2020-06-08

2019年中国チェーンストアトップ100

 2019年中国チェーンストアトップ100が発表されました。2019年中国チェーンストアトップ100の売り上げ規模は2.6兆元で前年比プラス5.2%、社会消費品小売総額の6.3%を占めます。トップ100の店舗数は14.4万店舗で前年比プラス5.9%、就業人口は160万人に上るとのことです。売り上げのトップは蘇寧で3787.4億元になります。これは2019年の数値ですので、コロナの影響を大きく受ける今年は数字を落とすところも出て来るでしょうし、店舗分布によっては順位も大きく入れ替わるかもしれません。

 店舗数を増やしている中でも、紅星美凱龍、永輝、居然之家、盒馬鮮生、美宜佳、孩子王、百果園、大参林、セブンイレブン、ローソンの10社は2年連続で二けた以上増やしています。

 賃料は売上高の3.2%で、これは前年とほぼ同じ水準。このうち、スーパーを主業としているところは2.8%で前年比マイナス0.1ポイント、百貨店が1.9%、コンビニが6.5%、専門店が7.1%で、これもまた前年とほぼ同じ水準にあります。個人的にはこの比率、もっと高いと思ってました。

 人件費は上昇しているものの、売上高に対する比率としては4.6%に抑えられています。このうち、スーパーを主業とするところが5.4%、百貨店が3.5%、コンビニが5.5%、専門店が5.5%とこれもまた前年とほぼ同じ水準にあります。

 1人当たり売上高を見ていきましょう。スーパーが94.3万元で前年比プラス1.3%、コンビニが58.8万元でプラス18.5%、百貨店が245.4万元でプラス10%、専門店が362.4万元でプラス6.1%になります。

 次に面積当たりの売上高を見ていきましょう。原文では「平効」なので㎡当たりの売上ということでしょう。百貨店が1.8万元で、百貨店のうち6割が下落しています。スーパーは1.4万元で、3分の1が下落しています。コンビニは2.6万元でこれは前年とほぼ同水準。専門店は2.8万元で、前年比9.0%落ちています。面積当たりの売上では落ち込んでいると言えます。

 粗利率を見ていきましょう。トップ100企業の平均粗利率は19.5%で前年よりやや上昇しています。このうち、スーパーが18.9%で前年比プラス0.5ポイント、百貨店が17.0%でプラス0.5ポイント、コンビニが26.3%でプラス1.2ポイント、専門店が23.7%でマイナス0.3ポイント。専門店のみがマイナスとなっています。

 ネット販売の比率とかも出ていたのですが、なんか数字がいまいち合わない感じがしたので、ここでは説明を差し控えることにします。

 コロナに影響を受けると思っているところは多いと思うのですが、トップ100のうち36%が売り上げを伸ばすとみているとのこと。ちょっと強気すぎるような気もしませんか?

おしまい。

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