日本市場は世界一不寛容?外資が成功するための参入戦略

先日SMBCが開催した対日投資に関するセミナーを拝聴しました。ざっと日本の経済状況であったり、マクロ的な状況であったり、対日投資の実例や関連政策を紹介する内容でした。これと合わせて日本のマーケットの特徴のようなことについて説明があり、そこで話されていたのが、

日本は市場規模が大きいだけでなく、以下の特徴を持っています。

  • 世界で最も好き嫌いのある消費者がいる
  • 市場が直面している様々な問題は、中国も日本も似たような課題に直面している。中国企業にとって、日本で先行してソリューションを開発することは実行可能であり、同時に日本で生まれたソリューションを参考にして中国で広く普及させることもできる。

1、2、と書いてありましたが、注目すべきは1、の世界で最も好き嫌いのある消費者がいる;とうところです。

目次

「何回まで許せる?購入場所での不満」のグラフから見る日本消費者の特徴

この「世界で最も好き嫌いのある消費者がいる」という日本、これを裏付けるかのような「日本の消費者の特徴」をよく理解できるグラフがありました。SMBCの資料をパクるわけにもいかないので、グラフを作り直しましたが、元ネタはアメリカンエクスプレスとのこと。

(n=9,000/各地n=1,000)

.何回よくない接客を受けたのち、購入場所を変更しようと考えるか?

「顧客サービスが悪い場合はすぐに別の会社に変更する」の比率が、日本が突き抜けて高いのです。よく言えばサービスに厳しい、悪く言えば不寛容といったところでしょうか。

「ミス」は許されない環境の中で働くという事で感じる窮屈感

聞こえの悪いこの不寛容というワード。先日とある日系企業を訪問した時にもこのワードが出てきました。

  • 新しいことをするにあたりミスが許されないという不寛容が強く、思い切ったことができない
  • 大したミスでもないのにことさらそこを強調して指摘する

といったことがあげられました。とにかくミスに厳しいので、中にはミスさえしなければいいという理由だけで派遣されるような駐在員もいたりして、前向きなことはほぼほぼ何もやらず、とにかくミスをしないことを最優先に行動する(行動しない?)ような人もいたりするということも話題になりました。

これは会社という社会においての話ですが、一般社会においても公園で遊ぶ子供の声がうるさい、足音がうるさい、電車の中の携帯はダメ(個人的には携帯電話の長所をかなりそいでしまっていると思う)、といったようなのがあります。もちろん守るべき、守ってもらわないといけないルールは守ってもらわないと困るのですが、やはり窮屈に感じてしまう場面は少なくないように思います。

日本で成功してる外資企業の5つの共通点とは

こういう社会で、そして上のグラフで示されたように買い物という行動において、一度のミスも許さない人が過半数を占める日本という国は、言ってみれば参入障壁が高いとも言えます。そう考えると、このような参入障壁が高い国で成功できている外資企業というのはすごいなあと。何が成功に導いたのかをAIに聞いてみました。

1. 徹底したローカライズ

• 商品・サービスを日本文化や消費者の嗜好に合わせて再設計。

• 「日本向け専用モデル」や「和風パッケージ」など、現地化に妥協なし。

Budget allocation: A pie chart divides resources among various business sectors, optimizing efficiency and productivity.

2. 現場主義と顧客理解

• 店舗スタッフやユーザーから直接フィードバックを収集。

• 顧客の声を即座に商品開発やサービス改善に反映。

3. スピードと柔軟性

• トレンドや市場変化に迅速に対応。

• 日本企業が慎重な意思決定を好む中、外資は「試してから学ぶ」姿勢で差別化。

4. ミスを許容する企業文化

• 社内では「失敗から学ぶ」カルチャーが根付いており、現場での挑戦を推奨。

• 日本の「ミス=信用失墜」文化とは対照的に、外資は「ミス=成長の機会」と捉える。

Miniature globe and boxes on wooden background

5. 優秀なローカル人材の登用

• 日本人マネージャーやスタッフを積極的に登用し、文化的ギャップを埋める。

• 外資のスピード感と日本人の緻密さを融合。

だそうです。日本だからという要素もありますが、ほかの国でもこういうようにやればいいのではという内容も多いですね。

こうして振り返ると、日本市場の「不寛容さ」は確かに参入障壁として機能する一方で、それを乗り越えた外資企業の姿勢には、学ぶべきヒントが詰まっています。顧客の厳しさを“品質への期待”と捉え、現場に根差した理解と柔軟な対応力を武器にすることで、むしろこの市場を成長の舞台に変えているとでも言っていいかもしれません。

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この記事を書いた人

神戸育ち。住友銀行入行後、大阪を中心にほぼ一貫して法人業務畑を歩む。上海支店赴任後は中国ビジネスコンサルティングに特化、2005年に日綜(上海)投資諮詢有限公司設立に伴い同社の副総経理に就任し、2011年10月より独立し株式会社TNCリサーチ&コンサルティング代表に就任。

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