2010-10-08

アディダス、ナイキの出店戦略

 三四線市場に打って出ることこそ市場シェア拡大のために取らなければならない選択だという考えの下、アディダスはローエンド市場に打って出始めた。ライバル企業であるナイキもまた低価格品を扱い始めるとともに三四線市場を攻め始めている。

 

 いずれのブランドも、慣れない市場で価格決定、チャネル建設、経営管理モデル等についてどのように進めていくのかが注目されている。

 

 中国の大都市のスポーツ衣料市場は飽和状態にあり、多くの小売商も三四線市場を模索している。アディダスでは中国の全ての県級以上の都市・地区について、可処分所得、社会消費品小売総額及び購買力等の指標にしたがって、1から7類の都市に区分けするということを行った。これをアディダスの末端販売データと結合させると、2007年から2009年において、1~3類都市において、スポーツ製品の末端販売額が横ばいから微減の趨勢が現れ、4~7類都市においてはその反対に市場シェア拡大のトレンドが現れたという。そしてアディダスが出した結論というのは、「1~3類都市に出店することは現有の店舗販売に影響するのみならず、出店の質も保証できない。よって、低ランク都市に出店するというのが2010年の拡大発展の方向だ」というものだ。かつての新規出店において、1~3類都市と4~7類都市の出店比率は64だったが、2010年にはこれは逆になってきており、2010年のアディダスの500程度の新規出店計画において、低ランク都市の出店数量は70%を占めるという。ライバル企業のナイキの出店区域と数量もアディダスと非常に一致しているという。

 

 これらブランドが低ランク都市の特徴をいかにしてつかむか、ニーズをどのようにしてつかむか、従来大都市中心に行ってきたため、このあたりの手腕は足りているのか、低価格品を投入することで既存品にどこまで影響するのか、という見方がされている。小売といえばどうしても購買力のある大都市に展開することを考えてしまうが、競争が余りにも激しく、そして市場が飽和しきった大都市よりも、三四線都市という考え方はわからなくもない。企業としてこの判断をすることはかなりの勇気が必要と思うが、都市と比べて三四線都市の賃料は大幅に低く(都市の賃料負担は売上げの25%とも言われている)、それなりに購買層も育ってきていることから、じっくりと市場を研究した上で攻め込むという選択肢はありだろう。

 

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