営業電話から見る中国の世相

営業電話をすることもあればされることもあります。関係ありそうなものから関係なさそうまでいろいろとかかってきます。

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いろんなタイプの営業電話

常にあるのが展示会出展・来場の勧誘、以前よくあったのがホームページのSEO対策、抖音での商品販売、それと一番多いのが、「あなたは当行の優良顧客なので●●万元の融資枠を申請できます」というようなものです。こちらでの銀行借り入れは全く考えていないのでお断りなのですが、この電話はめちゃくちゃに多い。見知らぬ番号から携帯電話にかかってくると大体これらのどれかに該当します。いとんなところに連絡先として携帯番号を登録していることもあって、こういう電話が多くかかってくるのもしょうがないかなあと思ってます。あと、引っ越しに当たっての家探しをしているときは不動産仲介会社の営業員からもよくかかってきたなあ。なにかしらのサイトで一度でも連絡先を入力すると、その電話番号が業界内で販売されるようで、ちょっと気を付けないといけないところです。見知らぬ電話番号であっても大事な電話だったりすることはあるので、かかってくれば取りますが、銀行借入をはじめとしたおよそ関係なさそうな営業電話はかかってくる都度ブロック設定するようにしています。携帯電話で見たところ、電話番号のリスト管理に番号ブロックリストというのがあり、1244この電話番号が登録されています。すくなくとも1244件の私或いは弊社に関係なさそうな営業電話がかかってきたということですね。

世相を表すバロメーターになる営業電話

さてこの営業電話、世相を表すバロメーターかもしれません。ここ最近で増えているのが、海外留学、海外居住権取得手続きや海外移民に関する営業電話です。今年に入ってからでしょうか、もっと前からかもしれません、中国人が海外へ移民しようという動きに関する報道を目にする機会が増えたように思います。

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なんでも、中国からアメリカへの個人向け貨物のシッピングの手配は結構詰まっているそうです。

なぜこのような動きがみられるのか。一般的に言われるのが、景気が落ち込んだ中国から脱出したい、コロナ時の強烈な管理強化に嫌気がさしたといったものが挙げられますが、まあひとそれぞれでしょう。

海外移住希望者が興味津々の日本の不動産市場

これまた日本のメディアでもよく報道されていますが、こういう事もあって日本の不動産市場もこういう人たちからの視線も強く活況のようです。特に中国人からすると日本の不動産は価格も安いうえにクオリティも高い。高級マンションクラスになると中国のマンションもなかなかのものなのでしょうが、ミドルクラスでいえば、中国の築5年と日本の築30年だと後者のほうが物件の状況もいいように思います。

米中対立は解消しそうにもないですし、これが解消しないことには中国が景気浮上するにしても勢いが弱いでしょう。こういう状況なので海外脱出ニーズも高く、海外移民がらみの営業電話は当面途切れることはなさそうですね。

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この記事を書いた人

神戸育ち。住友銀行入行後、大阪を中心にほぼ一貫して法人業務畑を歩む。上海支店赴任後は中国ビジネスコンサルティングに特化、2005年に日綜(上海)投資諮詢有限公司設立に伴い同社の副総経理に就任し、2011年10月より独立し株式会社TNCリサーチ&コンサルティング代表に就任。

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