2009-11-19

合弁相手のお人柄

  最近とある案件がクロージングした。正確には細かな手続きがまだ残っているので本当に終わったというわけではないのだが、肝心な部分が全て終わったという意味でのクロージングだ。

  場所は中国内陸部。案件内容はここに所在する地場企業に対する日本企業による出資だ。余り細かなことはいえないが、色んな通達を適用し、またできるだけ顧客の要望にこたえるようにちょっとしたスキームを考えた。われながらしびれるようなグッドアイデアだと思う。しかしながら何せ場所は内陸部、こちらが正しいと思っていることでもお役所から「知らない」の一言で済まされかねない。対抗するためには根拠を示すしかない。根拠を示せばお役人といえども抗弁できなくなるはずだ。この案件のスキームは3ステップに分かれるが、詰まってしまったのは第2ステップの部分だ。最終的に理解が得られ第3ステップまで進み、批准を受けることができた。顧客にとっても数年越しの話でもあり、当時の社長(前社長)までわざわざお越しになられセレモニーに参加された。前社長も現社長を含めた幹部の方々も本当に嬉しそうだった。その嬉しそうな表情を見て私もとても嬉しくなった。

 ただし、これはあくまで合弁会社ができたというだけの話であり、大事なのはこれからだ。昨日中国における合併買収案件の60%が期待通りの成果を上げていないという記事を書いたばかりだ。この記事の中では双方の企業の「文化」をどう融合させるかが大事だと書いてあり、これに関して全く持って異論はない。しかしながらもうひとつ付け加えたい。今回の案件で日本企業の前社長が宴席の場で最後にスピーチされたのだが、「世界中いろんな国と合弁会社を設立してきた。どんな合弁会社が成功するか、それはひとえに合弁パートナーのお人柄による。だから今回できた合弁会社も間違いなくうまくいく!」と力説された。お人柄がよくなければ文化の融合なんてできない。数字や資料の中で見えないもので、話し合いの中で感じ取るべき部分をここに見たように思った。

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