Date: 4月2016

日本ブランドの化粧品は中国でどの位置を占めているのか

 初めて中国大陸に長期的に滞在したのが1995年。その当時、道行く女性はほとんど化粧をしていませんでした。当時成都に旅行に行ったときにバスの女性運転手が化粧をしていたのを見てかなり衝撃を受けた記憶があります。あれから20年たち、かなり多くの女性が化粧をするようになってきました。下表をご覧ください。左から「毎日化粧」、「必要な場合に化粧」、「化粧しない」の順です。この表を見る限り、毎日化粧をする人が上海や北京でも30%強しかないといえばそうなのですが、それでも結構な比率かと思います。

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 どれだけの比率で化粧をしているのか、これは収入水準にもよります。下表をご覧ください。

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 家庭月間収入が4万元以上だと42%の女性が毎日化粧をしています。これは全体データの27%を15ポイントも上回る数字です。2万元から4万元の間でも37%と比較的高い数値を示しています。

 

 さて、最近は中国人が日本で化粧品の類を買いあさるというニュースがしばしば見られますが、中国人が中国国内でどこの国のブランドの商品を購入しているのかを主要都市別にみていきましょう。あれたけ爆買いしているので、きっと日本ブランドはすごいのかと思いきや、

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  中国なので中国ブランドの比率が高くなっているのは横に置いておくとして、外国ブランドだと韓国ブランドの比率が圧倒的に高いのです。日韓を比較した場合、日本ブランドが上回っているのは、上海だけで、それ以外は全敗です。韓国化粧品の中国での勢いは時々ニュースで見ますが、ここまで強いとは思っていませんでした。では、これも収入別にみてみましょう。

 

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 どの収入水準においても日本は韓国に全敗です。というか、中国ブランドを別にすると、外国ブランドでは韓国がすべてトップなのです。

 

 あれだけ日本の爆買いニュースばかり見ていると、日本ブランドの化粧品がさぞかし強いと思う人が多いでしょうから、意外に思う人もいるかもしれませんね。ドラマや芸能人をはじめとするコンテンツが日本のものよりも入り込んでいるのが原因かと思われます。このあたりは政治的な部分もあるでしょうから、なかなかいかんともしがたいところですね。日本アニメは人気があるといっても、これだけだと化粧品にまで波及しづらいでしょうし、やはり生身の人間でアピールできるコンテンツがもっと入り込まないとほかの面に波及させていくのも難しそうですし、そのあたりちょっと工夫が必要でしょう。政治的な要素が大きいのでしょうか。中国の動画サイトで映画やドラマを検索しても、アメリカや韓国というカテゴリー表示はされるのですが、日本というカテゴリーがなかったり、日韓というカテゴリーでありながらほとんど韓国のコンテンツだったりします。なんだかなあ。

おそるべし中国証券業界の好待遇

 2016年春季求職10大高級業界です。トップは財務会計・法律等の専門サービス、次点の仲介サービスというのは内容がよくわかりません。その次がエネルビー・資源関係、そしてファンド・証券、オンラインゲームと続きます。証券にスポットを当ててみていきましょう。

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 2015年の証券会社の平均給与(右から2列目)です。トップの招商証券がなんと121.3万元(2087万円)、一番下の国元証券が41.8万元(719万円)、相当高くないですか?トップの招商証券が2087万円って、これ絶対野村證券よりも多いですよ。だって、2000万越えなんて大部長か役員クラスじゃないですか?これが平均とは。でもこれ、前年と比較するとものすごく伸びていることが分かります。伸び率は軒並み大幅アップで、招商証券なんて倍ですよ。間違ってるのではないかと思うくらいです。

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 ちなみに前年の同じ表はこれになります。

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 以上は有価証券報告書発表企業ということなので、有価証券報告書から引っ張ってきたデータなのではないかと思います。これとは別の出所の証券会社の年収のデータがあります。

 招商証券の数字が90.45万元(1556万円)と上に紹介したほどではないですが、それでも平均値としては相当高いです。東方証券は102.45万元(1762万円)、凄いです。雇われでこれだけもらえたら起業しようなんて言う気は失せてしまうでしょう。 

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 そして銀行。証券会社と比べて全然低いです。平均値とはいえちょっと低すぎるのではないかと。証券と銀行でここまで差があるのはちょっと変な感じがします、

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 いやあ、それにしても中国経済がああだこうだと言われていますが、少なくとも証券業界の待遇を見ている限りそれを感じさせませんね。

 

2015年中国アパレル上場企業売上ランキング

中国の分野別アパレル上場企業の売上高ランキングです。上からスポーツ、メンズ、カジュアル、靴、レディース、ビジネス、アウトドアです。

 スポーツは軒並み増収増益です。kappaブランドの中国動向だけが減益となってますが、売り上げは増加。安踏のスポーツシューズの売り上げはなんとナイキを上回ったとのこと。李寧は前年度赤字だったのが少ないながらも利益を計上することができ、店舗数も2011年以来初めて純増となり、なんと6133店舗もあります。しかしどこも店舗数がめちゃくちゃ多いですねえ。ジョギングをする人が増えたのでこの分野は調子が良かったようです。

 

 メンズは何とも言えないですねえ。増収となったのがざっと半分、増益となったのもざっと半分。メンズがしんどかった理由がいくつか挙げられていますが、この業界はしんどそうです。

 

 全体的にみると伸びているのはスポーツ、カジュアル、アウトドアですね。

 カジュアルの捜於特(http://celucasn.com/main.html)を見ると韓国ブランドっぽいイメージです。アウトドアの探路者(http://www.toread.com.cn/)は、まあアウトドアそのものですね。いちおう一番売り上げが大きいのはメンズの雅戈尔(ヤンガー)の145億元ですが、売上高の増減率を見る限り、そう遠くないうちにスポーツの安踏やカジュアルの森馬に追い抜いて行かれそうです。中国でかっちりしたメンズデザインを売るのはもう難しくなってきていますね。

 

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中国不動産バブルが持続しても土地使用権の期限にはかなわない? ~その2

 前回は居住用地の土地使用権について書きましたが、もう少し補足しましょう。2005年に北京で公布された地方通達《北京市国有建設用地供給弁法(試行)》において、「土地有償使用期限が満了し、土地使用者が継続して土地を使用する必要がある場合、有償使用期限満了の1年前までに申請を提出し、未申請または申請の批准が得られない場合、期限満了後の土地使用権は政府が無償で回収する」という所有者からすると非常に厳しい文言となっています。期限つきなので当然なのですが。ただし、土地使用権の上にある建築物は期限付きではないので、国が土地使用権を取り上げる場合、建築物に対する補償は行われることになります。

 

 さて、次は商業用地について見ていきましょう。すでに深圳の商業用地では前回の記事と同じようなケースが発生しています。国際商業大厦というビルで中国国内初の土地使用権継続の事例が起こったのです。このビルはちょっと特殊で、同一ビル内になぜか20年、30年、40年、50年の4種類の権利があります。このうち20年のものが期限到来することから、《深圳の期限到来不動産の更新の若干規定》なる通達を出し、この中で、期限が到来する不動産について、所有者が当該土地を継続して使用する必要がある場合、用途変更しないという前提の下で、有償使用土地の原則に従って、土地使用期限を延長し、剰余年限(国家が規定する最長使用年限から既使用年限を引いたもの)の範囲内で年限を約定する場合、追納地価金額を公告基準地価の35%とし、約定年限に応じて一括払いすることとあります。そして、これに基づいて多くの部屋で土地払下金を追加で支払うことで更新したのであります。

 

 前回の記事にある温州でも使用権延長のためにはお金が必要、北京では延長しない場合回収されてしまう、深圳でも使用権延長のためにはお金が必要。期限付き使用権なので理屈はわかります。でも、中国人はこの理屈理解して物件購入してるんですかねえ?商業用地40年なので、1990年に取得したものは2030年に期限がやってきます。住宅用地だと2050年なのでこれはまだまだ先。現状は、年限の長短を気にして物件購入する人はあまりいないように思います。まあ、期限が来る前に、そして相場が崩れる前に売り切るのが勝者ということなんでしょう。

中国不動産バブルが持続しても土地使用権の期限にはかなわない? ~その1

中国の土地は所有権ではなく使用権であることは知られているところでありますが、土地使用権は大きく二つに分けられており、無償割当土地使用権と有償払下土地使用権とがあります。無償割当土地使用権とは、使用者が無償で取得する土地使用権を指し、無償である代わりに譲渡、賃貸、抵当権の設定が認められず、処分性に乏しいといえます。逆に有償払下土地使用権とは譲渡、賃貸、抵当権の設定のいずれもが認められる処分性のある土地使用権です。土地使用権には期限があり、住宅用地70年、工業用地50年、商業用地40年と定められています。この土地使用権の期限に関して、浙江省温州で問題が発生しています。

 

 ある人が中古住宅を売買しようとしたところ取引が成立しませんでした。その理由は土地使用権の期限が到来したからだというのが理由です。期限を延長するためにはあらためて土地払下金を納付しなければならず、その金額は住宅価格の約3分の1とのこと。これに対して温州の役所は、

  • 上に積極的に反映するが、この制度はもっと上のレベルの設計が必要で、地方政府では突破できず、今のところ明確な回答が得られていない。
  • 温州エリアにおける政策及び解決策を検討しており、現在政策意見の初稿起草に着手しているが、近々関連人員を組織して討論したのちに上級に提出し、この問題を解決していく。
  • 現在期限延長したい市民に対して、随時歓迎し、優先的に処理する。

との回答をしています。答えられた側としてはいきなり住宅価格の3分の1を払えと言われて素直に払えないのではないでしょうか。そもそも中華人民共和国建国が1949年なので、仮にこの時に住宅用地を取得していたとしてもまだ70年に満たないのですが、なぜこのような問題が生じているのでしょうか。

 

 繰り返しになりますが、中国の土地使用権は住宅用地に関しては70年です。ところが、温州では地方政策として1990年代初めごろに70年を最高として20年から70年に等級分けして、譲受側が自ら等級を選択して払下手続きを行い、相応する土地払下金を納付するという政策がとられていたのです。そのため、70年に満たないものの住宅用の土地使用権の期限が到来する事例が発生したのであります。

 

 では、払下期限が到来すれば本来どうすべきなのでしょうか。中国の物権法では、「住宅建設用地使用権の期限が満了すれば、自動更新する」とあります。自動更新ということは、70年という期限で土地使用権を購入しても結局のところ期限が来るたびに自動的に更新されるので、結局は永久土地使用権ではないかと思いたくなるところなのですが、どのように更新するのか、更新のための土地払下金を支払う必要があるのか、払い込むとしたらどのような基準で納付するのか、こういった点が今のところ不明確な状況にあります。このような状況であるので、温州市国土資源局土地利用管理処の処長は、もし土地使用権の期限が到来すれば、国有土地使用権ン払下に準じて、第三者評価機関による土地価格の評価を行って土地払下金を算出し、あらためて国有土地使用権払下契約を締結せざるを得ないとコメントしています。期限付きの使用権なのでこの理屈はわかります。しかし持っている側からするとこの覚悟は全くないでしょう。

 

 では、期限満了時に払下金を納付しないで済み続けるとどうなるのかという問題が出てきます。今のところの考え方としては、その土地使用権は無償割当土地使用権のようなものになるだろうという見方があります。つまり、住むことはできるが、譲渡することはできないという土地使用権です。もし譲渡するのであればあらためて土地払下金を納付してからということになります。譲渡する気がないのであればこれでもいいでしょうが、投機目的で購入した人からすると納得すべきながら納得いかないでしょうし、納得しなければならない覚悟もできていないでしょう。

 

 不動産価格が異常だと指摘する人の多くに土地は所有権ではなくて使用権なのにこの価格はおかしいと指摘する人がいます。私もそう思います。最近の価格高騰ぶりを見ると土地と住宅を合わせた価格は本来3分の1当たりが適正と思っていたのですが、土地使用権のこんな問題を聞かされると4分の1でも適正水準なのではないかという気もします。住宅用土地使用権の期限が集中的に到来する時期がいつか来るわけですが、その時に果たして所有者は更新のための払下金を納付する覚悟はできているのでしょうか。更新しなくても(払下金を納付しなくても)済み続けることができるという考え方もありますが、その場合は無償割り当て土地使用権と同じ考え方、すなわち譲渡もできないし賃貸もできない、つまり投機目的で購入した人にとって何の価値もない物件となります。ということは、特に投機目的で購入した人たちがどこかの段階で一斉に売却する時期が来るというのは考えられることですし、そうなると当然のことながら価格は暴落するのではないでしょうか。ギリギリいつまで保有するか、あたかもチキンレース、あるいはババ抜きか。

 

 住宅用土地使用権の期限が集中的に到来する時期はまだ当面先でしょうから、住宅を購入するつもりのない人はこの不動産ゲームを横目に見ながら楽しむということでいいんじゃないですかね?でも、でももし土地使用権の期限が到来したときに投機目的物件に対してまだまだバブって値段が上がると踏んで、通常の売買代金の相場の3分の1に相当する払下金さえ納付すればまた70年売却できるチャンスができると考える人が続出すれば、この狂想曲はまだまだ続くのでしょうか。

日中比較~年収の何倍のマイホームを購入するのかな?

 若かりし頃銀行の支店に住宅ローン担当だったとき、どのくらいの収入の人がどお位の家を購入するのかを見てきました。住宅ローンの返済は年収の40%までといういちおうのバーがあり、40%といっても額面の40%なので、本当に返済比率を40%にすると結構しんどい印象がありました。厚生労働省は発表した平成26年版(2014年版)の「国民生活基礎調査の概況」によると世帯収入の平均は529万円。場所にもよりますが、マイホームを購入する人って3000万円からリッチなサラリーマンだと6000万円くらい(もうちょっと無理する人がいるかもしれない)の間が多いのではないでしょうか。マイホーム購入価格と平均世帯収入から単純に考えますと住宅価格は世帯収入の5.67倍から11.3倍の間に収まります。

 

 さて、キチガイじみた相場観といってもいい中国の不動産相場、同じく住宅価格(保障性住宅を除く)を世帯収入で割った数値のランキングです。トップの深圳がなんと27.7倍!529万円の27.7倍は1億4650万円!これが平均値だなんてありえない!深圳の次が上海で20.8倍。深圳ほど異常ではないですが、十分異常レベルです。

 

 日本の5.67倍から11.3倍、私の勝手な推測でこれを平均9倍と想定しますと、中国だと石家庄と同じくらいの水準と考えることができます。石家庄、行ったことがない。。。

 房价排名

 

 さて、私が今上海で賃借しているお部屋、日本と比べたら全然ですよ。日本では経験できない修理を何度もしてきています。心地よさで考えると家賃は決して安くない。でも物件価格からみると家賃は相当安いという摩訶不思議。ちなみに近所の不動産屋で掲示されている同じマンションの同じ程度の面積の売買価格と、今支払っている家賃で利回りを計算したところ、利回りわずか1.65%。日本の今の住宅ローン金利の水準で借入できてもこんな利回りの物件に投資するなんてとてもではないができない。家賃が安すぎる?いえいえ、こんなにトラブルの多い部屋、今の家賃でも高いくらいです。となると、物件価格が高すぎる?個人的には後者としか思えません。今まで何度も書いてきていますが、こんな状況でもまだ上がっているのが中国一線都市の住宅相場なんですよ。深圳なんて前年比5割以上上昇してますからね。ま、これはあくまで統計数値で、特に中国の場合は親マネーによる支援もあるでしょうし、そもそもマイホームじゃない住宅購入もあるでしょうし、単純比較はできないですけどね。

 

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自分でやってはじめてわかること ~発票の巻~

 自分でやってはじめてわかることってあるものです。今日はそんな話を。

 

 今上海で住んでいる場所は賃貸物件です。家賃は外国人の場合個人所得税を発生させずに会社が経費として補助することができるので、今までは仲介業者に税金分の金額を渡して発票(日本の領収書みたいなもの)を税務局で発行してもらってました。発票を発行してもらうためには家賃に対する営業税という税目で5%を税金として納めなければならないのです。大家さんは面倒くさがりますし、自分で手続きするのも面倒ですので、今までは仲介会社にやってもらってました。そして、当初の賃貸期限が到来して、継続するときに大家さんから「今回は仲介会社を飛ばそう」と持ちかけてきました。仲介会社が入るとまた仲介料を取られてしまうからです。こちらとしても悪い話ではない(仲介会社を通すと私も仲介料を取られてしまいます)ので応じました。ところが、仲介会社を飛ばしてしまった以上、発票発行の手続きをお願いするのは気が引けるので、大した手続きでもないことから自分でやってみようと思ったのであります。思い起こしてみれば以前も同じように仲介会社を飛ばしたことがあり、なぜかそんな状況でも仲介会社は機嫌よく発票発行手続きをしてくれたものですが、今回はとにかく自分で手続きしてみたいと思ったのであります。

 

 さて、税務局に到着。用意したのは当初の賃貸契約と期間延長のための変更契約書。税務局は契約書ごとに管理しているようで、なんと私が持っていった契約書は税務局のデータには残っていません。記録にないので変更契約後の期間の発票がほしければ当初契約の1年分について納税しないと変更契約に基づく新たな期間分の発票は発行できないとのこと。税務局に該当する物件の賃貸契約がないので、いままで仲介会社を通して発行してもらっていた発票の確認の必要があるが、おそらく偽物なのではないかという指摘でした。発票の偽物があることくらいは中国にいればたいていの人が知っていると思いますが、まさか仲介業者に手配を依頼した家賃の発票が偽物だったとは。あいつら税金分をネコババしやがって!どうりで昔仲介業者を飛ばしたにもかかわらず機嫌よく発票の手続きをしてくれたわけだ。

 

 こんな事態なので、面倒ですが今年分の賃貸契約を変更契約ではなくて新規の賃貸契約を新たに作成して、あらためて税務局で発票発行の手続きをしようと思います。上海って大都市と思っている人も多いですが、まだまだこんなもんですぜ!

中国における高級ブランドの2015年の売り上げを振り返る

中国における高級ブランドの2015年を振り返るということで、本日はラグジュアリーブランド、化粧品、国際ブランド(うまい表現が見当たらないのでとりあえず)、の3つの分類で、ブランドごとの売上高、店舗数、そこからはじき出される店舗当たりの売上高等のデータをご紹介いたします。

 

1.ラグジュアリーブランド

ラグジュアリーブランドの2015年の中国国内の売上高及び店舗数です。高額品が売れなくなってきているといいますが、中には伸ばしているところもあります。とはいうものの、大きく伸ばしているところはその前の年委大きく落ち込んだところばかりのようです。売り上げの一番大きいシャネルはほぼ横這い、第2位のエルメスもマイナス8%なので、全体の傾向としてはやはり落ち込んできているのでしょう。

ラグジュアリー

 

2.化粧品

トップ4はランカム、エスティーローダー、ディオール、シャネルで、これはほぼ変わらないとのことです。売上高を見ると前年比ディオールが7%、ランカムが2%伸ばしていますが、エスティーローダーが3%減、シャネルが1.5%減となっています。そしてこれらブランドの店舗当たりの売上高は軒並み10%前後落ち込んでいます。その理由として挙げられているのは、これらブランドの90%以上が百貨店ルートからなのですが、百貨店自身が落ち込んでいることによります。

母数の小さいところはともかく、ある程度のところで目立つのはinnisfreeという韓国のブランドです。なんと前年比166.7%も伸ばしており、2015年通年では16億元も売り上げています。ここ要注目ですね。

化粧品

 

3.国際ブランド

ここでいう国際ブランド品は上記のラグジュアリーや化粧品を除いており、主に衣類やカバン類が多く挙げられています。安いとは言いませんが、めちゃくちゃ高い部類のものではないです。相対的に早い時期に中国市場に入ってきたカルバンクラインやJuicy Coutureがマイナスとなっていますが、それ以外ははみんな伸ばしていますねえ。とにかく高いものを買うという時代からちょっと高いものを買うという時代に変わりつつあるようです。

国際

もっと成熟してくるとブランドよりも商品そのものに対する評価に基づいて購入する用意なると思うのですが、ラグジュアリーブランドや国際ブランドがそれほど多くない日本ブランドにとってその時代の到来が待ち遠しいのではないでしょうか。

メールマガジンの開始

 この度中国ビジネスに関するメールマガジンを発行することにしましたのでご案
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越境ECの政策変更、振り幅が激しいよ!

4月8日から越境ECで輸入する商品に対する税収政策が変更し、多くの商品が税金徴収対象となることが話題になっていました。逆に言えば税金さえ払えばいいということなのですが、これよりももっと大変なことが起こっています。4月8日の1日前付で、実際の発表は前日なのですが、《越境EC小売り輸入商品リスト》なるものが発表されました。簡単に言えば、このリストにある商品以外は、越境EC小売り輸入の方式で中国国内に輸入することができないというものです。どんな商品が対象になっているかといいますと、話題になっているのは粉ミルク、化粧品、一般食品に属さない保健食品です。粉ミルクについては中国国内での登録が行われたもののみ取り扱い可能、化粧品についても初回輸入のものは不可ということなので、逆に言えば輸入許可を取得したもののみが可能、保健食品も登録したもののみが対象となります。保健食品は一般食品扱いであればこの問題は回避することができますが、日本企業にとって影響が大きいのは化粧品ではないでしょうか。

 

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《越境EC小売り輸入商品リスト》の化粧品部分一部抜粋

 

 化粧品販売を行う日本企業にとっての越境ECの魅力は中国に現地法人を作らなくていい、輸入許可を取得していないものでも中国人消費者向けに販売でいる、この二つが大きなよりどころであったと思うのです。現地法人を作らなくてもいいのは今後も変わりませんが、輸入許可の問題は頭が痛いと言わざるを得ません。体力のある化粧品会社は投資とみなしてコストをかけて中国の輸入許可を取得しますが、この費用は決して安くないために、体力的に劣る中小企業レベルあたりだとなかなか踏み切ることができません。また、実際にこのような輸入許可を取得していない中小企業が持つ商材を中国人消費者に越境ECを通じて販売したいというニーズがまた強いのです。このような商品は知名度が劣るため簡単には売れないでしょうが、しかし挑戦することすら制限されるというのはあまりにも厳しい。もちろん、輸入許可を取得さえすればいい話ではあるのですが。。。

 

 保税輸入御場合はこのような管理を受けるため、直送にすればいいではないかという発想が出てきます。直送する場合は小ロットになるため価格対比運送費が吸収できるような金額の商品でないと逆にしんどいかもしれません。また、直送に対しても今後管理が厳しくなっていくことが予想されます。個人の空港持ち込みについても免税は5000元までというルールがつい最近実施され、始まったばかりだからかもしれませんが、空港での検査がえらく厳しくなっているようです。直送については、EMSに対する管理を厳しくするという通達が6月より実施するという通達が出ているため、通達通り厳格に管理していくということであれば保税輸入スキームを回避して直送スキームで対応するという代替案も意味のないものになってしまいます。どこまで本当に管理できるかという問題はありますが。

 

 品目制限につては中国製品保護という名目のようですが、一方で中国人消費者保護はどうなるのだという声が上がっています。あまりにもショートノーティス且つふり幅の激しい変更であるため、これに対応するのは大変です。いままでさんざんあおっておきながら今回の政策変更は厳しい。希望のつなだった越境EC、今後どうなっていきますでしょうか。