Date: 5月2013

同業者の撤退はさびしい

 とある日系のコンサルティング会社が中国から撤退するという話を聞きました。同業者として非常にさびしく思います。ただ、日系のコンサルティング会社が撤退するというのは別にそれほど珍しいことでもなく、撤退するケースにおいては共通点があると思います。

 

 そもそも日系のコンサルティング会社が中国でうまくやっていくためには二つのパターンしかないと思っております。一つは現地にリソースをかなり投入して、単体でも様々な活動をできるだけの所帯にするというパターンです。実態を知っているわけではありませんが、野村総研あたりはかなりの所帯でやっているので、そのようにやっているのではないかという印象があります。かなりの所帯を持ちつつ日本本社との連携も取れているのだと思います。もう一つのパターンですが、日本本社と現地法人ががっちりと連携してコンサルティングを行うというパターンです。コンサルティング会社は特に設備投資が必要なわけでもなく、サービスを生み出す「人」が設備であり資源のようなものですから、これをいかに活かしていくのかに尽きると思います。日系企業は「小さく生んで大きく育てる」という言い方がよくされるように、まずは小規模で進出して、徐々に規模を大きくしていこうという考え方で進めようとします。当然小規模で進出しているのであれば日本本社と連携してやっていかなければ効率的な活動もできないでしょう。特に日系企業の場合は権限が大きくなく、あるいは自分で決めることをためらうのか、本社決裁が必要なケースが少なくありません。しかしながら、コンサルティング会社の場合本社と現地法人の連携が取れていないケースがかなり多いように思います。日本で中国案件を受注したとして、第三者的に見ますと子会社の現地法人を活用してコンサルティングを一緒になって提供すればいいように思うのですが、往々にして見られるのは日本で受注した案件は現地法人と全く協同することなく日本本社だけで完結させようというやり方です。日本ではなくて外国のビジネスに関するコンサルティングですから、当然現地のことをわかっていないといけないですし、現地にいる人を活用すべきでしょう。もちろん、発展途上国あたりになりますと拠点を出していないですから自社の子会社を使ってと言うわけにはいきませんが、中国であれば子会社を持っているコンサルティング会社は少なくないので、せっかくあるのだから活用しようというのが普通の考え方かと思います。ところが不思議なことにせっかくの現地子会社が完全に視界に入っていないというか、完全に蚊帳の外になっているケースが少なくありません。確かに、日本本社でも中国人を採用しているから、現地感覚はその中国人に任せればいいという理屈もあるでしょう。しかし、中国人でも日本に住みついていれば中国に住んでいる中国人との間隔外れてきているでしょうし、むしろ中国に住んでいる日本人の方がそのあたりの感覚を持っていることも多いです。結局現地の感覚がわからないまま、あるいは現地のルールもあまりわからないまま、特に日本人のみで進めてしまう場合は日本語の資料、要するに二次資料ですね、二次資料に頼って調べ物をすることになります。これは結構危険です。例えば、今年は2013年ですが、2012年あたりに出版された書籍は新しい方に入るでしょう。ただし、2012年に出版された書籍であれば2011年から2012年あたりの内容になるでしょうから、1-2年遅れた情報と言えます。特に近年の中国の動きは速いですから、2年もたてば結構変わってしまっていることもあります。特に法務・税務等の制度関係についてはかなり変わってしまっていることも十分にあり、それを書籍だけで片づけようとするのはかなり危険でしょう。このあたりは現地に拠点を設けているのであれば積極的に活用すべきと思うのですが、なぜかそれをしないんですよねえ。不思議です。結局、現地法人を設立したはいいものの、それをどのように活用するかという視点が全くないまま時間だけが立っていくわけです。普通のサラリーマンと違ってコンサルタントは一匹狼みたいなものだといいますが、だからといって会社としてそれなりにお金をかけて作った現地法人を無視してまでコンサルタントに好き放題にさせるのもいかがなものかと思います。会社としてそのあたりあまり考えずに現地法人だけを作ってしまったのであればそれはそれで問題でしょう。ではコンサルティング概査のこんな状況が変わっていくのかというと、感覚的にはあまり変わらないのではないかなあと思います。カタカナビジネスで一見先進的なのですが、こういった変化に対してはなぜか遅れている業界という印象です。

 

 私の場合は野村総研のような大きな所帯ではもちろんないのですが、いちおうは小さいながらも日本と中国と両方に拠点を持ち、資源はほとんど中国においていますので、日本発というよりは中国発ではありますが、いちおうは一体となっていやっています。だからといって今すごく潤っているかというとそういうわけではないのですが、少なくとも日本発、現地拠点活用せずというところよりはいいものが出せるのではないかと思っております。たぶんこの辺りの感覚は私のような個人企業でやっているコンサル会社を運営している人であればわかるのではないかと思います。

 

 要は何が言いたいかというと、そこそこ知名度のあるコンサルティング会社が撤退する、さびしい気持ちになった、なんでそうなってしまうのだろう、コンサルティング会社が撤退するパターンって決まってるなあ、決まっているけど当分変わりそうな感じもしないなあ、おんなじことが今後も繰り返されるのかなあ、とふと思ったことをつらつらと書きました。

中国の保険会社の業績

 保険収入の伸びが緩やかになると同時に、資産減損等の要素も重なり、2012年の4つの上場保険会社の収入や利益の増加率が下落、あるいはマイナスとなったのですが、一方で人件費は上昇しており、平均で20%以上も上昇しています。

 

 まず営業収入と純利益から見ていきましょう。

 

 営業収入はどこも伸びていますが、平安保険を除けば伸びが弱いように思います。そして、純利益に関しては太平洋保険や人寿保険は大きくマイナスとなっています。収入が伸びているのに利益が減っているんですね。

 

 次に、指摘されている人件費についてみていきましょう。

 冒頭に人件費が平均で20%以上も伸びていると書きましたが、この表を見る限りそこまでは伸びていません。新聞記事から引っ張ってきているのですが、このあたり記述がいい加減です。それと、一人当たり平均報酬(右側)の単位が百万元となっていますが、これはどう考えても元が正しいでしょう。一人当たり平均報酬は11万元強といったところですね。賞与の存在を全く無視するとだいたい1か月平均1万元くらいになります。これはあくまで全体平均なので、まあこんなもんなんでしょう。

 

 さて、時々批判されるこれら保険会社のトップの人たちの収入です。これは単位は万元かな。

 なんか中国人寿だけが突出して低いです。平安保険のトップが989万元、約1.7億円になりますが、今の日本の金融業界でこれだけもらっている経営層の人はどれくらいいるのでしょうか。バブル後にかなり下がりその後どこまで復活したかによるのですが、ここまでもらっている人はあまりいないのではないかと思います。個人的にはこれくらいもらっていたとしても全然OKだと思います。その国のトップ企業であり、世界的に見ても上位に入る企業ですから。

2013中国大学経済学ランキング

 武書連というところがが毎年発表している中国大学ランキングです。ここでは経済学ランキング(B級以上。B+級以下は順不同)を紹介しますが、経済学には経済学、財政学、金融学、経済と貿易が含まれます。

 

 国務院学位弁公室が2010年に発表した統計データによりますと、中国の大学が授与する経済学学士は学士総数の6.1%を占め、経済学修士は修士総数の5.42%、経済学博士は博士総数の4.96%を占めています。また、各大学が発表している博士課程の大学生の指導教授の資料統計によりますと、全国の大学40110名の博士課程の指導教員の内、1401名が経済学の指導教授で、指導教授総数の3.49%を占めています。

 

   

    

 

2013中国大学管理学ランキング

 武書連というところがが毎年発表している中国大学ランキングです。ここでは管理学ランキング(B級以上。B+級以下は順不同)を紹介しますが、管理学には管理科学と工程、交渉管理、農業経済管理、公共管理、図書情報と档案管理、物流管理と工程等が含まれます。

 

 国務院学位弁公室が2010年に発表した統計データによりますと、中国の大学が授与する管理学学士は学士総数の16.64%を占め、管理学修士は修士総数の9.38%、管理学博士は博士総数の7.81%を占めています。また、各大学が発表している博士課程の大学生の指導教授の資料統計によりますと、全国の大学40110名の博士課程の指導教員の内、2257名が管理学の指導教授で、指導教授総数の5.65%を占めています。

 

    

    

   

2013中国大学理学ランキング

 武書連というところが毎年発表している中国の大学ランキングです。ここでは理学ランキング(B級以上。B+級以下は順不同)を紹介しますが、理学には数学、物理学、化学、天文学、地理科学、大気科学、海洋科学、地球物理学、地質学、生物科学、心理学、統計学等が含まれます。

 国務院学位弁公室が2010年に発表した統計データによりますと、中国の大学が授与する理学学士は学士総数の10.39%を占め,理学修士は修士総数の20.15%、理学博士は博士総数の20.15%を占めています。また、各大学が発表している博士課程の大学生の指導教授の資料統計によりますと、全国の大学40110名の博士課程の指導教員の内、7340名が理学の指導教授で、指導教授総数の18.30%を占めており、その次に工学が第二位となっています。

 

    

   

 

2013中国大学工学ランキング

 武書連というところが毎年発表している中国の大学ランキングです。ここでは工学ランキング(B級以上。B+級以下は順不同)を紹介しますが、工学には力学、機械、計器、材料、エネルギー動力、電気、電子情報、自動化、コンピューター、土木、水利、測量・製図、化学工業と製薬、地質、鉱業、紡織、軽工業、交通運輸、海洋工程、航空航天、兵器、核工程、農業工程、林業工程、環境科学と工程、生物医学工程、食品科学と工程、建築、安全科学と工程、生物工程、公安技術等が含まれます。

 

 国務院学位弁公室が2010年に発表した統計データによりますと、中国の大学が授与する工学学士は学士総数の31.39%を占め、工学修士は修士総数の36.03%、工学博士は博士総数の36.43%を占めています。また、各大学が発表している博士課程の大学生の指導教授の資料統計によりますと、全国の大学40110名の博士課程の指導教員の内、15945名が工学の指導教授で、指導教授総数の39.75%を占めており、各学科での第1位となっています。

 

    

    

   

2013年中国大学法学ランキング

 武書連というところがが毎年発表している中国大学ランキングです。ここでは法学ランキング(B級以上。B+級以下は順不同)を紹介しますが、法学には法学、政治学、社会学、民族学、マルクス主義理論、公安学等が含まれます。

 

 国務院学位弁公室が2010年に発表した統計データによりますと、中国の大学が授与する法学学士は学士総数の4.42%を占め、法学修士は修士総数の7.69%、法学博士は博士総数の5.05%を占めています。また、各大学が発表している博士課程の大学生の指導教授の資料統計によりますと、全国の大学40110名の博士課程の指導教員の内、1639名が法学の指導教授で、指導教授総数の5.65%を占めています。

 

    

    

 

(6/12東京)TNC中国セミナー「これからの中国ビジネス」

 久しぶりに東京でセミナーを開催します。ギリギリに手配したのでいつもの午後の時間にセミナールームを押さえることができなかったため、いつもと違って今回は午前に行います。いつもはメールで配信して案内しているのですが、どうもうまく配信できず、まずはブログで案内します。メールでの案内は週末に改めてトライします。時期的に迫ってますが、集客はまあ大丈夫でしょう。では、以下案内文です。

 

 昨年再燃した日中間の政治問題を機に日系企業は少なからずの影響を受けました。最近でこそ持ちなおしてきていますが、その時期においては大きく売り上げを落とした企業もあります。その時期には中国から撤退すべきという論調が見られ、中国事業見直し方針を打ち出す企業も多く表れました。しかし、中には安易に中国事業を放棄すべきでないと考える企業もあり、中国の現場で活動している人たちはよりその気持ちが強かったことは間違いありません。その後は死豚の投棄や鳥インフルエンザの発生等もあり、中国市場に対するネガティブな見方は続いています。日本のメディアでもこれらの問題を含むネガティブな報道を行うことで、日本の中国に対する印象もネガティブになり、日本人の対中国好感度も低下し、そして中国に在住する駐在員も減少しつつあります。

 

 現象面としては以上のようなマイナス面の動きが見られますが、中国在住の駐在員はそこまで否定的な考え方を持っておらず、日本の報道を中心に目にしている人たちとの間で温度差があることは否定できません。実際に現場では違う動きも見られます。積極的に日系企業を誘致する工業開発区も少なくないですし、中国事業に対して積極姿勢を見せる日本企業も多くあります。

 

 そこで今回のセミナーでは日中間の政治問題が発生して以降から今までの間の状況を振り返り、そして現在中国ではどのような動きが起こっているかについて紹介することを通じて、今後の中国事業運営にご参考いただくことを考えています。

 

ご多用とは存じますが、多数ご参加賜りますようご案内申し上げます。 

 

【講演内容】これからの中国ビジネス

■ 反日を振り返る

 ・政治問題再燃時のビジネスの現場の状況

 ・日中政治問題再燃以降の日本関連報道の変遷

 ・日系企業が受けた影響

 ■ 現在の日系企業の現場の状況

■ 一連の騒動から見る中国の本質

■ いま日本企業が行うべきこと

 

【講   師】呉 明憲

株式会社TNC ソリューションズ 代表取締役

拓知管理諮詢(上海)有限公司 総経理  

 

【日   時】2013年6月12日(水曜日)

      受付 9:00~9:20

      講義 9:20~11:30

 

【主  催】株式会社TNC ソリューションズ/拓知管理諮詢(上海)有限公司 

【後  援】日中経済貿易センター

【会   場】新宿アイランドタワー20階セミナールーム

http://www.shinjuku-i-land.com/access.html

 

【参加費】 事前入金6,000円/当日支払7,000円 (顧問契約先は半額)

お申込みいただいたのちに口座番号をご連絡申し上げます

 

【定  員】 25名

 

【お申込み】下記参加申込書にご記入の上、開催2日前までにEメールにてお申込み下さい。定員に到達次第締め切りとさせていただきます。

 

【お問合せ】拓知管理諮詢(上海)有限公司 Ms陳(イライザ)

eliza@tnc-cn.com TEL :(日本)050-5806-2111 (中国)021-6270-0022 

 

 セミナー申込書(ここをクリック!)

中国で高級車の売れ行きが鈍ってきたぞ

 世界で最も多くの新車が売れているのは中国で、昨年の新車販売台数は1930万6400台で4年連続の世界一。

 

 

 (時事通信ウェブサイトより)

 

 毎日のように渋滞を見ている側からするともうこれ以上売らなくてもいいよと思いますが、さすがにそういうわけにもいかないのでしょう。

 

 これだけの勢いで伸びてきているので、伸び率は減少してきています。母数が大きくなるから当然と言えば当然です。ただし、伸び率の減少の仕方に特徴があります。新聞から引っ張ってきた下の写真をご覧ください。

 

 

 

 ちょっと暗いですが、棒グラフのの黄土色が全体伸び率、赤色が高級車伸び率です。右下の2013年第1四半期ですが、高級車伸び率が8.34%とこの表の中で初めて10%を切ってしまってます。8%も伸びれば御の字だと思う人もいるでしょうが、前年同時期が40%も伸びているのに今年が8%そこそこだとちょっとまずいでしょう。それにしても2010年の80%というのは凄いですね。ちなみに昨年全世界で売れたフェラーリは7318台に対して、中国では500台も売れており、なんでもフェラーリ会長が中国で売れすぎて、「年に500台も売れては独創的な存在たりえない」と、中国での販売を抑制する方針を打ち出したほどです。

 

 次に、銘柄で見ていきます。2013年1~4月のBMWとアウディの数字です。

 

 

販売台数

伸び率

前年伸び率

BMW

11.82万台

17.8%

35%

アウディ

14.14万台

13.9%

41.4%

 

 明らかに落ちていますねえ。なぜこれだけ落ちているのでしょうか。最近お客さんと話していても景気が悪いという話をよく聞きます。一つは景気が悪いというしごく単純な理由があるのでしょう。それともう一つが役人・公務員の贅沢自粛によるものと言われています。2011年に「一般公務用車と職務用車の排気量は1.8リットルまで、価格は18万元までという俗にダブル18と呼ばれる規定が発表され、そのころから公務車については外資ブランドから国産ブランドに移るトレンドとなっていました。そして昨年12月に贅沢禁止令が発表されると、高級車の購入が大幅に減少したそうです。実際に北京のとある高級車販売店ではダブル18が発表されたときに10%売り上げダウン、今年1~4月では少なくとも20%ダウンしているとの話です。ちなみに第1四半期でレクサスは40%ダウン、インフィニティが28%ダウン、アキュラが29.8%ダウンとなっており、日系ブランドについては平均値以上の落ち込みと言えます。日経の場合は反日に問題もあったのでしょうが、その他の要因として新車導入、価格調整、チャネル発展といった方面においてスピードが遅いということが指摘されています。自動車メーカーに勤める知人から聞いたことがあるのですが、新車導入については確かにそうかもしれないという話でした。

 

 さて、いろんなところで日本の企業は判断が遅い、中国企業は速いと聞かされます。中国企業の場合、最近落ち着きつつありますが基本的にはずっと経済が右肩上がりで伸びてきたこともあり、今まではどんな判断を下しても失敗することはない、だからスピーディーに物事を決めることができたという要素もあるのではないかと思うのです。では、日本の高度成長期はどうだったのでしょうか。どんな判断を下してものぼり調子の経済の勢いの中では失敗することはないということはなかったのでしょうか。そのころに働いていなかったのでわかりませんが、少なくとも今よりは速かったのではないでしょうか。当時だとたぶんもたもたしていると周りに先を越されてたでしょうからね。

日中広告宣伝費比較 ~乳業企業~

 国によってビジネスのスタイルというのは異なります。わかりやすい例で言えば中国の小売業は粗利率は日本のそれと比べると極めて低いのですが、それを入場料等のその他のサプライヤーから徴収する費用で埋め合わせているというのが一つの例です。このほかだと、家賃比率が高いということも上げられるかと思います。特に中国の飲食業は家賃負担が大きすぎて利益を上げることのできているのは1割くらいしかないとも言われています。そして新聞で見て面白いと思い、また以前も気づいたことがあったのですが、広告宣伝費についてみていこうと思います。

 

 たまたま現地の新聞を見ていますと、「純利益よりも広告宣伝費の方が高くついている」という見出しで、乳業の企業について取り上げられていました。こういうのは日本の場合と比較するとわかりやすいです。そこで、中国でよく見かける牛乳ブランドの伊犁、光明、蒙牛の三大ブランドと、日本の森永乳業、雪印メグミルクの数値を各社の有価証券報告書(連結ベース)の数値を以って比較してみました。表の金額の単位は中国系は左側が100万元、右側が100万円です。

 

 

 

 新聞報道の通り、確かに中国系は純利益よりも広告宣伝費の方が大きいですが、日本の森永乳業も純利益よりも広告宣伝費の方が大きいです。しかし、このような絶対額よりも注目すべきは広告宣伝費の売上高に対する比率である。上表の黄色い部分ですが、明らかに中国系の方が比率が高いのがお分かりいただけるかと思います。それにしても伊犁の比率が非常に高いです。森永乳業の約10倍です。

 

 新聞報道ではいたずらに広告宣伝費を使えばいいわけではないという論調でしたが、今のところ業界構造としてこれだけの広告宣伝費が必要になっているというのも事実です。他の業界でも広告宣伝費はかなり使われており、いい悪いはともかくこういう企業を相手に日系企業は戦っているのが現状です。日系の場合はなかなか広告宣伝費の予算を多く取れないと聞きますが、他社はバカバカ使っているわけで、そういう意味ではかなりハンディキャップを負ったまま競争せざるを得ない状況にあるといえるでしょう。こういうのを見て「こんなに広告宣伝費を使えるのか」とうらやましがる人も多いでしょうね。