2011-01-21

上海の製造業の付加価値率は低い

 上海の製造業の付加価値率は十数年前の29%から現在では21-22%にまで下落してきている。付加価値率が22%というのは100元で22元の付加価値(付加価値には利益、給与、税収、償却を含む)しか生み出さないということである。この数値は深圳や天津よりも低い。他国と比較してみると、アメリカが47%、日本・韓国が36%、マレーシアが26%となっており、中国の低さが目立つ。さらに細かく見ていくと、民営企業の付加価値率は28%、国有企業で27%、外資企業で21%となっている。外資企業の付加価値率が低いのが意外に感じるが、これには理由があり、コア技術部分を本国で行い、中国では付加価値の高くない組立のみを任せるような形態が多いからだと思われる。加工貿易なんかがその典型だろう。

要するに民営・国営を含めた中国企業にはまだ高付加価値を生み出せるようなメーカーが育ってきていないことがよくわかる。技術力が上がってきたといっても最先端まではまだ届いていないのだ。中国で大手のメーカーというとハイアールが真っ先に思い浮かぶが、ハイアールといえどもまだまだのレベルだ。フォーブス世界有力企業ランキングでは少なからずの中国企業がランクインしているが、その業種は主に金融、資源系という国家背景のある業種、そのほかだと建築会社が入っているくらいだ。いわゆるメーカー系となると264位の宝山鋼鉄が顔を出しているに過ぎない。

 

中国もこの現状が面白くないから付加価値率の低くなりがちな加工貿易を押さえ込むような通達をここ数年出し続けてきたのだろう。マネをするのは上手で、それなりの技術も身につけてきているとはいえ、労働集約型ではない高付加価値型となるとさすがに有力企業ランキングにはいるようになるにはまだまだ。多くの外国企業が中国に進出してきているとはいえ、コア技術まで渡し切っていないことがわかる。

 

しかしランキング表をあらためてまじまじと見ると、中国系のメーカーって本当にランキング入りしていないなあ。

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