2019-11-07

中国企業の生存率ってどれくらい?

 ネットで検索すると、日本企業の 10年後生存率は6%なんていうのが見つかったりします。あまりにも低すぎないかと思っていたのですが、中小企業庁のデータによると、 2011年版では1年後の生存率は97%、5年後で82%、10年後で73%となっており、2017年版では1年後の生存率は約95%、5年後で約82%と同様の結果となっています。要するに10年たてば約3割が消え去るということです。起業精神がそれほどみられない日本ではこういう状況ですが、さて中国の主だった都市のデータを見ていきましょう。

 下図は2009年から2018年までの北京・上海・広州・深圳といった一線都市と二線都市の企業数に関するものです。赤い部分が2019年存在している企業数、縞々部分は抹消した企業数です。こういうのは数も大事で、図の棒グラフも数の順番で並んでいますが、どちらかというと比率のほうがわかりやすいかと思います。一番右端にある%表示は抹消比率です。これを見ますと、抹消比率が最も高いのは瀋陽で34.6%、最も低いのが南京の13.6%です。ならすとざっと20数パーセントといったところでしょうか。

 日本のは5年後10年後の生存率、中国のは現時点で残っている企業数と過去10年の間に抹消した企業数に基づく比率なので、計算の仕方が違うかもしれないのですが、数値は大きく違わず、どちらの国も2-3割が10年で消えゆく運命にあるということがわかるかと思います。アジアの二大国が同じような数字ですが、欧米はどうかというと、同じく中小企業白書2017年版で統計が出されています。

 欧米低い!飽きっぽいのでしょうか?これを見ると、日本的経営、中国的経営の違いよりも、アジア的経営と欧米的経営の比較のほうが面白そうですね。

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