Date: 5月2016

週刊ダイヤモンド(2016年6月4日号)掲載記事「いよいよオープンする上海ディズニーランド ~二次消費の比率拡大が鍵」

 弊社代表の呉明憲の寄稿記事「いよいよオープンする上海ディズニーランド ~二次消費の比率拡大が鍵」が週刊ダイヤモンド2016年6月4日号のWorld Scope ワールドスコープ from 中国のコーナーで掲載されました。

2015年中国平均給与を見てみましょう

 すべての省市というわけではなく、わずか18省市ですが、平均給与が発表されています。

 統計は城郷、つまり都市部のもので、企業形態は私営企業と非私企業(機関事業痰飲、国有企業、上場企業等)に分かれています。2015年の全国都市私営単位就業人員の年間平均給与は39,589元で前年比3,199元増(+8.8%)、非私営単位修行人員の年間平均給与は62,029元で前年比5,669元増(+10.1%)となっています。まだまだこんな上げ幅で上昇しています。エリア別の金額順位を見ますと、私営単位就業人員の平均給与は東部(43,439元)、西部(36,478元)、中部(32,773元)、東北(32,176元)の順となっており、非私営単位就業人員の平均給与は東部(70,611元)、西部(57,319元)、東北(51,064元)、中部(50,842元)となっています。

 

さて、18だけですが省市別を見ていきましょう。

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 この18省市の中では浙江省がトップですが、2014年の北京の非私営単位の修行人員の平均給与が10万元超えしているので、2015年度分が発表されるとトップに躍り出ることでしょう。

 

 外資系企業である日系企業は普通に考えれば非私営単位と比較されるかと思います。浙江省だと平均月間給与が5,556元になりますね。では、この表に含まれていない上海の数値を見てみましょう。上海の場合は私営、非私営に区分せず、単純な平均になります。

 

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 平均で5,939元ですよ。他の省市のように私営と非私営を区分された場合、傾向から見て非私営だと6,000元声は堅いでしょう。平均で6,000元とはこれまたかなりの金額になってしまいましたね。2011年と比べて37%もアップしてます。この4年間で売り上げが37%もアップしているところはそうそうないと思いますので、多くの企業にとって人件費増は収益圧迫要因になっていることは間違いありません。まあ、いままでの安い賃金を使い倒して設けるというビジネスモデルは全く通用しなくなってしまったわけです、当たり前の話ですが。古き良き時代を知っている者からすると6,000元ってかなりの金額だったのが、いまでは平均ですからねえ。景気がよくないという声はよく聞くのですが、それでも人件費増のプレッシャーがきついという声も同時によく聞きます。景気が良くないのであれば本来人件費の増加も相応のペースに収まるべきですが、所得倍増政策を打ち出している以上この流れを止めるのも簡単ではなさそうです。もちろん働いている人に対して相応の待遇を与えるべきなのは当たり前なのですが、この時代になるといかに楽しく、充実感をもって会社で働いてもらうかということを考える必要性が以前以上に高まってきたといえるかと思います。お金も大事だが楽しく仕事ができる環境を整えてあげる、このあたりはお金で解決できないので、会社としての組織力、あるいはトップや幹部の人間力が問われます。今の日本の会社運営では見られない問題なので、日本からそんじょそこらの人材を派遣しているようではずるずると人件費だけが膨らんでいくことになりかねませんね。

2016年中国ベビー商品ビッグデータ報告

 一人っ子政策が解禁されて、果たして今後ベビー市場がどれだけにぎやかになっていくのか、いやいや、成熟してしまった地域ではあえて二人目を産もうとしない夫婦も増えているので、期待するほど増えないのではないか、いろんな見方があります。21世紀経済研究院とネット販売の京東が共同で《2016中国ベビー商品消費趨勢報告》なるものを発表しましたので、この内容を見ていきましょう。

 

 この報告によると、一人っ子政策解禁により経済成長率は0.5%程度引き上げられ、毎年新たに300億元のベビー関連消費が生まれる、ベビー商品市場が年間平均13%伸びると予測しています。

 

1.ネットショッピングユーザーの多くは若い女性

 ベビー商品を購入する人は、女性、若い、夜更かし、ケータイを手放せない、販促を通じて買いだめ、商品コメントに注目する傾向があるとのことです。一線都市ではベビー商品ユーザーの71.05%が女性、六線都市ではこれが79.5%にまで跳ね上がります。商品の性質上女性のほうが多いのは理解できます。また、8割の発注がモバイル端末を通じてです。これはほかのカテゴリーと比べて10ポイントほど高いとのこと。

 下図を見るとネットショッピングする時間帯は男性も女性も傾向としては変わりませんが、日中は女性ユーザーのほうが上回り、夜になると男性のほうが上回っています。夜の10時がピークとなっていますが、会社が終わって家に帰ってほっと一息つくのがこのころなのでしょう。

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2.コメント注目及び販促

 商品に対するコメントが気になる人がベビー商品の場合一般商品よりも比率が高くなっています。また、販促に対しても他カテゴリーよりも敏感だという結果が出ています。

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(左:全商品分類、右:ベビー商品)

 

3.購入商品

 下図は一線都市から六線都市までに購入商品を比率で分類したものです。一線都市では水色の家庭教育・育児の図書の比率が高く、都市ランクが下がるにつれこの比率も下がっていってます。これに対して、青色は粉ミルクなのですが、都市ランクが下がるにつれて比率が上がっていってます。職に対する比率が高いという点で、エンゲル係数に似ているように思います。それ以外だとエメラルドグリーンのベビー服の割合が都市ランクが下がっていくほど高くなっているのが目立ちます。

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 粉ミルクの販売額(下グラフ)を見ますと、四線として最も高くなっています。六線都市は低くなっていますが、これは消費金額レベルが少ないことによるものかと思います。

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 省全体で見た場合、ベビー商品の一人当たり消費が最も高いのが広東省。このあとに江蘇、遼寧、福建、湖北、浙江、山東、四川と続きます。二線都市だけを抜き出しますと四川省が最も強く、都市でいうと成都の消費が強いです。内陸の雄ですね。

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 果たして、一人っ子政策解禁により市場がどこまで拡大してい行くのか。市場がどこまで広がるかはもちろん大事なのですが、とにかく土地が広大な中国、都市ごとの研究も必要ですね。

上海ぼったくりロード

 ここでいうロードは抽象的なものではなくて本当の道路のことを指します。ここ最近の上海は交通取り締まりが異常に厳しいです。普通に歩道を歩いているだけで注意されるのではないかというくらい厳しく感じます。駐在員の方でも現地採用の方でも自転車や電気自転車で通っている人もいるかと思いますので、ご参考ください。

 

 今住んでいるところの近くに交通取り締まりの厳しい場所がありまして、そこでじゃんじゃん自転車や電気自転車が取り締まられて罰金を払わされています。ちなみに捕まると一回20元の罰金です。こんな道です。ごく普通の特別大きいわけでもない交差点です。

 

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 実はここ、警察から見た場合、罰金を取るににうってつけの場所なのです。この交差点、東西は電気自転車が通りのはOK、北側もOK、でもなぜか南側がダメ、しかも50メートル程度の間だけ。それを超えるとまた自転車や電気自転車OKになるのです。土地勘がないとまず間違いなく違反してしまいます。

 

 取り締まりを受ける電気自転車。

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 取り締まりされている模様です。この背中を向けているPOLICE、何が理由で取り締まっているかを聞いたのですが、めちゃめちゃ態度が悪かったです。人生で一番態度の悪い警官でしたわ。もう新聞投書レベルの態度の悪さ。地方にいる城管(一時かなり横暴だといういことで話題になった、都市管理のため行政的な法律の執行、即ち各種の法的取り締まりを行う機関の末端で法執行という名目で庶民を取り締まる部隊の隊員)並みでした。いかにも「公権力を持った俺様に何事だ!」というような態度で、二度とかかわりたくない人種でした。

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 これが昼間の風景。たかだか一つの交差点で何と警官が4人もいます!やりすぎでしょ!この交差点、カモだらけですからね!

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 取り締まりは確かに大事ですが、日本でもそういうのはありますが、検挙することが目的化していて、これをやったからと言って何が変わるかわからないような取り締まりですよ。今ではもう走っていてはいけないLPガスで走るバイクを取り締まる様子もなく、相も変わらず強引に突っ込む自動車を取り締まる様子もなく。要するに取り締まりの基準がよくわからないから不満が出るんですよね。気を付けないと。

2016中国大学新卒者就職事情

 2016年の中国の大学卒業生は765万人で、前年比16万人増加しています。これまでの流れですと、大学新卒者の就職率は90%程度と言われています。流れでいいますと卒業してすぐに就職するのが70%、そして年末までに90%程度が就職します。ところが、ここ最近は景気に以前ほどの元気がなくなってきていることもあり、業種によっては大学を卒業しても以前ほど簡単に就職できなくなってきているようです。

 

 さて、智聯と招聘という人材会社の調査レポートを紹介しましょう。

 

1.新卒者の起業意欲

 左から「就職希望」、「引き続き研鑽」、「起業」ですが、年度ごとの推移を見ますと起業したい新卒者が2015年に大きく膨れたのですが、今年はその半分以下となっています。中国人はすぐ会社を辞めて独立して自分の商売をするという言い方もありましたが、特に都会であればあるほど安定志向に入ってきているのが現状かと思います。

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2.就職場所

 青が希望エリア、水色が実際に就職するエリアです。一線都市が人気かと思いきや、なんと二線都市や、一線都市に近い二線都市、これを新一線都市という言い方をするのですが、希望エリアを見るとこれらのほうが人気が高くなっています。一線都市に就職したとしても、実家通いならともかく、そうでなければ家そのものが高すぎてとても買えそうに思えないことや、そもそも家賃が高いことを敬遠しているのは間違いないでしょう。だからといって新一線都市や二線都市がこの負担を埋めるだけの水準かというと必ずしもそうでないと思うのですが。そして実際には働き口の多さの関係か、一線都市での就職する人は一線都市で就職したいという人よりも多くなっています。

 また、一線都市と二線都市で就職した人数をあわせると70%以上になり、二線都市以下の人材不足感は否めないでしょう。

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3.業界

 就職者の約3割がIT・インターネット・通信・電子関連、その次がいわゆるメーカーで16.1%、金融が13.7%と結構な比率です。これら3つで約6割になります。これらとは逆に生産力が過剰になっている業界や貿易関連への就職は以前と比べて難しくなってきているようです。

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4.賃金

 経営する立場としてやはり気になるのは賃金でしょう。2015年と2016年を比べてみますと、なんとわずかではありますが希望賃金で0.6%、実際賃金で5.3%下がっています。ここ最近人件費が上がっているという話ばかり聞きますが、少し風向きが変わってきているのかもしれません。

 

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 業種で見るとIT・インターネット・通信・電子関連、その次が金融、日本だと金融のほうが高そうですが、こちらでは前者のニーズが高いので逆転しています。そして学部を見ますと、法学部が最も高いですね。なんにでも対応できそうだからでしょうか。

 

 中途採用はともかく、新卒者を採用するのであればこういう情報も参考にすればいいと思います。

中国のコンサートチケットは高い!!

 中国のコンサートチケットは高い印象があります。ちょっと中華圏の有名どころを見てみましょう。

 まずはアジアナンバーワン男性歌手といってもいいでしょう。台湾のJayこと周傑倫が7月1-3日の3daysで上海メルセデスベンツアリーナでコンサートをを開催します。チケットはすでにすべて売り来てますが、価格を見ていきますと最も安いチケットが580元(約9,800円)、そして880元(約14,800円)、1080元(約18,000円)、1580元(約26,600円)、2080元(約35,000円)、めちゃめちゃ高いと思いません?

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 次もまた台湾人歌手、キロロの曲をカバーしているので、今日くらいは聞いた人は多いと思います、劉若英です。歌だけでなくドラマにもよく出ています。買おうと思っていたのですが、やはりチケットが高い!最も安いのが380元(約6400)、続いて680元(約11,400円)、880元(約14,800円)、1280元(約21,500円)、1580元(約26,600円)。これを見る限り残っているのは最も高いチケットだけ。購入断念。  

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 そして次も台湾人歌手、活動拠点からして香港カテゴリーのほうがいいかもしれません、周華健です。280元(約4,700円)、380元(約6,400円)、580元(約9,800円)、680元(約11,400円)、880元(約14,800円)、1280元(約21,500円)、上の二人と比べると低めの設定になっていますが、それでも決して安くありません。

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 ちなみに私が昨年日本武道館でいったデフ・レパードのコンサート、一番高い席だったのですがそれでも13,000円でした。来月カルチャークラブが東京と大阪にやってくるのですが、大阪のチケットは15,000円と25,000円の2種類。この辺でようやく追いつく感じでしょうか。全盛期の時代が異なるアーティストたちのチケット価格ですが、比較するとわかるいやすいのではないでしょうか。

 

 さて、これだけ高いコンサートチケット、やはり諸外国よりも高いといわれています。一線都市といわれる北京、上海、広州、深圳の人でもさすがに高いと感じてるのではないかと思いますが、二・三線都市の人からするとなおさら高く感じるに違いないでしょう。この分野のマーケットが成熟しているところだと、出演者の出演費用は総費用の50%以内と言われており、これに対して中国では75%にもなるようです。出演費用が高ければチケット代が高くなる、当たり前といえば当たり前です。中国での出演費用が高くなるのはなぜか?アーティストのギャラがほとんどチケット収入に賄われるからでしょう。例えば、日本でコンサートを開催する場合、会場内(会場外の場合もあります)でグッズが販売されますが、この収入はかなりばかになりません。CDだって売れます。これに対して、中国だとCDは海賊版が横行しており、そもそも正規版を見る機会すらほとんどありません。また、コンサート会場でもグッズ売り場って多分ないんじゃないでしょうか?少なくとも昨年上海でjolinこと蔡依琳のコンサートに行った時には会場内も会場外もグッズ売り場は見かけませんでした。代わりに見かけたのは海賊版グッズばかり。つまり、基本的にグッズ収入は見込めないということになります。アーティストからするとグッズ収入が見込めない以上、チケット代に転嫁せざるを得ない、それゆえの高額チケットということになるのでしょう。ということは、CDの海賊版が撲滅されたり、グッズの海賊版が撲滅されたりしない限り、ある程度適正な価格になるのは難しいでしょうk。しかし、海賊版を完全撲滅するにはおそらくまだまだ時間がかかるでしょうし、CDなんていまではネットからのダウンロードでスマートフォンに落とし込んでいる人が多いと思いますが、それも無料でダウンロードできるものがまだまだたくさんあります。こんな環境なので、コンサートのチケット代はまだまだしばらく紹介したような高い料金のまま変わることはないでしょうし、これがスタンダードになってしまっているので、グッズ等で稼げるようになる時代が来たしても、チケット代はあまり変わらないかもしれないですね。

2015年中国主要百貨店、ショッピングモール売上高ランキング

 ここ最近ランキングモノがよく発表されています。今日は2015年の主な百貨店、ショッピングモールの売上高ランキングです。中国人消費者向け関連ビジネスを行っている人にとっては、このラングに入っている店舗に行くことによって何かしらの気づきが得られるのではないかと思います。

 

 さて、1位は毎年のことながら北京の元々は新光天地という名前だった北京SKPというところで、売上高は78億元(約1300億円)ですが、新宿伊勢丹の半分くらいですね。まあ、新宿伊勢丹の売り上げの中にも中国人観光客の分が含まれているのでしょうが。

 

 そして、上海を見ていきますと、7位に上海IFCが前年比+14.9%と好調、8位のヤオハンが前年比▲6.94%、14位の上海港匯が前年比▲7.7%、同じく14位で上海五角城万達広場が前年比+9.09%、26位の上海久光が前年比+3.13%、49位のラッフルズが前年比横ばいとなっています。お客さんのお話を聞いているとみんな口をそろえて「悪い」という一方で、個人消費は堅調と言われていましたが、これとて上海の状況を見ると決して良いとは言えない状況ではないかと思います。他の都市も同じですよね、前年比マイナスとなっているところが多いです。

 

 個人消費まで落ち込んでしまうと、さすがにちょっときついかと。日本での爆買いも一時の勢いがなくなってきていると聞きます。もう少し勢いが続くと思っていたのですが、さすがに為替がこれだけ元安になるとしょうがないですね。それでも日本商材は人気は今のところまだ健在で、中国向けに販売するために調達したがっている業者がまだまだいるという話も聞きます。今の為替水準だとまだ大丈夫なのでしょう。ということは、やっぱり1元=15-17円くらいが適正なのかな。

 

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中国における2015年外資スーパー出店・閉店状況

 本日は中国における外資スーパーの出店・閉店状況を見ていきましょう。主な外資プレーヤーとして、沃尔瑪(ウォルマート)、家楽福(カルフール)、大潤発(RTマート)、欧尚(オーシャン)、卜蜂蓮花(ロータス)、麦徳龍(メトロ)、楽天瑪特(ロッテマート)について見ていきます。

 

 まずは2015年の出店と閉店の状況です。カルフールが出店17、閉店18と他社対比閉店が大きく上回っています。ロッテマートが5店舗と相対的に多いですが、他社は閉店なし、あるいは1-2店舗程度しか閉店していません。カルフールの動き、スクラップアンドビルドがほぼイーブンとなっているといえば聞こえはいいですが、出しては閉め、出しては閉めというような傾向にも見えてしまいます。

 

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 2014年と2015年の出店数比較を見ていきます。2015年のほうが出展の勢いが鈍っていることが分かりますね。

 

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 2014年と2015年の閉店数比較です。2014年にウォルマートは16店舗も閉店していますが、2015年はわずか1店舗閉店で収まっています。それに引き換えカルフールはなんと閉店店舗数が前年比倍増、マイナスの兆候が見て取れます。ちなみに大潤発は2014年も2015年も閉店数0ですが、そもそもいままで1店舗たりとも閉店していないというのは秀逸です。

 

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 2015年の地域ごとの新規出店数を見てみましょう。カルフールが一線都市に9店舗出店しており、ロータスも5店舗出店しています。大潤発は新一線都市に8店舗出しています。二線都市への出店は大潤発とウォルマートが多く、カルフールの動きだけが少し異質に見えるのは気のせいでしょうか。そして三線都市も大潤発とウォルマートがそろって6店舗出しています。四線都市においても大潤発は7店舗、ウォルマートが5店舗の出店。

 

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 大潤発とウォルマートは新一線都市以外ではほぼ同じような動きをしているといえます。そしてカルフールは都市ランクが下がるほど出店数が少なくなっており、このトップ2社との違いがくっきりしています。先日とある食品メーカーの方にお話を伺う機会があったのですが、カルフールにはすでに以前のような勢いがないと嘆いておられました。そういえば4年ほど前にカルフールの中国事業が売却されるというような話がありましたが、ちょうどそのころから勢いがなくなってきたのではないかと思います。大潤発やウォルマートを崇拝するわけではないですが、カルフールの他社と違う動きを見ていると今後の勢いがますます陰ってきてしまうような気がしますね。

自由貿易試験区に何を期待するのか

 2013年10月ごろから上海よりスタートした自由貿易試験区。日本企業は勉強好きなところが多く、その当時は自由貿易試験区セミナーはどこが開催しても非常に多くの企業が参加していました。私も参加したことがありますが、業種が緩和された以外特にめぼしいものはないと思ってました。業種が緩和されたといっても緩和されたのは結構特殊な業種が多かったので、一般的な企業にはあまり関係なかったといえます。しかしながら、実際にスタートしたばかりの時は企業設立窓口が非常に混雑し、今後の展開に期待を抱く人もいましたが、保税区に登録している圧倒的多数の貿易会社からするとやはりメリットが見えにくい場所だと思いますし、それは今でも変わっていません。そんな自由貿易試験区なのですが、全国各地でいくつも設けられました。とある自由貿易試験区に関するレポートを見せてもらったことがあります。それをいただいた時に、自由貿易試験区って結局今までの保税区とあんまり変わらないのではと話したところ、結局はそんな内容でまとまってしまってますといわれたことがあります。「やはり」と思いました。確かにいろんな面で一般地区よりも解放された政策があっても、一般地区も今となっては相当解放されてきているので、「自由貿易試験区ならでは」というのはもう難しいのではないかと思います。

 

 さて、そんな自由貿易試験区ですが、2015年の実績を見てみましょう。新たに登録した企業がめちゃくちゃ多いですねえ。エリアが広がったことも大きな要素なのではないかと思いますが、それにしても多いです。

 

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 上海自由貿易試験区の税収ですが、前年比6.8%の伸びです。あたかも中国のGDPの伸び率のようですね。その他の数値も特にめぼしいものはなく、工業総産値が3.3%減少していますが、第3次産業に移行していってることを考えればそれほど騒ぎ立てるほどの数字とも思えません。

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 経済指標だけ見て自由貿易試験区が成功したかどうかを判断するのではなくて、どれだけ新しいものが生み出されたかで評価すべきだという声がありますが、それとて今のところ特に目立ったものはないと思います。既に自由貿易試験区内で業務を行っている企業からするとすでに成熟しきったエリアといえるでしょう。ところが、既述の通り登録企業数はかなり増えてきてます。果たして何に期待しているのでしょうかねえ。

中国にもいる虚言癖日本人

 ついこの間までショーンKの経歴詐称が世間を騒がせていましたが、世の中には虚言癖とやらを持つ人が一定数存在するのでしょう。自分を大きく見せることは大事だと思いますが、それが嘘であり、ばれてしまうと一気に信頼を失ってしまうのは過去の多くのケースにおいてすべて一致した結末だと思います。

 

 上海にもそういう人います、日本人で。雇われ総経理なのに自分が会社のオーナーのように言う人。飲食店の雇われ店長なのに自分が店舗のオーナーのように言う人。誰もいちいち確認は取りません。でも知ってる人は知ってるので、そういう噂話が好きな人の間にはじわじわと広まっていきます。意外と広まります。さすがに「あなた違いますよね」と指摘して人間関係壊してしまうような選択をする人もいないので、結局本人には誰も言わず、本人は誰からも指摘されないのでいつまでも自分がオーナーだと言い続けます。あと、業務提携先で仕事をしたり、研修生としてでどこかの企業に所属する人がいます。そのような人と何人もお会いしたことがありますが、たいていは自分の所属元を明らかにしつつ自己紹介してくださいます。私も以前研修でとあるコンサルティング会社にいましたが、名刺にはちゃんと研修生と入り、自己紹介するときにもどこそこからの派遣で今この会社に研修でいますというような紹介をしてました。ところがそうじゃない人もいるようです。いうならばインターンの身分でありながらあたかもその会社に就職したかのようにふるまうようなケースですね。完全な経歴詐称ではないかもしれませんが、経歴詐称には違いないでしょう。研修生でもインターンでも今まで会ってきた人はちゃんと自身の身分がそうであると説明してくれた人がほとんどなので、逆にそれを言わない人は普通じゃないといえます。こういうのに出くわすと普通であるというのがいかに大事かとしみじみ感じます。

 

 経歴詐称もそうですが、中国だと人脈詐称も多いと思います。やれ、「俺は上海市の政府のだれそれとつながってる」とか、「中国大手企業の幹部とツーカー」とかいう輩です。「会ったことがある」程度の言い方ならまだいいでしょう。でもその程度で収まらない言い方をするんですよねえ。これを言う人で凄いと思う人に会ったことってないんですよねえ。自分を大きく見せるために適当なことを言っているのでしょう。ここまですべて日本人の話ですが、そういえば、資格詐称してた中国人もいたなあ。

  

 まあ、とにかくそいういうのが日本よりも多いように思います。中国における日本関連ビジネスという狭い世界だから余計に多いように感じるのでしょうか。余裕がないと普段できる見極めもできなくなってしまうかもしれません。日本だと注意できることもなぜか外国だとそのあたりが緩んでしまいがちです。ちょっと怪しいと思ったら一呼吸おいて冷静に考えるようにしましょう。