2017-09-30

中国における離婚件数推移

 まずは下のグラフをご覧ください。中国の離婚に関する統計です。離婚件数と離婚率の推移を表示しています。離婚件数、離婚率とも2002年をボトムに上昇しています。

 2002年といえば私が上海に駐在した時期です。中国へ新規進出する企業が増え始めた時期であり、要するに中国経済が活発になった時期でもあります。この前年い中国はWTOに加盟しているので、まさにこれから上っていこうとする時期だったといえます。2002年から2016年までの推移を見ますとあれよあれとと増加し、件数、離婚率とも約3倍にまで増加しています。

 離婚しても中には復縁する人たちもいます。そんな統計があるんですよねえ。こちらです。

 2014年くらいから急に増えているように見えます。これには原因があり、2013年に俗に国五条と呼ばれる住宅購入制限令が発表されており、一世帯につき購入していい住宅は一戸まで、あるいは地方によっては二戸までという制限が出たのです。住宅を購入したい人たちが考えたのが、一世帯を離婚することによって二世帯にして、住宅を購入することだったのであります。なんでも、上海市の徐匯区や浦東新区では離婚手続きが急激に増加したため離婚制限政策をとったとのこと。そういう理由で離婚しているので、住宅さえ買ってしまえば同じ人と再婚する、だから復婚(同じ人と再婚)する人がこの時期に増えたのであります。

 しかし、復婚でもトラブルがあったようで、例えば厦門の劉夫妻、住宅購入するために離婚し、住宅を購入し、そして再婚しようとしたところ、妻のほうが再婚を拒否し、裁判沙汰になったとのこと。離婚協議自体は成立しているので、これを取り消すことは今更できず、劉さんは結局妻と購入した住宅の両方を失ったあげく、理由はよくわかりませんが、50万元の賠償金まで支払わされたとのこと。笑い話でこんなことあるのかなあと思っていたのですが、このような事例は結構あったようです。なんとも世知辛い世の中ですなあ。 

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