2011-01-07

珠江デルタの香港系企業の動向

 数年前から珠江デルタの香港系企業が内陸部に移転し始めている 湖北、江西、湖南、広西にある香港系企業数は2007年には各省約2000社程度であったのが、2010年には各省とも約6000家にまで増加している。

 

 香港中華総商会によると、この動きの要因となっているのは一つが珠江デルタ地区の生産コストの上昇、もう一つが金融危機に伴う輸出環境の悪化である。来料加工の環境が悪化してきたというのももう一つの要因として挙げられるだろう。これらの要因により香港系企業も代わらざるを得なくなったのだ。しかしながら、これらの移転において丸ごと移転している企業は極めて少ないという。徐々に移転するという形態をとっているところが多いのだ。まずは生産フローの一部を移転させる、または別エリアで分工場を開設し、コアとなる生産基地は引き続き珠江デルタに残すというものだ。

 

 2007年以来広東周辺の江西、湖北、湖南、広西,及び福建等の省で、新たに増加した香港系企業数は2万社を超えているが、産業移転送出地として広東において香港系企業が激減しているわけではない。こういうことから、香港系企業の移転というのは増加した生産量の引受け地として内陸部に拠点を設けるという方式をとっているようである。内陸部の投資環境に関してはよく聞かれるところであるが、まずは重慶、成都といった内陸の大都市に関するものが多い。そしてその次に上に挙げたような地名が出てくる。香港系のみならず台湾系も同じなのだろうが、彼らは結構積極的に内陸部に入っている。日系企業はまだまだこのような動きにはなっておらず、今のところは投資環境、人材状況、物流状況といったあたりを調査している段階だろう。とはいうものの、香港系企業と同じような理由で、ゆくゆくは香港・台湾系企業と同じような動きをたどっていくことになるでしょうね。そういう意味では香港・台湾系企業の動きというのは日系企業の将来を見る上で非常に参考になりますね。

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