2016-06-14

中国自動車アフターサービス市場に注目

 以前にも書いたことがありますが、今日も中国自動車アフターサービス市場について紹介します。自動車アフターサービス市場は中国でも比較的注目されている分野で、フランチャイズビジネスの話題になるとこれか児童教育の話になることが多いです。ではまずは市場規模から。

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 毎年のように増加しています。2015年の中国の保証期間を終えた自動車は約6700万台で、全体の54%に相当します。保証期間内は当初購入したショップがそのまま4S店になっているのが大半なので、みんなそこに行きますが、保証期間が終わると自動車オーナーの行動スタイルも変わってきます。ちなみに4S店とは次のような4つのSを提供する店舗を言います。

  • 「Sale」(車両販売)
  • 「Spare part」(部品販売)
  • 「Service」(アフターサービス)
  • 「Survey」(情報提供・フィードバック)

 4S店はその辺の自動車修理工場よりも高いため、保証期間を終えると近くの自動車修理工場に行く人の割合が高くなります。保証期間中は往々にして無料なのが、それが過ぎると有料になり、一般的な自動車修理工場よりも高い費用がとられるケースが多いので、このような行動になるのは当然ですね。ただし、純正品がほしい人はそれでも4S店に行くと思います。

 自動車アフターサービスを提供している企業の規模及び業績についてみていきましょう。

 50人以下規模が93%で、まあいってみればほとんどの店舗がこれに該当します。感覚ですが、日本でもロードサイドでチェーン展開しているところも多いとは思いますが、これくらいの規模のところが多いのではないでしょうか。

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 次に業績を見てみましょう。

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 10%以上伸びているところがなんと6割以上もいます。そして、20-50%伸びているところが23%、つまり10-50%伸びているところは85%以上もいることになります。普段街を歩いていてその辺の修理屋しか見ることがないので、ここまで業績を伸ばしているとはあまり思えなかったですが、なるほどこれだけ伸ばしていれば注目されるのもわかります。自動車メーカー向けに部品を販売しているところはこれまで通りやっていけばいいと思うのですが、修理部品の対象になる部品を生産しているところであれば、これからはこういったアフターサービス市場にも目を向けていく必要がありますね。

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