2010-05-19

対中投資第4次ブーム

 キャノングローバル戦略研究所瀬口清之氏が最近の日本からの対中投資に関する報告書を作成し、それによると最近の日本からの対中投資は第4時ブームを迎えているという。現象面としては今年に入ってから金融機関、製造業、サービス業の出張者が急激に増加していること、もうひとつは実際の投資件数・金額が増え始めていることがみられる。2005年のピークを境に落ち込んでいたのが、今年に入ってから明らかに件数・金額とも増加してきているという。

 日本の対中投資ブームの第一次は1980年代中ごろ、第二次ブームが1992年から1994年、第三次ブームが2001年から2005年であった。これらのブームは全て豊富な安い労働力を活用するという点で製造業が中心であった。今回の第4次ブームともいえる動きの中では、サービス業の比率が圧倒的に多いこと、対中投資の主要目的が加工貿易の生産拠点として出なく、中国国内市場への販売を目的としていること、そして日本企業が市場拡大のために関心を持っているのが内陸部であることだ。確かに私の感覚としてもこれに近いものがあり、生産拠点としての進出を考えている企業もあるが、最近はやはり販売会社、それもゆくゆくは中国市場をターゲットに進出する会社が多い。

 現在既に中国市場に販売している会社も多くあり、その明暗も分かれているが、うまくいかない理由としては中国市場に対する甘い見方、例えば、日本で売れているものが売れないはずはない、日本のやり方で間違いはない、というように中国国内の市場のニーズ、中国市場では何が求められているのか、ということを事前に把握することがかけているように思う。また、日本で有名だからといって中国での知名度が大きいとは限らない(一部グローバル展開している企業は別)ので、知ってもらう努力をしないといけないのだが、それに対する例えば広告費といったようなものに対する投入が少ないということがしばしば見られる。知ってもらう努力に対する支出というのは、こうすれば必ずこうなるということが確実とはいえない部分であるが故に、その支出が中途半端になりがちだ。

 もちろん、会社の特性、商品の特性によって何が一番よいのかは変わってくると思うが、大体が以上のパターンに収まっていると思う。逆に言えばこれを打開することで大きく状況を変えることができるといえるだろう。

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