2021-04-13

中国で外国産ワクチンを接種できる?

外国人も中国でワクチン接種が可能となり、業界により接種を奨励されたり、半強制されたり、あるいは今はまだ発表されているわけではないが、将来的にワクチン接種者が中国入国にあたり隔離が免除されるようになるのを期待して接種している人も結構います。

隔離がなくなるのであれば確かに接種する価値はあると思います。仮に効果がなかったとしても、体が変にさえならなければいいという割り切りもあるでしょうし。

とはいうものの、中国産ワクチンは情報開示が少ないと言われており、実際に不良反応があったという報道が異常に少ないというのもこれまた不自然な話ですし、イスラエルではビオンエヌテック/ファイザーのワクチン接種以降感染者が減少してきているのに対し、中国産ワクチンをガンガン打ちまくっているチリでなぜか感染者が増加しているというよう情報もあり、できれば外国産の、例えばビオンエヌテック/ファイザー、アストラゼネカあたりのワクチンを接種したいという人も多いでしょう。最近ニュースで「政府 海外在住の日本人への新型コロナワクチン接種 方針固める」というのを見たのですが、早くて今年夏ごろからだそうです。もうちょい先ですね。始まったとしても「接種の希望者は、政府が新たに開発する接種の管理システムを通じて予約を行ったうえで、日本に一時帰国して成田空港か羽田空港、またはその周辺の施設で接種を行い、3週間後に再度接種を行うとしています。」ということなので、わざわざ日本に行く必要があります。いまは飛行機もかなり減便されており、移動コストもかなり高くつくので、実現したとしても経済的コストはかなりかかりますね。

話を戻して、果たして外国産のワクチンを中国で打てるようになるのだろうか。ちょっとそのあたり、掘り下げてみました。

1.ビオンエヌテック/ファイザー

あくまで予想に過ぎませんが、可能性として最も早い、高いのはビオンエヌテック/ファイザーではないでしょうか。その理由としては、

①中国復星集団とファイザーともに独ビオンエヌテック社製ワクチンの提携パートナーだが、復星はグレーチャーチャイナエリアでのワクチン販売と試験開発を行い、ファイザーはグレーターチャイナ以外の全てのエリアでの販売を行うという仕切りができている。

②3月13日に復星医薬とBioNTechは提携協議を締結。これに基づき、BioNTechは復星医薬の中国における広範な臨床開発、薬事認証及び商業化能力を活用して、mRNAコロナワクチンの中国での上市を推進していく。この提携に伴い、復星医薬は最大で3,500万米ドルの許可費(頭金、臨床開発登録及び販売マイルストーン費)を支払う。同時に、復星医薬控股の子会社復星実業が1株31.63米ドルでBioNTech新規発行株1,580,777株を購入(総額5000万米ドル)。

③香港ではすでに独ビオンエヌテック社製ワクチンの接種を開始している。

中国企業が資金投入していること、すでに香港でも接種を開始していること、この二つは大きいでしょう。

2.アストラゼネカ

アストラゼネカ社のワクチンについて2020年8月に康泰生物社会がすでに提携協議を締結し、康与康泰生物社は中国国内の独占販売権を取得し、中後国内市場の研究開発、生産、供給と商業化を担うとのこと。

康泰生物はワクチンの薬事認証作業を進めており、希望的観測ではあるが2021年下半期に上市される見込み。しかしながら、アストラゼネカ製のワクチンはnRNAワクチンと違って中国カンシノ社のものと技術的に近しいものらしく、m中国産ワクチンとの相互補完作用はあまりないという見方がされていること、血栓問題もあるのがビオンエヌテック/ファイザー社ワクチンと比較して不利要素ではないかと思います。

3.モデルナ

ワクチン自体の情報はあるが、中国でどうなるかという意味での情報はあまりない。

4.ジョンソン&ジョンソン

ワクチン自体の情報はあるが、中国でどうなるかという意味での情報はあまりない。

いかがでしょう。ビオンエヌテック/ファイザーは中国企業もお金を出しているということもあり、可能性は高そうですね。ひょっとして日本にいるよりも中国にいるほうが先に外国産ワクチンを打てるようになるかもしれませんね!

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