2011-03-12

人脈という幻想

 

 今まで何回もいわれたことがある。「我々のこういう商品の売込みを図りたいので、こういう人を紹介してください」。もっと具体的に決めうちで言ってくる人もいる。「○○局の局長を紹介してください」、「○○部、あるいは○○会社の○○クラスの人を紹介してください」。もちろん相手のポストによってはたいしたことがない話かもしれないが、こういう言い方をしてくるとき、往々にしてその相手のポストが異常に高かったりする。知人と話していたのだが、いわば中国人が日本にやってきて大手上場会社の役員や政治家を紹介してくださいといっているようなものだ。

 

 人脈というのは知っているか知っていないかだけの話なので、コンサル会社としてはノウハウとはいえない。また、個人的には人脈というのはないよりはあったほうがいいのだが、これはあくまでビジネスのベースがあった上で附加的にあったほうがいいものであり、ビジネスのベースがない段階での人脈というのは順番が逆だと思っている。どうも「中国ビジネスは人脈が鍵だ」という幻想が先走っているように思う。人脈があったからといって売りたいものが売れるとは限らない。日本で売れているものが中国で売れるとは限らないのだ。いわゆる売りたいものと売れるもののミスマッチである。でもこれを人脈でひっくり返せるというイメージを持つ人がいるのだ。

 

 その商品が中国で受け入れられる商品なのか、競合他社はどのような動きをしているのか、どういった価格帯のものが流通しているのか、どのあたりのスペックのものが流通しているのか、流通チャネルの構造はどうなっているのか、こういったことをあらかじめ把握し、ビジネスを始める、人脈はそれからではないだろうか。基本に立ち返って考えるほうが近道であり、このような動きをしていく中で人脈作りをしていくというのが正しい動きといえるだろう。

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