2010-07-27

タックスプランニング

 最近立て続けに移転価格に関するお話を聞く機会があった。個人的には移転価格とはその理論はそれほど難しいものではなく、いかに移転価格とみなされないようにするかのプランニングが難しいものであるという印象を持っている。つまり、私の中ではキーワードは「移転価格」ではなく「タックスプランニング」なのだ。そして「移転価格」は「タックスプランニング」に含まれるものといえる。

 

 企業が利益を上げていくためには売り上げを上げるか、コストを削減するか、この二つに尽きるし、またこの二つこそがなかなか大変なものである。売り上げを増やすといっても相応の努力が必要になってくる。コストを削減するにしても相応の努力が必要になってくる。これに対して、タックスプランニングがうまくできれば売り上げを増やすことなく、またコストを削減することなく利益を上げることができる。日系企業はコスト意識が強いところが多く、コスト削減という掛け声の下でかなりギリギリの運営を行っているところも少なくない。もちろんチリも積もれば山となるというように、細かいコストも積み上げていけばそれなりの金額になる。しかし、タックスプランニングという観点で見ると、知恵を絞ることでコスト削減を行うことなく納税を回避(脱税に当たらない節税)することができ、ちまちまとしたコスト削減よりもよっぽど大きな効果があげられる。タックスプランニングというと難しいが、このレベルまで行かなくとも、例えば日中間で言えば二重課税を回避するために外国税額控除の手続きをちゃんと行ったり、少なくなったとはいえ中国ならではの優遇政策を享受するための動きを行う(ex:ハイテク企業認定)というのがあるが、どうもこのあたりをわからずひたすら経費経費という人がいる。木を見て森を見ずというのはまさにこのことだろう。日本側で外国製額控除を行うためにはエビデンスが必要であり、これを中国現地法人に対して資料を要求しそうなものだが、一度として要求されたことのない会社もある。これはタックスプランニング以前の問題と言えるだろう。どうも日本の企業は税金を払うことが好きな傾向が多いようだが、もっともっと「タックス」というものに対する意識を上げて、このあたりを見直してみてもいいはずだ。

 

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