Date: 2月2019

わずか5年で840億円もの資金を溶かしてしまった中古車取引サイト

 昨日の記事でちらっと中古車販売について触れましたが、今日は「人人車」という中古車取引サイトについて紹介します。いっときネット動画を見ようとするとやたらとこの会社の広告が出ていたので、中国の動画サイトを見る人であれば名前くらいは知っているのではないかと思います。このキャプチャを見れば思い出せるのではないでしょうか。

 

キャプチャ

 

 結構派手に宣伝していたこの会社、最近はあまり広告を見かけず、同じような同業の会社の広告を見かけるようになっていましたが、なんと破産するのではという報道が出ています。ついこないだまでガンガン広告してたくせにいきなり破産かよ!一体どういうことなのでしょうか。

 

 この破産報道に対して、人人車は、「事実ではなく、現在全ての業務は正常の行われており、悪意のデマを流す行為に対してすでに証拠集めを行い届出している」というコメントを出しています。なんだ、大丈夫かよ、と思ってしまうわけであります。そして多くの人人車の従業員が、「破産という情報は確かにデマであり、本当の状況は人人車は今大量のリストラを行っている」といっているとのこと。調子が悪いのだけは間違ってないようです。すでに北京文庫氏は2018年11月と12月の2回にわたり営業と自動車評価の人員を合計200名ほどリストラしています。

 

 一か月ほど前に、人人車は成都市金牛区政府から40億元の資金サポートを受け、人人車の第二本部を設けようとしているとの話があります。地方政府が40億元?こんだけ資金があれば当分しのげると思うのだが、しかし資金の出し手が地方政府?しかも区レベル?よくわからんです。ホンマかよ。

 

 また、こんな話もあります。破産情報が出回ったのとほぼ同じ時期なのですが、北京分公司の60に鉛の従業員が1月と2月の給与と労働関連規定に基づいた離職補償を要求したというのです。これに対して会社側からの提案内容というのがびっくりです。

・出資して人人車の城市合夥人(都市パートナー)となる

・都市パートナーになりたくない場合は離職することも可。ただし、1月2月分の給料も離職補償もなし。

 

 都市パートナーとは何ぞやということですが、4万元を支払えば250件の自動車オーナー情報をもらうことができ、これがあると毎月5-6万元の収入が得られるとのこと。なお、これはあくまで情報提供料のようなもので、これとは別に従業員であれば1万元の保証金、契約期間半年、すぐに契約すれば4万元を3万元に値引きする、というものです。イメージとしてはフランチャイジーになってくださいというようなものといえるでしょう。しかし考えても見てください。潰れるのではないかという噂が出ている会社のフランチャイジーにこれだけの金を払ってなりたい人がどれだけいるでしょうか。自分だったら絶対嫌だ。これは人人車の従業員も同じで、これに乗っかろうとする人はほとんどいないとのこと。当たり前でしょう。よくこんな提案ができるなあ。

 

 さて、火の車ならぬ人人車、今までどんな会社がお金を突っ込んできたのでしょうか。

 

2014年7月(Aラウンド:500万米ドル):紅点創投中国基金

2014年12月(Bラウンド:2000万米ドル):順為資本、紅点創投中国基金、策源創投 

2015年8月(Cラウンド:8500万米ドル):テンセント産業共贏基金、策源創投、順為資本 

2016年9月(Dラウンド:1.5億米ドル):中民投、漢富資本、テンセント産業共贏基金、高価新浚、普思資本、紅点創投中国基金、策源創投、順為資本

2017年9月(戦略ファイナンス:2億米ドル):滴滴出行

2018年4月(戦略ファイナンス:3億米ドル):ゴールドマンサックス、滴滴出行、テンセント産業共贏基金

 

 以上しめて合計7.6億米ドル、ざっと840億円!一番最初に投資が入ったのが2014年7月なので、5年もたたずしてこれだけの金額を溶かしてしまったということです。恐ろしい。しかし、投資してきた会社の銘柄を見ますと、それはそれはもうそうそうたる名前が挙がっていますよねえ。ゴールドマンサックス、テンセント、滴滴。やられちゃいましたね。ま、こういう投資の世界は化けるときはものすごい化け方をするので、ヒット率は野球の打率よりも低くてよいと言いますが、それにしてもこれだけ損しちゃうと投資決定した人の心理的圧力はすごいだろうなあ。くわばらくわばら。

2018年中国広告市場からもうかがえる中国の景気減退

 今日は中国の広告市場について紹介します。

 2018年の中国広告市場は上半期は前年比9.3%のプラスとなったものの、下半期はぱっとせず、通年で2.9%(▲4.3ポイント)の着地となりました。思ったほど伸びていないです。てっきり調子のいい業界と思ってました。下期が足を引っ張ったということですが、昨年下期から景気がよくなくなり、広告支出を抑えるようになったということのように思われます。うーん、これを見ると景気が良くないといろいろ聞かされますが、やっぱりよくないのかなあ。まあ、そもそも母数が大きいので、ある程度成熟してきて伸び率が鈍るのはわかるのですが。

広告市場

 

 伝統媒体の広告費だけを抜き出すとは前年比▲1.5%と落ち込みを見せています。2014年から一気に潮目が変わった感じですね。

伝統媒体

 

 メディア別にみていきましょう。

 

伝統メディア

 伝統メディアの内訳を見ますと、新聞が2年連続して大きく落ち込んでいます。雑誌は2017年が▲18.9%、2018年が▲8.9%で、中国でも紙媒体はしんどい状況。屋外広告は2017年は▲1%だったのが、2018年には▲14.2%とこちらもかなりの落ち込み。テレビは2017年は+1.7%とわずかな伸びを見せていたものの、2018年は▲0.3%となっています。ラジオが伝統メディアで最も伸びていますが、それでも207年が+6.9%、2018年が5.9%で、伸び率が落ちてきています。まあ、伝統メディアは厳しい状況にあるのは間違いないでしょう。

伝統メディア2

 

テレビ

 テレビの中では中央電視及び省級衛視の広告費がかなり伸びています。このあたりのプレゼンスはまだまだ力強いものがあります。これは国営企業系が支えているのかな?

テレビ

 

 

生活圏メディア

 生活圈メディア(エレベーター内ポスター、動画及び映画館映像)について見ますと、エレベーター広告は結構伸ばしています。確かにエレベーターに乗っていると手持無沙汰なので広告をついつい見てしまいますよね。映画館も伸び率こそ落としていますが、それでも2018年は前年比+18.8%、なかなかのものです。映画を見る人も増えてきていますし、映画館でスクリーンに映し出されるとまず見ますので、結構広告価値が高いと認められているのでしょうか。映画館はそんなに頻繁にいくところではないので、あまりはっきりと覚えていないのですが。

生活圏

 

広告支払業界トップ5

 さて、2018年のメディア全体の広告支払トップ5の業界は、通信、飲料、薬品、食品、商業及びサービス業、となっています。これら5業界のうち、飲料業界の広告支出は前年比+3.8%、食品業界が前年比+1.1%、それ以外はマイナスとなっています。薬品の落ち込みが目立ちますね。

広告支払トップ5

 

 通信業界とはインターネットサービス、携帯電話及び通信キャリアの3つを指します。

 ラジオ媒体、伝統屋外メディア及び生活圈メディアを主な広告チャネルとしており、伝統屋外広告では前年比+6.1%、エレベーターメディアでは広告料がトップとなっています。

  飲料業界の広告はテレビとエレベーターテレビに集中しています。

 食品業界はテレビ媒体で主に菓子類、ラジオ媒体で保健食品と菓子類の広告が多く出ています。

 

広告支出企業ランキング

 業界関係なしにどの会社がたくさん広告費を支払っているか見てきましょう。トップはコカ・コーラ、広州医薬と宝洁(P&G)が続きます。トップ10のうち、5社が医薬保健企業です。

広告支出企業ランキング

 

広告支出ブランドランキング

 次に、会社ではなくてブランドで見ていきましょう。トップは日本人にはなじみがないと思いますが、鴻茅、前年の半分に減っていますが、それでもトップです。前の年にどんだけ使ったことやら。その次に同溢堂(+73.5%)と葛洪(+68.6%)が続きます。トップ⑩のうち5つが医薬保健ブランドです。日本人が見て気づくブランドだと6位の伊利、9位のケンタッキー、10位の蒙牛、11位のエスティローダー、12位旺旺、13位ワイス(Wyeth)、14位スプライト、15位コカ・コーラ、16位王老吉、17位天猫、といったところでしょうか。

広告支出ブランド

 

 

 媒体別に見ていきましょう。

 

ラジオ

 まずはラジオ。小罐茶がなんと10倍近く増やしています。その名の通り、お茶が商品の会社です。

ぐあんぼ

 

新聞

 新聞はトップ10のうち、中国電信のみが増やしています。新聞広告はもうこれダメだな。

新聞

 

エレベーターテレビ

 新銘柄として今話題のラッキンコーヒー(瑞幸)!もうひとつ赤で囲われている瓜子は中古車販売。今の中国で中古車ってどうなのかなあ。だいぶん前に一度研究したときは、そもそもお古を欲しがらない人が多いうえに、中古車の評価をちゃんとできる人材がいないというものだったのですが、今は大分改善したのかな。

エレベーターテレビ

 

 

エレベーターポスター

 同じエレベーターでも映像ではなくてポスターを見てみましょう。トップは幸福というブランド。正直知らん。飛鵬というのもものすごく伸ばしていますが、これも知らん。見たらわかるのかなあ。そしてこちらもラッキンコーヒーが新たにランク入り、おととしは存在していなかったからねえ。

エレベーターポスター

 

 

映画館映像

 映画館映像について見ていきます。この間久しぶりに映画を見に行ったのだが、うーん、正直どんな広告が流れていたのか覚えてない。映画の宣伝と犯罪防止の映像ばかりだったような。。。

映画館映像

 

 以上、中国広告市場について紹介しました。上にも書きましたが、新聞広告はもうあかんな。それと、これだけ動画が発達してきている中でテレビ、特に中央電視が増やしていますが、これと広告支出企業ランキングを見比べると、薬品会社がけっこうテレビ広告を出しているのかなあと思いました。

春節そうそうトイレが!!!

 中国は今春節、ビジネスチックなネタも枯渇しており、今日はタダの生活ネタを書きます。

 

 実は春節早々実は春節そうそうトイレが詰まってしまいました。よりによってこんなときに。しかもこないだ詰まってからまだ1か月もたっていない。こないだは便器に空気を一回打ち込んでつまりを解消させただけで、行ってみればその場しのぎの処理だったといえます。今回もおんなじ調子でその場しのぎの処理をするとまた一か月もしないうちに同じことが起こるだろうと思い、サービスマッチングアプリでトイレ詰まりの業者を予約しました。料金は2段階あり、ひとつは普通に詰まりを処理するもので258元、もうひとつが便器をいったんどけて、管を徹底的に通すというもので、これが358元。前者の処理だと結局その場しのぎの処理に過ぎないと思いましたし、わずか100元の差で便器を外して管を直接処理するほうが絶対にいいですよね!ということで、358元を選択。2月6日に業者はやってきました。日本の間隔でいうと正月の2日にやってきたような感じです。この時期にやってきてくれるというのは本当にありがたい。ひょっとすると春節明けまで業者は誰一人としてやってこないのではないかと思っていたので。

 

 さて、詰まり解消処理を開始。便器から管を通して処理をして、とりあえず今日の業務は終了と告げられてしまった。こっちが予約したのは便器を外して管を直接処理するもの、話が違う。それを伝えると、便器を外した処理をするとカネもかかるし、しばらく(24時間)使えなくなってしまうので、あなたにとってもよくないと言ってきやがる。カネもかかるといわれても、そもそも前払いで358元をすでに支払っているし、しばらく使えないのは確かに嫌なのだが、こういう時に徹底的に処理しとかないと、あとからまた同じもんだが起こるのが嫌なので、「どうしても便器を外したくないんだったらもう帰っていいけど、お金はどうするの?こっちはもう払ってるし」というと、「サービスに不満があったと伝わると処分されてしまうかもしれない」とぶつぶつ言いながらしぶしぶ作業を再開。しぶしぶ再開すんなよ!そもそも最初からこっちはそのつもりで依頼してるのだから。結局処理してくれたので良かったのですが。その後24時間使ってはいけないという言いつけはまじめに守りました。

 

 このやり取りで思ったのが、一般家庭でもその場しのぎの処理で満足してしまっている人が多いのではないかと。業者もそれに甘えてその場しのぎの処理しかせず、またしばらくして詰まってはまた応急処置をするという繰り返し。徹底的にやってしまえばさすがにすぐ詰まることはないだろうに。なんか、問題を先送りしようとするんですよね。徹底的にやったほうが後からの心配もないのがわからないのかなあ。それとも徹底的にやろうが、その場しのぎでやろうが、いずれにしてもすぐに詰まってしまうものなのか?この話を知人にしたところ、同じようにつまり処理の業者を呼んだところ、引っ越してきたのは2年前なので、それ以上前の以前の住人にものと思われる靴下が管から出てきたとのこと。そりゃ詰まるわ。今回も含めてトイレには結構泣かされてますわ。

 

 以上、トイレが詰まったことにまつわるつまらん話でした。

2019春節快楽!

 中国では元旦ではなく旧暦で正月のお祝いをしますが、この時期を春節といいます。日本でもこの時期は中国人観光客が大勢やってくるので、多くの方におなじみではないかと思います。

 

 毎年この春節の時期は中国にいてもぼーっとするしかないので、毎年のように日本に行っては仕事をしていたのですが、今年はスケジュールの都合もあり上海で過ごすことにしました。中国で春節を迎えるのは2011年以来実に8年ぶりになります。2011年の春節は中国のどこで何をしていたかを手繰っていくとチベットに行っていたようです。多分もう一生行くことはないかなあ。春節は旅行に出ることが多かったので、上海で過ごした春節となるともういつかはっきりしません。覚えているのは浦東に住んでいた時のことですが、バイクに乗って家に帰っているときに道の両サイドから激しく爆竹が鳴ったことです。爆弾をよけて走り抜ける仮面ライダーのような気分になったことを覚えています。春節本番は2月5日からになりますが、近年上海市街では爆竹が禁止されており、ほとんど見られなくなったという人がいます。おそらくそうなのだろうと思うのですが、今年ようやく自分で確認することができます。時代の流れなのでしょうが、それにしても風情がなくなりましたなあ。

 

 「人生はチャレンジだ、 チャンスは掴め」by ジャンボ鶴田

 

 元旦に引き続きになりますが、今年も引き続きどうぞよろしくお願いいたします!