2023-03-06

中国でも定年年齢が延長か

日本では定年延長はすっかり耳慣れた言葉になってきていますが、このところ中国の定年年齢延長の話題をよく耳にするようになりました。身近なところで言えば住んでいるマンションの住民のグループチャットの中でも話題にも出てきました。現行のルールでは男性が一律満60歳、女性は普通従業員が満50歳、幹部が満55歳とされていますが、これを一律65歳にすることが検討されているようです。実現すると女性の場合10-15年長く働くことになるわけであり、グループチャットの中でも女性陣のボヤキが見受けられました。

そもそも中国の定年延長の話題はもう10年以上前から言われています。そして、3年以内には絶対に実現しないといけないと発言している学者もいます。

この他にもとある証券会社では漸進式退職延長案は2023年に発表され、2025年に実施され、2055年前後に男女65歳の同年齢退職を実現するというようなレポートを出したりもしています。

2020年11月に発表された《中共中央:国民経済と社会発展の第14次5カ年計画と2035年長期目標の制定に関する提案」(以下「提案」というにおいて、「法定退職年齢の漸進的な延長を実施する」と書かれています。

で、結局のところ2017年2021年のいずれにおいても定年延長は発表されず、というままで、冒頭に紹介した「提案」を挟みつつ今日に至ります。

ところが、2022年2月21日に国務院が発表した《”十四五”国家老齢事業発展和養老服務体系計画》でまたもや「法定退職年齢の漸進的延長を実施」という文言が含まれ、もはや待ったなし、やはり3年以内には実現するのではという見方も増えてきています。

国家レベルで定年延長はまだ正式決定していませんが、一部地方で定年延長の動きは見られます。ここでは、山東省、江蘇省などで行われている試点を見ていきます。

いわゆる柔軟な就業人員とは、固定的な仕事がなく、安定した収入がなく、社会保険をかけてもらう単位もなく、全て自分で片づけないといけないカテゴリーの人たちのことを言います。この中には、臨時工、個体工商戸(営業性個人)。自由職業者等を含みます。そして、このような人たちが全国で2.4億人もいるそうです。

以上のように、試点が行われる地域がちらほらみられることから、定年延長がそう遠くないうちに実現するとみられています。

年とっても働きましょう!

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