2012-08-20

中国の子供向けテーマパーク

日本で小さなお子さんのいらっしゃる方であればキッザニアとかにいかれた方もいるのではないかと思います。子供に仕事の疑似体験等をしてもらいながら社会定見をしてもらうようなところですね。中国国内に現在子供向け体験型テーマパークは既に50以上あり、建築中の者がさらに50以上あります。これだけあると結構いい商売のように思えますが、決してそうではないようです。そしてあまりいい商売になっていない原因としていくつか挙げられます。

 

1.設備がしょぼい

コストを削減するために海外からのいい設備を輸入せず、中国国内の設備で賄っているところが多いようです。確かに運営者としてはコストを削減することはできますが、子供たちにとっては体験効果が低くなってしまうようです。それと日本なんかと比べますとサービスレベルが低いこともあり、その点からまだまだ差があると言わざるを得ません。それと、海外のやり方を拍っているだけで、自国の文化や歴史を反映させたような内容がないという指摘もあります。

 

2.収入構成がチケット収入に偏り過ぎ

中国の子供向けテーマパークのチケット代は100-300元のところが多く、そのほか年間カードやマルチカードなんかもありますが、あまり売れ行きは芳しくないようです。海外の子供向けテーマパークの収入構造はだいたいチケット収入が40%、広告収入が40%、グッズ等の販売が10%、その他消費が10%という構造ですが、中国ではチケット収入の全収入に対する比率が80-90%程度占めています。どうも特に二・三線都市になると企業がこのようなテーマパークで広告を行うことの価値を分かってもらえないようです。みなさんが子供のころの銀行の名前なんて近所の銀行くらいしか覚えていなかったと思いますが、テーマパークで子供のころから名前になじんでもらえるのは本当にいいプロモーションだと思います。遊びとはいえ子供のころから銀行にいったり裁判官になったりなんて経験はなかなかできないですし、銀行なんかがそうですが、民間企業の名前を子供に覚えてもらえるいい機会だと思います。個人的には結構いい広告になると思うんですけどねえ。

 

3.来場者開拓

平日だとどうしても小学生は学校へ、両親は会社へということもあり、来場者数が減ってしまいます。これをカバーするために学校や旅行者と提携して団体来場者の獲得に努めています。これ自体は全く正しいと思うのですが、一般客が来場する土日対策がかなりおろそかになっているようです。

 

4.リピーターが少ない

リピーターが少ないのは当然面白くないからであって、なぜもう一度ってみたいと思えるほどの面白さがないということを分かっておく必要があります。リピーターが来ないというのは絶えず新しい来場者を開拓する必要があるので経営面では非常にしんどくなります。しかしながら、新来場者の開拓を優先し、既存来場者のキープがどうもおろそかになっているようです。リピーターが来ない要因として言われているのが、一回遊びに行けばそれ以上楽しめることがないとわかる点です。どういうことかというと、テーマパーク内のブースにも限りがあり、2回目に行ったとしても同じようにしか遊べないのでもういいやと思う人が多いようです。一つのブースで色んな役割を楽しめるようにするという設計ができていないと言われています。

 

 

以上の要因があって結構ビジネス的にはうまく行ってないようです。他のビジネスでもそうですが、新しいことをして差別化するという考え方はいいのですが、その考えが実はみんな同じになり差別化できないという現象が見られます。子供向けテーマパークもその一例でしょう。今後数年のうちに淘汰が進んでいくと言われていますが、さてどれだけ生き残るでしょうか。

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