2008-04-09
中韓貿易急増中
中韓の貿易額が大きく増加している。最近7年間での中韓の貿易額は年間平均で25.2%も増加しており、韓国自身の対外貿易年間平均増加率13.6%を大幅に上回っている。この時期の中国とその他主要地域の対外貿易年間平均増加率は次の通りである。日本の数値が他地域と比べてかなり低いのが意外だ。
平均 | 米国 | EU | 日本 |
24.7% | 21.9% | 25.3% | 13.6% |
2007年の中韓の貿易額が1600億米ドルに達しているが日本、米国の対中貿易が1600億米ドルに達するまでの時間を見てみよう。いずれも対外貿易額50億米ドルを起点として見てみる。 日中
1978年 | 2004年 | 2007年 |
50億米ドル | 1600億米ドル | 2366億米ドル |
米中
1980年 | 2004年 | 2007年 |
50億米ドル | 1600億米ドル強 | 3021億米ドル |
中韓
1992年 | 2007年 |
50億米ドル | 1600億米ドル |
いかに中韓の貿易額が増加スピードが激しいものがよくわかるだろう(ここ3年の米中の伸びも凄いが)。そして、中韓の貿易額は既に日韓(826億米ドル)と米韓(830億米ドル)の合計額にほぼ達している。米国はともかくとして、アジアはやはり日中韓のつながりが牽引していくのは間違いないだろう。日中韓FTAもずっと議論されているがなかなかまとまらない。中国が既にFTAを締結しているのは12あり、29の国家と地域にまたがっており、これらとの対外貿易総額は全体の4分の1にもなる。中韓間のFTA締結については効果がそれほど大きくないという見方が中国・韓国双方から出ている模様であるが、今後も中韓間の貿易額が増加していくうちに、ひょっとして中韓FTAが日本をすっ飛ばして締結されてしまったりすることはないだろうか?
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