2016-03-14

日本のコーヒーショップ、出てこいやー!

 上海の街を歩くとコーヒーショップが増えてきた音に気付く人は多いのではないでしょうか。スターバックスなんて至る所にあり、同じ地点に何店舗もあるものですから、細かく指定しないと待ち合わせの場所をお互いに違う場所と思いこんでしまうケースも出てくるくらいです。ちなみに上海ではスターバックスが464店舗、台北では93店舗あります。こんな環境なので、多くの台湾人が上海でコーヒーショップをオープンしています。

 台北には現在コーヒーショップが3271店舗、上海には5296店舗あります。数だけで見れば上海のほうが全然多いのですが、町の規模を考えると必ずしも上海のほうが店舗数が上回っているとは言い切れません。上海の面積は6341平方キロメートルに対して、台北はわずか271平方キロメートルしかないからです。また、人口で考えても、上海の人口が2425万人に対して台北が540万人、換算すると上海には1万人当たり2.18店舗のコーヒーショップがあるのに対して、台北には12.1店舗あり、実に6倍の規模になります。

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 ということは、一見既にたくさんあるように見える上海のコーヒーショップ、まだ帯城があるということでしょうか。まあ、上海といっても郊外部分も多いので、単純に台北知比較することができない面もありますが。しかし、上海で一番コーヒーショップが密集している静安区(ここでいう静安区には合併する閘北区エリアは含めておりません)は1キロ平方メートル当たり44.09店舗、これは台北の区別で言えば第三位に位置することができる水準で、で最も多い大安区の62.93店舗と比べるとまだまだ少なく、やはりまだ伸びしろがあると言えるでしょう。中国全体で見ても2004年から2013年までの10年間で中国のコーヒー所肥料は16%伸びています。10年で16%は中国市場という器からすると決して大きくありませんが、上に紹介したように上海のような都市部はこんなものではないでしょう。上の表を見ればそれがお分かりいただけるかと思います。

 ブランド別の店舗数を見ていきましょう。まずは上海。

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 次に台北。

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 スターバックスの店舗数が多いことを紹介しましたが、実際のところ上海であれ台北であれ、独立コーヒーショップの数量はスターバックスのようなチェーン店よりもはるかに多いです。上海でも半分以上のコーヒーショップは1店舗しかない店舗で、台北だとこの比率は80%近くになります。

 さて、コーヒーショップはどこに集中しているか見てみましょう。まずは上海。赤印がコーヒーショップのあるところです。

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 上海おの第1位は田子坊、0.25平方キロメートルの範囲内に50店舗あります。その次は淮海中路、朱家角、文匯路、それぞれ22店舗あります。繁華街や大学の近くであればともかく、郊外の朱家角に多くあるのが意外です。

 次に台北を見てみましょう。

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 基本的には繁華街と大学の近くにある当店では上海と同じです。

 上海と台北の比較を紹介したわけですが、ここで気になるのが日本のコーヒーショップです。日本にもたくさんコーヒーショップがありますが、残念ながら上海にある日系のコーヒーショップといえばプロントくらいでしょうか。そのプロントにして今のところまだ2店舗。行ったことありますが、とてもちゃんとしてます。日本のブランドを使ってビジネスをしたい企業って中国にもたくさんある(よく相談されます)ので、そういうのをうまく使ってもっとやれないものでしょうか。言うは易し行うは難しですが、日本のあのコーヒーショップの繁盛ぶりを見ると中国でももっともっとできていてもおかしくないと思うんですよね。実際に中国でもすでにコーヒーショップもたくさんできているわけですし、台湾系もたくさん出てきているわけですし、コーヒーがまだそれほど受け入れられない時期というのもとっくに過ぎていると思いますし、今さら感を指摘する人もいますが、台北との比較を見るとまだまだ伸びしろはあるでしょうし。家賃が高いという問題も確かにありますが、ちょっと放ってはおけないマーケットだと思うんですよねえ。日本のコーヒーショップ、出てこいやー!

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