2011-03-02

小売業者とサプライヤーとの間の契約規範が策定中

 2010年という年は小売業者がサプライヤーから受け取る各種費用が過去にはない水準にまで値上がりし、サプライヤーとしては限界に来つつあることからいとい吐露問題が発生しています。代表的な例としては、カルフールと康師傳を代表とする小売業者とサプライヤーとの間のごたごたが続いていますが、これに歯止めをかけるべく商務部が新たな通達を策定中です。この通達の策定にあたり、ウォルマート、カルフール、Tesco物美超市発等の小売企業、P&G古船面粉、百花蜂蜜等のサプライヤー代表及び専門家たちが集まって討論が行われています。

 

 新たに策定中の通達の中で、リベート、決済期間、販促規範、ロス管理、リスク移転等の問題に対して明確化・規範化しようとしています。この中で最も関心を持たれているのが費用徴収の問題です。いわゆる「乱収費」に関する問題です。費用徴収には多くの種類があり、入場費や検査費といったものがあります。主なものは次のとおりです。

 

入場費

サプライヤーと小売業者の一回目の合作にあたり納付する必要のある固定費用

契約費

サプライヤーと小売業者の翌年度の契約を締結するときに納付する必要のある固定費用

バーコード費

サプライヤーが商品毎(バーコード毎)に小売業者に支払わなければならない費用

陳列費

(単独の商品を固めて陳列)

販促期間内に、サプライヤーが販促の陳列について小売業者に納付する費用

販売リベート

商品の販売額に基づいて、サプライヤーが小売業者に納付しなければならない一定比率の費用

DMポスター費

サプライヤーの販促商品を小売業者のポスターに掲載するにあたり納付しなければならない関連費用

新店賛助費

小売業者が店舗を解説するたびに、サプライヤーが納付しなければならない費用

販促員管理費

サプライヤーが売り場に販促員を派遣するに当たり人数によって小売業者に支払う必要のある費用

 

 このほか、決済条件にも言及しており、従来であれば契約書に「売掛期間45日」とあればサプライヤーとしては45日後には代金回収できると考えるのですが、小売業者はこれを「45日後にサプライヤーに発票(インボイス)を発行して決済の準備をする」と解釈し、結局この45日が90日とかそれ以上になったりします。ものすごい拡大解釈です。これも明確なものにしようとしています。というか、こんな拡大解釈がまかり通るというのがいびつですね。もの凄い言葉遊びの世界だと思います。

 

 2006年に《小売商、サプライヤーの公平取引に関する管理弁法》や《小売商販促行為管理弁法》といったものが公布され、これらの中で「小売業者はその優越的地位を利用して不公平な取引に従事してはならず、もし販促費を受け取るのであれば事前にサプライヤーの同意を得なければならず、販促という名目でサプライヤーの利益等を押しつぶしてはならず、関連規定に違反すれば最高3万元の罰金に処する」と定められていますが、実際は効果がありません。そのため、現在策定途中にある新たな規定が公布されたとして、過去の通達と同じように公布はされたものの実際のところは結局小売業者とサプライヤーのパワーバランス次第、ようするにその効果がはっきりと現れるかどうかを疑う人も少なくありません。まあそりゃあそうでしょうねえ。いちおう通達が2006年に公布されたのが有名無実化されているわけですから。

 

 さて、小売業者とサプライヤーのこの関係はいつまで続くのでしょうか。小売であれば店舗を持っているチャネル、通信であればキャリア、こういったところの力が強すぎるがために消費者がワリを食っている部分もあると思いますので、もうちとなんとかならないものでしょうかと思うのです。

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