2011-06-05

上海市の2011年度給与増加指導ライン

    6月3日に上海の2011年の給与増加指導ラインが発表されました。下限6%、平均13%、上限18%という数値が出てます。これはあくまで指導ラインであるので強制力を有するというわけではないのですが、給与見直しに当たっての参考にすることができるでしょう。さて、さらに内容を見ていきましょう。

 

 生産経営が正常で、経済効益が増大している企業、要するに業績が堅調な企業のことを指すと思うのですが、こういった企業については平均ラインを参照して給与増加水準を確定することができるとされています。業績堅調な企業といってもさらに分かれており、

(1)   企業の前年平均給与水準が全市従業員平均給与の60%を下回る場合、上限を参照して給与を増加することができる。

(2)   前年平均給与水準が全市従業員の平均給与の2倍を上回る場合、平均ラインの80%を参照して給与を増加することができる。

 要するに、そこそこの給与水準をすでに支給している場合、指導ラインいっぱいいっぱいではなく、80%の掛け目をかけた数値を参照することができます。ちなみに2010年度の上海市従業員年平均給与は46,757元、月平均ですと3,896元となっています。

 

 一方で、経済効益に差がある企業、要するに業績がよくない企業の事を指しますが、その場合指導ラインの下限を参照して給与を増加することができるものとされています。

 

 指導ラインはさらに一線部署の従業員の給与上げ幅にまで踏み込んでおります。ここでいう一線部署の従業員とはもっとも最前線にいる工場のワーカーなんかをイメージするといいでしょう。企業が給与増加を確定するとき、給与水準が不公平に低い一線部の従業員の給与を引き上げるべきで、一線従業員給与の増加幅は本市企業従業員給与の平均増加幅を下回ってはならないものとされています。すでに今後の経営計画の仲で反映させている企業も多いと思いますが、工場のワーカーのコスト増にプレッシャーがかかっています。

 

 いつも思うのですが、企業によって業況も違いますので、こういった通知を出すことで企業にプレッシャーを与えるのは純粋な資本主義観点からは違和感を感じます。中国も社会主義市場経済といいつつほとんど資本主義みたいな感じになっていますが、ここいらあたりに社会主義を感じさせますね。

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