2021-01-26

スタバの価格で見る中国の物価の変動

比較的短期で戻られる人もいれば、長く上海で頑張ってる人もちらほらおられます。15年ほど上海に住んでいる友人に久しぶりに会ったとき、彼はとてもおしゃれなスーツを着てたのでどこのスーツが聞いたところ、オーダーしたとのこと。1200元で素材を選らんで自分サイズに作ってもらうのはさすがに物価の上がりつつある上海ででも安いなと感じました。まあ、日本でもスーツはかなり安くなっていますが。しかし、彼が上海ではじめてスーツを作ったのは10年ほど前らしく、その頃は800元でオーダースーツが作れたと言ってました。素材の選択の差でスーツの価格は変わってきますが、同じレベルの生地を選んだような感じなので、この10年間で50%アップということですね。

そこでこの10年でどれだけ中国の物価が変動したのか。それを簡単にわかりやすく見ていきたいと思います。そこで選んだのが、スターバックスのアメリカンコーヒー。スターバックスでよくアメリカンを注文するのですが、なんか毎年少しずつ値段が上がってるような気が。。。ということで、どれだけ上がってきてるのか調べてみました。

2010年のサイズは、普通、中、大。となっており、2015年くらいからは普通サイズがなくなっております。なので、中サイズで考えてみると。2010年から15年で2元のプラス、2015年から2020年までで4元のプラスになっております。これは5年で16.7%、10年間で21.7%の上昇です。

さて日本のスタバの価格はどうでしょうか?

この10年の間に、消費税率が代わりました。比較しやすくするために、すべて総額表示で書いてます。税率が5%から8%そして10%に変動してるので、もしかしたらそこまでコーヒーだけの単価は変わらないかもしれません。日本は、この10年の間で、大きな価格の変動は2回、2011年と2019年でした。きちんとオフィシャルサイトでプレスリリースで発表しております。中国は春節以降になんとなく気がつけば上がってるイメージです。プレスリリースが出てるかもしれませんが、あまりにもあっちこっちでしれっと値段をあげるので気にもなりません。そういえばある時期に中国進出してきた日本企業がこんなことをつぶやいてました。「中国って値上げできるんですよねえ。驚きました。」

さて、この10年でどれだけ平均賃金が上がったのか、中国と日本で比較してみました。

日本はこの10年、ほぼ変わらず。。。(コロナの影響で変わってくるのかもしれませんが)。しかも下がってる年度も結構多い。一番多いのが平成30年の441万円で、その次がなんと平成19年の437万円。これじゃあ値上げするのはしんどい。そういえば、サラリーマン時代に昇格したにもかかわらず思ったほど給料が増えなかったのをぼやいたとき、上司とこんなやり取りがありました。

私 「昇格したらもっと給料が増えると思ってたのにこんなもんなんですね。Yさん時はめっちゃ上がったでしょう。おいしいとこ取りですよねえ。」

上司 「何を言うてるねん、その考え方はおかしい。僕ときは君のときよりも良かったかも知らんけど、そのあとの伸びなさ度合いが大きいんや。君の場合はそんなに上がらなかった分伸びなさ度合いも小さくなるやろ、そういう意味で感じるダメージが少なくなるんや。それに比べるとこっちのほうが受けるダメージが大きくて大変なんやぞ。」

なんともめちゃくちゃな理屈で言いくるめようとしてきたYさん。とてもお世話になった方で、今でも尊敬しています。

それはさておき、中国を見ていきましょう。絶対金額で見るとまだまだ日本のほうが全然高いのですが、なにせ貧富の差は日本と比べるとかなり大きい。そういう意味でたかが平均なのですが、されど平均、イメージをつかむためにもここは平均値で見ていきましょう。中国は平均年収は全年度においてプラス、2013年以降は増加率が10%を切っていますが、それでも少ない時でも8%以上上がってます。そりゃスタバの価格も上がるわけだ。10年前に中国に駐在されてた方も多くおられるかと思いますんが、これだけ物価が上昇してくると思った以上に生活費も変わってきているはず。10年ほど前は現地採用として上海で働く日本人もまだまだたくさんいましたが、家賃や物価の上昇に伴い、段々と減っていきているように感じます。この春節以降もコロナに関係なく値段が上がるのかな。。。

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