2019-11-05

中国高層ビルランキング推移

中国の高層ビルランキングの移り変わりです。元記事は香港台湾も含めており、これらも含んでいる方が興味深いと思いますので、そのまま紹介します。

まず1978年から見ていきます。10棟中9棟が香港です。このころは200メートル声がまだなかったのですね。中国は上海の展覧中心が110メートルで第9位ですが、いまやだれも高層ビルと認識していないでしょう。

12年後の1990年香港の中国銀行ビルが出てきました。確かにあれはデザイン的にも目立ちます。中国は北京と広州にそれぞれ1棟ずつ。京広中心は何回も行ったことあるが、そんな高い建物と意識したことがなかったです。上のほうのフロアーにあまり行かなかったことと、外から見るのと出入りするのとでは印象が違うからなのでしょう。広州も200メートルクラスがこのころに出てきています。

1997年、香港返還の年です。気が付くと広州と深圳がトップ2。今や旬の深圳、このころはどうだったのでしょうか。1995-96年にかけて広州に約1年ほど住んでいましたが、当時は深圳は危険なので言ってはいけない都市という印象を持っていました。そしてさりげなく武漢が1棟入ってます。

1999年、このころに上海のグランドハイアットがトップになります。よく見ると武漢のビルが1棟増えて2棟も入ってきています。当時はあまり意識することのなかった都市ですが、イケていたのかもしれないですね。香港は1978年に9棟だったのが、このころには半分以下の4棟にまで減少しています。

2003年に台北101が出来上がったこともあり、一躍トップに。地震の多い台湾でこれは大したものです。ディスカバリーチャネルで見たことがあるのですが、ものすごい技術を駆使しているようです。行かれたことのあるかたは巨大な球がビル内にあるのを見たことがあると思うのですが、これがバランスをとるのに役立っていると聞いたことがあります。私が上海に来たのが2002年、この時は依然としてグランドハイアットが中国内で一番高いビルでした。

一気に2015年に飛んで今いますが、このころには上海中心大廈が632メートルでトップ、上海環球金融中心はつかの間のトップだったですね。そしてこのころには香港は2棟のみがランク入り。

2019年になると天津となんと長沙と南京がランク入り。天津も直轄市のわりにパッとしないですが、威信を示すために建築したのでしょうか。調査は行ったことがないので、ちょっと見てみたい気もします。

こうして時系列に見ますと、中国は1997年くらいから勢いがついてきたように見えます。建築中機関を含めると1995年から1996年あたりからでしょうか。私が長期滞在のために広州に行ったのが1995年、ちょうどそのころですね。住んでいる分にはいまほど変化のスピードもなく、あまりその勢いは感じなかったのですが。過去の日経新聞記事を見ますと、

日本企業の中国進出には大きな波があった。最初は1980年代半ばの対外開放政策による進出増加で、繊維など軽工業分野が多かった。

次は90年代前半。電機メーカーなど製造業の進出が相次いだが、90年代後半のアジア金融危機後に減った。3度目は、2001年に中国が世界貿易機関(WTO)に加盟した後で、規制緩和と市場開放を背景に進出が再び急増した。

とあるように95-97年あたりは90年代前半に電機メーカーなど製造業の進出が相次いで潤った頃なのでしょうね。

高層ビルはもう建ち尽くした感がありますが、長沙や南京がランク入りしているように、地方都市でまだまだこの手のビルがこれからもたっていくかもしれないですね。

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