Date: 6月2014

高級品ネット販売

 高級品を販売している唯品会というサイトが中国にありますが、自社ブランドの商品を展開するものだと4月からバーバリー、5月からエスティローダーがTモールでネット販売を始めました。自社ショップであるため商品が間違いなく本物であること、7日間のクーリングオフがあること、正式な領収書を発行してくれること、これらもあって多くの人の目を引き付ける一方で、面白い現象が見られました。

 

 

 

 

 バーバリーはネットショップを開店後の18日間の返品率が26.4%に達したそうです。エスティローダーも最近の30日間の返品回数は567回で、5.01%に達していますこれは業界平均の2.35%を大きく上回るとのことです。返品理由を見ますと、品質要因4回、商品受取未済46回、理由なし253回となっています。中国の場合、注文してからショップから在庫なしといわれキャンセルするケースは少なくないですが、返品だと一度商品を受け取ってからの話なので、確かに数値としては大きいといえます。また、クレームが30日で29回、クレーム率は0.26%で、業界平均値よりも0.15ポイント高く、このうちアフターサービス関連が23回にのぼります。返品回数がこれだけ多いときっと何かがあると思うでしょう。しかし、ネット上の評価は決して悪くありません。マイナス評価としてはリップクリームの色がよくないといった、使ってはじめて気づくこと、あるいは配達サービスに対する不満であり、商品自体が悪いというものはあまりみられません。

 

 一般的に、化粧品については返品やクレームは決してく少なくありません。ネット販売はどうしても実際の商品を見ないまま試さないままに購入することになるため、購入して初めてイメージと異なることに気づくことになるからでしょう。

 

 もう一度エスティローダーのケースを見てみましょう。理由なしの返品に関して、可能性として少し特殊な要因が考えられます。あくまで推測ですが、ショップ自らが販促割引品を注文し、その後返品した可能性が考えられます。これは人目を引き付けることを目的に行ったもので、結局消費者のもとには届けられないケースです。もうひとつの可能性としては、競合先が注文し、代金決済せず返品するケースです。こちらも消費者のもとに商品が届けられません。なぜこのようなことが考えられるのでしょうか。中国のネット販売は注文後代金支払いをした後、資金がまずエスクロー口座に留保され、それを確認したショップが商品を発送、そして購入者が商品を確認・支払いに同意してからエスクロー口座内の資金がショップにわたるという第三者決済を利用するケースが多いです。商品到着後に返品処理し、エスクロー口座内の資金を引き上げれば、結果的にショップに対して代金が渡らず、代金支払いのない返品という現象となります。いずれのケースもあくまで可能性だけですが、もしこれが日本で実際に行われたら大問題でしょう。あともう一つ考えられるのは、最初から買うことが目的ではなくものを触ってみたい、もしくは一度使ってみたい。つかったら返品という日本では考えがたい事例もあるようです。見たり触ったりだけであればいいのですが使ってからというのちょっとねえ。ひょっとするとこれが一番多いかもしれないですね。そういえば以前小売店舗で靴販売をしている方に聞いたことがあるのですが、明らかに使用感のあるものを返品しようとするお客さんが実際にいるそうです。

 

 次に売上げについて見てきます。エスティローダーは初日に300万元、5日間で700万元を売り上げましたが、これは一つの売り場の1ヶ月の販売額に相当するそうです。これだけの金額を販売できるのであれば他の高級品ブランドも自社ネット販に参入してくることが考えられます。ネットショップからの高級品購入は偽物リスクもあり消費者としては思い切った行動なのですが、ブランドそのものが行うとあれば話は別なのでしょう。ネット販売の市場規模は年々拡大していますが、ついに高級ブランドが自ら手掛ける時代がやってきたのかもしれません。しかし、これをみて日本ブランドが追随しようとしても同じようにはなかなかいかないでしょう。決定的に違うのはブランド力です。ブランド力がなければただの名の知れぬ値段が高いだけのものですから。日本の強みは「ラグジュアリー」よりも「この金額でこのクオリティのものが作れるのか」という部分かと思います。もちろん、相対的に高くなってしまう商品も多いですが。そういう商品を扱いたいという中国人も多いので、そういう人たちをうまく使えばチャンスはあると思うんですよね。

太もものQRコードに注目!

 去年の夏頃でしょうか、広告業界「最後のフロンティア」は女性の太ももにあり──。ということで、女性の太ももに広告シールを張るというサービスが現れました。これです。

 

 いいじゃないですか。見てしまいますねえ。そして、これをパクったと思われるサービスが中国でも現れました。中国ではQRコードのシールです。なんでも、武漢の女子大生が思いついたそうです。

 

 

 

 QRコードなので、当然スマートフォンで撮影しに行くことになります。

 

 男性が撮ろうとしている姿が少し怪しげな感じがしますが、QRコードを撮ろうとするとこうするしかありません。彼は悪くありません。

 女性だとこうなります。

 

 48時間で400万撮影され、微信(Wechat)ユーザーは24倍に増加、活動当日の売り上げはなんと5倍に。なかなか面白い試みですね!いくらくらい費用がかかるのでしょうかねえ。

中国のショッピングモール賃料

 何か面白い情報がないかと探し回っていあところショッピングモールの賃料リストを見つけました。番号がついていますが、ランダムのようです。なお、全てのショッピングモールを網羅しているわけではないことをあらかじめお断りしておきます。

 

 さて、第1位は北京の東方広場。以前言ったことがあります。2013年の平均賃貸率が99.2%、ほぼすべて埋まっています。そして賃料ですが月平均で1035元/平方メートル、日本円換算でスト17千円/平方メートルです。坪あたり56千円になります。結構来てますねえ。このリストの中でも唯一月平均賃料1000元/平方メートルを超えている突き抜けた存在です。

 第2位が深センの万象城です。こちらも平均賃貸率が99.6%とほぼ埋まっております。賃料は月平均で409元/平方メートル、日本円換算で7000円/平方メートル、坪当たり23千円です。なるほど。

 この中で上海で一番高いのは恒隆広場で959元で北京の東方広場より少し下回る賃料設定です。こちらも99%埋まっています。同じ恒隆広場でも徐家匯にある港匯恒隆広場は593元とかなり違います。港匯は個人的には好きな建物ですが、こんなに賃料設定が違うものか。

 

 入居率の高いところだけを抜き出しているのでしょうが、くっそ高い家賃でもみんな入りますねえ。安いところもありますが。店舗を構えるビジネスは本当に大変です。

 

中国現地ブランド品のシェアがほんのすこしずつ上昇中

 中国ブランド品、安かろう悪かろうから安かろうそれなりにになりつつあり、中には中国ブランドなのでなんでこんなに高いのと思うようなものも出てきています。そんな中国ブランド、ほんの少しずつですがシェアが上がってきており、三・四線都市においては一・二線都市よりも上がり方が大きいという傾向が見られます。

 

 まず化粧品から見ていきましょう。これは2011年のデータですが、高級化粧品は外資が圧倒的に強いです。順番に見ていきますと、エスティローダー、ランコム、ディオール、シャネル、資生堂、SK-Ⅱとなっています。中国ブランドって高級ブランドといえるものはあるのだろうか。あっても全然知られてないのだろうか。

 

 

 

 価格差についてみていきます。これはシャンプー・リンス・コンディショナー類です。普段あまり意識してなかったのですが、こんなにも価格差があったのか。でも中国地場ブランドはあまり買う気になりません。ブランド力というのはそういうものでしょう。

 

 

 

 ところが、外資ブランドの消費材市場におけるシェアが落ちてきています。左から見ていきますと、キャンデー、飲料、シャンプー・リンス・コンディショナー類、トイレットペーパー、紙おむつ、ティッシュ、化粧品、ジュース、歯ブラシ、スキンケア類、歯磨き粉です。歯磨き粉に至っては5.2ポイントも下落しており、かなり目立ちます。

 

 

 

 そして、2012年の中国現地ブランドのシェア上昇の状況を見ますと取り立てて大きいわけではないですが、それでも三線都市以下では一・二線都市と比べて伸ばしてきています。現地ブランドは外資ブランドと違って中小都市、特に小さい都市穂で強みがあるといえるでしょう。地方に行けばいくほど大スーパーよりも小店舗で販売するケースが多く、こうしたところは外資はあまり得意ではないのでしょう。また、田舎であればあるほど商習慣的にもわけのわからない部分も多いかと思われます。

 

 

 

 少し時間はかかるでしょうが、三線以下の都市とはいえ消費力の向上とともに外資ブランドも入り込んでくるでしょう。日本でも数年前から沿岸部よりもこれからは内陸、中西部だという声を聞きます。中国地場ブランドチャネル面は強いのでしょうが、それでも大資本が本気でやってきた場合どこまで守り抜けるのか、販売チャネルが変わってきた場合(小店舗から大店舗へ)どこまで対応できるのか、そしてそもそも商品力をどこまで向上させることができるか、ありきたりではありますが、これらが中国地場ブランドの課題でしょう。

2013年中国B2Cネット販売TOP30

 2013年の中国B2Cネット販売取引額トップ30が発表されました。トップは天猫(Tmall)で4410億元、第2位が京東で1255億元。まだこんなに離れてるのか。いまいちといわれている蘇寧が第3位ですが、大きく引き離されて284億元となってます。amazonは第7位ですが、去年は第5位でした。

 

 上位陣はほとんどが取引額を倍以上に伸ばしており、そうでないところでも二ケタ以上成長、しかし下位ではマイナスとなっているところもあります。これをみますと、ネット販売というのはやはり夢が感じられますね。だからということで、蘇寧も国美もネット販売に突っ込んでいる、あるいは突っ込まざるを得なくなっているのでしょうが、取扱高はまだまだ全然少なく、特に蘇寧なんてネット販売にのめりこんだのが原因で大きく利益を落としたといわれています。まあそれでも1号店当たりより取扱高が多いのはさすがなのでしょうが。

 

 中国企業でも日本ブランドを扱いたい企業はたくさんあり、実際に日本ブランドのネットショップの運営代行を行ったり、販売したりして結構稼いでいるところもあります。ネット販売をうまく活用できていない企業も多いようですが、そういうところは中国企業をうまく活用することでもよいツールになるのではないかと思います。全体的に見てまだまだ伸びていく分野ですから、気軽にやるわけにはいかないですね。

 

上海高島屋に関する現地報道(2)

 最近よく中国のメディアで上海高島屋の記事を見かけます。ポジティブな内容とは言えないのですが、これだけ取り上げられると少しは知名度が上がってくるのではないでしょうか。ということで、6月2日に引き続き高島屋に関する報道について紹介します。日本でいう日経新聞のような存在で第一財経日報という新聞がありまして、この中で上海高島屋の小森副総経理やそれに関連する内容について書いています。

 

 上海高島屋では昨年12月から6月までにかけておよそ50-60のブランドが引きあげてしまっています。このような状況なので上海高島屋は自営モデルへの転換を図り、日本から直接商品を仕入れることを計画しています。一般的に百貨店はブランドに入居してもらい、賃料と売り上げ歩合を受け取る形式が多く、この形式だと入居店舗が品揃えを決めます。これに対して自営モデルは百貨店自らが商品の仕入れを行って販売するため、完全に自分たちの意向に沿った品揃えを行うことができるというものです。上海高島屋は今年3月から既に1階、3階、4階、5階の一部エリアで自営を開始しています。

 

 一般論として「一部の商品は中国市場では大衆的な知名度に欠けているために消費者に認められず、そのため多くのデザイナーブランド、自社ブランドまたはニッチなブランドは中国では難しい」ことに対して上海高島屋の小森副総経理は、

 

これについては我々も既に分かっている。ブランドの大衆的認知度については多くがアパレルに反映されるので、我々は自営で商品を導入するときアパレルではなく、日本の特色のある工芸品と雑貨領域により注目する。我々の自営方式とは、日本で直接日本の特色のある独自商品、特に工芸品と日用雑貨分野の商品を買取方式で仕入れ、上海高島屋で販売する。(中国語からの翻訳なので硬い日本語になってます)

 

とコメントしています。

 

 上海高島屋の営業面積のうち6%が自営スペースで、来年春までにはこれを10%まで持っていき、将来的にはこれを15-20%にまでもっていこうと計画しています。

 

 上海高島屋は平均で毎日数千人の来客があり、週末のピーク時には平均1万人以上だそうです。しかし、上海高島屋くらいの箱の大きさになるとこれだけでは全然足らないそうです。ネットで検索しただけなので公式データではない(業界団体より売上高は発表されていますが、来客数は発表されていないのです)のですが、日本の百貨店の来客数は、

・都心のターミナル立地…8万人~13万人/日

・中規模の郊外ターミナル立地…2万人~5万人/日

・郊外の駅前立地…1万人~2万人/日

だそうです。単純比較するとかなり見劣りしますね。

 

 顧客構成ですが、VIP会員制度があり、VIP会員のうち90%が中国人(中国なので中国人が多いのは当たり前ですが)で、昨年12月の売り上げのうち約49%はVIP顧客からのものだったのが、今年5月はこれが42%にまで下がっています。メディアでは「上海高島屋にあらたな顧客がついていることがうかがえる」と書いてあったのですが、意地悪な見方をするとVIP客が離れていったと見ることもできますね。

 

 知人と上海高島屋の話題になると最後はいつもロケーションの話に行きつきます。中国メディアでもロケーションがよくないことはよく指摘されています。来客数が少ないのがかなり致命的かと思うのですが、今更場所を移転することもできないでしょう。このような状況で冒頭に書いたような自営モデルへの転換で今の状況を変えることが果たしてできるでしょうか。私の知人で小売業界で働いていた人が言ってました。「小売りは立地が命です」。となると、立地の性質が今のまんまであればやはり難しそうですね。

北京の2014年給与指導ライン

 6月13日に北京市人力資源社会保障局が今年の北京市企業の給与指導ガイドラインを発表しました。

 

( )内は前年比

下限ライン

基準ライン

上限ライン

4.5%(▲0ポイント)

12%(±0ポイント)

16%(▲oポイント)

 

 生産経営が正常、経済効益が増加している企業については、自らの実際の状況に応じて、基準ラインを参照して自社の給与増加幅を決めることができます。上限ラインは、直近2年の効益の成長が比較的早く、2014年の予想効益の増加が依然として比較的速いと予想される企業について適用されるものを指し、原則として上限ライン以内に設定するものであります。下限ラインは、効益状況が依然と同じまたはやや落ちている企業についてのものを指し、自社の実際の状況に応じて下限ラインを参照して給与増加幅を決めるものであります。

 

 赤字企業で、従業員給与支給に困難が生じている企業については、工会または従業員代表との協議を経て、給与は0成長またはマイナス成長とすることができますが、当然のことながら最低賃金(1560元)以上である必要があります。

 

 なお、一般従業員の給与が増えない企業については、経営者及び管理層の給与も増やしてはならないとしています。

 

 これは北京にある国有系企業に対して適用されるものであり、またあくまで指導ラインであるため、一般の外資系企業にとっては関係ないものといえますが、情報として伝わるものである以上これを材料に給与面での交渉を行ってくる従業員もいるでしょう。北京以外でも給与指導ラインに関する通達が発表されているところはいくつもあります。こういうものがあるといちおう頭に入れておいたほうがいいですね。

中国8大都市ショッピングモール内スイーツ出店状況

 中国8大都市のスイーツ出店状況なる記事を見つけました。ここでいう8大都市とは上海、北京、広州、成都、瀋陽、南京、杭州、西安です。そして最も出店が多いのが上海、その次が北京で、その次が成都であります。成都は広州よりも多いんですね。広州は中国3大都市のひとつでありながら成都よりも少ないことが意外ですが、どうもショッピングモール内の店舗よりも道端の小規模店舗を好む気質があるようです。

 

 

 

 

 以上はあくまでショッピングモール内の店舗のみなので、銘柄によってはこんだけしかないのと思うのもあるかと思います。例えば、85度Cなんかがそうですね。一番多い上海でわずか19店舗しかないですが、そもそも85度Cの全店舗のうち、ショッピングモール内にあるのは14%に過ぎないそうです。ショッピングモールの場合、営業時間に制限があること、賃料が高いこともあって、路面店を好むようです。

 

 それと面白いと思ったのは、アイスクリームのDQです。多くのスイーツ店舗がショッピングモール内の地下にあり、DQも最初は地下からのスタート、そして店舗も30平方メートル足らずだったのが、今では1回に現れるようになり、店舗面積も150平方メートル、店内にはソファ、店舗によってはテラス席まで用意するように変貌を遂げています。アイスクリームといえばハーゲンダッツをイメージする人もいると思いますが、中国では高いですよねえ。日本ではどうなのかという話をしていたところ、なんともう店舗がなくなっているらしいじゃないですか。いつの間にかコンビニやスーパーでしか買えないようなものになってしまっているとは。

 

 しかしざっと銘柄を見ますと日系ではビアードパパが入っているか。2年前くらいのメディア報道でビアードパパもパートナーともめたという記事が出たのを覚えていますが、そのあと一気に店舗数が減って大変だったと思います。それをクリアしたうえでこの店舗数なのでしょうか。それであればよく巻き返したなあと思います。日本の公式サイトから調べても中国全体では78店舗あるということなので、かなり体勢を立て直したのでしょう。日本のスイーツは体力的には大きくないかもしれませんが、商品自体のレベルは非常に高いかと思います。後に続くところが出てきてほしいですね。

立退料1200万元ってホントですか?

 先日青浦のほうに用事があり、ルートとして地下鉄2号線の西の端徐泾東駅まで行き、そこからタクシーに乗って行きました。用事を終えて同じルートで徐泾東駅まで来た時にやたらと巨大な建物が見え、スポーツスタジアムでも作っているのかと思って運転手に聞いたところ展示場を建設中とのこと。そういえばアジア最大の展示場(約50万平方メートル)をつくると聞いたことがあるなあ。

 

 

 

 

 これを建てる関係もあって近隣の立ち退きが行われたそうなのですが、運転手によると立退料はなんと1戸1200万元!日本円で2億円ですよ!1棟ではなくて1戸ですよ!あまりにも金額が大きいのでちょっとネットで検索してみたのですが、確かに1200万元という数字がごろごろ出てきます。1200万元渡すので後は自分で何とかしろということだそうです。まあ、オフィシャルなサイトのコメントではないのですが、ひょっとすると本当なのかもしれません。しかし、立退料が少ないからと不満を持って意地でも出ていかない住民のニュースを以前見たことがありますが、さすがにこんなに辺鄙なところで1200万元だったら誰も何も文句を言わないでしょう。いいなあ。

中国ユニクロの10大サービス

 中国のユニクロのサービスが素晴らしいというような記事が東方早報というメディアで紹介されていましたので、今日はこれを紹介します。その記事によると、ユニクロの商品はコストパフォーマンスがいいこと、そしてサービスがいいこと、だから消費者に受け入れられるのだが、特にサービスについてここまでやるのかというような論調で書いています。ではそのサービスについて見ていきましょう。全部で10の例を取り上げています。

1. 衣類とハンガーともにサイズを記しており、ひっくり返したりして確認する必要がない。
2. 積み置きしている衣類はSサイズが一番上で、その下がMサイズ、その下がLサイズ、その下がXLサイズとなっている。
3. 買い物した後袋詰めする際にテープで封をするのですが、テープの端に折り目を付けてはがしやすいようにしている。
4. 雨の日には濡れないように紙袋をさらにビニール袋で包む
5. 試着室内の明かりがすりガラスを通じてのものなので、刺激がおさえられ目に優しい
6. 勘定をカードで行い署名する際に、ペンを相手側の持ちやすい方向に向けて渡す
7. クレジットカード決済するときに顧客名をチェックし、「○○さま、祝你购物愉快(お買い物ありがとうございました)」と声をかける
8. ジーンズを購入する顧客に対して、「色の浅いものと一緒に選択しないように」と一言付け加える
9. 店員は微笑みながらサービスを提供するものの、消費者のそばで意見しない
10. 店舗内で従業員と顧客がすれ違う際に、「欢迎光临优衣库(ユニクロへいらっしゃいませ)」と声をかける

 これを見て私は2つの部分で思うところがありました。
 3の「テープの端に折り目を付ける」は日本で買い物した時に受けたことがあります。
 6の「ペンを相手の持ちやすい側に向けて渡す」、これは日本だとちょっとしつけのいい人であればだれでもやっていることだと思います。私もそのようにしています。
 9の「消費者のそばで意見しない」はやたらとなんでも進めてくる店員が多い中国にあっては斬新な行動なのでしょう。

 次に、アパレル業界で働いていた人に話を聞いてみましたところ、「1や2なんて当たり前のこと、それができていないほうがおかしい」というものでした。

 その他はなるほどなあ、言われてみればそうだった、あるいはなるほどなあというものです。全てというわけではありませんが、多くについては日本では割と普通に行われているものであります。

 個人的には中国のユニクロで商品を購入したことは数回しかないのですが、中国の中では確かにサービスはいいと思います。店員の愛想もいいですし、人の出入りが多いせいか、サボっているように見える店員もあまり見かけません。

 中国のサービスレベルは上がってきているのでしょうがまだまだで、属人的にいいサービスができる人がいるという程度かと思います。不愉快な思いをすることは今でも日常茶飯事的にありますしね。なので、ユニクロのレベルまで行かなくても日本で行われている普通のサービスだけでも中国では「こりゃすげえ!」というレベルかと思います。このサービスという分野で中国が日本に追いつくという感じは今のところにはまだまだ感じられず、そもそも追いつくことはないのではないかと思います。