現地社員だろうが駐在員だろうがする人はする~不正行為~

先日、久しぶりに中国人弁護士の友人と食事をする機会がありました。彼とは、私が書いたとある文章を読んだことがきっかけで知り合い、交流を続けているのですが、その文章の内容は正直、記憶の彼方にあるほど遠い昔の話です。恐らく、初めて会ったのは10年以上前になるでしょう。

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近年中国企業で頻発しているとされる「不正行為」とは

久しぶりの再会ということもあり、近況報告や世間話など、とりとめのない話題で盛り上がりました。そして、近年中国企業で頻発しているとされる「不正行為」へと移っていきました。最近知人からこのあたりの話を聞かされていた、中には駐在員総経理も不正に携わっているという話を聞いたので、聞いてみたくなったのです。

ここでいう不正とは具体的には、「会社の金を横領する」「キックバックを受け取る」といった不正行為ですが、この弁護士の話によると、不正行為が発覚した場合、確たる証拠があれば話は早いのですが、往々にしてそのような証拠が残っていないケースが多く、そうなるとやっかいです。しかし、多くの場合において白状するようで、渡した側に確認しても口の軽い奴と思われないように簡単に口を割らないイメージだったのですが、割と白状するようです。このあたりはその弁護士の腕なのかもしれません。

不正行為が発覚した駐在員はどうなるのか?

さて、不正行為が発覚した場合の処遇、特には駐在員の場合はどうなるのかを聞いてみました。確たる証拠がある場合は社内規定にのっとってということになるでしょうが、限りなく黒に近いグレーのようなケースだと、左遷という形で終わらせるケースが多いようです。中には最後にさんざん会社の悪口を言って自分から退職する人もいるようです。

コロナ禍の影響で日本からの出張が減少し、現地法人への目が届きにくくなったことも、駐在員による不正が増加している要因なのかなあということでした。誰も来ないので気が緩んでしまったのでしょうね。

中国出張が増えている日本企業

日本から中国への出張はビザ免除が復活していない状況でありながらも増えてきていますので、コロナ禍のときと状況が変わってきてますから歯止めもかかるでしょう。とはいえ、不正行為をやるひとはやります。駐在員は使命感の高い人が多いというイメージでしたが、必ずしもそうではないという話を最近聞くことが多かったので、振り返ってみるとずいぶん前にもそんな話はちょこちょこと聞いていたので、現地社員だけでなく、駐在員も含めた不正行為対策というのも本社側は管理項目の一つとして考えていく必要があるでしょう。

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この記事を書いた人

神戸育ち。住友銀行入行後、大阪を中心にほぼ一貫して法人業務畑を歩む。上海支店赴任後は中国ビジネスコンサルティングに特化、2005年に日綜(上海)投資諮詢有限公司設立に伴い同社の副総経理に就任し、2011年10月より独立し株式会社TNCリサーチ&コンサルティング代表に就任。

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