2011-04-01

老人向け訪問介護サービス

 

 この間老人ホームについて紹介しましたが、今回は訪問サービスについて紹介します。国内で唯一(らしい)在宅養老専門介護サービスを提供する青松楽齢服務有限公司いう会社(以下、青松という)があります。

 

 

 

 

 この会社のビジネスモデルはシンプルで、会員制の老人に専門医療介護の訪問サービスを提供するというものです。公的なものではない、ビジネスとして行われる老人向けサービスはぼちぼち出始めてきており、その多くはミドルまたはハイレベルのポジショニングのものを打ちたてようとしておりますが、同社ではターゲットを体の不自由な、または高齢で慢性病や老人病を患っている人たちに、そしてサービス内容をこれらの人々が最も欲している疾病に対する介護とリハビリに定めました。このようなターゲットに絞った理由としては、多くの家庭が老人に関しては家庭で面倒を見るのですが、面倒を見切れない場合もあることを見つけたからです。このような面倒を見てもらえない老人たちの行き場がなかったという状況に気づいたのです。中国ではちょっとした家庭ではお手伝いさんを雇うことができますが、お手伝いさんが面倒を見れるレベルにも限界があります。逆に言えば、このような老人たちをターゲットにしたマーケットがぽっかりと空いていたのです。

 

 同社の創業者は最初欧州のモデルを中国に持ってきたのですが、おそらく中国ではまだ早かったのでしょう、うまくいきませんでした。しかし、このうまくいかなかった数年の間で中国においてはどのような人たちが何を求めているのかを探し出すことができたとのことです。

 

 さて、同社の提供しているサービスはどんなものかを見てみましょう。一般的なケースでは毎週三回、一回当たり一時間の介護で月間800元以下に収まるというプランが示されています。単純に一ヶ月12回とすると1時間当たり70元未満です。ただし、提供するサービス内容によって当然この価格体系は変わってきます。中には寝たきりの老人を介護するものもありますが、当然同じ価格というわけには行かないでしょう。当然この辺になると1位時間70元というわけにはいかないのですが、やはりこの価格水準では日本企業が参入するにしてはちょっと厳しいかもしれません。上海の平均賃金がついこの間3896元と発表されていましたが、単純に計算すると大体時給23元くらいです。思ったほど安くありません。営業収入を1時間当たり70元未満と紹介しましたが、これだって朝から晩まで全部埋まるとは限りません。稼働率を70%とすると70元が50元くらいになってしまいます。さらに管理人員として駐在員を派遣するとよほど多くの家庭に対して介護サービスを提供しないと難しいでしょう。訪問サービスということなので、いわゆる老人ホームのような固定資産負担を必要としないのがメリットでしょうか。実際青松自身も利益率はそれほど高くないと認識していますが、長期的な観点でビジネスを考えているということですので、先行者として将来的なメリットをとっていこうとしているのでしょう。そういう意味では今後老人向けサービスを提供しようと考えている企業にとって、青松がどのように動いているかを追いかけていく必要がありますね。

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