2010-01-25

中国のM&A保険

  保険会社のAIUと保険ブローカーのマーシュが昨年より中国「M&A賠償保証保険」という保険商品の取り扱いを開始しているという。海外のM&Aの能力や経験が不足している企業に対して取引コストを固めること、そして成約の機会を高めることを目的とした商品である。

  マーシュの魏鋼則高級副総裁によると、「M&A賠償保証保険を通じて、買い手はリスクヘッジがなされることから安心してM&A資金を投入することができ、売り手は売り抜けた後に発生しうる責任を免除されるというように、売買双方にとってメリットのある商品といえる。

  中国が関係するM&Aは増加中ながら、多くの中国国内企業はM&Aの能力や経験が備わっていないのが現状だ。M&A賠償保証保険は売り方が会社情報を隠匿して値段を引き上げたり、売り方がM&A協議を締結した後にも隠匿、詐欺または違約を行ったり、第三者がM&Aターゲット会社に対して提出する賠償によりもたらされる買い手の損失等のリスクを防ぐことができるものである。

 個人的には保険と言う手法でのリスクヘッジは私の好むところだ。また、この種の保険を通じてM&Aのリスク度合いを図ることもできる。なぜならば、その保険費用の高い安いによりその取引がどれだけ危険性が高いのかがわかるからだ。危険性が高ければその取引をやめるか保険をかけるかすればいい。この保険の費用がどれだけのものかわからないが、通常M&Aを行おうとすれば法務面や税務面等のデューデリジェンス、場合によってはビジネスデューデリジェンスまで行うが、これらの費用は決して安くない。そのため、この保険の費用も結構な金額になるかと思うが、結局保険というのはあくまで何かが起こったときに備えるものである。それを惜しむのであれば自己判断の精度を高める必要がある。中国企業のディスクロージャーに不安を持つ人も多いかと思うが、そういう人たちにとってうってつけの保険といえるだろう。

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