2010-02-09

中国の二つの銀行の格付けが格下げ

  中信銀行招商銀行に対するフィッチ・レーティングスという格付け機関による格付けが「C/D」から「D」へと格下げされた。2月2日のことだ。「C/D」とは「C」と「D」の中間であるが、「C」と「D」の定義は次のとおりである。

C:
財務力は概ね良好だが、若干の問題点を抱える銀行。収益性、バランスシートの健全性、フランチャイズ、経営、事業環境又は将来性について、やや懸念が残る場合がある。

D:
当該銀行は外生的又は内生的な問題を有しており、収益性、バランスシートの健全性、フランチャイズ、経営、事業環境又は将来性に懸念が残る。新興市場諸国の銀行は、必然的に、外因性の潜在的問題により多く直面する。

  要するにこの二行は「外生的又は内生的な問題を有しており、収益性、バランスシートの健全性、フランチャイズ、経営、事業環境又は将来性に懸念が残る。」ということだ。

  最近銀行の貸出に関する報道をしばしば目にする。もちろんここでいう貸出とは不動産関連融資を中心としたものであることは言うまでもない。世界金融危機への措置として貸出拡大を行ったはいいものの、従来からの不動産価格高騰をさらに推し進めるような形となってしまっている。これに対して、この格付け機関はその財務内容に対する懸念を示したわけだ。

  貸出の増加は政策を背景とした要素があることから、銀行の審査自体がどれほど厳密に行われているのだろうかと思ったりする。バブル期の日本もそうだったのだろうが、少々のことには目をつぶって貸出を増やすようなことをしていないかが気になる。 中国の銀行は2009年の新規融資が1兆4000億ドル(約126兆6000億円)と、前年のほぼ2倍に達している。

 ここまできてしまうと不動産市場が崩れてしまうと貸出の不良債権化につながりかねないので、これもまたリスクである。数年前から不動産市場の異常なスピードでの上昇が一向に止まらず今もなお続いている。今後も格付け機関による中国の銀行に対する格付けは気になるところだ。

 なお、ムーディーズ・インベスターズ・サービススタンダード&プアーズ(S&P)は中国の銀行の格下げをしていない。

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です