2009-08-31

ディーゼル油/「山寨柴油」

  中国に「山寨」という言葉がある。元もとの意味は山中の砦と言う意味で、昔の盗賊や放棄した人民が山林の中に構えた根拠地のことを意味している。管理を逃れて山中に隠れるという意味だったのが、意味合いがだんだんと変わり、今ではコピー品の意味を持つようになってきた。皆さんもご存知の通り中国にはまだまだコピー品が多い。衣料品やブランド看板といったものが代表的であり、携帯電話もブランド名こそ違うものの、概観は完全にコピーされているものがある。この話題を取り上げるきっかけになったのは新聞で「山寨柴油」という単語を見たからだ。柴油とはディーゼル油のことなのだが、なんとディーゼル油の「山寨」が出回っているというのだ。通常のディーゼル油と比較したものが次の表だ。 
 
0号国際ディーゼル油
山寨柴油
硫黄分
0.05%以下
0.22%
酸性値
7以下
35.2
残留炭素分
0.3以下
0.17
引火点
55以上
59
凝固点
0以下
-2
   「山寨柴油」は見た目は非常にきれいなナツメ色らしいのだが、硫黄分と酸性値が大きく基準から外れている。硫黄分が高すぎるとディーゼルオイルの不完全燃焼をもたらし、普通以上に黒い煙を吐き出すようになる。道理でもの凄い黒煙を撒き散らす車が要るわけだ。また、酸性値が高いディーゼル油を長期間使用すると、エンジンにかなりの腐食作用をもたらすとのことだ。
  「山寨柴油」が他のコピー品やニセモノと違うのは、大多数のユーザーが正規品と思って購入使用しているという点だ。中国も環境保護に力を入れているとは言うものの、このような「山寨柴油」は製造者にとっても販売者にとっても非常に収益性が高い(通常のディーゼル油よりも収益性が高い)こともあり、なかなかなくなりにくいようだ。ユーザーの意識改革だけでは解決できないと思われるので、製造者と販売者の環境に対する意識をいかに高めていくかももちろん大事だが、結局どれだけ取締りを厳しくするかに左右されるだろう。
関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です