2010-12-25

外資による不動産プロジェクトに締め付けが入ります

 今年11月には外貨管理局より外国人は自己居住用の物件を一つだけしか買えない、国内機構は登録都市で自己使用する非住宅建物を一つだけしか買えないという通達が出されていますが、今度は商務部からまた外資の不動産売買を規制する通達が出されております。全文が見つからないのですが、新聞記事によると《外商投資不動産企業の審査批准備案管理の強化に関する通知》というものが11月22日付で公布されており、外資による不動産購入にかなりの制限が加えられているという。買収、出資引受等の方式で新たに設立または増資する不動産プロジェクトの審査批准の監督管理とデータの審査を一段と強化するとしています。また国外資本が国内で不動産企業を設立することに対して、国内で既に立てられているor建築中の物件の購入、売却を通じて鞘取りするようなことをしてはならないと要求しています。

 

 国家統計局の統計によりますと、今年の1-11月の不動産開発企業の資金源泉は63220億元で、これが前年比31.2%増。そのうち中国国内での借入が11245億元で、前年比25%増。そして外資利用が656億元で前年比59%増となっています。母数が小さいとはいえ、伸び率はかなりの水準に達しています。

 

 今回の通達で外資は物件を購入してそれを転売するというビジネスに制限が加えられますので、今後は自ら土地から仕込んでのプロジェクトという形態で進めていく必要があります。ものすごく当たり前ですが。出資引受け、買収等のスキームは、今後は短気での鞘取りであるか否かの判断が加えられることから、審査は難しくなっていくものと思われます。

 

 また、外商が不動産開発経営業務の投資性公司を設立することについては批准しないということも明確にされているようです。還流投資(国内投資者が自ら持つ貨幣資本または出資持分を国外に移転し、それを利用して直接投資として国内に投入する行為)方式で国内不動産企業設立、及び買収、出資引受け等の方式で新設・増資する不動産プロジェクトの行為は、「一段と審査監督を強化」、「厳格にコントロール」すると明確にしています。中国系のシンクタンクによりますと、住宅の場合は利回りが低い(上海では2-3%程度)ということもあり、影響は大きくなく、また国外から不動産投資として入ってくる資金はオフィスビルや商業ビルを対象としているものが多いので、後者に対する管理が強まっていくと見ています。

 

 日系はあまり転売という短期の利鞘狙いの商売をしていないイメージがあります。どちらかというと香港・台湾系や欧米系がそんな商売をしているイメージがあります。ということは、日系にとっては荒れ狂う市場の中で高く釣りあがった土地を仕込むのではなく、落ち着いた普通の状態になった市場から土地を仕込むことができるということで、ありがたい話なのかなあと思います。だからといってバカみたいに値崩れしてしまうというのも問題でしょうが。

 

 外貨管理局の通達も公布された当初はそれなりにインパクトを感じましたが、今となってはそんなこともあったなあという感じです。今回の通達はどこまで効き目があるでしょうかねえ。

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