Date: 11月2012

ショッピングモールの量産、大丈夫かなあ?

 今日も昨日に引き続きショッピングモールのネガティブな話です。北京に北京望京NOVO潮品百貨というショッピングモールがあります。香港のTOPPY集団が大陸市場を開拓すべく作ったモールです。

 

 

 

 昨年3月にスタートしたのですが、業況はさっぱりだったようです。あまりにさっぱり過ぎて、今年5月中旬の時点で売り場内の大多数の店舗が出て行ってしまい、1階から4階までの店舗はもうスカスカ、3.1万㎡もある売り場が地下の華聯スーパーと地上にはcostaコーヒー、万達影城(映画館)、レストランといった、長期契約をしてしまったところだけががんばっていたのですが、映画館も営業を停止してしまいました。現地に行くと売場がの門は締まっており、映画館も「停電のため営業停止、再開時期は未定」って、いかにも嘘くさい張り紙が。映画館のの停電ってなんやねん!

 仕事柄ショッピングモールはよく見に行きます。よく見に行くのですが、結局自分の視界に入っているところしか行かない、あるいは気づかないので、視界に入っていないところもたくさんあるのではないかと思います。上海でも「こんなところにショッピングモールがあるの?」というようなモールもあるようです。それでもせっせとせっせと作られていくショッピングモール。以前にも紹介したのですが、とにかく中国ではこれでもかというくらいショッピングモールが作られています。

 

 建築中のショッピングモールの面積トップ18のうち13が中国です。うーん、所得水準が上がっているといってもこんなに必要なんでしょうかねえ。絶対淘汰されていきますよね。せっせとモールを作るのもいいのですが、北京のこれと同じような運命をたどるショッピングモールの量産につながらなければいいのですが。

大家のために働くという構造

 長沙といえば日本の平和堂が進出しているということで日本人の間でもそこそこ知名度のある都市です。湖南省の省都で人口は約650万人、いわゆる二級都市でそこそこの都会であるといえます。そんな長沙という都市に昨年12月にプレオープン、今年4月にグランドオープンした長沙悦方ID MALLというショッピングモールがあります。

 

 

 

 総面積12万㎡、入居ブランド数170のうち、70%が欧米、日本、韓国、香港、台湾ブランドで、うち70余りが初めて長沙にやってきたブランドです。入居率は90%を超えており、開業1年未満にしてはまずまずといえるでしょう。ところがこのモールに入居している店子のうち30以上が賃料を滞納しているという噂が流れました。では実際のところどうなのかというのをとあるメディアが取材に行ってきたのですが、見たところユニクロやH&Mなどはちゃんと営業しており、しかしながら地下1階から5階まででおよそ10数店が閉まっているとのこと。騒がれているような30以上もの店舗が閉鎖しているという状況でもないことがわかりました。そもそも閉鎖している店舗は小さい店舗ばかりです。閉鎖した店舗は来客数も少ないので、賃料を下げるべきだとして交渉しており、ロケーションはまずまずとのことなので、賃料さえ下がれば出てく理由はないというのが店子の言い分です。店子側としては最初は歩合家賃でやってほしいという考え方です。ということは、固定賃料を取られているのでしょう。

 

 業界内ではショッピングモールというのは開業当初は人の流れも多くないため、賃料の取り方も初期は最低保証条件付きの歩合家賃、成長期に入った段階で固定家賃と歩合家賃のいずれか高い方、そして成熟してきた段階で高めの固定家賃にした方が良いという考え方があります。成熟期になると家賃が高めでもみんなが入居したがるのでウェイティングになります。とにかく全国的にあちらこちらでショッピングモールができていますが、中国ではとにかく箱を持っている側の立場が強すぎます。さすがに最近は中国の賃料は安くないと認識されつつあると思うのですが、このような長沙で起こっているのと同じ現象が今後他の都市でも見られるようになるのではないでしょうか。飲食業なんて家賃負担が高すぎて大家のために働いていると揶揄されているくらいです。また、北京では一流企業を集めるべくCBD(Central Buisiness District)に高級オフィスビルを用意し、多くの一流企業が入居したものの、あまりに家賃が高すぎてどんどん出ていこうとする企業もあるようです。とにかくオフィスの賃貸期限満了にともなう継続交渉での家賃の上げ幅が普通じゃないという声をよく聞きます。ショッピングモールやオフィスビルも「大家のために働いている」と揶揄される日はそう遠くないかもしれませんね。

広州では高級スーパーで中国国産品比率が増加

 近年中国でも高級スーパーが増えてきています。上海でいえば久光百貨店の地下、ヤオハンの地下、港匯広場の地下あたりが有名ですが、CITY SUPERやCITY SHOPといった店舗もできてきています。こうした店舗をさかのぼれば日本食品だと新鮮館や美濃屋といったところにたどり着くかと思います。こうした店舗には輸入品が多くあり、外国人にとっては非常にありがたい存在となっています。こうした高級スーパーが増えてきているのは何も上海だけの話ではありません。他の都市にだってたくさん出てきています。今日は広州の例を紹介します。ちょっと変わった現象が出てきているようなのです。

 

 高級スーパーは輸入品が多いと冒頭に書いたばかりですが、広州では中国国産ブランドが増えてきています。特に米、調味料、野菜においては、広東省現地産の比率のほうが高くなっています。高級スーパーでありながら逆行するような動き、しかしこれには理由があります。

 

 そもそも賃料の上昇がスーパーの小型化、高級を促した原因といわれています。とにかく中国は賃料が高い、こうした箱を持っている方の立場がやたらに強い。高級スーパーは賃料を安くするために面積を小さく(まとまった面積を賃借するよりは単位面積あたりは高くなると思います)、利幅を取るために高級品を扱うということですね。その理屈は分かりますし、高級スーパーの粗利率は普通のスーパーよりも高いのですが、しかしながら結局のところ賃料が高いので利益率はそれほど高いわけではないようです。このような状況の中で、輸入品を目当てにする人以外の客層を集めるために中国国産品を多く棚にのせ始めたというのです。例えば中華広場のtasteという店舗では、調味料には海天、李錦記ばかりで、輸入品が見当たらず、シャンプーもP&G(中国産)、ティッシュペーパーも維達や清風といった国産物ばかり。似たような現象が広州の他の高級スーパーでも見られるようになりました。

 

 普通のスーパーが差別化を図るために高級化路線に行くようになり始めた時期が数年前からあったと思うのですが、広州では高級化路線ながら一般層も取り込む動きがみられるようになったというわけですね。わからないようなわかるような。

 

 広州のスーパーまでさすがに見に行けないのですが、実際にそうなのでしょうか。広州駐在の方の情報希望!

海底撈のサービスを体験してきました

 先日サービスが良いと評判の海底撈(http://www.haidilao.com/)という火鍋屋に行ってきました。「日本のサービスがかすんで見える」、「日本も学ぶ点が多い」というような感じで紹介されることが多く、以前から興味は持っていたのですが、ようやく初めて行ってきました!

 

 サービスが良いという評判からか、待ち人数が結構多かったです。待つのは嫌いなのであまりに多いと別のところに行くのですが、今日ばかりはちょっと待ってみようと思いました。体験しないといけないですからね。そうするとお茶とつまみ(果物)が出てきました。待っている間之でしのいでくださいということでしょう。

 

 

 

 このオレンジ、結構甘かったです。これをつまんで待つこともできますが、店内ではWIFIをつなぐことができますので、タブレット端末やスマホを持っていれば結構時間をつぶすことができますし、そうでなくても無料で使えるデスクトップパソコンが何台もありました。

 

 ふっと横を見るとこんな光景が。

 

 

 

 靴磨きをしてもらってます。いいですねえ。

 

 子連れにはもってこいのキッズスペースベースもありました。

 

 

 

 ちょっとお手洗いに行きましたら手拭用のティッシュを手渡してくれる人がいました。高級ホテルのようです。さすがにこれは写真に収めませんでした。

 

 そうこうしているうちにようやく順番が回ってきました。時間をつぶすツールがたくさんあるせいか、待ち時間はそれほど気になりませんでした。

 

 店内は結構きれいです。従業員もきびきび動いています。

 

   

 

 席に着くと眼鏡ふきをもらいました。うわさに聞いていたものですが、実際にもらえるとちょっと嬉しかったりします。

 

  

 

 お腹がいっぱいになったので注文しませんでしたが、麺を注文すると目の前で踊りながら作ってくれます。

 

 

 

 帰り際に気付いたのですが、ネイルサロンまであります。もちろん無料サービスです。

 

 

 

 とにかく退屈しないようなシステムになっています。サービスがいいというのはあらかじめ聞いていましたが、その裏には何があるのでしょうかというのが次なる思いです。

 

 従業員がこれだけの対応をしてくれる要因としてきっと研修がかなり充実していると思われます。それも気になるのですが、果たしてどれくらいの待遇なのかのほうも気になりましたので、ちょっと調べてみました。仕事そのものが好きであったとしてもやはり待遇も大事ですからね。上海の新卒採用のページを見てみましたところ福利厚生の充実ぶりが目に付きました。

 

1、 年齢:18——40歳。男女不問。 
2、 中卒以上。つらい目や苦労に耐えられ、食糧倫理があること。 
3、 面接時に身分証の原本を持ってくること。 
4、ジブからの手で運命を変えられるという企業理念を理解できること。

福利厚生

1、 無料で宿舎・食事を手配(宿舍内にはふとん、エアコン、テレビ、パソコン、洗濯機、タンス、靴箱等を配備し、掃除つき) 

2、 待遇:2200-5000元/月; 
3、勤務3か月後に勤務地から自宅(郷里のこと)までの硬座の電車代及び交通費を支給。 
4、 夫婦のどちらか一方が会社で万6か月勤務後に夫婦で会社が部屋を提供または800元の住宅手当を支給。 
5、 勤続満一年で有給休暇を取得。 
6、 金属満三年の従業員の子女に対して2000-5000元/年の教育手当を支給。 
7、 勤続満5年、10年、15年の従業員に対して純金の“金元宝”(金で作った昔の貨幣)一枚を贈る。 
8、 每月4日の有給休暇。 
9、 海底撈は外部から管理者を招へいすることはせず、現有の管理者はすべて給仕当の最も末端の職位から選抜し、会社は皆に対して公平、公正な発展空間を提供し、もし“自らの両手で運命を変える”という言葉を信じるのであれば未来の成就につながり、どんな学歴背景であっても、会社は三つの職業発展及び昇進ルートを提供する(1.、模範労働者、功労 2.プロフェッショナルマネージャー 3.財務、物流、出納、人事) 

 

 結構いい待遇じゃあーりませんか!大企業のホワイトカラーの福利厚生と遜色ないといえるでしょう。しかし、待遇がいいだけではたして人はここまで変われるものなのかという思いもあります。待遇が良くったって働きの悪いのはどこの会社でもいますからね。そのあたりについてもっと研究する価値があると思います。これだけ仕込むことのできる研修担当者は結構売れっ子になりますね。ちょっと時間ができたらこの辺りを研究してみたいと思います。

さすがユニクロ、さすがスタバ

 最近コーヒーをよく飲むようになったのでスターバックスのVIPカードを買いました。このカードを持つと少し特典があったりポイントをためたりすることができます。でもこんなVIPカードがなくてもクレジットカード(浦東発展銀行)で支払いすることで3元安くしてもらえるんですけどね。スターバックスでコーヒーを買いますと手が触れる部分に厚紙を当ててくれます。こんな感じですね。

 

 

 

 今年8月くらいに微博(マイクロブログ)でこの厚紙部分を使ってユニクロが広告している写真が出回りました。こんな感じです。

 

 

 

 

 おお、これなかなかいいですねえ。さすがユニクロ、と思ったらスターバックスのロゴが古い、そしてどこで出回っているかわからん、というチェックが入り、要はこれは嘘だということがわかりました。どうやらこれは韓国人のデザイナーが作ったものが出回ったようなのです。でもこれを見て、さすがユニクロ、さすがスターバックスと思った人も多かったようです。このようなプロモーションが実際に実現したら確かに面白いですよね。

日本ブランド製品不買に関する民間企業の通達

 領土問題で日中間がぎくしゃくしてから日本製品不買の掛け声が聞かれます。特に自動車は影響が大きいというのは日本のメディアの報道でもよく紹介されているところです。日本製品をターゲットにした不買を中国政府が指示しているかどうかはわかりませんが、政府プロジェクトの受注が難しくなってきているという話も聞こえてきますし、民間レベルでも日本部品を締め出すというような動きも時々聞こえてきます。いろいろと検索していると出てきたのですが、民間企業が社内通達で日本製品の不買を指示しているようです。中国の通達類はヘッダーが朱色の文字で書かれていることから、「紅頭文件」とも呼ばれますが、ちょっと見てみましょう。結構たくさんあります。

 

  

 社内のすべての購買にあたり、日系製品(合弁も含む)を購入しないという内容です。

 

 

 これはちょっと解像度が高くないのでわかりにくいのですが、タイトルでは「日本及び日本資本企業製品とサービスの使用を禁止することに関する通知」となっています。

 

 

 社内の購買に当たり、日本製品の購入は一切経費申請を認めないとありますが、さらに踏み込んだ内容となっており、社内で日本製品の使用および購買(国産日本ブランド製品も含む)を禁止し、すべての従業員は勝手に日本製品を使用してはならず、発見した場合解雇するとあります。解雇ですよ、そこまでしますか。

 

 

 これも従業員が日本製品(国産の日系ブランドを含む)の購入を禁止するという内容で、先ほどのものと同じく見つけたらやはり解雇するという内容です。

 

 

 これも買ったり使用したりすると解雇という内容です。

 

 

 これは購入してはいけないという内容です。

 

 

 買ったら罰金500元だそうです。

 

  

 使用したら警告ですって。

 

 

 

 これは結構踏み込んでます。購入・使用はもちろんダメという内容ですが、子供に日本アニメは日本を宣伝するような読み物を見せてはいけないという内容です。子供の教育にまで踏み込んでいます。

 

 購入・使用を禁止する内容です。

 

 通達の日付をご覧いただければわかりますが、7月や8月の時点ですでに発表されています。おそらく9月にピークを迎えた反日デモ以降はこの類の通達はもっとたくさん出ているのではないでしょうか。もうそろそろいい加減にしてほしいですね。 

10月の社会消費品小売総額も増加

 中国の小売の指標が落ちてきているというのがここ最近よく聞かれていますが、昨日紹介しましたように9月の社会消費品小売総額は伸びています。そして10月はさらに伸びており、なんと14.5%の伸びです。日本製品の不買運動って全然影響しないものなのでしょうか。それとも不買運動は一部の知名度の高いブランドに限定されており、言われているほど日本ブランド品全体に広がっていないのでしょうか。

 

 

 

 カテゴリー別のデータを見てみましょう。

201210月份社会消费品零售总额主要数据

指 标

10月

1-10月

绝对量

(亿元)

同比增长(%)

绝对量

(亿元)

同比增长(%)

社会消费品零售总额

18934

14.5

168356

14.1

其中:限额以上企业(单位)消费品零售额

9023

14.8

80601

14.5

按经营地分

 

 

 

 

城镇

16443

14.5

145775

14.1

乡村

2490

14.8

22581

14.4

按消费形态分

 

 

 

 

餐饮收入

2207

14.0

18881

13.3

其中:限额以上企业(单位)餐饮收入

707

11.7

6220

12.7

商品零售

16727

14.6

149475

14.2

其中:限额以上企业(单位)商品零售

8316

15.0

74381

14.6

其中:粮油食品、饮料烟酒

1115

21.8

9942

17.7

服装鞋帽、针纺织品

906

18.7

7573

17.9

化妆品

121

18.1

1077

16.5

金银珠宝

184

10.3

1795

15.1

日用品

302

19.0

2711

17.0

体育、娱乐用品

37

8.9

330

8.8

家用电器和音像器材

585

9.2

4781

6.4

中西药品

400

18.0

3889

23.5

文化办公用品

207

12.6

1720

18.4

家具

157

29.8

1206

26.6

通讯器材

137

24.2

1237

32.3

石油及制品

1488

17.6

13705

16.8

汽车

1987

7.0

18815

6.9

建筑及装潢材料

197

24.7

1517

25.6

 

 伸び率が10月単月、1-10月累計共に一桁に留まっているのは体育・娯楽用品、家庭用電器とAV器材の二つあります。逆に大きく伸びているものとして10月単月、1-10月累計共に20%を超えているのが家具、通信機材、建築および内装材料の3つのカテゴリーです。通信機材はおそらくスマホが大きく伸びてきているのかなあと思うのですが(はずれているかもしれません)、不思議なのが家具と建築・内装材料です。これって要するに家を購入するときに発生するものだと思うのですが、つまり不動産を購入したという現象が見られるということにつながりますよね。不動産価格上昇抑制策を何度も取ってきていますが、この指標をみる限りまだまだ不動産関係に商機ありと考えるところが多かったとしても理解できますね。まだまだ実需が多いのかなあ。

上海のショッピングモール上半期の実績

 上海のショッピングモールの上半期の売り上げデータです。前年との比較になっています。全体では9.2%の伸びとなっていますが、ショッピングモール事態が増えているでしょうから、そういう意味では伸びはちょっときついのかなと思います。

 

 エリアで見ますと内環以内(市街)が8.7%、内環-中環(市街よりちょっと外)が3.4%、中環-外環(やや郊外)6.7%、外環より外(郊外)が16.1%と、外環より外の伸びが目立ちます。じっくり調べたわけではないですが、おそらく外環より外にたくさんショッピングモールができたのではないかと。

 

 で、業態別でみると伸びが大きいのが飲食業で+26.9%、これはぶっちぎりですねえ。で、逆に落ちているのが百貨店で、これが▲3.0%です。百貨店は最近あまりいい話を聞かないですねえ。あと目立つのは専門店の伸びでしょうか、これが+15.8%です。思ったほど伸びていないのが服務業(サービス業)でしょうか。9.6%伸びているとはいえ近年はサービス業を伸ばす(伸ばすと言っているサービス業には以下にあるほぼすべての業種を含みますが)と掲げている割にはいまいち伸び方が弱いのではないかと。しかし結構ばらつきがありますねえ。

 

 

 社会小売品総額の伸びは上半期について見るとじりじり下がってきています。全国レベルのデータを見てみましょう。

 

 

 

 それでも10数パーセント伸びているので、上海のショッピングモールの9.2%の伸びはその指標よりも弱いですよね。社会小売品総額は9月に少し盛り返しているようですが、反日による不買の影響がどこまで響くかというのが気になります。全体でみるとあまり関係ないかもしれませんが。でも上海のショッピングモールの伸びは社会小売品総額の伸びほどいかないような気がします。なぜかというと数が多いから。2010年末で74あるのですが、2015年にはこれを110まで持っていきたいそうです。ならしていくと伸び率は落ちていくでしょう。これからは地価の高そうなところで新しく作る動きはさすがに鈍っていくでしょうから郊外型になっていくと思いますが、郊外型がどこまで牽引していくかですね。

ネット販売業界が重視する11月11日

 2012年第3四半期までのB2Cショッピングサイトのシェアは、Tmallが46.8%でトップ、2位が京東で21.5%、そして第3位は蘇寧易購ですがわずか3.8%のシェアしかありません。特に3位以下は大きく引き離されているのですが、それでも易迅網、優購網、1号店、国美といった各社も含めて熾烈な競争を行っています。

 

 そして11月11日がやってきます。11月11日と言えば私の応援している大日本プロレスはタッグの日と名付けており、二人が組むという意味合いを込めているようですが、中国では「双11光棍節」と呼ばれており、これは独身節のことを意味し、全く逆の意味になっています。面白いものですね。

 

 さて、この11月11日、ネットショッピング業界は非常に従事しており、各社は様々な販促計画を打ち出しています。

 

Tmall 50%off
蘇寧易購 蘇寧電器、蘇寧易購、ラオックスの三ブランドで全品種同一価格を実施
1号店 1000万元相当のチケットを配布。1000件の商品につき50%off
京東商城 金券配布
易迅網 貴就賠:京東より高ければ差額を賠償

 

 安物はいつ買ってもいいでしょうが、ちょっと値段のはるものであればこのタイミングに買うのはいいでしょうね。ただ、どこが一番安いかというのは各社のうたい文句だけではわかりません。京東が価格線を仕掛けたときも、きっと京東や蘇寧あたりが一番安くなるかと思い、豆乳機を買おうとしたら実はアマゾンが一番安かったというオチもありました(私の経験)。それでも少しでも安く買いたいというのが消費者の気持ち、この日は日曜日ということもあり、家にこもってネットショッピング三昧の人も出てくるでしょうね。

反日行動のさなかでみられる現実

 ここ最近の中国の話題と言えば反日デモや、それに伴う不買のことばかりです。さすがに少しは落ち着いてきて最近は尼崎のドラム缶事件の方が話題になっていますが。しかし振り返ってみれば今まで日中間の問題といえば、発生しては関係が冷え込んで政冷経熱の状況が続き、気が付くと元のさやに納まっているという、まるで夫婦げんかのような展開が繰り返されてきたように思います。ところが今回に限っては政冷経冷の様相です。最近のテレビ番組の中国特集を見てもだいたい反日デモと中国からの撤退を組み合わせた内容になっており、あたかも反日行動をきっかけに撤退を決めた企業が続出しているかのように見えます。しかし、そもそも現地法人の撤退というような重大な意思決定がたかだか1か月程度の期間で決定されて、それをコンサルティング会社に依頼して、尚且つ進捗している方が不自然な話で、現在進行中の撤退案件は反日行動によるものとは言えず、反日行動以外の理由のものであるはずです。撤退するかどうかは企業が自らの判断で決めればいいのですが、ちょっとあおりすぎのような気がします。

 

 実際のところ、日本企業の中国事業に対する熱は冷めきっているとは言えず、その見方は大きく二つに分かれています。まず、まだ中国に拠点のない企業は往々にして現地から直接得られる情報ツールがなく、厳しめの報道をする日本のメディアから多くの情報を収集することもあってか、ネガティブに構えているところが多いように思います。逆に中国に既に拠点を持つ企業は中国事業に対する熱は冷めていない印象です。NNAが10月中旬に行ったアンケートによりますと、半数以上の日系企業が影響を受けたものの、縮小や撤退を考えている企業はわずか8.7%に過ぎないという結果が出ているように、実際には撤退を考えている企業は日本で考えられているほど多くはありません。すでに深く入り込んでしまった以上今さら撤退しようがないということでしょう。これを危機感がないと指摘する人もいますが、これが現実です。とはいうものの、今後撤退案件は増えていくと思います。まず、近年の中国における人件費コストの上昇等の事業環境による変化がまず一つあげられます。どこかの時点で生産地移転を行おうとしていたところ、今回の騒動をきっかけにするケースですね。もう一つが、本来ならば撤退すべきであったにもかかわらず、社内的なしがらみでズルズルと運営してきたような現地法人が、今回の反日行動を「客観情勢の変化」と口実にして撤退するケースです。誰の責任でもないという状況を理由にできるので、対外的にも説明しやすいですね。

 

 反日デモの時に「日本嫌い」のワーカーが日本人駐在員を追い出す動きが見られた工場がありました。また、最近では沿岸部のワーカーが不足しているため、内陸部まで行って募集するようなケースが出ていますが、受入地側が日系企業に来てもらうのを遠慮してもらうケースも出てきています。賃金以外の理由での採用難です。工場は人がいないことには稼働しようがありません。稼働できなければ工場をたたむしかない。しかし、今のところ景気が弱含んでいるためか募集をかければ面接に来る人は少なくないようです。「反日」よりもやはり「現実の生活」が優先される、これも現実です。こうした「現実」を見ると、今回についてはちょっと先になるように思いますが、結局はいつもの夫婦げんかのごとく気が付くと元のさやに納まるという「現実」がやってくるのではないかと思います。