2009-09-02

外貨管理局が外貨の国外留保を検討中

  輸出による回収外貨を国外に留保することについて外貨管理局が検討中だ。もしこれが実現すれば外貨流入の抑制がもたらされる。マクロ的な話はここでは触れないことにして、実務的にはどんな問題が起こるかを考えてみよう。

 まず、輸出税額還付にあたり外貨が回収できていることを確認する必要があるが、国外に留保するとなれば、これをどのように管理するのかと言う問題が出てくる。仮にこの問題が解決できれば外貨をずっと国外に留保することが可能になってしまう。

  次に、中国国内からなかなか払い出せないお金を国外で決済してしまうことができてしまうということも考えられる。個人的にはこちらのほうに注目している。

 なかなか払い出せないお金の決済として考えられるのが、移転価格に該当するとみなされて海外送金に必要な税務証明を発行してもらえず、結果として海外送金できない非貿易送金がある。ただし、これは税務面の問題さえクリアできれば送金できる話だ。

  もうひとつが親子ローンだ。ちゃんと外債登記さえしていれば元本及び利息の支払のために海外送金を行うことができるのだが、中には外債登記をちゃんと行っていないケースもある。そのため返済手続きを行うことができず、親会社からすると貸しっぱなしの状態になっており、借りた側からすると十分に返済資金があっても返済できない、いわゆるベタ貸しの状態になっているケースがある。もし外貨を海外に留保することができれば、このような資金貸借を海外で処理することができてしまう。ただ、中国も外貨の管理には目を光らせるだろうから、このような処理、要するに自分のあずかり知らぬところで処理されてしまうということに対して制限をかけてくることは十分に考えられるし、きっとそうなるだろう。

  輸出回収外貨の国外留保に関する通達はそう遠くないうちに公布されるらしい。果たしてどんな内容になるだろうか。

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