2010-03-30

上海の最低賃金が4月より1120元に引き上げ

  4月より上海の最低賃金が1120元に引き上げられる。従来の960元対比16.7%の上昇だ。2009年に引き上げが行われなかったこともあり、そこそこの上げ幅になったといえる。1月末の時点で4月から約15%引き上げると発表していたが、このたび正式な金額が確定したことになる。なお、最低賃金の中には労働者個人が納付する社会保険費と住宅積立金、残業代、準夜勤、夜勤、高温、低温、有毒有害等の特種業務環境といった条件の手当て等は含まれない。

  既におおよその引き上げ幅が発表されていたので、多くの企業にとっては既に織り込み済みであっただろうが、最低賃金をベースとして工場労働者を雇用している企業も多く、そのような企業にとってはコスト上昇に直結することもあり影響は少なくないだろう。しかしながら、盛んに騒がれている人手不足の状況を考えると、最低賃金が上がろうが上がるまいが、給与水準を引き上げざるを得なかった企業も多いはずだ。従来外地へ出稼ぎに出ていた労働者が地元で仕事をするような傾向が今後ますます見られるようになることは十分に考えられ、このような労働者を引き止めるインセンティブは給与水準であることが一番であることは否めないだろう。中国はよく経済のモデルチェンジ、構造変化ということを言っているが、特に沿岸部においてはこのような人手不足状況でもあるので、今後はこの流れの中で今までと同じような低賃金でやっていけるのか、やっていけないのであればどのように変化していくべきか、内陸部へ移るのか、生産品目の高付加価値化を図るのか、といったことを考える必要が出てきる。特に生産品目の高付加価値化を図るという結論に至ったのであれば、それができるようには会社として何をしていくべきか、労働者の採用方法等を根本から変えていく必要が出るかもしれないし、技術レベルの引き上げが伴うので、労働者に対する教育も重要になってくる。これがうまくできるかどうかが分かれ道になっていくだろう。

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