2011-06-20

中国消費者市場に影響する六大トレンド

    上海アメリカ商会(上海日本商工クラブのアメリカ版のようなもの)がコンサル会社と共同で《2011年中国消費者市場戦略》というものを発表しました。この報告書は2011年4-5月にかけて行われた調査に基づいたもので、調査対象となった企業は多国籍企業が70%、中国民営企業が15%、中国国有企業が10%、そのほかは香港・台湾とアジアその他の国家です。業種別に見ますと、消費品会社が38%、自動車生産企業のような消費者市場に対するサービスを行う工業企業が33%、原材料企業が8%、医療健康関連企業が8%、その他が12%となっています。

 

 この報告書の中で中国消費者市場に影響する6つのトレンドについて触れられています。

 

1.インターネットとその他モバイルツールの使用頻度の増加

2.外部との接触が多くなるにつれ、中国消費者の消費期待値もつれて変化

3.中国国内に交通システムが徐々に改善され、中国消費者の流動性が大きく増加

4.人口の増加と家庭構造の変化が中国人の消費習慣に影響

5.交通等のインフラ建設分野の大きな発展により、消費方式、消費時間、消費場所、および消費原因等の一連の消費行為要素等に変化が発生

6.収入の増加につれて、中国の進行中産階級の生活と余暇活動に対する質の追求も中国消費市場に影響

 

 Eコマースについては、約60%の多国籍企業が中国でEコマースを行っているものの、中国地場企業はこれよりずっと高く、93%がEコマースにより販売チャネルを計画またはすでに実施しているとのことです。Eコマースに関しては中国地場企業のほうが多国籍企業より進んでいるようです。私が最近は待っているのがSNSや微博(マイクロブログ)を活用した販売プロモーションです。大手企業でも使い始めている例が見られますが、もっともっと利用されてもいいのではないかと思っています。今までこのテーマで2回セミナーをしたことがありますが、それをきっかけに考え始めた企業もいます。

 

 さて、次にトレンドに対応するにあたり何が障害となっているのかということについてみていきましょう。これについて、多国籍企業の4分の3がヒューマンリソースにあると考えています。市場を理解し、また外国の高級管理者とコミュニケーションできる人材を見つけるのは比較的難しいと考えています。これに対して、ヒューマンリソースに障害があると感じている中国地場企業はわずか13%に過ぎません。中国地場企業の悩みとしては「組織、構造、フロー」が成長を実現させる上でボトルネックになっていると考えているのが74%に上ります。要するに多国籍企業は人の問題を感じており、逆に中国地場企業は人の問題よりもむしろ会社組織に問題を感じているということですね。感覚的にこれはわかります。外資系企業が自分たちにとって使いよい人材を見つけるのは難しい、中国地場企業が自分たちにとって使いよい人材を見つけるのはたやすい、これは企業文化、企業風土がそうさせているのでしょう。中国式のやり方というものがどうしても受け入れられないと考える人もいますからね。逆に中国地場企業はあまりにも短期の間に成長したため、組織を作り上げるということが追いついていないということといえるでしょう。中国企業もそれは自覚しているようで、意外とコンサル会社を活用しています。中国企業に対する人事紺サルに携わった方のお話を聞いたことがありますが、結構高い意識でやっているようです。まあ、大手企業だからということもあるのでしょうが。我々が思っている以上に貪欲にいろんなものを取り入れようとしているみたいです。こりゃあ日系企業もうかうかしてられませんね。

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