2009-11-08

最近の上海オフィス賃料状況

  世界的会計事務所であるアーンスト&ヤングが浦西エリアの越洋広場を退去して上海環球金融中心(SWFC)の43~50階まで入居することになった。同ビルの最大のテナントになる。ここで新聞等で紹介されている賃料水準等についてみてみよう。

SWFCが対外的に出している賃料は15元/㎡/日だそうだが、同ビルの所在する陸家嘴エリアのオフィスの一般的な賃料水準は6~7元/㎡/日程度だそうだ。空室率が上昇している状況において、多くのAクラスオフィスはフリーレント期間を長く設けたりすることで、表面的な賃料は大して値引きしないものの、実質的な賃料が結構なディスカウントとなっているケースがある。

新聞報道によると7月時点でのSWFCの入居率は1月の4割から今では5~6割の間にまで上昇したものの、賃料は8-10元/㎡/日レベルにあるという。2007年末時点では20元/㎡/日に達したこともあったが、その当時と比べるとかなりの下落だ。

ジョーンズラングラサールが最近発表した第三四半期の上海CBD地域のA級オフィスの平均賃料は6.1元/㎡/日にまで下がってきており、その中でも陸家嘴エリアのA級オフィスの平均賃料は5.9元/㎡/日まで下がってきている。浦西CBDのA級オフィスも4.4%下落し、6.3元/㎡/日まで下がってきている。


上海A級オフィスの供給増、吸収量および空室率(1997年~2009年第三四半期)
(出典:第一財形日報)


上海第三四半期A級オフィス市場データ
(出典:第一財形日報)

賃料下落の原因は景気が落ち込んだことも一因であるが、もう一つの要因としてはオフィスの供給量が増えすぎたことだ。CBリチャードエリスによると去年のオフィス供給量は111万平方メートルに達し、これはその前三年間の2.4倍にもなる。そして今年のオフィスの供給量は87万㎡に達しており、需給関係から見てマーケットの回復ななかなか難しい状況にある。

さて、今後はどうなるのだろうか。高力国際が明らかにしたデータによると、2009年通年の賃料の下げ幅は15%程度に達し、2011年に底を迎えてから回復すると予測している。陸家嘴エリアでは上海センターも建設中で2014年の竣工が予定されている。これよりも前にマーケットが回復するということだ。現在建設中のビルもあるが、このマーケットの状況だ。オープン時期によって賃料が大きく左右されそうだ。

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