2015-08-17

上海のショッピングモールの消費データ

ちょっとボリュームが多いですが、なかなか面白いデータを見つけました。上海の(1)市級商圏:港匯恒隆広場、来福士広場、正大広場、五角場万達広場、(2)社区商圏:西郊百聯、大拇指広場、瑞虹生活広場、繽谷広場、これらに関する消費データです。市級商圏と社区商圏に分けてみていきましょう。ボリュームが多いので後になればなるほど手を抜いていますが、そのあたりはお許しください。


1.市級商圏

(1)消費確率

 その場所に買い物に行って消費する確率です。港匯恒隆広の例で見ますと、消費しない人が53.1%、ショッピングする人33.6%、飲食する人18.9%、レジャー娯楽6.2%、関連サービス消費0.4%となります。

 

 

 

 以上を取りまとめたのが次の表です。港匯広場だけが消費しない人が半分を超えています。消費する場合、ショッピングが最も大きく、その次が飲食です。

 

(2)一人当たりショッピング平均金額

 商品別の消費金額です。港匯恒隆広場の表は左からアパレル、靴・帽子、カバン、化粧品、時計・アクセサリー、家庭用品、図書・AV、食品、デジタル製品、その他です。時計・アクセサリーが突き抜けた数値になっています。貴金属が平均値を高くしているものと思われます。その他はカバン、デジタル製品が続き、あとはどっこいそっこいです。平均値は857元となっています。

 

 来福士は左からアパレル、靴・帽子、化粧品、時計・アクセサリー、家電、カバン、食品で、家電とカバンが1000元で同額首位、平均で559元の消費となっています。

 

 正大広場は左からアパレル、靴・帽子、化粧品、時計・アクセサリー、家庭用品、カバン、食品、デジタル製品、その他で、時計・アクセサリーが突き抜けた数値になっています。平均で565元の消費となっています。

 

 

 五画場万達広場は左からアパレル、靴・帽子、化粧品、時計・アクセサリー、家電、家庭用品、カバン、図書・AV、スポーツ用品、食品、デジタル製品、その他で、平均で400元の消費となっています。

 

 以上を一覧にしたのが下図です。それぞれのショッピングモールの傾向がよくわかります。港匯恒隆広場は消費しない人が過半数でしたが、消費金額は大きく、購入の頻度が低い高級品を買いに行く場所ということが言えるでしょう。

 

(3)一人当たり飲食消費額

 港匯恒隆広場の場合、左からファストフード、中華料理、西洋料理、日本・韓国料理、茶餐庁、地方料理、カフェと並んでいますが、最も金額が大きいのが中華料理で、西洋料理よりも全然大きな金額となっています。平均で79元、日本円で約1500元ですから、ほぼ日本並みといえるでしょう。

 来福士の場合、左から中華料理、火鍋、ファストフード、日本・韓国料理、東南アジア料理、茶餐庁、カフェ、小さい店、地方料理と並んでいますが、最も金額が大きいのがなんと東南アジア料理で、平均で67元となっています。場所が人民広場という庶民の集まるエリアですが、それでも日本円1300円ほどと決して低くありません。

 正大広場の場合、左から中華料理火鍋、ファストフード、西洋料理、日本・韓国料理、東南アジア料理、茶餐庁、カフェ、地方料理と並んでいます。中華料理がダントツの163元、その次がカフェの118元です。上野二つとはかなり様相が異なります。平均で76元、やはり安くはありません。

 

 五角城万達広場の場合、左から中華料理、ファストフード、西洋料理、日本・韓国料理、東南アジア料理、茶餐庁、カフェと並んでいます。最も金額が大きいのが西洋料理で、平均は少し小さく57元となっています。

 

 上記を一覧にしたのが下図です。入居している店舗の攻勢にもよるかと思いますが、結構ばらつきが見られます。

 

(4)レジャー・娯楽消費

 なんと児童楽園、要するに子供の遊び場ですがなんと178元、ちょっとこれは高すぎ!

 

 ちょっとしたSPAが入店しているのでしょうか、美容系が強そうです。 

 

 ここはカラオケ、映画館、ゲームセンターの順番です。映画館が結構高い。

 ここは行ったことがないのですが、なぜか美容系の金額が大きい、その次がスクール関係ですね。ちょっとこれは特殊要因として除いて考えたほうがいいかもしれません。

 

 蒸気を一覧にしたものです。これもモールによって特徴がありますね。

 

(5)カバー範囲

 要するにどのくらい遠くの人まで来てもらっているかのデータです。これは一覧比較表を見たほうが早そうです。

 

 

 来福士、正大広場は遠くから来る人の比率が高いです。特に来福士は中距離から来る人の比率も高く、これは人民広場というちょっと田舎の人が集まる場所という特徴によるものではないかと思います。これもなかなか面白いデータですね。

 

(6)面積当たり一日当たり売上金額

 下図は上記の色んな数値を一覧にしたものですが、一番右が面積当たり一日当たり売上金額です。来福士の数値が突き抜けています。あそこってそんなにお金を使うような雰囲気でしたっけ?ちょっと意外でした。

 

2.社区商圏

 次は社区商圏について見ていきます。西郊百聯、大拇指広場、瑞虹生活広場、繽谷(ビンゴ)広場の4つですね。ちなみに今住んでいるところから最も近いのが繽谷広場、その次が西郊百聯、それ以外の二つでは買い物をしたことがありませんし、そもそも瑞虹生活広場には行ったことすらありません。さて、同じように見ていきましょう。

 

(1)消費確率

 書くのに疲れてきました。一覧比較でまとめてみることにしましょう。

 

 結構ばらつきがありますねえ。それにしても大拇指広場は7割近くがお金を落としていかないのですね。これとは全く対照的に、西郊百聯はお金を落とす気満々といえます。

 

(2)ショッピング一人当たり消費金額

 西郊百聯、デジタル製品はスマートフォンでしょうか、家電もそこそこの金額ですね。アクセサリーも高額です。平均も581元と結構な金額となっています。

 

 

 やはりデジタル、家電が平均値を上げているようですが、平均値は124元となっています。

 

 ビンゴ広場、デジタル製品以外も押しなべて金額が大きいです。このあたり高級マンションが立ち並んでいるからでしょうか。

 

 一覧比較を見てみましょう。西郊百聯でアパレルのこんなにお金を使うものなのか。他の項目も結構大きな金額となっています。決して便利な場所とは思えないのですが、なかなか侮れません。

 

(3)一人当たり平均飲食金額

 これも一つ一つ見るのが面倒なので一覧表を見ましょう。

 

 西郊百聯での消費金額が大きいということ以外は結構バラバラな気がします。ビンゴ広場、駅直結の割にはしょぼい。

 

(4)一人当たりレジャー・娯楽消費金額

 これもは西郊百聯とビンゴ広場の数値しかありません。ビンゴ広場は消費する場所の種類が少ない。確かに規模も大きくないし、空きテナントもありちょっとしょぼいです。

 

 (5)カバー範囲

 これも一覧比較表を見てみましょう。

 

 下の二つが近隣からの来客が多いですね。上の二つとは全く逆の構成といえます。下の二つが駅に直結しているにもかかわらず近隣から多く、上の二つが駅から直結していないのに結構分散しているというのは面白い現象です。

 

(6)面積当たり一日当たり売上金額

 西郊百聯の面積当たりの売り上げが結構大きい、逆にビンゴ広場ってこんなしかないのですか。確かにビンゴ広場、あまりお金を落とす場所がないように思います。

 

 しかし、モールによって特徴があるというのがよくわかりますね。もし出展しようと思うのであればこういう比較も頭に入れておく方がよさそうですね。

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