2009-07-31

これからの移転価格

国家税務総局から《国家税務総局:クロスボーダー関連取引監視及び調査の強化に関する通知》という通達が公布された。多国籍企業の移転価格対策ともいえるものだ。

統計によると、2005年以前において全国の55%の外資企業の年次報告が赤字となっている。また、蘇州市統計局のデータによると、2008年の蘇州市外資企業の年間欠損額は93億元と、規模以上工業の76.2%を占めている。

*規模以上工業とは、全ての国有企業及び年間の製品販売収入が500万元以上の非国有工業企業のこと。

また、国家統計局の2007年に調査によると、欠損のある外資企業の約3分の2が「減収増支」(収入を減少させて支払を増加させる)、商品価格の移転、コスト虚偽申告等を通じて損失を計上しており、これによる中国国家の損失税額は300億元に達すると見ている。

本当なら赤字が続くと撤退と言うことが視野に入るはずなのだが、中国のFDI(外国直接投資)は年々増加している。明らかに矛盾している行為だ。もちろんグループ全体で儲かればいいので、中国で儲かっていなくてもいいという考えもあるだろうが、中国当局は「いくらなんでも中国の赤字が多すぎでしょう!」と見ているようだ。まあ、移転価格とはどちらかの国が必ず文句を言うものなのだろうが。

移転価格については冒頭に紹介した通達をはじめ、過去にも色々と公布されている。税務局側に対応人員も増加していってるという話でもあるので、今後ますます気をつけていく必要があるだろう。

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