Date: 10月2016

中国の美容マーケット ~ネイルサロン~

 今日は中国のネイルサロンマーケットについて紹介します。

 中国でネイルアートのことを美甲といいます。そして「美甲幇」というところが発表した『美甲行業報告』によりますと、2015年の中国のネイルマーケットの市場規模は760億元あるといわれており、これは最近急激に伸びてきている映画市場よりもずっと大きいといわれています。

 

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 この勢いで増えれば来年2017年には1000億元をゆうに突破することが予想されています。ネイルのような美容はやはり経済的に余裕のある人のものだと思うのですが、都市等級レベルが上がる穂と店舗数は多くなっており、2015年末時点で、中国には約30万店舗のネイルサロンがあり、北京、上海、広州がトップ3で、これら各都市はそれぞれ6000店舗ほどあるといわれています。深圳まで入れた四つの一線都市の店舗数比率は8.4%ながら、都市等級が下の都市をあわせた店舗数は都市数量が違うこともあり、単純な都市等級別店舗数で見た場合都市等級が下でも店舗数はかなり多く、ご覧の通りの分布となっています。

 

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 この業界は雇用も多く生んでおり、関連業界従事者が200万人、そしてなんとこのうち男性が64万人もいるといわれています。私はもちろん自分自身でネイルしてもらったことがないので、まさかこんなに男性がいるとは思ってもいませんでした。

 

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 上海で実際によくネイルサロンに行く人に聞くと男性はそこまで多くなくせいぜい1割くらいの印象なので、ひょっとすると他の都市で男性比率が高いのか、あるいはネイリスト以外の人も含めた業界全体の中での割合なのではないかと思われます。

 

 学歴別の統計が出ておりまして、約7割が高卒以下とのこと。

 

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 それに対して、ネイルサロンにくるお客さんは高卒以下はわずか5.4%に過ぎず、ないという結果が出ております。サービス提供者と顧客が完全に反対になっている形です。一般的に考えて、学歴が高いほど収入も高くなるでしょうから、そう考えると、低賃金の従業員を使って大金持ちとまで言わないまでも小金持ちあたりからお金を稼ぐビジネスモデルになっているとも言えます。最近では価格も下がってきており、小金持ちまで行かない人でもネイルサロンに行くようになってきています。賃金の低い工場労働者を使ってモノづくりをして、出来上がった製品を売ってせっせと稼ぐモノづくり工場モデルがそのままネイルサロンという形に移行したような感じですね。

 

 実際に上海の街を歩いてみると確かにいたるところにネイルサロンがあります。

 

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 価格は使っている材料やネイリストの技量にもより高いところもあれば安いところもありますが、結構いい値段します。ちなみにネットで予約できる58同城というサイトがあります。

 

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 そこを見てみますと100元(約1500円)以下の価格帯はなく、一番高いところで246元(約3800円)となっており、路面店だとこれよりもずっと高いところもあり、デザインにもよりますと日系だと500元(約7700円)以上のところもあります。一方で100元以下の店舗もたくさんあり、結構ばらつきがあるといえます。感覚的なものではありますが、日系だと100元以下のような有象無象のところと競争しないほうがいいでしょう。

 

 中国における日系の美容ビジネスはヘアサロンから始まったと思うのですが、そのあとエステも広がり、いまやネイルサロンにまで広がってきており、さらにまつ毛エクステにまで広がってきており、さらに脱毛も見られるようになってきております。まつ毛エクステと脱毛だと銀座カラーというところがすでに進出しております。初期の段階で進出した日系のヘアサロンは日本人向けに多くやっていた印象があり、こじんまり続ける分にはこれでもいいと思いますが、いまとなっては消費力を付けた中国人消費者も多くおり、今後は日本人よりもむしろ中国人消費者をいかに取り込んでいくかが業容拡大できるか否かのポイントといえますね。まだまだ個人レベルで営業している人も多いですが、企業レベルでの進出も見られており、マーケットを押さえたいのであればそろそろ入っておかないといけない時期なのではないかと思いますね。

上海の平均賃金推移

 顧問先から上海の平均賃金推移を調べてほしいという依頼がありました。きっとかなり上がっているのだろうと思いつつ調べたところ、わかっていたとはいえあまりの上がりっぷりに改めて驚きました。見事なまでに右肩上がりです。私が初めて中国に長期滞在したのは1995年の広州ですが、その時によく聞いた月収水準が800元、同じ1995年の上海の平均賃金が773元でほぼ同じ。この773元が20年後の2015年には5939元、なんと7.68倍になってます!2005年の2235元と比べても2.66倍です。いくら経済成長が猛スピードで進んだとはいえ、GDP成長率が1%行かない日本からだと想像できない上がり幅です!はるか昔の日本の高度成長期も同じように猛スピードで収入が増加した時期があるようなので、当然の動きなのでしょうが、その時代を知らない人からするとやはりびっくりですね。

 

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 では、日本はどうだったのでしょうか。国税庁による民間給与実態統計というのを見つけましたが、これを見ると上海とは全く反対で、なんと下がっているではないですか!リーマンショックの翌年の平成21年がボトムとなっていますが、そこから5年で9万円しか上がっていません。日本はいつの間にか貧乏(昔と比べてですよ)な国になってしまったといえるのではないでしょうか。企業業績は結構上向いているという報道も見ますし、人手不足でアルバイトの給料が上がっているという状況にはありますが、サラリーマンの賃金への波及はまだそれほど強くないようです。大企業は海外売上比率もかなり上げってきていますが、中小企業はまだまだなのではないかと思います。もちろん業種にもよるのですが、中小企業でも日本だけで生きていくというビジネスモデルに見切りをつける時が来つつあるのではないでしょうか。

しかし、自分の生活を翻ってみると、日本における10年前や20年前の物価に対する金銭感覚と今の金銭感覚にほとんど差がないとは。

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社名変更 ~株式会社TNCリサーチ&コンサルティング~

 会社名を現在の株式会社TNCソリューションズから株式会社TNCリサーチ&コンサルティングに変更します。旧社名だとIT会社と思われることも多く、より業務の実態に合わせた名前に変更するというのが主旨です。法務局宛の手続き11月に行いますが、まずはウェブサイトは名刺等の手近にできるところから変更していきます。会社名以外は特に変更はございません。

 

 これからもよろしくお願いいたします!

越境ECにもコピー品あり

 越境ECで購入する要因として、商品の品質に保証があると考えている人が多くいます。海外から直送されるの商品なので、確かにそのように感じられるでしょう。ところがどっこい、コピー品が混ざっているようです。私の知人が越境ECでおむつを購入しているのですが、本物と思えない商品が混じっていることがあるといっていましたが、同じようなことがメディアでも紹介されています。

 

 越境ECの商品送付方法として保税倉庫経由のスキームがありますが、このスキームで送られる場合にコピー品が混じっているケースが見られるようです(他でもあるかもしれませんが)。中国国内でコピー品が出回っており、EC業者はそれを購入していったん外に出します。そしてそれを輸入して通関してしまえば海外からの輸入品となり、海外直輸入品として販売しているようです。韓国化粧品で同じような話を聞いたことがあります。

 

 日本生産品と保税倉庫経由のコピー品の違いは次の通りです。

 

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 日本生産品のほうがやや大きいですね。正規の中国産と日本産とではサイズや品質自体が違うようですが、実際に使っている人でないと違いは分からないでしょう。冒頭に紹介した私の知人は同じところから買って品質のいいものと悪いものとが混じっているのでわかるそうですが。

 

 それと、やたらと安い商品が混じっているケースがあります。ユニ・チャーム武漢分公司の営業担当によりますと、卸売価格が90元に対し、ネット上の価格は99-109元、実店舗だと129元あたりなのですが、やたらと安い価格で販売されているものもあるとのこと。単なるセール品としての位置づけで安く売っているものもあるでしょうがコピー品の可能性もありますね。

中国犬猫ペット総数は日本の4倍

 最近日本では猫がちょっとしたブームのイメージがあります。ペットとなる犬も猫も増えているかのように思えますが、統計を見てみましょう。

 

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出所:一般社団法人ペットフード協会

 

 今現在で見ると犬も猫も約1000万匹です。ここ数年の推移を見る限り犬は減少傾向、猫は微増(ただし14年から15年にかけては減少)なので、特に増えているというわけではありません。気分的なものなのでしょう。

 

 さて、中国ですが、今こんな感じです。

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 ペットの犬が2740万匹で世界第三位、ペットの猫が5810万匹で世界第二位です。合計で8550万匹なのでざっと日本の4倍。まあ人口がでかいですからペットの数も大きくなりますね。

 

 

 

 

 

 

 

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 ペットを子供とみなすのが54.5%、身内とみなすのが33.4%、友達とみなすのが7.7%です。まあこんなもんでしょう。

 

 

 

 

 

 

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 ペットを養うにはそれなりにお金もかかります。そういう意味では贅沢な趣味であるといえます(最近はそうではなくなってきたのかな?)。毎月の支出を見ますと、豪華型が200-2400元の支出、贅沢型だと2400元以上もの支出が発生しています。平均で語ることのできない中国市場ではありますが、中国の現在の平均賃金を考えますとこの支出はかなりのものといえますね。

 

 

 

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 やはり大きく伸ばしてきてますねえ。日系のめぼしいところは店頭にも商品が並んでいるのでそれなりに参入していると思いますが、今の勢いだとまだまだ行けそうでしょう。消費者向けの商品でもありますので、今まで以上の勢いで伸ばしていくためには現地パートナーとの連携が結構キモなのではないかと思いますね。

中国の介護プロジェクトには金がかかる

 中国の介護ビジネスが注目されるようになってから5年ほどたっているかと思います。介護ビジネスといっても介護施設もあれば、介護用品もあれば介護サービスもあります。最も資金負担が大きいのは箱ものである介護施設でしょう。中国の介護ビジネスを研究した方であれば北京太陽城という高齢者向けマンションの存在を聞いたことがあるかもしれません。北京太陽城の銀齢公寓というマンションは5棟あり、入居状況も悪くなく、毎年20%の純利益が上げられているとのことで、一見好調のように聞こえますが、これだけ利益を上げても当初調達した資金の返済でいっぱいいっぱいとのこと。

 

 入居はそこそこですが、サービスのほうはいかほどか。なんでも、エリア内にスーパーがあり、最初はにぎわっていたのですが、今では品ぞろえも以前ほど充実しておらず、そのためか以前ほどにぎわっておらず。また、温泉をつくる計画があったようですが、これもいつの間にか立ち消え、プールも故障中のようで開放されておらず、資金繰りが改善してから修理するとのこと。同も残念な状況にあるようです。

 

 さて、この高齢者向けマンション、4年目には利益計上を開始し、6年連続して納税もしており、純利益率が20%。ところが、これだけ利益を上げても利息返済でいっぱいいっぱいのようで、そもそもの資金調達コストが高すぎたという問題があります。銀行調達したのもありますが、タラ住まいを民間金融で調達しており、この金利が20-30%と非常に高利なのです。中国では中央企業、国営企業あるいはかなり名の知れた企業であれば銀行からの資金調達が比較的容易ですが、そうでないところは民間金融から調達しているところも少なくありません。そう考えると、箱物プロジェクトを進めようとすると自己資金が潤沢でなければかなり難易度が高いといえるでしょう。高齢者向けマンションもそうで、投入する金額が大きく、回収に時間がかかるプロジェクトです。最初から売り切り、あるいは多額の一時金を入れてもらわないことには資金面では結構難しいプロジェクトになるかと思います。

 

 逆に言えば、自己資金がそれなりに潤沢で、頭の部分である程度の資金回収ができるのであればそれなりに回るプロジェクトにすることもできそうですね。もし外資系がやろうとすると、一般的には資本金をそれなりに用意するので、自己資金がそれなりに潤沢といえばそうですが、資本金はいわば本社から出してもらって、それを配当という形で返済すると考えれば、本社から借り入れするようなものとも言えます。そうなると資本金というものをどのように割り切るかですね。

閉店知らずの大潤発が山東省で初の閉店

 中国のリテール関連に携わっている人であれば知ってるであろう外資系スーパーに大潤発(RT-Mart)があります。外資スーパーでは断トツのトップですが、リテール関連に携わってない人であれば市街地中心にはあまりないのでひょっとすると知らないかもしれません。2015年の売上高が896.8億元(約1.35兆円)、現時点で348店舗あります。このブログでも何度も紹介したことがあるのですが、これだけの添付がありながら、大潤発は中国大陸でいまだかつて閉店したことがないのです。普通に考えればスクラップアンドビルドしていくというのが当たり前なので、よほど出店地域の目利きがいいか、オペレーションが素晴らしいかということになろうかと思います。

 

 さて、そんな大潤発ですが、ついに中国大陸で初めて閉店する店舗が現れたのです。場所は山東省濰坊市ですが、10月12日に閉店しました。このニュースを見てさすがの大潤発も閉店する店舗が出たくらいなので、中国の小売マーケットが厳しくなってきたのかと思ったのですが、どうもそうでもなかったようです。

 

 2015年4月に大潤発が入居していた濰一購物広場という建物の地下の店舗が全て閉店するという事件が起きました。なんでも、物件オーナーが購入した濰一購物広場内の店舗の運営を管理会社である濰一購物広場商業管理有限公司に委託していた(形としてはオーナーが物件の運営を濰一購物広場商業管理有限公司に委託し、濰一購物広場商業管理有限公司が実際に店舗を運営する人に入居してもらう)のですが、期限到来した時点で運営受託者である濰一購物広場商業管理有限公司がオーナーに運営受託利益を支払わなかったというのです。

 

 また、オーナーはオーナーで物件を購入してから5年も経過しているにもかかわらず権利証を作成する手続きしていないという問題が発生したり、ここに集まっている店舗の質に問題(粗悪商品の販売?)があったりして、気が付けば来客数が減少し、同じ建物にある大潤発の集客にも影響してしまっています。2014年までは毎年10%以上売り上げを伸ばしていた大潤発もこうした問題が発生して以降勢いがなくなり、2015年の売り上げは前年比10%マイナス、来客数も16%も減少したとのこと。

 

 色々と原因はあるのでしょうが、これは物件の管理会社に問題ありということのようです。せっかくの未閉店記録がこんな問題で途絶えてしまうとは。特に競合と呼ぶほどの存在もなかったようですので、この閉店は非常にもったいないですね。同一エリアに別店舗があるので、今後はそこに資源を集中していくとのことです。こんなことさえなかったらまだまだ続けて経営できていたのでしょうね。

週刊ダイヤモンド(2016年10月8日号)掲載記事『手軽で手頃で選択肢も豊富 会社員のランチの強い味方 デリバリーサービス急拡大』

弊社代表の呉明憲の寄稿記事『手軽で手頃で選択肢も豊富 会社員のランチの強い味方 デリバリーサービス急拡大』が週刊ダイヤモンド2016年10月8日号のWorld Scope ワールドスコープ from 中国のコーナーで掲載されました。