2010-09-14

小売業界の007

 賃借料0、リベート率0、7日後決済。北京純本百家商場のサプライヤーに対する条件だ。今まで中国の小売業はサプライヤーにとって条件が非常に厳しいイメージがあったが、こんな条件なら大歓迎だろう。売り場は商品毎に1-35元の取引費用を徴収し、低価格多販売を行う。しかしそもそもなんで中国の小売業ってこんなんなのだろうかについて見て行こう。

 アメリカの靴のブランドでNINE WESTというのがある。よく見るブランドだ。これがアメリカでは一足20ドル程度で売られているという。しかし中国では800元程度であり、だからといって粗利率が高いわけでもないらしい。売り場の高率のリベートのほかにも、売り場に入るための支払わざるを得ないグレーな部分のコストや在庫コストもある。百貨店で普遍的に見られるのはリベート率が25-45%、掛期間が45日~9ヶ月、販促コストは全額サプライヤー負担、といったものがあり、これば小売価格を押し上げている原因になっている。また、サプライチェーンの流れの中で、具体的には工場⇒総代理⇒地域代理⇒販売代理店⇒売り場、こういった流れの中で、価格がどんどん上がっていってしまってる。衣類を例に取ると、百貨店の小売価格は6倍以上の膨れ上がり、高級百貨店では10倍以上にも膨れ上がる。

リベート率の高さに不満を言う業者がいる。受け入れざるを得ないのだが、これがために10-15%の新利率が食われてしまうとぼやく。
 

回収期間の長さに不満を言う業者がいる。北京のSOGO百貨ではなんと9ヶ月のも期間を強いられ、耐え切れずに撤退するサプライヤーも少なくない。

純本百家商場は中間フローを排除して、生産業者と直接取引することで、賃借料0、リベート率0とし、しかし一方で、小売価格を市場価格の35%掛け(65%引き)にすることを要求する。このような価格設定を行っているのは全体の80%に上る。知名度のあるブランドについてはこの対象外だ。となると、純本百家にある商品は知名度の劣る商品が多く集まっていることになる。この問いかけに対しては有名デザイナー等を集めてサプライヤーに生産指導を行ったり、売り場を見て回ることで受けの悪い商品を除外していく動きを取っているという答えが返ってきている。

 いずれにせよ、従来のスーパーや百貨店のような、なにかと高コストであることとは全く正反対のビジネスモデルだ。あえて従来型の小売モデルに対抗するこのモデルの先行きに注目だ。

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