどのエリアを担当するのかを決めたということで結構笑いのネタになっているようです。私は知りませんでしたが。その当時から商標をどう管理するか、みんなの権利義務の範囲をどこまでにするか、将来的に会社をどういう方向に持っていきたいのか、こういったあたりをはっきりと決めないままスタートし、たまたまフランチャイズが大当たりして多くの店舗が出店してしまったということのようです。株主の中には自分で上島珈琲もどきの喫茶店を始める人もおり、それはなぜかというと、自分が頑張っても上島珈琲全体の利益だが、もどきが頑張るとそれは全部自分の利益になるという考えからのものでした。これによって派生してできたもどき版に「迪欧珈琲」、「風雅老樹珈琲」、「両岸珈琲」といったブランドがあり、特に「迪欧珈琲」は「米蘿咖啡」というブランドと「上島珈琲」のブランドを持っており、「迪欧」が400店舗に対して「上島」が250店舗という逆転現象が起きてしまってます。かなり乱れてます。

  

  結局のところ今こんな状態になった原因はいまさらながらということではありますが、一番最初の時点で「決め」をきっちりと決めなかったことに尽きるのではないかと思います。特にフランチャイズなんて「決め」をしっかりしないと加盟店が乱れてしまいますし、実際に乱れてしまっています。最近上島珈琲側も問題意識を感じており、直営店を増やしていったり、業績の良い店舗を共同経営するという方向を進めようとしていますが、結構乱れてしまってますので、果たしてどこまで立て直しができることやら。まあ、上島珈琲ってこんなもんさと思えば消費者目線から見ればあんまり関係のない話かもしれません。